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【翻譯】パンドラの牢獄 / DarkestoRy

Melyus | 2020-10-23 23:20:47 | 巴幣 0 | 人氣 220


作詞・作曲・ストーリー:奏音69
編曲:田熊知存
イラスト・アニメーション:sakiyama

歴史を変えるのはいつも、誰かが言ったひとつの【言葉】。
至古迄今,促成歷史的變故,始終都是他人交織而出的某句【話語】。
世界が夜になるはじまりは、この最悪の物語[ダーケストーリー]。
使世界墜入永夜的契機,是一篇最為糟糕的故事[慘澹童話]。

 少年[サウロ]は途方に暮れた。
 少年[索羅]他不曉得如何是好。
 今日もあいつらに虐められてしまったのだ。
 今天也深受來自他人的欺凌。
 「早く帰りたい……」
 「我想要快點回去……」
 サウロは泣きながら、誰もいない牢獄を磨き続けた――。
 索羅落下眼淚,繼續清掃空蕩無人的監獄──

華麗なこの街[ダルカ]に、僕の居場所はどこにもない。
這條華麗絢爛的街道[達盧卡]上,並不存在我的容身之處。
【言葉】を交わす友達もいない。
甚至沒有能夠交心【談話】的友人。
ひとり逃げ出そうにも、僕にはそんな勇気もない。
我也沒有足夠的勇氣,能獨自逃出這裡。
お願い、誰か僕を見つけてくれよ。
拜託,誰快點找到我。

見知らぬ地下牢……呼び声がこだまする。
陌生的地下牢裡……迴盪著他人的呼喊聲。
「そこにいるの……?」
「有誰在嗎……?」
誰なのか知りたい。その姿を見たい。
想要知道是誰。想要一窺那抹身姿。
魅せられたサウロは、もう引き返せない。
索羅著魔似地深受吸引,他早已無法抽身。

麗しく澄んだ青い眼。穢れを知らぬ黎[くろ]い髪。
璀璨清澈的碧藍眼眸。不懂何為不潔的黑[色]秀髮。
天使が僕に微笑みかける。
天使向我微微一笑。
「私が、願いを叶えてあげる」
「我會實現你的願望。」
彼には初めてのこと。誰かと【言葉】を交わすのは。
那是他第一次,與他人使用【言語】交談。
世界を塗り潰すはじまりは、小さな恋でした。
摧毀世界的一切事端,是份毫不起眼的戀情。

 その天使、イリスはひとりぼっちだった。
 天使伊莉絲是孤獨一人。
 なぜこんな地下牢にいるのか、それはどうだっていい。
 究竟為什麼她會待在地下牢獄裡,這些都不關緊要。
 孤独なサウロにとって、イリスは唯一の理解者なのだ。
 因為對孤獨的索羅來說,伊莉絲是唯一能夠理解他的人。
 そして彼は、夜ごとその牢獄を訪れる。
 於是每逢夜晚,他都會前往牢獄。

僕のどんな願いも、不思議と叶えてくれる。
不論我許下什麼願望,都會奇蹟似地實現。
彼女は、きっと本当に天使なんだろう
不會錯的,她就是真正的天使。

なのに、あいつら。
然而,他們卻……
僕に悪魔が憑いてると蹴りつけた。
以我遭到惡魔附身為由,朝我踢來。
「違う……!」
「不是的……!」
僕にとってむしろ【言葉】を聞きもせず、
對我來說,只是一味地嘲笑我,
嘲笑うお前らが悪魔に見える……!
連【解釋】也不聽的你們更像是惡魔……!

傷だらけのその心。涙に濡れるその両手が、
傷痕累累的心靈。淚水沾濕的雙手,
禁じられた牢獄を開けてしまう。
打開了禁忌的牢獄。
「ここから、ふたりで逃げ出そうよ」
「我們兩個一起逃離這裡吧。」
彼には初めてのこと。愛で何も見えなくなるのは。
那是他第一次,因愛而變得盲目。
世界は僕にとっての牢獄だ。壊れてしまえばいい。
這世界就像是囚困我的牢獄。要是能將其摧毀該有多好。

 姿形[すがた]の違う者たちが、恋愛[あい]し合うのは難しい。
 種族[外貌]不同之者,彼此要相思[相愛]是極為困難的。
 午前0時。約束の時間に、イリスは現れなかった。
 深夜12點。伊莉絲沒有在約定的時間現身。
 異変に気付いたのは、その時。
 終於驚覺不對勁之時,
 街[ダルカ]から惨憺たる声が聞こえてくるのだ。
 是在聽見街道[達盧卡]傳來悽慘悲鳴的瞬間。

 暗闇に震える心を押して、サウロは街の方角へ走った。
 壓抑住在黑暗裡顫抖的心,索羅向街道的方向跑去。
 本当は分かっている。自分が一体何を解き放ってしまったのか。
 其實他是曉得的,自己究竟是解放了何物。
 それでもサウロは、あの天使を――
 即便如此,索羅仍是──
 【言葉】を、信じていたかった。
 想要相信天使的【話語】。

やっと会えた。ねぇ顔を見せて。天使のように微笑んで。
終於能與妳相見。讓我看看妳的臉龐好嗎。露出如同天使的笑容啊。
「……イリス?」
「……伊莉絲?」
いや……その姿、もう彼女ではない。
不對……那抹身姿,早已不是她。
あぁまさか。月が照らす、天使の素顔。
難不成。月光灑下,照亮天使真實的面孔。
君は――
妳是──

「夜の悪魔[ヴァンヒール]……!」
「夜晚的惡魔[凡希爾]……!」

それは、悍ましい紅い眼。あぁ、血に飢えた皓[しろ]い牙。
令人畏懼的紅眸。渴望鮮血的白[色]獠牙。
悪魔が僕に微笑みかける。
惡魔向我微微一笑。
君だけを愛してたのに、イリス……!
我是深愛著你的啊,伊莉絲……!

……本当に愛しているわ、サウロ。だから世界を壊してあげるわ。
……我是真心愛著你的,索羅。所以我替你將世界給摧毀殆盡。
ただ、あなたには私の愛の手段[かたち]が、”悪意”に映[みえ]るだけ。
只是我愛你的方法[形式],在你眼底[看來]卻只是「惡意」。

 悪魔の女が愛を交配[かわ]す手段は、ただひとつ。
 女性的惡魔要與其交媾[相愛]的方法僅有一途。
 心から愛した男を、喰い殺す事である。
 那便是咬死她打從心裡深愛的男性。
牢獄を開けて放たれたのは、まさしく”悪意[あい]”でした。
打開牢獄,釋放出的正是惡意[愛]。

 一夜にして、首都ダルカは堕ちた。
 首都達盧卡在一夜之間淪陷。
 たったひとりの悪魔の【言葉】によって。
 只因一名惡魔的【話語】。
かの王国ミンストラは、これから50年余り続く悪魔の支配――
王國米斯特拉受惡魔統治,持續長達50年之久──
 "黒い時代"を迎えるのである。
 迎來「暗黑時代」。

 やがてイリスは、ひとりの男の子を産む。
 故事的結尾,伊莉絲產下一名男嬰。
 愛する我が子に”悪意”という皮肉を込めて、
 為她的所愛之子獻上最為諷刺的「惡意」,
 "マリス[Malice]"と名付けた。
 將其名為「馬利斯[Malice]」。

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