四度目は嫌な死属性魔術師討厭第四次的死屬性魔術師
作者:デンスケ
第十一章 アルクレム公爵領編二 二百六十話 改めて知る真実と心の友第十一章 阿魯庫雷姆公爵領篇二 二百六十話 重新知曉的真實和心之友
原文連結《【高速飛行】スキルを獲得しました!》《獲得了【高速飛行】技能!》
魔術やマジックアイテムを使わなければ飛行する事が出来ない種族は、【高速飛行】スキルを習得する事が出来ない。 若不使用魔術或魔法道具就無法做到飛行的事的種族,是無法做到習得【高速飛行】技能的事。
つまり竜人やハーピィー等翼を持つ種族か、吸血鬼のように飛ぶことが出来る種族以外は習得できないスキルなのである。 也就是說竜人或哈比等擁有翅膀的種族或、像吸血鬼般能飛行的種族以外是無法習得的技能的。
そのスキルをヴァンダルーは【魔王の欠片】と使い魔王によって、獲得した。それだけ、推定ランク11程のフライングクラーケンとの戦いは激しかった。 范達魯是根據【魔王的碎片】和使魔王將那個技能,獲得了。只是那樣,與推定位階11左右的飛行克拉肯的戰鬥是很激烈的。
ボークスや骨人、ミハエルなどランクではヴァンダルー側が上だが、フライングクラーケン達は数が多い上に【物理耐性】スキルを持ち、素の状態の生命力も高い。 雖然在波庫斯及骨人、米亥爾之纇的位階上范達魯這邊較高,飛行克拉肯們在數量很多之上擁有著【物理耐性】技能,本來的狀態的生命力也很高。
しかし、ダルシアやボークスが接近戦を挑み、骨人やミハエルが中距離から、そしてプリベルやジーナが後衛から援護する事で順当に倒していった。 可是,以達露西亞及波庫斯挑戰接近戰,骨人及米亥爾從中距離,然後普莉貝爾及吉娜從後衛掩護的事順遂地打到了。
その戦いが終わり、残りのフライングクラーケンが逃げ散った後。 那場戰鬥結束,剩下的飛行克拉肯四散逃離之後。
闇をそのまま練る事が出来たら、こうなるのではないか。そんなねっとりとした物質を使って、ヴァンダルーはクワトロ号の甲板で、ちゃちゃっとパスタを作っていた。 能夠就那樣磨練黑暗的話,就不會變成這樣了嗎。使用了那樣黏稠的物質,范達魯在庫娃特蘿號的甲板上,快快地製做著義大利麵。
【高速飛行】スキルを手に入れたとか、A級ダンジョンならボスとして出現した場合大惨事を引き起こしていただろう強敵の群れを倒して手に入れた経験値で、【死霊魔術師】のレベルが100に到達したとか、そう言った事よりも、確かめなければならない事があるのだ。 入手了【高速飛行】技能之類,因打倒若是A級迷宮作為頭目出現的情況會引發大慘事吧的強敵群入手的經驗值,【死靈魔術師】的等級到達100之類,比起該如此說的事情,更有必須要確認的事啊。
『もうすっかり朝ですけど、潜水しなくていいんですかい?』『雖然已經完全是早上了,不潛水可以嗎?』
今までは人目を避けるため、クワトロ号は空を飛ぶのは夜だけで、昼は海面から見えない水深二百メートル以下の深海を航海していた。 至今為了掩人耳目,庫娃特蘿號就只有夜晚飛在空中,白天航海在從海面看不見的水深兩百公尺以下的深海。
「人目はもう無いでしょうから、今日はいいでしょう。深海でまたクラーケンと遭遇しても面倒ですし。目的地が近づいたら、また潜ってもらう事になりますが」「因為已經沒有耳目了吧,今天可以了吧。在深海與克拉肯遭遇也很麻煩。接近目的地的話,請再次潛入就是了」
『夜に船影を見なくなって、何日も経つからな。この辺りには、俺達以外には誰も居ないんじゃないか?』『在晚上就變得看不見船影了,因為經過好幾天了呢。在這附近,不是除了我們以外誰都不在嗎?』
「普通の船がもし迷い込んでも、あのフライングクラーケンの群れに沈められてしまってこの辺りには辿りつけないだろうから、大丈夫だと思うわ」「因為普通的船即便闖近來,也到達不了會被那些飛行克拉肯群弄沉的這附近吧,我認為不要緊喔」
『では、そう言う事で。お前達、今日から暫くは空中と海上のみの航行となる! 甲板での作業を続けろ!』『那麼,因那樣說的事。你們,從今天開始暫時變得只在空中和海上航行! 繼續在甲板的作業吧!』
『墨袋は破かないよう、丁寧に扱え! 手先の器用さに自信のない奴は、触手の処理に回れ!』『不要弄破墨囊喔,仔細地處理! 對手頭的靈巧沒自信的傢伙,轉到觸手的處理!』
オーナーであるヴァンダルーとボークスやダルシアの意見に従い、『死海四船長』達が船員アンデッドに指示を飛ばして、小ぶりなフライングクラーケンの解体作業を続ける。 遵從身為物主的范達魯和波庫斯及妲露希亞的意見,『死海四船長』們對船員不死族發出指示,繼續小號的飛行克拉肯的解體作業。
クワトロ号には、ヴァンダルー達が原種吸血鬼ビルカインの拠点で発見したアイテムボックス。無限に物品を収納する事が可能で内部は時間の流れが止まっているので長期保存が可能と言う、下手なオリハルコン製の武具よりもずっと希少で高価なマジックアイテムがある。なので、今急いでクラーケンを解体する必要はない。 在庫娃特蘿號上,范達魯他們在原種吸血鬼比爾凱恩的據點發現了道具箱。所謂可以無限地收納物品的事且內部因時間的流動停止了可以長期保存,是比起笨拙的歐里哈爾肯製的武具更為稀少且昂貴的魔法道具。所以,現在沒有趕緊解體克拉肯的必要。
ないのだが、ヴァンダルーがクラーケンの墨や、食材としての味が気になるので一匹だけ処理する事にしたのだ。……各部位を少しずつ切り取る方法もあるが、どうせそのうちするのだから、ついでに作業に慣れておきたいと言う建前もある。 雖然沒有,但由於范達魯很在意克拉肯的墨及、作為食材的味道決定只處理一隻。……雖也有一點點切下各部位的方法,但也有所謂反正因為近期內會做,想先順便習慣作業的主張。
『深海の悪魔、クラーケンもこうなっちまったらただの獲物だぜ!』『深海的惡魔,克拉肯都成了這樣的話就只是個獵物啦!』
『ヒャッハー! ボスの手下になれてラッキーだぜぇ! こうして自分の仇討が出来るんだからよぉ!』『吓哈! 成為老大的手下真是幸運! 因為這樣就能自己報仇了喔!』
船員アンデッド達の何割かの本音は、生前自分達の船が沈んだ原因になったクラーケンに対する仕返しがしたかったからのようだ。 船員不死族們幾成的真心話,似乎是因為做了對成為生前他們自己的船沉沒的原因的克拉肯的報復。
それをクラーケンによる襲撃以外の理由で死んだ船員達が、生温かいまなざしで見守ったり、『あまりはしゃぐなよ』と肩を叩いて諌めたりしている。 因經由克拉肯襲擊以外的理由而死的船員們,又用以溫暖的眼神注視著,又是『別太喧鬧喔』拍著肩膀規勸著那些。
『お~、船影は見えないけど遠くでクラーケンが飛んでるよ』『喔~,雖然看不見船影但在遠方克拉肯在飛著喔』
「大きな鳥の魔物を狙っているみたいだね。もしかしたら、クワトロ号を狙ったのも獲物と間違えたからかも」「好像瞄準了大鳥的魔物呢。莫非,瞄準庫娃特蘿號也許是因為與獵物搞錯了」
周囲を警戒しながらも、どこかほのぼのとした様子で話すジーナとプリベル。二人の鼻腔を、食欲を刺激する香りがくすぐる。 儘管緊戒著周圍,也用某處朦朧的樣子說話的吉娜和普莉貝爾。刺激著兩人的鼻腔、食欲的香氣搔癢著。
「イカスミ……もとい、フライングクラーケンスミのパスタが出来ましたよー」「源起……烏賊墨汁,飛行克拉肯墨汁的義大利麵做好了喔」
そして朝食兼試食用のパスタが出来上がった。スミに含まれる毒だけを【消毒】の魔術で消し、滑らかなソースに仕上げた一品である。 然後早餐兼試吃用的義大利麵完成了。是用【消毒】的魔術消去只被包含在墨汁內的毒,做成滑順的醬汁的一道菜。
見た目は真っ黒でとても美味しそうには見えないが、既にダンジョンで手に入るイカの魔物から取れるイカスミを使った料理を知っている面々は、特に抵抗感なく皿を受け取って行く。 外觀雖是因深黑而看不出來非常美味似地,但已經知道了使用了取自在迷宮入手的烏賊魔物的烏賊墨汁料理的每個人,沒特別抵抗感去領取了盤子。
『人間の国じゃあ、漁師か冒険者か酔狂な金持ちぐらいしか食えないし、食わない墨料理。まさか、それを死んでから……しかも、クラーケンのスミを使った料理を食べられるとは。アンデッドになって良かった!』『在人類的國家,除了漁夫或冒險者或如好奇的有錢人以外都吃不了、吃不到的墨汁料理。沒想到,那個在死了之後……而且還是,能吃到使用了克拉肯的墨汁的料理。成了不死族真是太好了!』
『人魚国だと名物料理に使われているし、魔大陸でも普通に食べられているみたいだけどね』『人魚國的話是被使用在特產料理上,在魔大陸好像也普通地被吃著就是了呢』
「やっぱり鮮度や環境で食文化も変わりますね。それはともかく、冷めないうちにどうぞ」「果然因新鮮度或環境飲食文化也會改變呢。那個姑且不論,在沒冷掉之前請用」
「そうね、いただきます!」「是呢,開動了!」
フライングクラーケンの墨は、毒さえ消せば旨味を大量に含んだ素晴らしい食材だった。それを活かして作ったソースは舌触りも滑らかで、濃厚な味わいでパスタによく絡む。 飛行克拉肯的墨汁,連毒都被削去的話是含有大量美味的美妙食材。活用那個製作的醬汁舌頭觸感也很滑溜且,因濃厚的味道好好纏繞在義大利面上。
『うめぇ! 相変わらず坊主の作る飯はうめぇ! それともフライングクラーケンのスミを使ってるからか!?』『好吃! 老樣子小子做的飯很好吃! 還是說因為使用了飛行克拉肯的墨汁呢!?』
『いや、違う。同じ重さの純金よりも高価と謳われる、クラーケンの墨で作るソース。私は生前一度だけ味わったが、その時よりも美味く感じる。その料理はパスタではなく、スープだったが』『不,不對。用被強調比同樣重量的純金還昂貴,可拉肯的墨汁製作的醬汁。我生前雖只嚐過一次,但感覺比那個時候還美味。那道料理並非義大利麵,是湯就是了』
ラムダではクラーケンの墨は貴重な錬金術の素材なのだが、生前A級冒険者でS級昇格も確実視されていたミハエルは口にした事があったようだ。 在拉姆達克拉肯的墨汁雖然是貴重的煉金術素材,但生前是A級冒險者且S級升格也被確實看待著的米亥爾似乎有吃過。
王侯貴族はその富と権勢を周囲に誇示するため、高価で珍しい食材を使ったご馳走をパーティーなどで振る舞う事が多い。そうした催しに参加した経験があるのだろう。 王公貴族為了向周圍誇示那份財富和權勢,在宴會之類上款待使用了昂貴且稀奇的食材做招待的事很多。是有過參加那樣舉辦的經驗吧。
「鮮度が良いからでしょうか? これは狩りたてのスミを使いましたし……ミハエルが食べたのは普通のクラーケンのスミでしょうから、こちらの方が素材としても上等なのかもしれません」「因為新鮮度很好吧? 因為這個使用了追捕的墨汁……米亥爾吃到的是普通的克拉肯的墨汁吧,這一邊就算做為素材也是上等的也說不定」
『いえ、あの時味わったスミには強い苦みがありました。恐らく、毒を解毒するために行った処理が原因でしょう。『不,那個時候品嚐的墨汁上有著強烈的苦澀。恐怕,為了將毒解毒進行處理才是原因吧。』
このパスタにはそれがない。陛下の【消毒】が毒を完全に消し、それ以外には何の影響も残さなかったから、その分味が良くなったのかと』 這個義大利麵裡沒有那個。因為陛下的【消毒】將毒完全消去,在那以外什麼影響都沒留下來,該說那部分味道變好了吧』
ミハエルの推測にヴァンダルー達は、なるほど、と頷いた。 范達魯他們對米亥爾的推測,原來如此、地點頭。
『ただ、錬金術の素材としての価値にはスミの毒も含まれているから、食材にしない分のスミは【消毒】しない方がいいと思うよ』『只是,因為在作為煉金術的素材上墨汁的毒也包含著,我認為不當食材的分的墨汁不【消毒】也可以喔』
『まあ、解体した一匹分の墨袋で、大樽十個分の墨が採れましたし、当分はこれで十分ですな。『不過,以解體了一隻份的墨囊,採集了大桶子十個份的墨汁,目前這樣就很足夠了呢。
それで主よ、確認ですがクラーケンのスミは食材としてどうです?』 因此主人喔,雖是確定但克拉肯的墨汁作為食材如何呢?』
「十分すぎる程通用します。『地球』のイカスミよりも美味しい……のかもしれません」「太過充足般的通用。比『地球』的烏賊墨汁還美味……也說不定」
ヴァンダルーは『地球』や『オリジン』でイカスミを口にした経験はなかった。以前ズルワーンに連れられて、魂のみの状態で『地球』に戻った時も、特別興味があった訳ではないので殊更調べようとは思わなかった。 范達魯沒有在『地球』或『歐利金』吃過烏賊墨汁的經驗。以前被茲魯旺帶著,以只有靈魂的狀態回到『地球』的時候也是,由於並非特別有興趣沒想過有意要調查。
しかし、以前見たテレビ番組で、イカのスミは天敵に自分だと誤認させるために使うため、水中ですぐに広がらないようねっとりしている。それに対してタコはスミを煙幕として使うため、サラサラしていて水中にすぐ広まってしまうと、解説していたと記憶していた。 可是,在以前看過的電視節目上,烏賊的墨汁因為是在為了讓天敵誤認為自己而使用,為了不會在水中馬上擴散而黏稠著。而且相對的因為章魚是將墨汁作為煙幕使用,嘩啦嘩啦的在水中馬上擴散了,有著解說過的記憶。
そのため食材として使うには、タコよりイカのスミが優れているのだとも。 因此在作為食材使用上,烏賊的墨汁比章魚還要出色。
しかし、そのヴァンダルーの認識に『死海四船長』の一人、元海賊船の船長だった男が異を唱えた。 可是,對那個范達魯的認知『死海四船長』的一人,前海賊船的船長的男人提出了不同。
『イカスミよりもって、タコのスミと比べてはどうなんです?』『是說比起烏賊墨汁,與章魚的墨汁相比是怎樣呢?』
「タコのスミですか?」「章魚的墨汁嗎?」
『ええ、俺は生きていた頃、クラーケン程じゃないがデカいタコを仕留めましてね、そのスミで料理を作らせたら、美味いのなんのって。イカのスミよりも美味くて、驚いたもんでさぁ。……まあ、このパスタ程じゃなかったですがね』『對,我活著的時候,雖沒有克拉肯的程度但殺死過巨大的章魚呢,用那個墨汁製作料理的話,美味的跟什麼似的。比烏賊的墨汁還美味,是驚人的東西啊。……不過,沒有這道利大利麵的程度就是了呢』
『おい、だったら『地球』のタコのスミより美味いのではないのか?』『喂,那樣的話不就是比『地球』的章魚的墨汁還美味了嗎?』
『それもそうか』『是那樣吧』
同僚からそう言われ、元海賊船の船長はカタカタと骨を鳴らして笑うと、食事を再開しようとした。 被同僚如此說,前海賊船的船長喀噠喀噠地鳴響骨頭笑了後,打算重新開始用餐。
「イカよりタコのスミの方が美味しいとは、初耳です」「章魚的墨汁比烏賊的還要美味,是第一次聽到」
「そうなの? じゃあ、『地球』とこの世界のイカやタコは、スミの美味しさに違いがあるのかもしれないわね」「是那樣嗎? 那麼,『地球』和這個世界的烏賊或章魚,在墨汁的美味上有不同也說不定呢」
「母さんの言う通り、世界が違うからかもしれないけれど……俺も『地球』のイカスミ料理を口にした経験はないし、以前『地球』に魂だけの状態で行った時は、イカやタコのスミに関しては興味がなかったので聞きませんでしたからね。「就如媽媽所言,雖然因為世界不同也說不定……但我也沒有吃過『地球』的烏賊墨汁料理的經驗,以前以只有靈魂的狀態去到『地球』的時候,因為有關烏賊或章魚的墨汁由於沒有興趣而沒打聽呢。
俺が知らないだけだった可能性もあります」 就只是我不知道的可能性也有」
後日、レギオンやカナコ達にイカやタコのスミについて尋ねてみると、元アイドルで『オリジン』ではグルメ番組に出た事もあるカナコが覚えていた。 日後,對雷吉翁及加奈子她們關於烏賊及章魚的墨汁試著打聽後,前偶像且在『歐利金』也有出場美食節目的加奈子記得。
『オリジン』の場合、イカとタコ、それぞれのスミは、タコスミの方が含まれる旨味成分が多く美味であると。ただ、タコスミは取れる量が少ないため、イカスミに比べると高価になるため、一般にはイカスミの方が流通しているらしい。 『歐利金』的情況,烏賊和章魚,各自的墨汁,章魚墨汁那邊包含的美味成分很多很美味。只是,因為章魚墨汁取得的量很少,因為相比烏賊墨汁變得很昂貴,一般似乎是烏賊墨汁那邊在流通著。
『地球』でどうなのかは、カナコ達にとって既に三十年以上昔の事なので覚えていないそうだが、多分同じだろう。 在『地球』是怎樣的呢,對於加奈子她們來說由於已經是三十年以上的往昔之事雖然似乎不記得了,但大概是一樣的吧。
どうやら、ヴァンダルーの記憶違いだったらしい。【完全記録術】スキルを獲得した彼だが、獲得する前の記憶は完全とはいかないのだった。看來,似乎是范達魯記錯了。雖然是獲得【完全記錄術】的他,但獲得之前的記憶完全是不行的。
「へー、ボクも知らなかったよ」「嘿,我也不知道喔」
『その下半身なのに、知らないの!?』『明明是那種下半身,卻不知道嗎!?』
思わず呟いたプリベルに、ザンディアが驚きの声をあげる。 對不由得呢喃的普莉貝爾,贊蒂亞發出吃驚的聲音。
「スキュラに自分達の墨を食べる文化はないよ! 君達だって、自分の流した汗を集めて料理に使う事はないでしょ?」「斯庫拉沒有吃我們自己的墨汁的文化喔! 即便是你們,也不會收集自己流的汗使用在料理上的吧?」
どうやらスキュラ達にとって、自身が分泌するスミは人が流す汗や涙と似たような認識らしい。事実、スキュラにとっては体液の一つではある。 看來對於斯庫拉們,自己分泌的墨汁似乎與人流的汗或淚相似般的認知。事實上,對斯庫拉來說是體液之一。
「なるほど。まあ、スミの事は後で調べるとして……それよりも変身装具の使い心地はどうでしたか? リオエンとタロスのアーティファクトは、完成品一号と二号なので、感想を聞かせてください」「原來如此。算了,墨汁的事是打算之後再調查……比起那些變身裝具的使用感覺怎麼樣呢? 里歐艾恩和塔洛斯的神器,由於是完成品一號和二號,請讓我聽聽感想」
『暗海の邪神』ギュバルゾーの骨から削り出して作った杖に、対抗意識と嫉妬を燃やしたヴィダ派の神々の発案で、ヴァンダルーが製作する事になった変身装具のアーティファクト。 以對來自『暗海的邪神』鳩巴路佐的骨頭削出來製成的杖,點燃對抗意識和忌妒的維達派眾神的提案,造成了范達魯能製作的變身裝具的神器。
それらはタレアにも手伝ってもらって製作を進めているが、中々進展していなかった。 那些雖然也請塔蕾亞幫忙進行著製作,但相當沒有進展。
「初めて変身して使い心地は良かったんだけど、なんだか微妙な違和感がある感じかな? リオエンの御使いか分霊と、ボクは相性が良くないのかも」「第一次變身的使用感覺雖然很好,但總覺得感覺到有微妙的維和感呢? 里歐艾恩的御使或分靈,也許和我相性不好」
プリベルは少し考えた後に、そう感想を述べた。彼女も装具に宿っている御使いと会話が出来る訳ではないが、お互いに「何故この組み合わせ?」と思っているのが、感覚で分かってしまいそれが違和感になっているようだ。 普莉貝爾在稍微思考之後,敘述了如此感想。她雖並非能與寄宿在裝具上的御使對話,但彼此想著「為何是這種組合」,能用感覺明白那個似乎成了違和感。
「なるほど。じゃあ、リオエンの御使いは他の器に入ってもらって、プリベルの装具には他の御使いに合うよう調整し直しましょう」「原來如此。那麼,請里歐艾恩的御使進入其他容器裡,在普莉貝爾的裝具上配合其他的御使重新調整吧」
「へぇ、そう言う事が出来るんだ」「嘿,能做到這種事情啊」
「出来るのです。具体的には変身した時の意匠を変えるとか、そう言う作業になります。凄いでしょう?」「能做到的。具體上是改變變身時的構思之類,變成這種作業。很厲害吧?」
「うんうん、すごいすごい」「嗯嗯,很厲害很厲害」
『陛下君、私の方は違和感なかったよ! 上半身だけだったけど、【御使い降臨】を使っているような感覚だったよ』『陛下君,我這邊沒有違和感喔! 雖然只有上半身,但像是使用著【御使降臨】的感覺喔』
一方、ジーナとタロスの変身装具の相性は良かったようだ。 另一方面,吉娜和塔洛斯的變身裝具的相性似乎很好。
『下半身は陛下君が見ていてくれたしね』『下半身給陛下君看著呢』
「見ていただけで、何もしていませんが」「就只是看著,什麼都沒做就是了」
「むぅ。足の本数はボクの方が上だけど、流石に分離は出来ないからなぁ」「唔。雖然腳的隻數是我這邊佔上風,但因為畢竟無法分離呢」
奇妙な対抗意識を燃やすプリベルを応援するように、遠くでフライングクラーケンが飛びあがり、着水する音が響いたのだった。 就像支援著燃起奇妙的對抗意識的普莉貝爾般,在遠方飛行克拉肯衝上來,響起了著水的聲音。
ちなみに、ジョブチェンジはクワトロ号の船室の一つを改装して作った部屋で行い、【弦術士】になった。新しく手に入れた【魔王の絹糸腺】をより活かせるようになるのではないかと、期待しての選択である。 順帶一提,職業變更是在將庫娃特蘿號的一間船室改裝製成的房間進行,成了【弦術士】。基於是不是變得能夠活用新入手的【魔王的娟絲腺】呢,是有所期待的選擇。
《【糸精製】、【操糸術】のレベルが上がりました!》《【絲精製】、【操絲術】的等級上升了!》
使者から告げられたアルクレム公爵との非公式なお茶会を明日に控えたヴァンダルー一行は、のんびりとアルクレム観光を楽しんでいる……ように他者には見えただろう。 將被從使者那告知與阿魯庫雷姆公爵的非正式茶會記在明天的范達魯一行人,悠閒地享受著阿魯庫雷姆的觀光……其他人看起來會像是的吧。
実際、奴隷商人が軒を連ねる一画をうろついたり、昨夜決闘した『アルクレム屋台五芒星』の店で買い食いをしたり、ヴィダ神殿を訪ねたり、行楽を楽しんでいる面もあった。 實際上,又是閒晃奴隸商人連成一排屋簷的一塊,又是在昨晚決鬥的『阿魯庫雷姆攤販五芒星』的店裡買東西吃,又是訪問維達神殿,也有正在享受著遊玩的一面。
「この町の奴隷は活き活きしていて、俺に誘われるような者は居ないようですね。少なくとも、表通りでは」「這座城鎮的奴隸朝氣蓬勃著,似乎沒有被我誘惑般的人呢。至少,在大街上是如此」
ただ、行楽以外の意味もあったが。 只是,也有遊玩以外的意思。
奴隷に堕ち、人生に絶望している者はヴァンダルーの姿を見ただけで誘引され、導かれる場合が多々ある。そうした者はいないかと奴隷商の店をざっと見て回ったのだが、そうした者はいなかった。 墮為奴隸,對人生絕望著的人只是看到范達魯的身影就被引誘、被引導的情況有很多。有沒有那樣的人在呢雖然草草地逛了奴隸商的店,但沒有那樣的人在。
「皆、目をギラギラさせて自分を売り込んでいたな。……逆に、拙者達から露骨に目を逸らす奴隷も少なくなかったように思うが。「大家,讓眼睛閃閃發光兜售著自己呢。……相反地,我認為露骨地從在下我們身上岔開目光的奴隸也不少就是了。
あの違いは何なのだろう?」 那份差異是什麼啊?」
奴隷制度が存在しない境界山脈内部の国々出身のギザニアが、奴隷達の態度の違いに首を傾げる。それに答えたのはカチアだった。 奴隸制度不存在的境界山脈內部的諸國出身的吉薩妮亞,對奴隸們的態度不同感到疑問。回答那個的是卡奇亞。
「多分、借金奴隷と普通の奴隷……その中でも高級奴隷の違いだと思う。借金奴隷は、働いて借金を返せば自由の身になれるから、一刻も早く買われたがる奴隷が多いのよ」「大概,我想是欠債奴隸和普通的奴隸……在那之中也有高級奴隸的差異。因為欠債奴隸,工作還了欠款就能成為自由之身,想早一刻被買的奴隸很多喔」
借金奴隷は、一般的な奴隷のイメージと異なり、主人もそれなりの扱いをしなければならないし、命を奪えば殺人の罪で捕まってしまう。 欠債奴隸,與一般的奴隸的印象有差異,主人也必須要做相應的對待,奪走性命的話就會因殺人的罪被逮捕。
だが借金を返さないといつまでも自由に成れず、あまりに売れないと鉱山等過酷な肉体労働をさせなければならず、危険の割に稼ぎも悪い現場に送られてしまう。 但是還不了欠款的話會永遠成不了自由,不太暢銷的話就必須要強迫礦山等嚴酷的肉體勞動,會被送到在危險的比例上不好賺錢的現場。
そのため、いち早く売れようと、彼らはヴァンダルー達に必死でアピールしていたのだろう。 因此,打算飛快被賣掉,他們是拚命的對范達魯他們呼籲著的吧。
「凄かったよねー、肉体労働なら任せてくださいって。誘引するどころか、ヴァン君が誘引されかけるし」「好厲害呢,說著若是肉體勞動請交給我。不要說引誘了,范君都被引誘了」
「プリベル、あんないい肉体を見せられては、仕方ありませんよ」「普莉貝爾,被展示了那樣好的肉體,沒有辦法喔」
ムッチムチではなく、ムッキムキのマッチョ達がポーズを決めながら、「買ってくれ!」とアピールしているのを見る度に、フラフラと近寄ろうとするヴァンダルーを、プリベルの触腕やギザニアの節足が掴んで止めていたのだった。 將每次看到並非肌肉緊實、而是肌肉隆起的壯男們一邊決定姿勢、一邊呼籲著「來買吧!」,就糊里糊塗地打算靠近的范達魯,普莉貝爾的觸腕及吉薩妮亞的節肢就以抓住來制止住了。
『借金を返したら解放しなければならない上に、導けるか分からない奴隷を買うのはデメリットしかありませんと、何度申しても聞いていただけないとは……!』『在償還欠款的話就必須要解放之上,買下不知道能不能引導的奴隸就只有壞處,就算說了好幾次也沒在聽……!』
『仕方ありません。陛下は筋肉に弱いのですもの』『沒有辦法。陛下是對肌肉很弱的東西』
『……分からん。それほど欲しいのならば、購入後洗脳して吸血鬼にしてしまえば良いだろうに。そうすれば、導きも確実に成功するし、万が一失敗してもヴァンダルー様の庇護下から離れる事は不可能になる筈だ。『……不明所以。若是那麼想要的話,購買後洗腦當成吸血鬼也可以吧。那樣的話,引導也能確實地成功,就算萬一失敗也應該會變成無法從范達魯大人的庇護下離開的事。
だと言うのに、何故聞いていただけないのか』 明明說了,為何沒在聽呢』
姿を消したままのチプラスが嘆き、レビア王女が諦め、ダロークが自分の凄まじく物騒な提案の何処に問題があるのかと、悩んでいる。 依然削去身影的奇普拉斯嘆息,蕾碧亞公主放棄,達洛克對自己糟糕又不安的提案的哪裡有問題嗎,煩惱著。
「なるほど。それは分かったのでござるが、目を逸らした方の後宮奴隷とは……ヴァン殿と某達を見て、需要は無いと思ったのでござるかな?」「原來如此,那個雖明白了,但岔開目光的後宮奴隸的話……看著范殿下和余某人們,是不是認為沒有需要呢?」
「……多分勘違いしているわね。後宮じゃなくて、高級。高価な奴隷って意味よ。大きな商会を経営する商人や、貴族、成功した冒険者向けの奴隷よ」「……大概誤解了呢。才不是後宮,是高級。是昂貴的奴隸的意思喔。面向經營著大大的商會的商人或、貴族、成功的冒險者的奴隸喔」
見目が良いだけではなく、話術に長けていたり、歌や踊りが得意だったり、大金を払ってでも欲しいと思わせるような才能や特技を持ち、訓練を受けている奴隷である。 並非只是外表好看,又是善於話術,又是歌曲或舞蹈很拿手,擁有認為是即便支付鉅款也想要般的才能或特技,是受過訓練的奴隸。
「ある騎士は、武功への褒賞として与えられた高級奴隷を妻として娶った。と言う話もあるそうです。「某騎士,將作為對武勳的獎賞被給予的高級奴隸作為妻子娶了。似乎也有這種故事。
俺達が高級奴隷を買うような身分と経済力の持ち主には、見えなかったのでしょう」 我們是能買高級奴隸般的身分和經濟力的擁有者,看不出來吧」
「なるほど。あの者達と違って導けなかったのも、道理でござるな」「原來如此。與那些人們不同無法引導,也很有道理呢」
ミューゼがぼかして言った「あの者達」とは、ヴァンダルーが犯罪組織を乗っ取った際に助けたり、ブラガ達が『顔剥ぎ魔』として活躍している最中に保護したりした、奴隷や囚われていた者達の事だ。 繆澤模糊說的「那些人們」是指,范達魯在併吞犯罪組織之際幫助的,布拉格他們在作為『剝臉魔』活躍著的當下保護起來的,奴隸或被囚者們的事情。
攫われて無理矢理奴隷とされ、虐待や凌辱、過酷な労働を強いられていた奴隷達は、ヴァンダルーを直接目にしただけで……中にはゴブリン通信機越しの声を聞いただけで導かれた者もいた。 被擄走不由分說被迫當奴隸,虐待或凌辱、被強迫嚴酷的勞動著的奴隸們,就只是直接看到范達魯……在裡面也有就只是聽到隔著哥布林通信機的聲音就被引導的人。
そんな奴隷達も、今は【転移】によってタロスヘイムに運ばれ、身体と心を休めている。 那種奴隸們,現在經由【轉移】被運到塔洛斯海姆,修養著身體和心靈。
「中々思ったようにはいかないな」「相當無法像所想的呢」
「俺を見ただけで影響を受ける人がいないのは、良い事ではあります。生を諦めている人がいないという事ですし」「不存在只是看到我就受到影響的人,是件好事。是名為不存在放棄活著的人的事情」
スラム街を虱潰しにして探せば、そうした者も何人かいるかもしれないが、そこまでする時間もない。 打算徹底搜查貧民街尋找的話,那樣的人雖有幾位也說不定,但沒有做到那地步的時間。
「それで、周囲の人たちはどんな様子ですか?」「因此,周圍的人們是怎樣的情況呢?」
『はっ! 昨夜よりも多くの密偵と思われる者達が、昨夜よりも遠巻きに潜んでいる模様! 始末しますか?』『是! 被認為是比昨晚更多的密探的人們,是潛藏在比昨晚還遠遠圍住的狀況! 要收拾掉嗎?』
「しません」「不用」
『昨日見逃したラルメイアが、何か話したんだ! どうする!? 生かしておきますか!?』『昨天放跑的拉魯梅伊亞,是說了什麼啊! 怎麼辦!? 要先讓他活著嗎!?』
「しませ……します、します、生かします」「不……要、要,要活著」
ダロークとは逆に、「密偵達を生かしておきますか?」と尋ねたベールケルトの言葉に首を横に振りかけたヴァンダルーは、慌てて言い直した。 與達洛克相反,對打聽著「要先讓密探們活著嗎?」的貝魯可魯特的話語左右搖著頭的范達魯,驚慌的重新說了。
『ああああああっ! もう少しだったのにぃぃぃ!』『啊啊啊啊啊啊! 明明再稍微一下就好了!』
『同属性のゴーストを増やすのは、他の機会にして。ところで冒険者ギルドはもういいの? すぐ出てきちゃったけど』『要增加同屬性的幽靈,就靠其他機會了。話說回來冒險者公會已經好了嗎? 馬上出來了就是』
「ええ、顔を出しただけですから。冒険者学校に関する話を聞く代わりに、冊子を貰えましたし」「對,因為只是露個臉。代替去聽有關冒險者學校的話題,能得到冊子」
ヴァンダルー達が訊ねた冒険者ギルドでの対応は、非常に簡素で短かった。建物に入り、受付カウンターに辿りつく前にギルド職員がやって来て、複数の冊子や書類を差し出されたのだ。 范達魯他們在詢問的冒險者公會的對應,是非常簡短的。進入建築物,在到達接待櫃台之前公會職員就前來了,被遞出了複數的冊子和文書。
その中には、ヴァンダルーが聞きたかった冒険者学校に関して書かれた物もあった。内容は……端的に言うと、我々では扱いきれないので、オルバウム選王国の中心、選王領のギルドにある冒険者学校に行ってはどうかと言う提案と、推薦状であった。 在那裡面,也有被寫上有關范達魯想聽的冒險者學校的東西。內容是……直接了當地說,是名為由於我們處理不來,去在歐魯巴烏姆選王國的中心、選王領的公會裡的冒險者學校如何的建議和、推薦信。
十中八九、ラルメイアが公爵にもたらした情報が原因だろう。……残りの一、ヴァンダルー達の普段の素行やこれまでの行いが原因である可能性も、否定できないが。 十之八九,拉魯梅伊亞帶給公爵的情報就是原因吧。……剩下的一個,范達魯他們平時的品行及到此為止的行為是原因的可能性,也無法否定就是了。
ギルドが抱える上位の冒険者にヴィダの新種族を嫌う者が複数存在し、彼等とトラブルを起こす事を嫌ったとか。 在公會雇傭的上位冒險者裡討厭維達新種族的人是複數存在,討厭與他們引起糾紛之類。
「何にしても、アルクレム公爵が俺達の事をどう考えたのかに依るのでしょうが。少なくとも、抱え込みたいとは思っていないようですけど」「不管怎樣,雖是基於阿魯庫雷姆公爵如何考慮著我們的事。至少,不認為會想要承擔就是」
「寧ろ、適度な距離を保ちたいと言う感じでござるな。密偵達の数と距離も、拙者らに対する警戒心の表れでござろう」「不如說,是名為想保持適度的距離的感覺呢。密探們的數量和距離,也是對於在下我們的警戒心的表現吧」
「まあ、それはともかく……ふしゅるるるぅっ」「算了,那些姑且不提……呼咻嚕嚕嚕」
ヴァンダルーは素早く自身の偽物を、吐き出した糸で編み上げる。それをギザニアが抱きかかえるようにして持つと、空間属性のゴースト達の【短距離転移】で、路地裏に一人移動して駆けて行く。 范達魯快速的將自身的冒牌貨,用吐出來的絲編織完成。吉薩妮亞像是懷抱著那個拿著後,以空間屬性的幽靈們的【短距離轉移】,一個人移動到小巷裡跑了起來。
密偵達はそれに気がつかず、ヴァンダルーそっくりな縫いぐるみを抱えたギザニア達を追いかけて行った。 密探們沒有注意到那個,去追趕著抱著像極范達魯的布娃娃的吉薩妮亞們。
誰にも尾行されていない事を確認して、ヴァンダルーはブラガが仮のアジトとして使っていた裏路地にある廃屋に向かった。 確認了沒有被任何人尾隨的事,范達魯朝向布拉格作為臨時藏身處使用著在小巷裡的廢屋。
そして、待つ事暫し。見覚えのある大男が、三人の仲間を連れて廃屋に入って来た。 然後,稍待片刻。有看過的大漢,帶著三位同伴進入了廢屋裡。
「改めてご挨拶を。私の名はアーサー。こちらは私の妹のカリニア、そして心友であるボルゾフォイとミリアムです」「重新問候。我名為亞瑟。這邊是我的妹妹卡麗妮亞,還有身為心友的波魯佐佛伊和米莉亞姆」
「あ、あの……」「那、那個……」
「こちらこそ。俺はヴァンダルー・ザッカート。アーサーさんにカリニアさん、そして二人の心友のボルゾフォイさんにミリアムさんですね? よろしくお願いします」「彼此彼此。我是范達魯.札卡特。亞瑟先生和卡麗妮亞小姐,還有兩位的心友波魯佐佛伊先生和米莉亞姆小姐嗎? 請多關照」
「あぁぁぁぁぁ……」「啊……」
昨日、屋台で交わした待ち合わせに指定した場所で、挨拶を交わす二人。何故かミリアムと言う少女が、助けを求めるように呻いているが、どうしたのだろうかとヴァンダルーは思った。 以昨天,在貨攤交換指定為等候的地方,交換問候的兩人。不知為何名叫米莉亞姆的少女,像是尋求幫助般呻吟著,范達魯想著是怎麼了嗎。
しかし、心友であるはずのアーサー達が特に反応していないので、特に気にしないことにした。 可是,應該身為心友的亞瑟他們由於沒特別做出反應,決定不特別介意了。
「それで、俺に用があるという事ですが、どのようなご用件でしょうか?」「那麼,雖是名為找我有事的事,但是怎樣的事情呢?」
「はい。あなたにご足労を願ったのは他でもありません。我等三人に加護を賜った神からの神託によるものです。後は、神々が自ら話すと。「是的。望您勞駕不為其他。是根據來自賜予我等三人加護的神的神諭的東西。之後,眾神會親自來說。
後、昨日の串焼きとても美味しかったです」 還有,昨天的串烤非常美味」
「それは何よりです。それはともかく……神々が、ですか?」「那比什麼都好。那個姑且不提……眾神,是嗎?」
そう聞き返した時には、ヴァンダルーの意識は肉体から離れていた。切り離された訳ではなく、使い魔王のように肉体も動かす事が出来るから、ただ魂と肉体を離されたという感じだ。 在如此反問的時候,范達魯的意識從肉體脫離了。因為並不是被切離,就像使魔王般肉體也能行動,是名為只是靈魂和肉體被分離的感覺。
そして招かれた神域は、しとしとと雨が降る、暗い森。そしてヴァンダルーを待ち受けていたのは、俯いている黒い髪を長く伸ばした女神と、凹凸の大きい体つきをしているが何処か暗い雰囲気の女神、そして女神か男神か判別できない神の三柱だった。 然後被招待的神域,淅瀝淅瀝地下著雨,陰暗的森林。然後迎接著范達魯的是,低著頭讓黑髮長長的延伸的女神和,雖有著凹凸有致的身材但某處是陰暗氛圍的女神,然後無法判別是女神或男神的神三柱。
『ようこそおいで下さいました。……我は、『雨雲の女神』バシャス。まずは、勝手に招いた事をお詫びします』『歡迎蒞臨。……吾是,『雨雲的女神』巴夏絲。首先,擅自招待的事深感抱歉』
『我は、『闇夜の女神』ゼルゼリア。我々はフィトゥンと同じくアルダ派の若き神』『吾是,『闇夜的女神』潔露潔莉亞。我們是與費圖恩同樣阿魯達派的年輕神』
『『影の神』ハムル。属性も、我とゼルゼリアが光、バシャスが風。故に汝との接触には慎重を期さなければならなかった。ご理解いただきたい』『『影之神』哈姆爾。屬性也是,吾與潔露潔莉亞是光,巴夏絲是風。因此在與汝的接觸上不期望慎重不行。還請理解』
アルダ派の神々だと聞いてヴァンダルーは反射的に緊張したが、すぐにそれを解いた。アーサー達が姿を現した時から今までずっと【危険感知:死】に反応が無く、更に三柱の神々から殺意や敵意を感じないからだ。 聽到是阿魯達派的眾神的范達魯雖反射性地緊張了,但馬上解出了那個。因為從亞瑟他們線出身資的時候開始照現在一直對【危險感知:死】沒有反應,並且沒感覺到來自三柱的眾神的殺意或敵意。
寧ろ、友好的な……と言うか、グファドガーンが自分に向ける感情と似ているものを感じる。 不如說,該說是……有好的嗎,感覺到與古法德岡朝向自己的感情很相似的東西。
『この度……我々のヴィダ派への転向を認め、橋渡しをお願いしたく、お招きしました』『這次……想拜託承認我們轉向維達派、當個中間人,特此招待了』
そして、バシャスの言葉は、タロスヘイムの建造物の屋根に描いた【精神侵食】スキルの効果を込めた絵が、神々にまで影響を与えていた事を知らなかったヴァンダルーにとって、驚愕に値するものだった。 然後,巴夏絲的話語,對於不知道畫在塔洛斯海姆的建築物的屋頂上灌注了【精神侵蝕】技能的效果的圖,就連眾神都會給予影響的事的范達魯來說,是值得驚愕的東西。
《【冥魔創夢道誘引】、【導き:冥魔創夢道】のレベルが上がりました!》《【冥魔創夢道引誘】、【引導:冥魔創夢道】的等級上升了!》
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・名前:ヴァンダルー・ザッカート.名字:范達魯.札卡特
・種族:ダンピール(女神).種族:半吸血鬼(女神)
・年齢:11歳
・二つ名:【グールエンペラー】 【蝕帝】 【開拓地の守護者】 【ヴィダの御子】 【鱗帝】 【触帝】 【勇者】 【魔王】 【鬼帝】 【試練の攻略者】 【侵犯者】 【黒血帝】 【龍帝】 【屋台王】 【天才テイマー】 【歓楽街の真の支配者】 【変身装具の守護聖人】(NEW!).別名:【食屍鬼帝王】【蝕帝】【開拓地的守護者】【維達的御子】【鱗帝】【觸帝】【勇者】【魔王】【鬼帝】【試煉的攻略者】【侵犯者】【黑血帝】【龍帝】【攤販王】【天才馴獸師】【歡樂街的真正支配者】【變身裝具的守護聖人】(NEW!)
・ジョブ:弦術士.職業:弦術士
・レベル:0.等級:0
・ジョブ履歴:死属性魔術師 ゴーレム錬成士 アンデッドテイマー 魂滅士 毒手使い 蟲使い 樹術士 魔導士 大敵 ゾンビメイカー ゴーレム創成師 屍鬼官 魔王使い 冥導士 迷宮創造者 創導士 冥医 病魔 魔砲士 霊闘士 付与片士 夢導士 魔王 デミウルゴス 鞭舌禍 神敵 死霊魔術師.職業履歷:死屬性魔術師 哥雷姆鍊成士 不死族馴獸師 魂滅士 毒手使 蟲使 樹術士 魔導士 大敵 殭屍製造者 哥雷姆創成師 屍鬼官 魔王使 冥導士 迷宮創造者 創導士 冥醫 病魔 魔砲士 靈鬥士 賦予片士 夢導士 魔王 造物主 鞭舌禍 神敵 死靈魔術師
・能力値
生命力:373162 (5514UP!)
魔力 :7,440,347,696+(6,696,312,926) (合計474,552,696UP!)
力 :43351 (535UP)
敏捷 :39536 (583UP!)
体力 :47047 (694UP!)
知力 :56398 (1904UP!)智力 :56398 (1904UP!)
・パッシブスキル・被動技能
剛力:4Lv
超速再生:1Lv
冥王魔術:7Lv
状態異常無効
魔術耐性:9Lv
闇視
冥魔創夢道誘引:9Lv(UP!)
詠唱破棄:9Lv
導き:冥魔創夢道:9Lv(UP!)引導:冥魔創夢道:9Lv(UP!)
魔力常時回復:1Lv
従群超強化:2Lv從群超強化:2Lv
猛毒分泌:牙爪舌:3Lv
敏捷強化:9Lv
身体伸縮(舌):10Lv
無手時攻撃力強化:極大
身体強化(髪爪舌牙):10Lv
糸精製:8Lv(UP!)絲精製:8Lv(UP!)
魔力増大:9Lv
魔力回復速度上昇:9Lv
魔砲発動時攻撃力強化:大
生命力増強:2Lv
能力値強化:君臨:5Lv(UP!)
能力値強化:被信仰:3Lv(UP!)
能力値強化:ヴィダル魔帝国:1Lv(NEW!)能力值強化:維達魯魔帝國:1Lv(NEW!)
・アクティブスキル・主動技能
業血:10Lv
限界超越:7Lv極限超越:7Lv
ゴーレム創成:6Lv哥雷姆創成:6Lv
虚王魔術:5Lv
魔術精密制御:1Lv魔術精密控制:1Lv
料理:8Lv
錬金術:10Lv
魂格滅闘術:4Lv
同時多発動:3Lv
手術:8Lv
具現化:4Lv
連携:10Lv
超速思考:6Lv
指揮:10Lv
操糸術:7Lv(UP!)操絲術:7Lv(UP!)
投擲術:10Lv
叫喚:7Lv
神霊魔術:1Lv
魔王砲術:3Lv
鎧術:9Lv
盾術:9Lv
装影群術:7Lv
欠片限界突破:9Lv碎片極限突破:9Lv
整霊:1Lv
鞭術:3Lv
霊体変化:雷
杖術:1Lv
高速飛行:1Lv(NEW!)
・ユニークスキル・獨特技能
神喰らい:7Lv噬神:7Lv
異貌魂魄
精神侵食:9Lv
迷宮創造:4Lv
魔王:8Lv(UP!)
深淵:8Lv
神敵
魂喰らい:8Lv噬魂:8Lv
ヴィダの加護維達的加護
地球の神の加護地球之神的加護
群体思考:6Lv
ザンタークの加護贊塔克的加護
群体操作:7Lv
魂魄体:4Lv
魔王の魔眼魔王的魔眼
オリジンの神の加護歐利金之神的加護
リクレントの加護里庫連特的加護
ズルワーンの加護茲魯旺的加護
完全記録術
魂魄限界突破:1Lv魂魄極限突破:1Lv
変異誘発
魔王の肉体(魔王の卵管、魔王の絹糸腺が合流!)魔王的肉體(魔王的卵管、魔王的絹絲腺合併!)
亜神
・呪い.詛咒
前世経験値持越し不能 不能繼承前世經驗值
既存ジョブ不能 不能取得已有職業
経験値自力取得不能 不能自力獲取經驗值
○ジョブ解説:死霊魔術師○職業解說:死靈魔術師
精霊魔術師の死霊バージョン。死霊、ゴーストに魔力を渡し、魔術を行使して貰う事で、本来は呪文の詠唱の省略や、魔術の威力や精密さを向上させる事が出来る【死霊魔術】スキルに補正がかかるジョブ。精靈魔術師的死靈版本。因是將魔力交付給死靈、幽靈,有請行使魔術的事,本來是對能做到咒文的詠唱省略或、讓魔術的威力及精密提高的【死靈魔術】技能施加補正的職業。
しかし、ヴァンダルーの場合は魔力の桁が規格外であるため威力の向上ではなく、自身に適性の無い属性の魔術を使うためのスキルとジョブになっている。 可是,范達魯的情況是因為魔力的規模是為規格外並非是威力的提高,變成了為了使用本身沒有適性的魔術的技能和職業。
○魔物解説:フライングクラーケン○魔物解說:飛行克拉肯
ランク11の魔物で、実は昔から存在する魔物。ある大陸の近海から遠洋の魔海に広く生息し、単体で生息するクラーケンと違い、群れで生活する社会性を持つ魔物。 位階11的魔物,其實是從以前就存在的魔物。從某大陸的近海到遠洋的魔海廣泛地棲息著,與單體棲息著的克拉肯不同,擁有以群體生活著的社會性的魔物。
クラーケンと同じく巨体から繰り出す怪力や、毒を含んだ墨等の武器、更に最大の特徴として海面から空高く飛びあがり、遠くまで滑空する飛行能力を持っている。 從與克拉肯同樣的巨大身體傾巢而出的怪力及、含毒的墨汁等的武器,並且作為最大的特徵是擁有著從海面衝上高空來,擁有滑翔到遠方的飛行能力。
この飛行能力は空中の魔境、魔空に生息する大型の鳥の魔物やドラゴンを捕食する為に獲得したと思われる。 這種飛行能力被認為是為了捕食棲息在空中的魔境、魔空裡的大型鳥的魔物或龍而獲得的。
今までフライングクラーケンが確認されていなかったのは、フライングクラーケンの姿形は普通のクラーケンとさほど違いがない(胴体の鰭が多少大きい)からと、普通の船を襲うのに空を飛ぶ必要がないため、見分けがつかないから。 至今沒有飛行克拉肯被確認過,因為飛行克拉肯的姿態與普通的克拉肯幾乎沒有不同(軀體的鰭多少很大),因為沒有明明是襲擊普通的船卻飛在空中的必要的緣故,無法辨別。
そして、フライングクラーケンが生息している海域に到達して、生きて人間社会に戻った者が今まで一人もいないからであろう。 還有,因為到達飛行克拉肯棲息著的海域,活著回到人類社會的人至今一個人也不存在吧。
なお、毒を消した墨はクラーケンよりも美味で、高級食材としても需要がある。(ヴィダル魔帝国限定) 再者,消去毒的墨汁因比克拉肯還美味,作為高級食材也有需要。(維達魯魔帝國限定)