【志方あきこ】Amnesia

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Amnesia
　忘卻

やわらかな肩越しに
　在那白霧之外
霧深く煙る森
　深霧瀰漫的森林之中
隠された真実が
　被隱藏的真實
密やかに　こだまする
　在那裡寂靜的　回蕩著

瞼に焼きつく
　眼瞼燒灼著
モノクロームの世界
　在只有黑與白（monochrome）的世界
くろい　影が　絡み合う
　黑色的　陰影　合而為一

舞い降りてくる　光の雨に
　盼能以飛舞灑落的　光之雨
全て赦され　溶けてゆきたい
　將世界的所有全都赦免　溶化分解
張り詰めてゆく　私の罪を
　將我的罪孽　攤開收集
悼むように響く　子守歌
　搖籃曲　如哀悼般響起

擦れてく記憶を
　搖動摩擦記憶
揺り起こす優しい歌
　想起溫柔的歌
あたたかな面影に
　望著那溫暖的面容
胸の奥ざわめいた
　內心深處　浮動騷亂著

ノイズ混じりの現
　混雜著噪音（noise）浮現的畫面
眩暈の中で
　迷矇的眩暈之中
紅い　花が　散ってゆく
　紅色的　花朵　散落凋零

零れ落ちてく　虚ろな夢を
　盼能將灑落一地的　虛幻夢境
すべて　抱きしめ　愛おしみたい
　全部　擁抱憐惜
取り残された　幼い痛みが
　取回殘餘的　不成熟的痛覺
遠く　問いかける　子守歌
　搖籃曲　自遠方造訪

黄昏に滲む空
　黃昏滲入天空
朧の月影が揺れて
　朦朧的月影搖曳
濡れた瞳に映った
　映上我濡濕了的眼瞳

砕けては散る　光の欠片を
　將破碎四散的　光之碎片
集め　夜を消してゆきたい
　收集　盼能消去漫漫長夜
願いを抱いて　目覚める日まで
　抱持著祈願　輕聲哼著　搖籃曲
そっと口ずさむ　子守歌
　直至那覺醒之日