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第31位妃子⑭

作者:SPT草包│2019-05-06 15:34:06│巴幣:8│人氣:1713
31番目のお妃様
第31位王妃殿下
作者:桃巴
31番目の妃⑭
第31位妃子⑭
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漫畫生肉

「あの、間違えてこちらの荷物が届けられたので、持ってきましたの」
「那個,搞錯被送到這邊的行李,我拿過來了」

 フェリア邸門扉をくぐろうとしたケイトに、侍女らしき女が声をかけた。ケイトは侍女の持つ木箱に視線を移す。いかにも怪しそうな箱である。
 對穿過菲莉亞宅大門的凱特,像侍女的女人搭話了。凱特把視線移到侍女所拿的木箱上。無疑是可疑似的箱子。

「どちらの邸に間違えて届けられたのでしょうか?」
「被搞錯送到哪邊的宅院了呢?」

「あ、えっと……お気になさらず、あの単なる間違いですので、こちらのことは……ええお気になさらずに」
「啊,呃……不用介意,那是單純搞錯了,這邊的事……對不用介意」

 侍女はしどろもどろになりながら、ケイトにずいと箱を押し出す。しかし、ケイトは受け取らない。侍女は唇の端を噛む。どうしてもこの箱をフェリア邸に届けねば、主の逆鱗に触れてしまうのだ。それが、小さく体に震えをもたらした。
 侍女儘管語無倫次,還是逕自把箱子推給凱特。可是,凱特沒有收下。侍女咬著嘴唇一角。無論如何都無法把這個箱子送達到菲莉亞宅的話,會觸碰到主人的逆麟。那給小小的身體帶來顫抖。

「……厄介な主に仕えて大変ね」
「……服侍麻煩的主人很辛苦呢」

 ケイトは侍女の頭に声を落とした。侍女はばっと箱を地面に置くと逃げるように走っていった。ケイトはため息を吐きながら、木箱を持ち上げた。後宮に届けられる送り主のない木箱がどういうものか、フェリアは知っているだろうか。ケイトはそう思いを巡らせ、フェリアを試すように木箱を運んだ。
 凱特在侍女的頭上輕聲細雨。侍女猛然的把箱子放在地面上逃也似地跑走了。凱特一邊嘆息、一邊把木箱拿起來。被送到後宮沒有寄件者的木箱是怎樣的東西呢,菲莉亞會知道嗎。凱特如此尋思,就像測試菲莉亞般端著木箱。

「フェリア様、こちらが届けられました。間違えて他の邸に届けられたのを、さきほど名のりもしない侍女が置いていかれました」
「菲莉亞大人,這被送到了這邊。搞錯被送到其他宅院,被剛才沒有自報姓名的侍女放置了」

 フェリアはケイトから箱を受け取る。何の躊躇もなくフェリアは箱を開けた。
 菲莉亞從凱特那收下箱子。什麼猶豫都沒有的菲莉亞打開了箱子。

 うにょ
 扭動

 うにょうにょ
 不斷扭動

 うにょうにょうにょ
 持續不斷扭動

「ひゃあぁぁぁ」
「呀啊啊啊啊」

 フェリアは甲高い声を上げた。
 菲莉亞發出尖銳的聲音。

「フェリア様、ミミズぐらいで悲鳴を」
「菲莉亞大人,別因蚯蚓發出慘叫」
「大地の神よ! なんてなんて素晴らしいミミズなの! この太さ、この長さ、この艶めき、この素晴らしい動き、なんてなんて神々しい!」
「大地之神喔! 這是多麼美妙的蚯蚓啊! 這個粗細、這個長度、這個光澤、這個美妙的動作、多麼的多麼的神聖!」

 ケイトはあんぐりと口を開けている。悲鳴かと思った叫びは歓喜の奇声だったようだ。
 凱特大大的張開了嘴。認為是慘叫的叫喊似乎是歡喜的怪聲。

「こんな素敵なミミズを私に贈ってくださるなんて……とーっても、素敵な方よね。ケイト」
「把這麼棒的蚯蚓贈送給我什麼的……是非常棒的人呢。凱特」

 ニヤリと笑うフェリアに、ケイトはさらに驚いた。この素晴らしい贈り物の意味を十分にわかっているのだと。
 對嫣然一笑的菲莉亞,凱特更加吃驚。是充分明白了這份美妙的禮物的意義。

「このミミズたちで、良い土ができるわ。ふわっふわの土を作らなきゃ」
「用這些蚯蚓們,能做出好的土喔。必須要製做鬆軟的土」

 ケイトは弟ゾッドが言っていた規格外のお妃様だとの言葉を、今日に至ってはじめてのみ込んだ。たった三日しか接していないが、弟がなぜこのお妃様に肩入れするのかを理解した。いや、すでに昨日の一件でわかっていた。ケイトのみならず、女官長まで黙らせたあの一件で。ケイトは心が沸き立った。このお妃様に仕えたいと。弟ゾッドに視線を向けると、『だろ?』と言うような顔で見返してきた。ケイトは『ああ、そうだね』とこれまたそのような顔つきで返したのだった。
 凱特時至今日才第一次領會,弟弟佐多所說過的規格外的王妃殿下的話語。雖只接觸三天,就理解了弟弟為何會偏袒這位王妃殿下。不,已經以昨天的那件事明白了。以不僅是凱特,連女官長都沉默的那件事。凱特內心沸騰了。想要服侍這位王妃殿下。把視線朝向弟弟佐多後,用像在說『對吧?』的臉看了回來。凱特以『對,沒錯呢』的這又是一例那般的神情回覆了。



***

 すでにフェリアの情報はマクロンに上がっている。昨日のケイトや女官長を黙らせた一件や、今朝の後宮の洗礼たるミミズ箱のことも。マクロンはクックックと笑って愉しそうだ。つと、マクロンは良いことを思い出したと、ビンズにそれを相談した。
 菲莉亞的情報已經上報給馬庫隆。讓昨天的凱特及女官長沉默的那件事及、今早作為後宮洗禮的蚯蚓箱一事也是。馬庫隆咯咯咯的笑了似乎很愉快。突然,馬庫隆想到了好事,跟賓茲商量了那個。

「贈り物ですか……」
「贈禮嗎……」

 ビンズは難しそうな顔で呟いた。
 賓茲用複雜似的表情嘟噥。

 マクロンは木箱に入れて贈り物をしたいと考えた。送り主を告げずの木箱をフェリアに開けさせ、驚かせたいと思ったのだ。あの朝のように、頬を桃色にさせる贈り物は何だろうか? そう考えて心がうきうきと軽やかになる。マクロンは、そんな状態の自分を笑った。
 馬庫隆考慮想要做個放進木箱裡的贈禮。思索著想要讓菲莉亞打開沒告知寄件者的木箱大吃一驚。就像那個早上,讓臉頰變桃紅色的贈禮會是什麼呢? 如此考慮的內心喜不自禁的變得輕快。馬庫隆笑了那樣的狀態的自己。

 対してビンズは難しそうな顔を崩さない。他のお妃様との平等性が崩れてしまう。そうでなくても、夜のお渡りはすでに周知されているだろう。フェリアに対する他のお妃様の敵対心が煽られてしまいかねない。すでに、洗礼たるミミズ箱が届けられたのだ。
 相對賓茲沒讓複雜似的表情崩潰。與其他王妃殿下的平等性崩潰了。就算不是那樣,過夜已經被眾所周知了吧。其他王妃殿下對於菲莉亞的敵對心很有可能被煽動了。作為洗禮的蚯蚓箱,已經被送到了。

 加えて、もし贈り物を実行したとしても中身の問題がある。宝飾品など贈ってもフェリアは嬉しいと思わないだろう。ビンズは頭を悩ませた。
 再加上,如果打算實行贈禮也有內容的問題。就算送了珠寶首飾也不認為菲莉亞會高興吧。賓茲很傷腦筋。

「平等性を失わず、フェリア様がお喜びになる贈り物とは、難題にございますね」
「不失平等性,菲莉亞大人會變得高興的贈禮,是個難題呢」

「生涯の伴侶である妃を選ぶのだ。元々平等性などないだろう。31まで位をつけているんだから。対外的に位があるなら、王である我の心情的優位をつけても良かろう。我は絶対にフェリア嬢に贈り物をするぞ」
「這是選擇身為生涯伴侶的妃子。原本就沒有什麼平等性吧。所以才加到了31的位置。如果有對外的位置,就算加上身為國王的朕的心情上的優勢也是可以吧。朕絕對要送禮物給菲莉亞小姐喔」

 マクロンは、ビンズの心配をのみ込むほどフェリアはその上をいくだろうと思っている。その実力がなければ、マクロンの求む妃にはなれない。他の妃からの敵対心をさばけるほどの実力を望むのだ。本人には自覚はないであろうが、騎士やあのケイトを惹き付ける人間性や、女官長やミミズ箱をものともせずに対処する器は、きっとそうなのだろう。マクロンは、お飾りの妃はいらない。愛だけをささやく妃もいらない。愛しか求めない妃もいらない。自身を支えうるかもしれぬ高位貴族の傀儡妃であっても願下げである。
 馬庫隆認為菲莉亞會如吞下賓茲的擔心般走在其上吧。若沒那個實力,是成不了馬庫隆所尋求的妃子。是期望著能揮開來自其他妃子的敵對心般的實力。本人雖沒有自覺,但能吸引騎士們及那位凱特的人性及、不把女官長及蚯蚓箱當回事地應對的器量,一定是那樣的吧。馬庫隆不需要裝飾的妃子。也不需要只低語愛的妃子。也不需要只尋求愛的妃子。就算是能支撐自己也說不定的高位貴族的傀儡妃也會撤銷。

「ならば……生地はどうでしょうか?」
「那樣的話……布料如何呢?」

 ビンズはそう答えながら、考えをまとめている。
 賓茲一邊如此回答,一邊統整著思路。

「フェリア様は服をご自分で作っておいでです。騎士らの服も繕っていたりと。趣味だと言っておりました」
「菲莉亞大人有在自己做衣服。也修補過騎士們的衣服。有說過是興趣」

「では、好みの生地を贈ろうではないか。すぐに準備を」
「那麼,要不要贈送喜好的布料呢。會馬上準備好」
「いえ、贈り物でなくするには王様が望む生地を送るのです。『我の服を作ってくれ』との手紙をつけて」
「不,不是當作贈禮是贈送國王陛下所期望的布料。附上『拿去做朕之服飾』的信件。」

 ビンズは笑みを穏やかに作り、『これなら贈り物にならないですから』と告げた。そしてこうまとめた。
 賓茲平靜地做出笑容,告知了『這樣的話就當不成禮物了』。然後如此總結了。

「まあ、作られるのはお忍びに使えるように平民の服をと、依頼するのです」
「算了,做了的話就當微服私訪時使用的平民服飾,會去委託的」

 それを聞いたマクロンはいたずらな顔をした。
 聽到那個的馬庫隆做出了惡作劇的表情。

「城下町でデートしよう。としたためたら面白いであろうな。フェリア嬢の顔はどう色づくだろうか」
「在城下町約會吧。因為這樣做的話會很有趣呢。菲莉亞小姐的臉會染成怎樣的顏色呢」



***

 ビンズの持つ木箱にはマクロンが選りすぐった生地が入っている。ミミズ箱から三日が経っていた。妃選びの最初の段階も、後一週間ほどになっていた。
 賓茲拿來的木箱裡放入了馬庫隆所精選的布料。從蚯蚓箱以來經過了三天。選妃的最初階段,也來到了還有一個禮拜左右。

「それは何ですか?」
「那是什麼?」

 ケイトがビンズに問う。ビンズはハハッと乾いた笑いをし、その質問をスルーした。そして、フェリアに木箱を差し出す。
 凱特問了賓茲。賓茲哈哈地發出乾笑,忽略了那個提問。然後,把木箱遞給菲莉亞。

「フェリア様、こちらをどうぞ。門扉に置かれておりました」
「菲莉亞大人,請收下這個。被放置在大門旁」

「まあ、この前より大きい箱ね」
「哎呀,比這之前還大的箱子呢」

 フェリアはふふふと楽しげに笑う。臨戦態勢ばっちりである。
 菲莉亞呵呵呵的愉快地笑著。完全是臨戰態勢。

「私が開けましょう。もしも危険なものが入っていたら大変ですから」
「我來開吧。如果放進了危險的東西的話就糟糕了」

 ケイトが箱に手をかけた。ビンズは思う。確かに中身は危険だ。王マクロンからのものである。心情的危険物と言っていいだろう。ケイトが木箱の蓋を開けた……
 凱特把手放在箱子上。賓茲想著。內容的確很危險。是來自國王馬庫隆的東西。可以說是心情上的危險物吧。凱特打開木箱的蓋子……

「まあ、これは生地ね」
「哎呀,這是布料呢」

 フェリアは中を覗きこんで呟く。その生地の上に手紙を見つけフェリアは手を伸ばした。ケイトがそれを阻み、代わりに手紙を手に取り刃物などが入っていないかと確かめた後に、フェリアに渡した。
 菲莉亞窺探裡面嘟噥著。在那布料上發現信件的菲莉亞伸出了手。凱特阻止了那個,取而代之把信件拿在手上確認有無放入刀具等等之後,交給了菲莉亞。

 フェリアは中の手紙を開いた……
 菲莉亞打開裡面的信……

『我の服を作ってほしい。我が城下町にお忍びで行く際の平民服を。できうれば、我と共に城下町でお忍びデートをしよう。クルクルスティックパンを一緒に食べようではないか』
『希望製作朕之服飾。朕在城下町進行微服私訪之際的平民服飾。可以的話,與朕一起在城下町微服私訪約會吧。能否一起吃捲捲麵包棒呢』

 フェリアの目がパチパチと瞬かれ、次第に頬が色づいていく。ケイトが不審に思い、手紙を確認しようとしたが、素早くフェリアは手紙を胸に押し当てた。
 菲莉亞的眼睛眨個不停,臉頰逐漸地染上紅暈。凱特奇怪地想著,雖打算去確認信件,但菲莉亞迅速的把信件壓在胸口上。

 それから、フェリアはビンズにその熟れた顔を向ける。睨んでいるにも関わらず、それはそれは美味しそうな……王マクロンが望んだ小さな芽吹きのような表情だ。
 然後,菲莉亞把那熟透的臉朝向賓茲。正被盯著也不管,這正是如此美味似的……國王馬庫隆所期望的發著小小的芽般的表情。

 ビンズはホッとした。心の土台はあったようだと。
 賓茲放心了。心裡似乎有個底了。

「お、お返事を……」
「要、要回覆……」

 フェリアの口から出た言葉にビンズは晴れやかに笑みながら頷いたのだった。
 賓茲對從菲莉亞口中說出的話語一邊爽朗地笑著一邊點頭。
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留言共 1 篇留言

KL
適得其反的惡整呢

06-09 14:50

SPT草包
這就是貴族跟鄉下人的差別了XD。06-09 15:28
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