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第31位妃子⑧

作者:SPT草包│2019-03-05 21:48:29│巴幣:0│人氣:1671
31番目のお妃様
第31位王妃殿下
作者:桃巴
31番目の妃⑧
第31位妃子⑧
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漫畫生肉

 マクロンは機嫌がいい。実に機嫌がいい。ビンズの進言で、妃のふるい落としが始まったからのだ。問題を起こした妃は随時報告され、長老会議でそれが発表される。
 馬庫隆心情很好。確實心情很好。因為因賓茲的建議,妃子的淘汰開始了。引起問題的妃子要隨時報告,在長老會議上發表那些。

 申し分ない位であっても、容姿がずば抜けて良くても、……王が気に入っても、資質のない者を王妃には据えられない。そんな至極当たり前のことではあるが、このダナン国では王妃選びのしきたりによってそれが蔑ろにされてきた感は否めない。というか、31人も揃えばそれなりの者が王妃となってきたのだ。資質とやらを鑑みなくとも選ばれてきたと言えよう。
 就算有無可挑剔的地位、就算姿容豔冠群芳,……就算國王很中意,也無法把沒有資質的人定為皇后。雖是那樣極為理所當然的事,但在這個達南國裡根據選皇后的慣例無法否認那個被輕忽的感覺。或者說,湊齊31人的話適當的人就成為了皇后。能說是即便不依照資質什麼的也能被選上吧。

 しかし、時が過ぎれば形骸化されていく王妃選びと、変わりゆく中身。昔は1~31のお妃様はそれなりに素晴らしい資質の者が集められたであろうが、今や体裁や欲望野望の者らが集ってしまっているのだ。
 可是,經年累月使其形式化的選皇后,內容逐漸改變。以前1~31的王妃殿下雖是聚集了相應地美妙資質的人,但當今的體制聚集起了慾望野心的人們。

 マクロンはこの妃選びをしきたりだと諦めていたが、今これを改善すれば今後の王の苦悩を緩和できるのだと気づき、おおいに会議でなたを振った。
 馬庫隆雖放棄了把這個選妃當慣例,但注意到現在改善這個的話就能緩和今後國王的苦惱,大大地在會議上大刀闊斧一番。

「1、5、6は辞退。15、20は資格がない。まあ、王妃としてはだがな。後は……12、24、30は召し上げられたのは親のごり押しだろう。私に、令嬢らは泣いて訴えていたぞ。婚約者がいたのに切り離されたとな。ついでに言っておく。2の気位が高いニコリとも笑わぬ姫は論外だ。表情を変えぬことを美徳とする国から来たからであろうが、このダナンにおいて、民に笑みを向けぬ王妃ではやっていけぬ」
「1、5、6要辭退。15、20沒有資格。不過,是作為皇后就是了呢。之後是……12、24、30會被召集是父母強迫的吧。千金們都向我泣訴了喔。明明有婚約者卻被分開了呢。順帶說一句。派頭很大也不會嫣然一笑的佳麗2不值一提。雖是從把表情不變當美德的國家來的,但待在這個達南,不能做個不會把笑容朝向人民的皇后」

 マクロンは長老に睨みきかせながら、次々に言い放っていく。31の妃らの半分はふるい落としとなったのだ。本来なら、三ヶ月の交流期間後に決めることが、マクロンの大なたでどんどん進んでいく。マクロンの機嫌は上々だ。
 馬庫隆一邊嚴密監看著長老,一邊一個個斷言下去。變成31個妃子們的一半都淘汰了。本來的話,雖要在三個月的交流期間後決定,但馬庫隆的大刀持續不斷前進。馬庫隆的心情非常好。

「では、内々にお妃様らに告げていきましょう。承知くだされば、王様との直の交流はなくし、二ヶ月後に……いえもう一ヶ月半後ですな。お妃様候補に選ばれた名誉を掲げ、去っていただきましょう。承知なきお妃様に関しては、王様申し訳ありませんが、しきたりに従い交流をお願いいたします。失敗の挽回の機会を与えるのも王の器でございましょうから」
「那麼,私下告訴王妃殿下們吧。答應的話,與國王大人的直接交流就沒了,在兩個月後……不已經是一個半月後了呢。請高舉被選為王妃殿下候補的名譽回去吧。有關不答應的王妃殿下,國王陛下雖然很抱歉,但請按照慣例進行交流。因為給予挽回失敗的機會也是國王的器量」

 と、長老は締めた。マクロンは小さく舌打ちした。あの15、20の妃は承知しないだろうと予測して。
 長老如此總結。馬庫隆小小咋舌。是預測到那個15、20的妃子是不會答應的吧。

「では、二度の失敗があれば強制辞退だ。一度は機会を与えよう」
「那麼,有兩次失敗的話就強制辭退。一次就給予機會吧」

 長老の反論を聞くことなく、マクロンは立ち上がった。会議は解散となった。
 不聽長老的反駁,馬庫隆站了起來。會議就此解散了。

 その後、執務室に戻ったマクロンはビンズをよんだ。今後の報告に関して密命を出すために。
 那之後,回到了辦公室的馬庫隆傳喚了賓茲。為了給出有關今後報告的密令。

「担当騎士らに報告させる。いつも警護している者こそ、妃の本質や資質、器の力量を知ることができるはずだ。密命であるぞ。私は騎士らの目を信じている。妃らには気づかれぬなよ。まあ、気づかれたとて、その後の行動でさえも報告させろ。金を積む者もいるかもしれんな」
「讓負責騎士們報告。正是一直做著護衛的人,才應該能知道妃子的本質或資質、器量的能耐。是密令喔。我相信著騎士們的眼光。不要被妃子們注意到喔。不過,即便被注意到了,連那之後的行動也要報告。有行賄的人也說不定呢」

 マクロンは歪んだ笑みをビンズに向けた。ビンズはため息を吐いた。マクロンは肝心なことを蔑ろにしている。
 馬庫隆把扭曲的笑容朝向賓茲。賓茲嘆了一口氣。馬庫隆忽視了重要的事情。

「お妃様も人間です。どんな性格であれ、あなた様に気に入られようと頑張っている者たちです。都合上○番のお妃様とお呼びしておりますが、皆名前があるのです。生身の人間なのです。心があるのです。あなた様は、今自身の辛い現状を打破するために尽力し過ぎて、見なくてはならぬもの、感じなくてはならぬもの、想いを馳せねばならぬものに気づいておりません。
「王妃殿下也是人類。不管是怎樣的性格,也是努力著要讓您中意的人們。雖方便起見稱呼為第○位王妃殿下,但大家都是有名字的。是活生生的人類。是有心靈的。您為了打破現在自身的痛苦現狀盡力過頭了,不能不看的東西、不能不感受的東西,明明必須要思索卻沒有注意到。

選ぶのはあなた様の生涯の伴侶です。あなた様はその伴侶を番号でお呼びするおつもりですか? 心を寄せ合う努力をなさってください。……お辛い状況は前回の進言と、今回の会議でなくなったものと考えます。これ以上のお妃様へのなたふりは、あなた様を愚王にさせますよ」
選擇的是您的生涯伴侶。您打算把那位伴侶用號碼稱呼嗎? 請做讓心靈互相依偎的努力。……痛苦狀況是考慮到上次的建議和、在這次的會議上沒了的東西。朝更多的王妃殿下揮刀,會讓您成為愚蠢國王喔」

 マクロンとビンズの間で沈黙の時が流れた。先に動いたのはマクロンである。立上がりビンズの前へと進む。
 沉默的時光在馬庫隆和賓茲之間流逝。先動作的是馬庫隆。站起來朝賓茲的前方邁進。

「流石『烈火団』の団長だ」
「不愧是『烈火團』的團長」

 マクロンはビンズの肩に手を置いた。ポンポンと叩く。
 馬庫隆把手放在賓茲的肩上。咚咚地拍著。

「すまん。いつも私を正気に戻すのはお前だな。長老が言わんとしていたことだろ? そうだな……本当にそうだ」
「抱歉。讓我回復神智的總是你呢。是長老打算要說的對吧? 說得也是呢……真是如此啊」

 マクロンは自身の傲慢さを自嘲した。ビンズはそんなマクロンにホッと一息ついた。ここからが、妃選びの本番である。マクロンの心がやさぐれたままでは、たち行かなくなるのだ。
 馬庫隆自嘲著自身的傲慢。賓茲對那樣的馬庫隆呼地喘了一口氣。現在起就是選妃的正戲了。馬庫隆的內心依然無依無靠,會無法維持的吧。

 ビンズはふとフェリアを思い出す。あのお妃様も、マクロンとは違った意味で心の土台ができていないのではないかと。いや、土台以前の問題で、唯一マクロンに会っていないのだ。始まりたくとも始まっていないお妃様である。ビンズは眉を寄せて、渋い顔になった。元々フェリアは帰りたがっていたと思い出して……
 賓茲忽然想起了菲莉亞。那位王妃殿下,對馬庫隆來說在不同的意義上是否也當不成心靈的根基呢。不對,在根基之前的問題,是唯一沒見過馬庫隆的。是即便想開始也沒能開始的王妃殿下。賓茲皺起眉頭,化作了苦澀的表情。回想起原本菲莉亞是想要回去的……


***

「へっぷし」
「哈啾」

 フェリアはくしゃみをした。鼻をひゅっとこする。鼻水は出ていない。
 菲莉亞打了個噴嚏。咻地擦著鼻子。沒有流鼻水。

「何だろ、寒気がするわ」
「該怎說呢,全身發冷啊」

 その呟きにゾッドが反応した。
 佐多對那嘟噥做出了反應。

「フェリア様、どうぞ邸にお入りください。後は私たちが片付けておきますので」
「菲莉亞大人,還請進入宅院裡面。之後會由我們來收拾」

 フェリアはうーんと唸って考えた。たまにはいいかと考える。農機具をゾッドに渡し、邸に向かった。
 菲莉亞嗯地呻吟思考著。考慮到偶爾也好。把農具交給佐多,朝向了宅院。

 邸の中でフェリアは暖炉に火をつける。いく分厚いと思われる服に着替え、薬草茶を淹れた。
 在宅院裡面菲莉亞在暖爐上點火。換上被認為很厚的衣服,泡了藥草茶。

「ちょっと疲れたのかな」
「是否有點累了呢」

 リカッロの野営箱から丸薬を取り出すと、フェリアは鼻を摘まんで一気に飲み込んだ。すぐに薬草茶を飲む。それでも悶絶した。この滋養強壮丸薬の臭いこと臭いこと……
 從里卡羅的野營箱拿出了藥丸後,菲莉亞捏著鼻子一口氣吞下去。馬上喝下藥草茶。儘管如此也昏了過去。這個滋養強壯藥丸的臭味臭味……

 フェリアはしばし悶絶したのち、ベッドに倒れるように吸い込まれていった。やはり、慣れぬ土地での開墾に疲労が蓄積していたようだ。夕飯も食べることなく、フェリア眠りこける。
 菲莉亞暫時昏了過去之後,像倒下般被床吸引過去。果然,在不習慣的土地上的開墾似乎累積著疲勞。晚飯也沒有吃,菲莉亞一覺不起。

 外では三人の騎士が心配そうに邸を見守り、朝がくるのを寝ずに待つことになった。侍女がいない不便さが際立った夜だった。
 在外面的是三位騎士擔心似地看守著宅院,不睡地等待早晨的來臨。是沒有侍女的不便很顯著的夜晚。
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