31番目のお妃様第31位王妃殿下
作者:桃巴
31番目の妃⑱第31位妃子⑱
原文連結漫畫生肉 自分の頬が尋常になく熱いのを自覚しているフェリアは、両手で頬を覆った。その行いもマクロンのツボであることなど、フェリアは気づいていない。 有自覺自己的臉頰非比尋常的發燙的菲莉亞,用雙手摀住了臉頰。那個行為也是馬庫隆的笑點等等,菲莉亞沒有注意到。
「王様!」「國王陛下!」
その時……マクロンがフェリアを優しく見守っている時、またも声を上げたのはミミリー令嬢である。 那個時候……馬庫隆溫柔的注視著菲莉亞的時候,又發出聲音的是米蜜莉千金。
「皆が懸命な想いで持ち寄ったお茶にございます。どうぞ、他も試飲くださいませ!」「這是大家以努力的心情帶過來的茶。還請您也試喝其他的!」
恥も外聞もなく、ミミリー令嬢は感情のままに発していた。それを、高位の姫らである妃は、眉を寄せて一瞥した。王マクロンがフェリアのお茶を選んだことに、納得しているのだ。緑茶の存在を知っているから。自身の茶の完敗を潔く認めているからである。 不顧體面的米蜜莉千金任憑感情作出發言。身為高位佳麗們的妃子,擠著眉瞥了一眼那個。國王馬庫隆選擇了菲莉亞的茶,是能理解的。因為知道綠茶的存在。是因為勇於承認自己的茶慘敗。
「31杯を試飲しろと?」「需要試喝31杯嗎?」
マクロンはミミリー令嬢をいっさい見ない。長老やビンズにそれを問うた。 馬庫隆完全沒看米蜜莉千金。問了長老及賓茲那個。
「王様、失礼しました。ミミリー、止めなさい」「國王陛下,失禮了。米蜜莉,別說了」
ブッチーニがミミリーをいさめる。しかし、ミミリーは感情を抑えられず発してしまう。 布奇尼規勸著米蜜莉。可是,米蜜莉無法抑制感情發言了。
「そんな田舎娘の青臭い茶が、私のお茶より劣るなんてありませんわ! 父上、どうか王様を目覚めさせてくださいまし! 王様の目は濁っておいでです!」「那種鄉下姑娘的草味茶,我的茶才不會更遜色啦! 爹爹,還請讓國王陛下醒醒! 國王陛下老眼昏花了!」
「……今、何と言いましたの?」「……妳現在、說了什麼?」
その発言に真っ先にキレたのは、フェリアである。 最先對那發言生氣的是,菲莉亞。
「ミミズー令嬢! 今何と言いましたの!? 王様は、睡眠時間もままならない忙しさで、公務をなさっているわ。それに加え、このようにお妃様選びで心身ともにお疲れよ。その心身はダナン国を背負っているのです! どこが濁っていると? 目覚めていないのはミミズー令嬢、あなたでしょう!」「米蜜莉千金! 妳現在說了什麼!? 國王陛下連睡覺時間都沒有的忙碌著,並勤於公務喔。再加上,因這樣的選王妃殿下而身心俱疲唷。其身心背負著達南國! 哪裡昏花了? 不清醒的是米蜜莉千金、妳吧!」
一介の若き領主の妹が、国の重鎮たる侯爵の令嬢に啖呵を切った。王マクロンが不敬罪で侯爵家を廃する事ができるほどの事態であったものを、フェリアがはからずもマクロンよりも先に発することで防ぐ事になった。 一介年輕領主的妹妹,對作為國之重鎮的侯爵的千金痛罵一番。是國王馬庫隆能作出因不敬罪而廢除侯爵家的事程度的事態,因菲莉亞意料外比馬庫隆還先發言而防止住了。
ブッチーニ侯爵が深々と頭を下げた。その行為がミミリー令嬢をさらに熱く激高させる。 布奇尼侯爵深深低下頭。那個行為讓米蜜莉千金更加火爆激昂。
「父上! なぜです、なぜ田舎娘ごときに頭を下げるのです。お止めくださいませ!」「爹爹! 為什麼,為何要對如同鄉下姑娘的低下頭。請停止!」
「王様、申し訳ありません。甘く育ててしまいました。お妃を辞退させます」「國王陛下,非常抱歉。太嬌生慣養了。會讓她辭退王妃的」
「嫌よ! 私は王妃になるのよ! 今までだってそうだったわ、私の願いが叶わないなんてこと絶対にないんだから!」「我不要! 我會成為皇后的啦! 至今都是那樣的喔,因為我的願望不會實現什麼的是絕對不可能的!」
ブッチーニ侯爵の辞退に、ミミリー令嬢が食って掛かる。その我が儘こそ、ブッチーニ侯爵が甘やかして育てた証明の文言であった。 對布奇尼侯爵的辭退,米蜜莉千金極力辯駁。那份任性才是,布奇尼侯爵嬌生慣養的證明詞句。
「ほおぉ、お前の願いが叶わないことは絶対にないのか」「哦,妳的願望不會實現是絕對不可能的嗎」
マクロンはフェリアをビンズとケイトに預け、ミミリー令嬢の前に立った。凄まじい気迫で、瞬きもせず彼の嬢を睨んだ瞳は、怒りで射殺さんばかりの烈火であった。 馬庫隆把菲莉亞交給賓茲與凱特,站在米蜜莉千金面前。以可怕的氣勢瞪著眼睛眨也不眨的千金的眼眸,是憤怒且幾乎要射殺她的烈火。
「お前が王妃になりたいと言えば叶い、「妳說想成為皇后就能實現,
お前が王になりたいと言えば叶い! 妳說想成為國王就能實現!
お前が1番目の妃の国を欲すれば叶い! 妳想要第一位妃子的國家就能實現!
お前が2番目の妃の国の滅亡を願えば叶い! 妳希望第二位妃子的國家滅亡就會實現!
お前以外は全て価値なき者だと言うのだな? 妳是說除了妳以外全部都是毫無價值的人嗎?
お前のために世界があると言うのか!?」 妳是說世界是為了妳才存在的嗎!?」
「あ……ちがっ、違いま……違います。私、そん、な……違う、違うのです! マクロン様ぁぁ!」「啊……不、不是……不是的。我、那種、的……不對,不一樣! 馬庫隆大人!」
ミミリー令嬢は膝を崩し泣き出した。ブッチーニ侯爵はその傍らで片膝を着き、首を差し出すように項垂れた。 米蜜莉千金跪坐下去哭了起來。布奇尼侯爵在那旁邊單膝跪下,像伸出脖子般垂著頭。
ここまでの事態になったことで、マクロンは侯爵家を廃することを余儀なくされた。それほどの事態だ。マクロンは口を開く。しかし、それはフェリアに阻まれた。 演變到這個地步的事態,馬庫隆迫不得已要廢除侯爵加了。是那種程度的事態。馬庫隆開口了。可是,那被菲莉亞阻止了。
「まあ、ミミズー令嬢様は初めて願いが叶わないのね。普通なら、二、三歳で味わう挫折を知らないで育ったなんて……(お可哀想に)、ミミズー令嬢様はやっと今、最初の成長期ですのよ。『世界はわたち中心に回ってるぅ』なんて、お子様の特権よ。ブッチーニ侯爵様、なんとゆっくりな育児でございましょうか。さあ、ミミズーちゃん立ち上がりなさい」「不過,米蜜莉千金第一次沒實現願望呢。因不知道普通的話會在兩、三歲品嘗到的挫折而長大什麼的,……(可憐兮兮的)米蜜莉千金大人現在終於到了最初的成長期啦。『世界是以我們為中心轉動著』之類的、小孩子的特權喔。布奇尼侯爵大人,是多麼緩慢的育兒啊。好了,米蜜莉醬站起來吧」
フェリアは、泣き崩れ恐怖に震えるミミリー令嬢の肩をソッと抱いて立ち上がらせた。頭を撫で撫でし、持っていたハンカチでグチョグチョの目鼻を少々乱暴に拭う。 菲莉亞輕輕抱住、哭倒在地恐怖地顫抖的米蜜莉千金的肩膀讓她站起來。摸了摸頭,用帶來的手帕稍微粗暴地擦拭著溼答答的眼睛鼻子。
「ブッチーニ侯爵様、全くあなたともあろう方が……国の重鎮たる方が、何をとち狂って二、三歳の幼児をお妃様に出したのです? 『世界の中心はわたちぃ』なんて方を『間違えて』お妃様に召し上げるなんて、おっちょこちょいもほどほどにしてくださいましね」「布奇尼侯爵大人,真是的像您這樣的一位……身為國之重鎮的一位,是搞錯了什麼而把兩、三歲的幼兒推出成王妃大人的? 把『世界的中心是我們』之類的一位『弄錯了』召集成王妃大人什麼的,冒冒失失也請適可而止呢」
フェリアは、ブッチーニ侯爵にミミリー令嬢を差し出した。 菲莉亞把米蜜莉千金遞交給了布奇尼侯爵。
「さっ、お家に帰りなさい。ちゃんと、世界をお父様に教えてもらうのよ」「好了,請回家吧。要好好跟父親大人請教世界喔」
そして、フェリアは振り返ってマクロンを見た。凛とした真っ直ぐな瞳は、マクロンに訴えている。マクロンはフッと笑い頷く。 然後,菲莉亞轉過頭去看著馬庫隆。凜然筆直的眼眸訴諸著馬庫隆。馬庫隆呵的笑著點頭。
「二、三歳の幼児の戯れ言である。大目に見よう」「是兩、三歲幼兒的戲言。不必追究」
その発言に、フェリアは大きな大輪の華のような笑みをマクロンに向けたのだった。 對那發言,菲莉亞把大大的大朵花般的笑容朝向了馬庫隆。
***
嵐のお茶会は、閉会、解散となり、中庭には王マクロンとフェリア、ビンズとケイトが残っている。フェリアが最後になったのは、お茶をマクロンに選ばれた特権である。 暴風雨的茶會,閉幕、解散了,在中庭是國王馬庫隆與菲莉亞、賓茲與凱特留了下來。菲莉亞會留到最後是茶被馬庫隆選上的特權。
「フェリア嬢、次の31日を楽しみにしているよ」「菲莉亞小姐,朕很期待下個31號喔」
マクロンは、フェリアの髪に手を伸ばす。その手は、スルリとリボンをほどいた。髪には触れていない。触れる時は二人の時がいいのだと、マクロンは己の欲を抑え込む。 馬庫隆對菲莉亞的頭髮伸出了手。那隻手順順的解開了緞帶。沒有碰到頭髮。碰觸的時候是兩個人的時候比較好,馬庫隆克制著自己的欲望。
「貰って良いか?」「朕能收下嗎?」
フェリアの口が小さく開き、小さな吐息のような声の漏れを出す。『ぁっ』そんな吐息にクラクラと吸い込まれそうになり、マクロンはその代わりと言わんばかりに、ほどいたリボンに口づけをした。 菲莉亞的嘴小小張開,漏出小小的吐息般的聲音。變成暈呼呼的被『啊』那樣的吐息吸進去似地,馬庫隆幾乎要說出取而代之地,親吻了解下的緞帶。
「そ、そのように、……お使いになっているのですか?」「像、像那樣的、……能用得上嗎?」
叱責のような発言も、耳まで赤く染まり潤んだ瞳で言われては、マクロンは答えるべき言葉をいじわるせずにはいられない。男とはそういうものなのだ。 斥責般的發言也是,被以連耳朵都染紅的濕潤眼眸說了,馬庫隆無法不讓應該回答的話語使壞心眼。男人就是那種東西。
「触れられぬ代わりだと、わかってはくれぬか?」「是代替無法碰觸的,不能理解嗎?」
ボンッと噴火のようになったフェリアの顔に、マクロンは満足げに微笑んだ。 對變得如砰的噴火般的菲莉亞的臉,馬庫隆滿足地微笑著。
「わ、わ、私には、代わりはありませんのに! ずるうございますわ!」「明、明、明明我就沒有代替的! 太狡猾了喔!」
フェリアはいっぱいいっぱいであったようで、くるりと背を向けケイトにすがる。チラリと王マクロンの顔を見たケイトは、ニヤリと笑った後にフェリアに耳打ちした。それに反応するように、フェリアの体がピクンと跳ねた。 菲莉亞就像毫無餘裕般,轉身背對倚靠著凱特。瞄了一眼國王馬庫隆的臉的凱特,微微一笑之後對菲莉亞耳語了。就像對那有反應般,菲莉亞的身體嚇得跳了起來。
フェリアが振り向く。 菲莉亞轉過身去。
「いつかは、触れてくださいましね」「總有一天,會請您碰我的呢」
潤んで羞恥に震えた声、そして紡がれた言葉は、マクロンを石化させるには十分な威力であった。恥ずかしさのあまりか、早足で去るフェリアの背が小さくなって、やっとその状況に気づいたマクロンは大声で伝える。 濕潤且羞恥地顫抖的聲音,然後被編織的話語,是足以讓馬庫隆石化的威力。是太過害羞了嗎,快步離去的菲莉亞的背變得很小,終於注意到那個狀況的馬庫隆大聲說道。
「我は手紙を書く! 我の元にリボンが増えることを願う!」「朕會寫信! 拜託讓朕身邊的緞帶增加!」
フェリアが止まった。振り返り、綺麗な一礼をマクロンに送ったのだった。 菲莉亞停了下來。轉過身去,向馬庫隆行了漂亮的一禮。