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第一部士兵的女兒 芙莉妲的髮飾

作者:SPT草包│2017-03-17 22:34:47│贊助:2│人氣:140
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
以下犯上的書癡~為了成為圖書管理員而不擇手段~
作者:香月美夜
第一部兵士の娘 フリーダの髪飾り
第一部士兵的女兒 芙莉妲的髮飾
原文連結

 フリーダの家を出て、わたしとルッツは帰途に就く。
 從芙莉妲的家出來,我跟路茲踏上歸途。
 にこやかに見送ってくれたはずなのに、命からがら逃げ出してきた気分なのは何故だろう。甘い物を食べて、お話をしただけなのに、森に行くより疲れた気分なのは何故だろう。
 明明是笑容滿面地來送別,卻有著好不容易撿回條命的氣氛是為什麼呢。明明只是吃了甜食、說著話,卻比去森林還疲憊的氣氛是為什麼呢。

「おや、やっと商談がお済みですか?」
「喔呀,終於洽談完畢了嗎?」
「マルクさん?」
「馬爾克先生?」

 ベンノの店の前を通り過ぎようとしたら、マルクに呼び止められた。
 打算通過班諾的店前面的話,被馬爾克叫住了。
 明日、午後から今日の報告に来るように、と言われていたので、今日はそのまま帰るつもりだったが、マルクがニッコリと笑って、店に来るように手招きした。
 明天,從下午開始來做今天的報告吧,由於被那樣說了,雖然今天打算就這樣回去,但馬爾克微微地笑了,像是來店裡吧招著手。

「旦那様がやきもきしていらっしゃるので、予定では明日でしたが、今、報告いただいてよろしいですか?」
「由於老爺焦慮不安了起來,雖然預定是明天要做,但現在,可以請妳報告嗎?」
「……はい」
「……可以」

 勝手に2個目を半額にしてしまったことを、どう責められるだろうと考えただけで胃がキリキリするので、さっさと報告を終わらせてしまいたい。
 由於擅自將第2個做了半價,光只是考慮會被怎麼責備胃就劇烈疼痛,想趕快讓報告結束掉。

「旦那様、マインとルッツを通してもよろしいですか?」
「老爺,可以讓瑪茵跟路茲進去嗎?」
「おぅ、通せ」
「喔,進來」

 開かれたドアの向こうにはさっさと来いと言わんばかりに机をタンタン叩くベンノの姿があった。
 在被打開的門的對面有著幾乎要說出趕快過來叩叩敲打桌子的班諾的身影。

「……マイン、どうだった? あのじじいの孫娘は」
「……瑪茵,如何呢? 那個老頭的孫女」
「えーと、とても可愛らしい、噂に違わないお嬢様でした」
「呃,非常的可愛,是跟傳言不一樣的千金小姐」
「取り繕った報告は良い。どう思った?」
「修飾報告就免了。妳怎麼看?」

 せっかくオブラートに包んで表現したのに、ベンノはパタパタと手を振って、本音で話せと言いだした。
 明明難得包裹糖衣來表現了,班諾啪嗒啪嗒地揮揮手,說出了用真心話來說。

「正直、外見と中身が違いすぎて、ビックリしました。でも、単にお金が大好きというだけではなく、洗礼前から身近にいるギルド長をよく観察して、お金を増やしたり、事業の拡大を狙ったりしているなんて、商売人としてはすごい才能だと思います」
「老實說,外表跟內在太不一樣了,嚇了一大跳。但是,不單只是所謂最喜歡錢,從洗禮前就貼近在身地好好觀察著公會長,做著又是增加金錢,以擴大事業為目標之類的,我認為作為生意人是很厲害的才能」
「お前がすごいと思うのか……」
「該認為妳很厲害嗎……」

 ベンノがガシガシと頭を掻いて、ハァ、と溜息を吐いた。
 班諾持續猛烈地搔著頭,唉,地嘆了一口氣。

「えーと、何て言うか……可愛いけど、変わった子だったよね、ルッツ?」
「呃,該怎麼說呢……雖然很可愛,但是個奇怪的孩子呢,路茲呢?」

 万感の思いを込めて言うと、ルッツは軽く眉を上げて、お前が言うなと言いたそうな顔でわたしを見下ろしてくる。
 注入千頭萬緒說完後,路茲輕輕揚起眉頭,用妳說了不該說的表情俯視起了我。
 ベンノが興味深そうにニヤリと唇の端を上げて、ルッツに同じ質問をした。
 班諾興致濃厚似地揚起了奸笑的唇邊,對路茲提出同樣的疑問。

「ルッツ、お前はどう思った?」
「路茲,你怎麼看?」
「昨日のギルド長と同じようにマインを勧誘してきたから、油断できないヤツだと思った。それから、オレは……マインと似てると思った」
「因為就跟昨天的公會長一樣勸誘起了瑪茵,我認為是不能疏忽大意的傢伙。還有就是,我……認為跟瑪茵很像」
「えぇ!? どこが!?」
「咦!? 哪裡!?」

 心外すぎる!
 太意外!

 衝撃的な言葉にわたしが噛みついて説明を求めると、ルッツは軽く肩を竦めて答えた。
 對衝擊的話語我咬牙切齒地尋求說明後,路茲輕輕地聳了聳肩回答了。

「あいつがお金について語っている時と、本について語っている時のマインが同じ顔してる。二人とも自分が好きな事にしか目が向いていないところと、さっきマインが言ってたように、可愛い顔して、中身が変なところがそっくりだ」
「那傢伙說著關於錢的時候,跟說著關於書本的時候的瑪茵有著同樣的表情。兩個仁都是對自己喜歡的事情不會轉移目光這點,跟就像剛才瑪茵所說的,有著可愛的表情,內在卻有奇怪的地方是一模一樣」

 あ、そうか。わたし、今、そこそこ可愛い外見なんだ。
 啊,那樣啊。我,現在,是相當可愛的外表。

 家の中に鏡がなかったので、自分の容姿なんて桶の水に映った歪んだ影くらいしか見たことがなかったし、面と向かって褒めてくれるのは初対面の人と親馬鹿な父親ばかりだったので、ただのお世辞と社交辞令だと思っていた。
 由於在家裡面沒有鏡子,自己的容貌什麼的只看過映照在水桶水中歪斜的影子之類,由於當面給予稱讚的只有初次見面的人跟笨蛋父母的父親,我以為只是恭維跟社交辭令。

 ただの本好きじゃなくて、むしろ、変人というのは、昔から散々言われていたので自覚もあるし、特に何とも思わないけれど、前は外見が別に可愛くなかった。見るからにオタクっぽい、図書室を根城にしてそうな外見だったので、ギャップがあるなんて言われたことがなかった。
 並非只是書癡,不如說,所謂怪人是,從以前就被狠狠說過了而也有了自覺,雖然說沒特別真的去想過,但以前外表並沒多可愛。由於是一看就像御宅族、把圖書室作為根據地般的外表,從沒被說過有差距什麼的。

 わたしは、姉妹で似ていると仮定して、トゥーリのような外見の幼女がこの辺りには存在しない本を求めて、奇行とも思えるような大奮闘している様子を思い浮かべて、その残念さに項垂れた。
 我腦中浮現,假設為因姊妹而有所相似,圖麗般的外表的小女孩尋求著這附近不存在的書本,奇特行為也依所想般大奮鬥著的樣子,對那份遺憾垂下了頭。

「……ごめんなさい。ちょっと反省する」
「……非常抱歉。我會稍微反省」
「たっぷりしてくれ」
「給我好好反省」
「うぐぅ……」
「嗚咕……」

 凹むわたしの前で、ニヤニヤとやりとりを聞いていたベンノがトントンと指先で机を叩いた。
 在低落的我面前,獰笑地聽著交流的班諾咚咚地用手指頭敲著桌子。

「それで? 商談はまとまったのか?」
「然後呢? 洽談彙整好了嗎?」
「えーと、フリーダさんの髪は2つに結っていたので、飾りも2つ作ることになりました」
「呃,因為芙莉妲小姐的頭髮綁成了2個,飾品也變成要做2個」
「ふーん、利益は二倍か」
「嚄,利益是兩倍嗎」

 ベンノの言葉に心臓がビクッと縮みあがる。報告しないわけにいかないが、報告したら絶対に怒られる。
 心臟對班諾的話語嚇到瑟縮。雖然不會不去報告,但報告的話絕對會被挨罵。

「いえ、その、えーと……」
「不,那個,呃……」
「何だ?」
「什麼呀?」

 ベンノの赤褐色の目が、ぎろりとわたしを見た。
 班諾紅褐色的眼睛,目光閃動地看著我。
 うひっと息を呑んで、何と説明しようか、あわあわしていると、ベンノの視線がわたしからルッツに向かう。
 嗚唏地喘不上氣,要怎麼說明呢,不知所措著時,班諾的視線從我轉向了路茲。
 くいっとベンノの顎が上がった瞬間、ルッツの口が開いた。
 班諾的下巴上揚抬起的瞬間,路茲的開口了。
 

「お嬢様に材料になる糸をもらったマインが、そのままの値段で2つ作るって言いだして……」
「從大小姐那收到成為材料的絲線的瑪茵,說出了要用那樣的價錢製做2個……」
「ルッツ!?」
「路茲!?」
「何だと!?」
「你說什麼!?」

 わたしとベンノの反応を完全に黙殺してルッツは続ける。
 完全將我跟班諾的反應置之不理的路茲繼續了。

「金額は決まっているから、2つ分きっちり払うって、お嬢様が言い張って……」
「因為金額決定了,說要好好支付2個的份,是大小姐堅決主張的……」
「……ほぉ?」
「……哦?」
「いつまでたっても決着がつかなそうだったから、オレが口を出して、2つ目を半額にすることで合意した」
「因為不論經過多久似乎都不會結束,我插嘴了,以第2個作為半價而同意了」

 簡潔で的確なルッツの報告にベンノは眉を上げて、わたしを見た。
 班諾對簡潔又正確的路茲的報告揚起了眉毛,看著我。

「マイン、お前、阿呆か? 聞いてなかったのか? 覚えていなかったのか?」
「瑪茵,妳,是呆子嗎? 沒聽到嗎? 沒記住嗎?」
「うっ、覚えていたから、材料もらっても一つ目は値引きしなかったんですよ。でも、半額で合意した時、フリーダさんにも、お金は取れる時に、取れるところから、取れるだけ、取っておくものって、言われました」
「嗚,因為有記住,就算收到材料第一個也沒有打折唷。但是用半價同意的時候,芙莉妲小姐也是,錢是在能拿的時候,從能拿的地方,只要能拿,就要先拿的東西,被那樣說了」
「商談相手に言われてどうするんだ?」
「被洽談對象說教是在搞什麼?」

 ハァ、とベンノが呆れたように額に手を当てて、頭を振った。
 吓,地班諾吃驚般地將手貼到額頭上,搖了搖頭。
 商談相手に指摘されるのは、確かにちょっと情けないな、とわたしも思ったけれど、ぼったくりすぎはわたしの胃に優しくない。
 被洽談對象指摘,確實有點丟臉,雖然說我是那樣想,但太敲竹槓對我的胃不好。

「でも、利益の上乗せにも限度があるっていうか、適正価格に反しているというか、胃が痛いので、これ以上は勘弁してください」
「但是,該說是追加利潤也該有個限度嗎,還是該說是返回合理價格呢,因為胃很痛,這以上請放過我」
「商人が金をとって胃を痛めてどうする? まったく……。まぁ、お前の利益が減るだけだ。2つ目の料金をきっちり取ってきたのなら、それでいい。変な噂が流れて、ここで買えば2つ目は無料なんて、ごり押ししてくる客がいないわけでもないからな。負けてもいい相手かどうかはよく見極めろ」
「商人拿錢會胃痛是怎樣? 真服了妳……。算了,只有妳的利益會減少。如果好好收到第2個的費用,那樣就可以了。奇怪的傳言傳出,在這裡買的話第2個是免費什麼的,因為並不是沒有會施壓的客人呢。是不是可以輸掉的對手要好好看清」

 そんな客の存在までは全く思い至らなかった。
 就連那種客人的存在都完全沒有想到。
 わたしの常識で動くな、と釘を刺されたようで、深く項垂れる。
 像是被叮囑了,我的常識毫無作用般,深深垂下了頭。

「うっ、そこまでは考えてませんでした。すみません。それで、これがフリーダさんからお預かりした糸なんですけど、これに釣り合うレベルの白い糸が欲しいんです。長さはえーと……」
「嗚,沒有考慮到那個地步。對不起。還有,雖然這個是從芙莉妲小姐那保管的絲線,想要跟這個相稱等級的白色絲線。長度是呃……」

 わたしはトートバッグの中からメジャーを取り出し、自分の指先から指先まで伸ばす。
 我從手提包中把捲尺拿出來,從自己的手指頭到手指頭延伸。

「これくらい……100フェリくらいの長さでお願いします」
「大概這樣……100菲里左右的長度拜託了」
「わかった。明日、マルクと一緒に糸問屋に行って来い。ついでに、冬の手仕事用の糸も仕入れてくればいい」
「知道了。明天,跟馬爾克一起去一下絲線批發商。順便說下,冬季手工用的絲線也可以購入」
「はい」
「好的」

 もう帰っていい、と言われたので、わたしはルッツと一緒にベンノの店を出て家に帰った。
 由於被說了,已經可以回去了,我跟路茲一起離開班諾的店回家去。
 疲れ果てたサラリーマンの気持ちが今ならすごくよくわかる。
 疲憊不堪的上班族的心情如果是現在非常的能明瞭。
 家に帰って癒されたい。
 想回家被治癒。

「ただいま」
「我回來了」
「おかえり、マイン。今日会った女の子はどんな子だった? お友達になれた?」
「歡迎回來,瑪茵。今天見到的女孩子是怎樣的孩子呢? 成為朋友了嗎?」

 料理番のトゥーリが鍋を掻きまわしながら、ニコリと笑う。
 掌廚了圖麗一邊攪拌著鍋子,一邊微微地笑著。
 顔が可愛くて、面倒見が良くて、優しくて、最近料理の腕も上がってきた料理上手(予定)で、針子仕事もしている裁縫美人(予定)なトゥーリを見て、胸にじわりと感動的なものが込み上げてくる。
 看著臉很可愛,照料很好,很溫柔,最近料理的本領也上升到擅長料理(預定),女裁縫工作也在做著的裁縫美人(預定)般的圖麗,在胸中感動般的東西緩慢地湧了上來。

「トゥーリ~!」
「圖麗~!」

 ぎゅぅっと抱きつくと、トゥーリが少し眉を寄せて、顔を覗きこんできた。
 緊緊地抱住後,圖麗稍微皺起眉頭,把臉探視了進來。

「どうしたの、マイン? 嫌な事でもされたの?」
「怎麼了嗎,瑪茵? 被做了討厭的事情嗎?」
「トゥーリは天使だよ。わたしの癒し。トゥーリは最高のお姉ちゃんなのに、わたしは病気持ちで役立たずってだけじゃなかったんだよ。今日、ルッツに言われて、外見詐欺の変な妹だったって、気付いた。ごめんね、トゥーリ」
「圖麗是天使唷。治癒了我。圖麗是最棒的姊姊的說,我並非只是帶有疾病的廢物唷。今天,被路茲說了,是外表詐欺的奇怪妹妹,而注意到了。抱歉呢,圖麗」
「ハァ……。今更?」
「吓……。現在才知道嗎?」

 溜息を吐きながら、わたしの頭を何度か撫でた後、トゥーリは寝室の方を指差した。
 一邊嘆了一口氣,一邊撫摸了好幾次我的頭後,圖麗手指著臥室的方向。

「マイン、料理の邪魔だよ。荷物を置いたら手伝って」
「瑪茵,妨礙料理了唷。去放下行李來幫忙」
「うん」
「嗯」

 トートバッグを置いて、トゥーリのお手伝いをする。
 放下手提包,做圖麗的幫手。
 小さい小さいと言われながらも、ちょっと背が伸びたので、台に上がれば鍋を混ぜることが危なげなくできるようになった。
 由於儘管被認為小小一隻,身高也稍微長高了,爬上檯桌攪和鍋子變得能做到不危險了。
 焦げ付かないように鍋を混ぜながら、今日あったことをトゥーリに報告する。
 一邊為了不燒焦而攪和著鍋子,一邊對圖麗報告今天發生的事。

「それでね、その子はフリーダって言うんだけど、とっても可愛い子なのに、趣味がお金でね。一番好きなのは金貨を数えることなんだって」
「因此呢,雖然說那孩子叫芙莉妲,但明明是非常可愛的孩子,興趣卻是金錢呢。最喜的歡的數金幣」
「金貨!? そんなの見たことがないわ。数えられるだけあるなんてすごいお金持ちね」
「金幣!? 沒見過那種的喔。有著能被數著什麼的好厲害的有錢人呢」

 トゥーリはフリーダの変な趣味というより、金貨の量に意識が飛んだようだ。この辺りでは金貨なんて、一生かかっても見ることがないと思われるので、インパクトが大きいのはわかる。
 圖麗比起芙莉妲的奇怪興趣,意識似乎更飛到到了金幣的量上。由於在這附近金幣什麼的,被認為是就算花費一生也沒有看過,衝擊很大是明白的。

「家もすごかったよ。飾りや布もいっぱいあって、とってもきれいだった。あ、それで、フリーダが教えてくれたんだけど、わたしの病気の名前は身食いって言うんだって」
「家也很厲害唷。有著滿滿的裝飾跟布,非常的漂亮。啊,而且,雖然是被芙莉妲告知的,但我的疾病的名字是叫身噬」
「……聞いたことないね」
「沒聽過呢」

 トゥーリも知らない病名だったようで、首を傾げた。知っている人が滅多にいないので、仕方ない。
 似乎是圖麗也不知道的病名,疑惑歪著頭。由於知道的人沒多少,沒辦法。

「とても珍しい病気みたい。オットーさんやベンノさんも知らないって言ってたから。フリーダが知っていたのは、フリーダも身食いだったからなの。でも、治すにはすごくお金がかかるって、言ってた。あんなお金持ちがすごくお金がかかるって言うんだから……」
「好像是非常罕見的疾病。因為歐拓先生或班諾先生也說不知道。芙莉妲會知道是,因為芙莉妲也是身噬呢。但是,說了,醫治要花非常多的錢。因為是那種有錢人所說要花非常多的錢……」
「ウチでは無理だね」
「我家是不可能呢」

 トゥーリはあっさりとわたしと同じ結論に行きついた。考えるまでもない。熱で倒れても医者を呼べない経済状況ではどうなるものでもないだろう。
 圖麗乾脆地走到了跟我一樣的結論。就連考慮都沒有。就算因熱而倒下也不會叫醫生的經濟狀況算不上什麼的吧。

「……うん。でもね、悪くならないようにするにはどうすればいいか教えてくれたよ」
「……嗯。但是呢,為了不要惡化要怎麼做才可以呢告訴了我唷」
「そうなの?」
「是那樣嗎?」
「目的や目標を持って、全力で頑張っている時は大丈夫なんだって」
「擁有目的或目標,用全力努力著的時候是不要緊的」
「そうなんだ。マインは好きなようにやってるから、最近は元気なんだね。前はトゥーリばっかり好きなことができてずるいって泣いてたのに……」
「是那樣啊。因為瑪茵喜歡般地做著,最近很有精神呢。明明之前是只有圖麗可以做喜歡的事情好狡猾而哭著……」
「うぅ……」
「嗚……」

 そういえば、熱が出るたびによく泣いてトゥーリを困らせてたマインの記憶も多かった。
 這麼說來,每次發燒就經常哭泣而困擾著圖麗的瑪茵的記憶很多。
 さらっと前と比べる発言が出るってことは、トゥーリはやっぱり変わったことに気付いているんじゃないかな。
 輕易地說出跟之前相比的發言,是不是圖麗發現到果然很奇怪。

 考え込んでいると、トゥーリが慌てたように頭を撫でてきた。
 陷入沉思後,圖麗好像很驚慌地撫摸起了頭。

「落ち込まないで。元気になってよかったって思ってるからね。それで、髪飾りはどうだったの?」
「不要失落了。因為我認為能有精神就太好了呢。所以,髮飾怎麼了嗎?」
「フリーダの好きな色も聞いたし、衣装の刺繍に使った糸ももらってきたよ。それで、作るつもりなの。フリーダは髪を2つに結うから、2つ飾りがいるんだよ」
「聽取了芙莉妲喜歡的顏色,收到了使用在服裝的刺繡上的絲線唷。因此,打算要做。因為芙莉妲把頭髮紮成2個,有2個裝飾唷」
「ふぅん、そうなんだ」
「嚄,是那樣啊」

 二人で準備しているうちに母が帰宅し、しばらく夜勤続きであまり顔を合わせていなかった父が久し振りの昼勤から帰ってきた。
 在兩個人正準備的時候母親回家了,暫時持續夜班不太見到面的父親從好隔了好久的午班回來了。
 家族全員が揃う夕飯を久し振りに食べながら、ギルド長の家の話をした。そんな金持ちの家に出入りすることなんて普通はないので、みんな興味津々で聞いてくれる。
 家人全員一邊吃著久違地聚齊的晚餐,一邊聊著公會長的家的話題。由於進出那種有錢人的家什麼的並不普通,大家興致盎然地聽著。

 母は飾られているタペストリーやクッションに一番興味があるようで、父は応接室の棚に並んでいた酒の銘柄に関心を示していた。トゥーリはフリーダの着ている物や持ち物が気になるようで、質問は専らフリーダの持ち物についてだった。
 母親似乎對被裝飾著的壁毯跟靠墊最有興趣,父親對排列在接待室的架子上的酒的品種表示關心。圖麗似乎很在意芙莉妲穿上身的東西或持有品。問題專門針對芙莉妲的持有品。

 思った以上に盛り上がった夕飯の後、わたしは母を捕まえて、糸用のかぎ針を返してほしいと頼んだ。
 在預想之上熱烈的晚餐之後,我抓住母親,希望並拜託返還絲線用的鉤針。

「何するの?」
「要做什麼呢?」
「髪飾りを作るの。昨日言ったでしょ? フリーダが欲しがってるって。今日、ちゃんと注文取ってきたんだよ。衣装の刺繍に使った糸も、これで作ってほしいって言われて、預かってきたの」
「製做髮飾。昨天說過的吧? 芙莉妲想要。今天,好好取得了下訂唷。使用在服裝的刺繡上的絲線也,被說了希望用這個來製做,保管起來了」
「その糸、見せてちょうだい」
「那個絲線,讓我看看吧」

 裁縫上手で染色を仕事にしている母は、持ち帰ったフリーダの糸に興味津々な様子を隠そうともしない。裁縫箱を取り出して、かぎ針を取り出すと、さぁ、急いで取ってきて、と催促する。
 因擅長裁縫而從事著染色工作的母親,毫不隱藏對帶回來的芙莉妲的絲線興致盎然的樣子。拿出了針線盒,拿出鉤針後,好了,快去拿來,地催促著。

 わたしがトートバッグから糸を取り出して、台所のテーブルの上に置くや否や、母が手にして、まじまじと見つめる。
 我從手提包裡拿出了絲線,一放到廚房的桌子上,母親就拿到手上,目不轉睛地凝視著。
 針子見習いをしているトゥーリも、お金持ちのお嬢様の衣装に使う糸には興味があるようで、いそいそと覗きに来た。
 做著實習女裁縫的圖麗,似乎也對使用在有錢人的千金小姐的服裝上的絲線有著興趣,歡歡喜喜地來窺探。

「こんなに深い赤に染めようと思ったら、すごく手間がかかるのよ」
「要想染成這麼深的紅色的話,要花非常多的功夫喔」
「やっぱり良い糸を使っているんだね」
「果然使用著很好的絲線呢」

 うっとりとした様子で糸を摘まむ二人の前で、わたしは早速かぎ針を構えた。
 在以出神的樣子捏著絲線的兩個人面前,我立即架起鉤針。

「髪飾りね、珍しいから、結構高い値段で買ってくれるんだって。だから、頑張って作るの」
「髮飾呢,因為很稀奇,以相當高的價錢買下了。所以,要努力做」
「わたしの髪飾りと同じ感じ?」
「跟我的髮飾同樣的感覺?」

 トゥーリの時は糸の節約を一番に考えて、残っている数色の糸で小花をできるだけ作ったが、フリーダから預かってきた赤い糸はたっぷりとある。
 圖麗的時候最先考慮節省絲線,用殘留下來的數色絲線盡可能的製做小花,但從芙莉妲那保管起來的紅色絲線十分充足。
 そして、あれだけ利益を上乗せしているのだから、トゥーリの髪飾りより、もっと凝ったものにするつもりだ。わたしなりの誠意である。
 而且,因為只有那個有追加利潤,比起圖麗的髮飾,打做成更精細的東西。有做為我的誠意。

「もっとお花を大きくするの。糸もたっぷりあるから」
「把花做得更大。因為絲線也十分充足」

 イメージは赤いミニバラ数輪とかすみ草のブーケだ。お金持ちのお嬢様と言ったら、一番にバラが思い浮かぶ貧困な想像力でごめんなさい。
 印象是紅色的迷你玫瑰數朵與滿天星的花束。對要說有錢人的千金小姐的話,最先想到玫瑰的貧乏想像力非常抱歉。
 でも、やっぱりバラって華やかだし、見栄えがするんだよね。
 但是,果然玫瑰就是華麗,很好看呢。

 最終的にくるくると巻いた時、花弁っぽくなるように、ギザギザのレースになるようなイメージで編んでいく。
 在最後轉啊轉地捲著的時候,像是成為花瓣般,以好像成為鋸齒狀的蕾絲般的印象編織了起來。
 適当な長さになったら、くるくる巻いて、底になる片方だけを糸で縫いとめて、花弁の方を少し広げると、小さな薔薇の形になった。
 變成適當的長度的話,轉啊轉地捲著,只有成為底的一邊用線縫住,稍微擴大花瓣之後,就成為了小小薔薇的形狀。

「わぁ、可愛い!」
「哇,好可愛!」

 トゥーリから褒めてもらったので、調子に乗ってもう一つ編み始めようとした時、お酒を飲みながら様子を見ていた父が、うずうずしながらわたしの手元を見ている母に問いかけた。
 由於收到來自圖麗的稱讚,打算趁勢開始再編織一個的時候,一邊喝著酒一邊看著情況的父親,詢問著一邊憋不住一邊看著我的手邊的母親。

「なぁ、エーファ。そんなに気になるんだったら、もう一つ、かぎ針作ってやろうか?」
「吶,艾法。那麼在意的話,要再做,一個鉤針嗎?」
「父さん、わたしも欲しいから2つね!」
「爸爸,因為我也想要是2個呢!」

 感激した母に抱きつかれ、可愛いトゥーリのおねだりも加わって、父はご機嫌で、木を削り始めた。一度わたしの分のかぎ針を作ったことがあるので、比較的短時間で細いかぎ針を作っていく。
 被感激的母親抱住,可愛圖麗的央求也加入,父親用好心情,開始削刨木頭。由於有做過一次我的份的鉤針,以較短的時間持續做著細小的鉤針。

 先にできたかぎ針をトゥーリが握って、一緒に編み始めた。針子見習いに行くようになって、器用さがレベルアップしているらしいトゥーリはちょっと教えれば、すいすいと編めるようになった。ぶっちゃけ、わたしよりも速い。
 圖麗握著剛完成的鉤針,開始一起編織。變得能去到實習女裁縫,靈巧似乎有所等級提升的圖麗稍微教一下的話,就變得能順利地編織。

 母は食い入るようにわたしの手元を見ていたせいか、作ってもらったかぎ針を満面の笑みで握りしめると、わたしが教えるまでもなく、猛然と編み始めた。
 是母親凝視般地看著我的手邊的緣故嗎,把承蒙製做的鉤針用滿臉的笑容緊握後,我連教都沒教,就猛然地開始編織。

「マイン、父さんがこの簪部分を作ってやろうか?」
「瑪茵,爸爸要製做這個簪的部分嗎?」

 かぎ針を作り終わって手持無沙汰になった父がやる気満々の顔で言った。一緒に作業したい父には悪いけれど、それはルッツの仕事だ。
 製做鉤針結束變成閒得發慌的父親用幹勁滿滿的表情說著。雖然說對想要一起作業的父親很不好意思,但那是路茲的工作。
 取られると一緒に作るからフリーダのところにも一緒にお邪魔するという大義名分がなくなる。そして、自分が作っていないのに、お金だけ受け取るようなルッツではないので、ずっと一緒に行動してもらっているのに、ルッツだけ無報酬になってしまう。
 被拿走後名為從一起製做到在芙莉妲的所在也一起打擾的大義名分就沒了。然後,因為不是明明自己沒做,卻只把錢收下的路茲,明明接受著一直在一起行動,卻變成只有路茲沒有報酬。

「気持ちだけもらっておく。それはルッツの仕事だから、取らないで」
「只有心情先收下了。因為那是路茲的工作,請不要拿走」
「ルッツ、ルッツって、マインは最近父さんに冷たいんじゃないか?」
「路茲、路茲的說,瑪茵最近是不是冷落爸爸了呢?」

 解りやすく父が拗ねる。家族に対する愛情過多で、オットーやルッツといると妙なヤキモチを妬いてくるので、時々面倒くさい。
 容易理解的父親鬧起彆扭。因為對家人的愛情過多,因為跟與歐拓或路茲一起的話會吃起微妙的忌妒的醋來,時常很麻煩。
 ハァ、と溜息を吐いて、わたしは頭を振った。
 唉,地嘆了一口氣,我搖了搖頭。

「どうせ簪を作るんだったら、父さんは他の子の簪じゃなくて、わたしの洗礼式用の簪を作ってくれないかな? わたしも洗礼式には飾りを付けるつもりだから、先に穴をあけたのが欲しいんだけど……」
「反正都要做髮簪的話,爸爸不要做其他孩子的髮簪,要不要做我洗禮式用的髮簪? 因為我也打算在洗禮式上配戴裝飾,雖然說想要先打個洞的……」
「なんだ、マイン。他の子の分は作らないでほしいのか? ヤキモチか?」
「什麼呀,瑪茵。希望不要製做其他孩子的份嗎? 吃醋了嗎?」

 違うし。
 才不是。
 なんでそんな感想が出てくるのか、全然わからないし。
 為什麼會出現那種感想呢,完全無法理解。

 脳内で一体どんな妄想があったのか、父はニヤニヤと嬉しそうに笑いながら、わたしの簪を作り始めた。
 在腦內到底有著怎樣的妄想呢,父親一邊高興似地獨自傻笑著,一邊開始製做我的髮簪。
 父の機嫌が一気に上昇したので、わたしはかぎ針に視線を戻す。父と話をしている間に、トゥーリと母にずいぶん差を付けられてしまった。
 由於父親的心情一口氣上升了,我把視線返回鉤針上。在跟父親說話的期間,被圖麗跟母親拉開了相當的差距。

「赤い花はこれくらいあればいいよ。今作っているので、最後ね」
「紅花有這些就可以了唷。現在製做著的,是最後的呢」

 同じようなバラをいくつか作るのだが、3人で作るとあっという間に出来上がる。特に母、速い。一番遅いのが注文をとってきたわたしだ。
 雖然製做了幾個相似的玫瑰,但3個人做的話轉眼間就做好了。特別是母親,好快速。最慢的是’拿到了下訂的我。

「えぇ? もう終わり?」
「咦? 已經結束了?」

 よほど楽しく編んでいたのか、不満そうにトゥーリが唇を尖らせたけれど、わたしはバラの形を作りながら、軽く肩を竦める。
 是相當快樂在編織著嗎,雖然說不滿似地圖麗嘟起了嘴,但我一邊做著玫瑰的形狀,一邊輕輕地聳了聳肩。
 当初は左右の飾りにミニバラを3つの予定だったのが、気付いた時には数が増えていて、4つずつになっていたのだ。飾りの大きさを考えても、これ以上は必要ない。
 雖然當初是在左右的裝飾上預定3個迷你玫瑰,但注意到時數量正增加著,變成了各4個。就算考慮到裝飾的大小,也不需要到這之上。

「他人から預かった糸を無駄遣いするわけにいかないでしょ?」
「不可以浪費使用從別人那裡保管的絲線對吧?」
「あ、そうだね。こんな綺麗な糸、無駄に使えないよね」
「啊,說得也是呢。這麼漂亮的絲線,不該浪費地使用呢」

 しょんぼりとしながら、トゥーリは納得して、かぎ針を片付け始めた。
 儘管惆悵,但圖麗理解了,開始收拾鉤針。

「あとはベンノさんに頼んである白い糸で小さい花をたくさん作るの。白い糸もこの赤に釣り合う糸だから、良い糸だと思うよ。明日持って帰ってくるから、トゥーリが良かったら、白い花を手伝ってね」
「之後要用拜託班諾先生的白色絲線製做很多小花。因為白色的絲線也是跟這個紅色相稱的絲線,我想是很好的絲線唷。因為明天會帶回來,圖麗可以的話,來幫忙白花吧」
「楽しみにしてる」
「我期待著」

 嬉しそうにトゥーリが裁縫箱を抱えて笑う。
 高興似地圖麗抱著針線箱笑了。

 ……うーん、トゥーリのこの調子なら、冬の手仕事は籠作りじゃなくて、髪飾りを一緒に作った方がいいかも?
 ……嗯,如果是圖麗的這個狀態,冬季的手工並不是做籃子,一起製做髮飾會不會比較好?


 次の日、マルクとルッツとわたしの三人で糸問屋へ仕入れに出かけた。前に簀を作る時に職人と一緒に訪れた店だ。
 隔天,馬爾克跟路茲跟我三個人出去到絲線批發商採購。是在之前製做簀時跟工匠一起拜訪的店家。
 最高級の糸らしいシュピンネの糸を購入していったことで、よほど印象深かったのか、店主はわたしのたちの顔を見ると、すぐに立ち上がった。
 由於是購買著像是最高級的絲線的修平內的絲,而印象相當深刻嗎,老板看到我們的臉後,馬上站了起來。

「おや、前にシュピンネの糸を買って行ったお客さんじゃないか? また必要かい?」
「喔呀,這不就是之前買了修平內的絲的客人嗎? 又需要了嗎?」
「えぇ、それは後日、職人と一緒にまた注文します。本日は別の糸が欲しくて伺ったのです」
「是的,那個改天,會跟工匠一起再次下訂。今天是想要其他的絲線而來詢問的」

 マルクの言葉から、春までに職人に簀を作ってもらうと言っていたベンノの言葉を思い出した。
 從馬爾克的話語裡,回想起說著到了春天要請工匠製做簀的班諾的話語。
 フリーダの髪飾りと冬の手仕事で頭がいっぱいだったけれど、忘れずに春の紙作りの準備も手配しておかなければならない。
 雖然腦袋滿滿都是芙莉妲的髮飾跟冬季的手工,但沒忘記春季的造紙準備也必須要事先安排。

 ……メモ帳が欲しい。擦れたら消えちゃう石板じゃなくて、メモ帳が欲しい。
 ……想要記事本。不是一擦就消失的石板,想要備忘錄。

「今日は何がいるんだい?」
「今天有什麼事嗎?」
「あの、これと同じ感じの白い糸が欲しいんです」
「那個,想要跟這個一樣感覺的白色絲線」

 わたしがトートバッグからフリーダの糸を取り出すと、店主はまじまじと見て、小さく唸った。
 我從手提包裡拿出芙莉妲的絲線後,老板目不轉睛地看著,小小地呻吟了。

「かなりの高級品だな。合わせて使っておかしくない糸は、この辺りだ」
「是相當的高級品呢。合在一起使用也不奇怪的絲線,是在這附近」

 二つの糸を取り出して、わたしの前に置いてくれる。
 把兩個絲線拿了出來,放置在我的面前。
 赤い糸と並べて、何度か見比べた後、綺麗に赤が引き立つ方を選んで、店主に渡した。
 跟紅色的絲線並列,比較了好幾次後,選擇了能漂亮地襯托紅色的那邊,交給了老板。

「これを100フェリと、そこの緑も100フェリください。あとは、一番安い糸でいいので、たくさんの色が欲しいんです。それは200フェリずつお願いします」
「請給我100菲里這個跟,那邊的綠色也100菲里。還有,因為用最便宜的絲線就可以了,想要很多的顏色。那些希望能各200菲里」

 フリーダのための糸と冬の手仕事のための糸は別の発注書が必要だ。
 為了芙莉妲的絲線跟為了冬季的手工的絲線是需要個別的訂貨單。
 トートバッグに常に入っている発注書セット――発注書用の木札、メジャー、インク、木を削って作られたペン――を取り出す。
 將手提包裡經常放著訂貨單組――訂貨單用的木牌、捲尺、墨水、削製木頭被作成的筆――拿出來。
 わたしは注文を終えると、その場でガリガリと発注書を書いていく。
 我結束下訂後,當場咯吱咯吱地寫起了訂貨單。

 安い糸はあまり発色が良くないものも多いけれど、大銅貨2枚辺りまで値段を下げようと思ったら糸にこだわることはできない。
 雖然說便宜的絲線不太顯色的東西很多,但想到價錢下降到大銅幣2枚左右的話就不太能拘泥了。
 髪飾りは普段の生活で付けることはほとんどないので、ハレの日だけに付ける物になる。たった一回のために払っても惜しくない値段でなければ、買ってもらえないのだ。孫娘のためとはいえ、髪飾り2つに小銀貨6枚も払えるギルド長を基準に考えてはならない。
 由於髮飾是幾乎不會在平常的生活上配戴的,變成只有隆重的日子會配帶的東西。不是就算為了只有一次而支付也不可惜的價錢的話,是不會買的。雖說是為了孫女兒,但是不能以髮飾2個就支付小銀幣6枚的公會長為基準來考慮。

「こっちの手仕事用の糸は準備に時間がかかるから、準備ができてから店に運ぶのでいいかい?」
「這邊手工用的絲線因為要花時間來準備,準備好了之後送到店裡可以嗎?」
「はい。お願いします」
「可以。拜託您了」

 わたしはすぐに使う高級な白い糸だけをバッグに入れて、店を出た。糸問屋からは家が近いので、マルクとは糸問屋の前で解散して、家に帰ることにする。
 我馬上將使用高級的白色絲線放進包包裡,從店裡出來。因為從絲線批發商離家很近,跟馬爾克在絲線批發商前面解散,決定回家。
 帰りながら、昨日の夜のうちに赤い糸を使った部分は出来上がったことを報告すれば、ルッツが目を丸くした。
 一邊回去,一邊報告在昨天晚上的我家使用紅色的絲線的部分做出來了之後,路茲就嚇傻了。

「え? じゃあ、もう髪飾りできるのか? まだ日があるからゆっくりやるって言ってただろ?」
「哎? 那麼,髮飾已經能完成了嗎? 說過因為還有好幾天慢慢地去做對吧?」
「うん、明日か明後日には仕上がると思う。母さんとトゥーリまでやりたがって、わたしより上手くて速いから、あっという間にできたの。わたしだけだったら、もっと時間がかかってたよ」
「對,我想在明天或後天就能完成了。就連媽媽跟圖麗都在做,因為比我還順手快速,在轉眼間就完成了。只有我的話,更花時間唷」

 当初の予測では、昼間は森に行ったり、店に行ったりしなければならないので、夕飯から寝るまでの時間を使って、7~10日くらいかけて作るつもりだった。
 當初的預測是,由於白天必須又要去森林,又要去店裡,而要使用從晚餐到睡覺的時間,是打算花7~10天來製做。
 まさか、たった一日で作業がなくなるとは考えてもいなかったのだ。
 沒想到,只用一天作業就消失了是想都沒想到的。

「わかった。オレも簪の部分、すぐに作る」
「知道了,我也會馬上,製做髮簪的部分」
「うん、お願い。仲間に入りたい父さんが作りたがってたから……」
「嗯,拜託了。因為想加入團夥的爸爸很想製做……」
「マジかよ……」
「真的嗎……」

 仕事を取られそうなルッツが、溜息と一緒に項垂れる。
 工作快被拿走的路茲,跟嘆氣一起垂下了頭。

「……でも、仕事をウチの家族に取られて、どうしようって思ってるけど、本当はどうしようじゃないんだよね? 作業は他の人に任せて、物の売買をするのが商人なんだから。ベンノさんなんて何も作ってないけど、わたし達の作った物の手数料で儲けてるでしょ?」
「……但是,雖然想說工作被我家的家人拿走,該怎麼辦,但其實也不怎麼樣呢? 因為作業委託給其他人,做著物品的買賣就是商人。雖然班諾先生之類的什麼都沒有製做,但卻是用我們的製作物的手續費賺錢對吧?」
「そっか。そうだよな」
「對喔。就是那樣呢」

 ルッツもハッとしたようにわたしを見た。
 路茲也像是恍然大悟般地看著我。
 作らなければお金がもらえないのではない。物を移動させることでお金を生み出すのが商人だ。まだわたし達の意識は職人に近いのだ。
 並不是要製做才能收到錢。讓東西移動來產生金錢的財是商人。我們的意識還是靠近工匠。

「今回はわたしとルッツが一緒に作るって、ギルド長やベンノさんに言っちゃったし、急に意識を変えるのも難しいけど、一緒に商人の仕事について、もっと勉強しようね」
「這次是我跟路茲一起製做,對公會長或班諾說過了,雖然忽然改變意識也很困難,一起對關於商人的工作,更加學習吧」
「おぅ」
「喔」

 家に糸を持ちかえると、案の定、わたしがするはずだった仕事は、母とトゥーリに取られてしまった。
 將絲線帶回家後,果然,我應該做的工作,被母親跟圖麗拿走了。

 わたしが小花を1つ作る間に、トゥーリは2つ、母さんは4つも作るんだもん。あっという間に終わっちゃったよ。緑の糸で葉っぱのような飾りも作ろうとしたけど、ほとんどが二人の手によって作られちゃったし、わたし、今回もいまいち役立たず。
 在我製做1個小花的期間,圖麗是2個,媽媽也做了4個。在轉眼間就結束了唷。雖然也打算以綠色的絲線製做葉子般的裝飾,但幾乎被由兩個人的手給製做了,我,這次也根本是個廢物。

 ……結論。わたし、やっぱり裁縫美人は無理っぽい。
 ……結論。我,果然不可能是裁縫美人。
 商人見習いへの道を切り開いて正解だったね。
 開闢往實習商人的道路是正確解答呢。

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 久し振りに家族が出てきました。
 好久不見的家人出現了。
 トゥーリは癒し。正統派ヒロイン。
 圖麗是療癒。正統派的女主角。
 そして、髪飾りは大半が家族の手によって完成しました。
 然後,髮飾大半由家人的手完成了。

 次回は髪飾りを納品に行きます。
 下回是去將髮飾交貨。
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《夏夜狐狸畫》劇情快報:台北陽明山上的狐仙廟,隱藏何種故事?蠱、雛姬的初次邂逅是敵是友?看更多我要大聲說昨天20:55


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