3.メギの嘘(日本小檗的謊言)
メギと共に、 執務室ヘと帰ってきた。
和日本小檗一起回到了辦公室。
メギ:
カーパスさんは思い込みが激しいので……
一人だと変に暴走しないか心配なんですけどね
日本小檗:
櫻草小姐的想法相當的強勢……
我擔心一個人的話會不會就這樣暴走起來
何だかんだストレプトカーパスは推理力があるから、
放っておいても問題ないと思うが。
不管怎麼說海角櫻草有推理的能力,
我想放著不管應該也沒關係吧。
メギ:
そうですね。
少なくとも団長さんより大丈夫かもしれません
日本小檗:
說的也是呢。
至少比團長先生還要沒問題呢
何だかいちいち棘のある言い方をするな……。
能不要說話總是這麼諷刺的嗎……。
メギ:
団長さんは、 明日もこの部屋にいますか?
日本小檗:
團長先生你,明天也會在這裡嗎?
いるけれども。
雖然是會在啦。
メギ:
そうですか。
つまり、 団長さんは明日までここにいざるを得ないということですね。
そうしなけれぱ仕事は終わらないといったところでしょうか。
常日頃から怠惰に生きているからこういうことになるんです
日本小檗:
是這樣啊。
也就是說,團長先生不得不待在這裡到明天呢。
不然的話工作就沒辦法完成了呢。
畢竟平日裡就過得很懶散所以才會變成這樣子
端的に言えぱそういうことかな……。
端的に言いすぎではあるが。
直截了當來說是這樣沒有錯啦……。
雖然這講的太直接了點。
メギ:
では、 お邪魔しました
日本小檗:
那麼,打擾了
何だ。 もう帰ってしまうのか。
怎麼。 你要離開了嗎。
メギ:
そうですね。 団長さんは、 お仕事頑張ってください。
応援しています
日本小檗:
是啊。 團長先生,工作還請多加努力。
我會支持你的
メギはそう言い、 執務室を出ていった。
もう少し彼女と喋っていたい気もしたが、 行ってしまったものはしょうがない。
日本小檗說完後,便走出辦公室了。
原本還想要跟她多聊一點的,但既然都走了也就沒辦法了。
今は仕事を進めなけれぱならないのだ。
メギがここにいたらずっと喋っていそうだったから、 ちょうど良かった。
そう思うようにしよう。
現在不得不處理這些工作。
只是正巧日本小檗在這裡才會一直在聊天而已。
就這麼想吧。
……そういえば、 ぺンがないぞ……?
そう思った瞬間、 メギが執務室のドアをノックし、
ドアを開けて入ってきた。
……說起來,沒有筆啊……?
就在我這麼想的時候,日本小檗敲了辦公室的門,
開門進來了。
メギ:
このぺン、 間違えて私が持って帰ってました……。
ごめんなさい……
日本小檗:
這枝筆,被我搞錯拿走所以拿回來了……。
對不起……
危うく何もできなくなるところだった。
メギは再度執務室を出ていき、 こちらはそのまま仕事に入った。
徹夜で仕事をやり続け、 朝を迎える。
差點什麼事情也做不了了。
日本小檗再次離開了辦公室,我這邊總算能開始處理工作了。
一直通宵熬夜工作著,迎來了另一個早晨。
書類仕事もあと数枚というところまで来ていた。
だが……そこでとうとう、 書類に書いた文字が見えなくなってきた。
極度の眠気から来るものかと一瞬思ったが、
どうやら、 ぺンのインクが切れてしまったようだった。
工作文件就只差幾張而已了。
可是……就在這時文件上的字越來越看不見。
一涮間我在想會不會是因為強烈的睡意所致,
看來是墨水已經用光了。
ここでか……ここで終ってしまうのか……。
今から街へ行ったとしたら……と、 諦めかけた時、
部屋にノックの音がした。
入るように促すと……扉を開けて、 メギが入室してきた。
就這樣了嗎……到此為止了嗎……。
就在想著「如果現在上街的話……」並準備要放棄之時,
辦公室響起了敲門聲。
我催對方快點進門後……日本小檗打開門進來了。
メギ:
おはようございます、団長さん。
ぺン……買ってきましたよ。
それと、同じぺンです
日本小檗:
早安,團長先生。
筆……我買回來了。
這是同款的筆
同じぺン……って……。
リリィウッドに行かなけれぱ手に入らないものじゃないか。
同款筆……誒……。
那不是得要去百合樹才能買到的嗎。
メギ:
そうなんですよ。 リリィウッドまで行ってきました
日本小檗:
是啊。 我去了一趟百合樹
何だって……わざわさ……。
你怎麼……還特地去……。
メギ:
その……まぁ……。
団長さんが喜ぶかなって……思っただけですけど
日本小檗:
這個……嘛……。
我只是在想……這樣會不會讓團長先生高興
とても助かった。 ありがとう。
買ってきてほしいと頼んだわけでもないのに……
這下得救啦。 謝謝你。
雖然我沒有拜託你去買回來的……
メギ:
その……団長さんの喜ぶ顔が見たかっただけなんですけどね
日本小檗:
那個……我只是想看到團長先生高興的表情而已
書類仕事は無事終わり、 提出完了。
執務室のソファーに寝転がり、 大きく伸ぴをした。
メギのおかげで何とかなった。 ありがとうと再度彼女に言う。
文件工作順利完成,也提交出去了。
我躺在辦公室的沙發上,伸了個懶腰。
多虧了日本小檗總算趕出來了。 再次對她說聲謝謝。
メギ:
えっ? あ、 いや……
そ、 そんなに言われると……あの……
日本小檗:
誒? 啊,不……
被,被你這麼一說……那個……
メギ:
……団長さん。
ごめんなさい……
日本小檗:
……團長先生。
對不起……
……? 一体どうしたのだろう、 突然。
……? 突然間怎麼了。
メギ:
実は私……嘘、 ついてたんです。
昨日団長さんの失くしたぺンを探していた時……
推理で見つけたかのように振舞いましたが、
実は、 既に廊下に落ちているのを知っていたんです……
日本小檗:
其實我……撒了謊。
昨天在找團長先生遺失的筆時……
看起來像是靠著推理找到的,
其實,我早已知道掉在走廊上了……
メギ:
直接拾ってただ渡せば良かったんですけど……。
ある思いが頭をよぎってしまって……
日本小檗:
明明直接撿起來然後交出來就好了……。
然而一種念頭從我的腦海中閃過……
メギ:
私は、 団長さんのことが好きなんです
日本小檗:
我,喜歡上團長先生了
メギ:
私なんて、 カーパスさんに比べたら、 ただの助手です。
皆さんや団長さんは、 目立つカーパスさんの方ばっかり見ると思います。
私がいくら頑張っても、
団長さんはカーパスさんの方しか見ないんじゃないかって……
日本小檗:
我跟櫻草小姐相比,只是個助手而已。
我想大家跟團長先生,都只會注視著引人注目的櫻草小姐而已。
不論我再怎麼努力,
團長先生是否都只會看著櫻草小姐呢……
メギ:
だから、 たまたま昨日はカーパスさんがいなかったこともあって、
私も推理ができるっていうところを見せようって思ってしまったんです
日本小檗:
所以,碰巧昨天沒有櫻草小姐的緣故,
我也想展現自己的推理能力
メギ:
何だか少しズルい気もしましたけど、 でも、 団長さんの気を引きたくて……。
団長さんの印象に残りたくて……
日本小檗:
總覺得有點狡猾,但是,因為想要吸引團長先生的注意……。
想給團長先生留下一點印象……
メギは泣きそうな顏をして俯いてしまった。
そういう事情があったのか。
謝るほどのことではないとも思うが、
曲がったことが許せないメギにとっては、 一大事なのかもしれなかった。
日本小檗低著頭哭泣著。
原來是這樣啊。
雖然我覺得不至於要道歉,
但對於無法容忍曲解的日本小檗而言,或許是一件大事。
だが、 推理能力が高いからすごい、 低いからすごくない、
とか考えてしまうのは小さい話なのだ。
推理能力という尺度だけで全てが決まるわけではない。
但是,因為覺得推理能力強就很厲害,能力差就不怎樣,
這種想法太渺小了。
並不是僅憑推理能力當標準就能決定一切。
大きな視点で見れぱ、 推理の先にあるものは、 人の喜ぴである。
謎が解けて嬉しい、 だとか、 失くした物が見つかって嬉しいだとか、
そういった気持ちなのだ。
そしてメギには、 その、 人を喜ばせる力がある。
從大的視角來看,比推理更前面的東西,是人的喜悅。
能夠解開謎團而感到高興,或是找回弄丟的東西而感到高興,
像這樣的心情。
而日本小檗,則有著讓人高興的力量。
メギ:
私に……?
日本小檗:
我的……?
メギは少々言葉に棘があるけれど、 根は、 とても思いやりのある子だ。
自分には推理能力がないからと悲観しているが、
人のために、 わざわざぺンを買いに隣の国家まで赴くなんて
なかなかできることじゃない。
日本小檗雖然常常話中帶刺,但其實是個非常有同理心的人。
對於自己沒有推理能力而感到悲觀,
卻為了別人,特地為了買一枝筆而跑去鄰國
這不是挺能幹的嘛。
探偵だとか助手だとか関係なく、 そんな優しいメギが好きなんだ、
とハッキリ言った。
不論是偵探還是助手,我都會喜歡這麼溫柔的日本小檗,
我直截了當的這麼說。
メギ:
だ、団長さん……団長さん…………
日本小檗:
團,團長先生……團長先生…………
メギが思いきり抱きついてくる。
日本小檗激動的抱過來。
メギ:
団長さん、 ありがとうございます……。
私、 今日から、 団長さんの助手になってもいいですか?
日本小檗:
團長先生,非常謝謝你……。
從今天開始,我能當團長先生的助手嗎?
そんなメギに、 もちろんだ、 と答える。
對於日本小檗,我回答了「當然可以」。
メギ:
でもズボラな団長さんの助手になったら
私までそうなってしまいそうなんで、
やっぱり遠慮しておきますね
日本小檗:
但是要當一位懶散的團長先生的助手
要是連我都會變成那樣的話,
我看還是算了吧
メギはそう言ってにっこりと笑う。
メギのそういったところも、 愛おしく感じられるのであった。
日本小檗說完後莞爾一笑。
莞爾一笑的這種地方,也讓人覺得可愛。