創作內容

1 GP

第一部士兵的女兒 公會長的孫女

作者:SPT草包│2017-03-15 23:02:17│贊助:2│人氣:262
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
以下犯上的書癡~為了成為圖書管理員而不擇手段~
作者:香月美夜
第一部兵士の娘 ギルド長の孫娘
第一部士兵的女兒 公會長的孫女
原文連結

 次の日、3の鐘が鳴る前に中央広場へと到着し、ルッツと一緒にフリーダを待った。そういえば、フリーダの髪の色とか、雰囲気とか、目印になりそうなものを何も聞いていない。
 隔天,在3之鐘鳴響前往中央廣場到達了,與路茲一起等待芙莉妲。說起來,芙莉妲的髮色之類、氛圍之類、能成為記號的東西什麼都沒聽說。

「どうしようか、ルッツ?」
「該怎麼辦,路茲?」
「あっちが呼びかけてくるだろ?」
「是那邊會來招呼的吧?」
「……わたし達のこと、わかるかな?」
「……我們的事情,會知道嗎?」
「わかるって。マインの簪って特殊だし、すぐそこにじいさんがいるんだから、聞けばすぐにわかるだろ?」
「知道的。瑪茵的髮簪很特殊,因為爺爺就近在身旁,聽過的話馬上就明白了吧?」

 中央広場に面した商業ギルドの建物を指差してルッツが肩を竦めた。
 路茲用手指著面對中央廣場商業公會的建築物聳了聳肩。
 確かに、すぐに分かりそうだ。
 的確,似乎馬上就能明白。

「ねぇ、ルッツ。昨日、どうだった? ウチはね……」
「喂,路茲。昨天,如何? 我家呢……」

 昨日、わたしとルッツは紙をベンノに売って、初めてお金を持って帰った。
 昨天,我跟路茲把紙張賣給般諾,第一次帶錢回去。
 ウチではみんなが目を丸くしていたけれど、ルッツと一緒に紙を作った話をすると、「すごい」「頑張ったんだね」と褒めてくれた。
 雖然說在我家大家都嚇到目瞪口呆,但說了是跟路茲一起製做紙張之後,「好厲害」「很努力呢」給稱讚了。
 そして、わたしが渡した初めてのお給料は生活費に組み込まれ、冬支度の贅沢品である蜂蜜を少し多目に買うことになった。
 而且,我交付的第一次薪水被編入了生活費裡,變得能購買稍微多一點作為過冬準備的奢侈品的蜂蜜。

「ルッツは? 商人になること、認めてもらえそう?」
「路茲呢? 成為商人的事情,能受到認可嗎?」

 ルッツはわたしと紙を作り上げたことで、ベンノからは見習いになることを認められた。けれど、家族はどうだったのだろうか。ルッツの熱意を認めてもらえたのだろうか。
 路茲是以跟我完成紙張這件事,經由班諾被認可成為實習。但是,家人是如何呢。讓路茲的熱枕受到認可了嗎。
 ルッツは苦い顔をして、肩を竦めた。
 路茲做出苦澀的表情,聳了聳肩。

「……微妙。金を稼いだことは喜んでもらえたけど、商人はまだだな。親父なんて、マインと一緒に紙を作って、売ったって言ったら、紙を作る職人になれって言ったんだ。職人ならいいって」
「……很微妙。雖然賺到錢接受到了喜悅,但商人還遠遠不夠呢。老爹呢,說了跟瑪茵一起製作紙張、販賣之後,就說了成為造紙工匠。成為工匠很好」
「ルッツのお父さんは、どうしても職人にしたいみたいだね」
「路茲的爸爸,好像不管怎樣都想要你做工匠呢」

 自分達が物作りをしていることを誇りに思うのはわかるけれど、ルッツの希望とは違うから、落とし所を見つけるのは難しそうだ。
 雖然明白是認為我們自己自豪做著造物這件事,但因為跟路茲的希望不一樣,要找到妥協點似乎很難。

「でも、オレは職人になりたいんじゃなくて、ベンノの旦那みたいにこの街を出るような商売をしてみたいんだよ。マインだって紙だけを作りたいんじゃないよな?」
「但是,我才不想成為工匠,就像班諾老闆那樣做著能出去這座城市般的生意那樣唷。就連瑪茵也不想只製做紙張呢?」
「うん。わたしはこの後、紙を量産できるようになったら、紙作りは他の人に任せて、本を作る方に行きたい。本が増えないと本屋さんもできないし、図書館なんて夢のまた夢だからね」
「對。我這之後,變得能量產紙張的話,造紙會委託給其他人,想去製作書本。因為書本不增加就不能當書店老板,圖書館之類的夢想僅僅是夢想呢」

 本を増やすには、紙の量産ができるだけではダメだ。印刷技術が絶対に必要になる。メモ用紙を数枚重ねただけの本を作って喜んでいるようではダメだ。
 要增加書本,只是做到紙張的量產是不行的。印刷技術變得絕對必要。製做只是重疊數張便條紙的書本就高興不已是不行的。

 ……まだまだ先は長いなぁ。
 ……目的地依然很長呢。

「オレ、マインと一緒に本屋をするんなら、いいぞ。昨日さ、商業ギルドに書棚があるのを見て思ったんだけど、本を欲しがるのって、字が読める金持ちだろ?」
「我,如果跟瑪茵一起做書店,也可以喔。昨天呀,雖然是在商業公會看到有書架而想到的,但要說想要書本,就是會閱讀文字的有錢人吧?」
「まぁ、そうだね」
「也對,是沒錯呢」

 字が読めなくて当たり前のこの街の平民が本を欲しがるわけがない。本? 何それ? おいしいの? って、普通に言われそうだ。
 理所當然不會閱讀文字的這座城市的平民並不可能想要書本。書本? 那是什麼? 好吃嗎? 那樣,似乎會普通地被說著。

「だったら、本屋なら色んな街の貴族に売りに行けるんじゃないか? ほら、地図であった隣の領主のところとかさ」
「那樣的話,如果是書店不就可以去賣給各種城市的貴族了嗎? 妳看,在地圖上隔壁領主的地方之類的呀」

 本を買う人達の客層を考えれば、確かにそうなるかもしれない。
 考慮到購買書本的人們的顧客階層的話,確實很可能會變成那樣。
 無言で地図を見下ろしながら、自分の望みをしっかりと形作っていたルッツに感心していると、小さな足音がわたしの前で止まった。
 對一邊無言地俯視著地圖,一邊確實地形成自己的期望的路茲欽佩著時,小小的腳步聲在我的面前停止了。

「あなたが、マインさん?」
「妳就是,瑪茵小姐?」
「へ!? あ、はい! そうです。フリーダさんですか?」
「嘿!? 啊,是的! 沒有錯。是芙莉妲小姐嗎?」
「そうよ。今日はよろしくね」
「是唷。今天請多指教了呢」

 ニッコリと笑ったフリーダはツインテールにされた桜色の髪がふんわりとしていて、茶色の瞳が穏やかに笑みを浮かべている、可憐で可愛い幼女だった。
 微微地笑著的芙莉妲被弄成雙馬尾的櫻花色頭髮很鬆軟,茶色的瞳孔,浮現著平靜地笑容,是可憐又可愛的小女孩。
 育ちが良いというか、厳しい躾をされているというか、仕草や言葉がとても大人びている割に、年齢より背が低くて幼く見える。人のことは言えないけれど、アンバランスな印象だ。
 該說有教養嗎,或該說被養成了嚴謹的家教呢,相比動作跟言詞非常像大人相比下,身高比年齡身還低而看起來很年幼。雖然不會說別人的事情,但卻是不平衡的印象。
 でも、どこからどう見ても、ギルド長に似ているように見えない。ギルド長に似ているなんて、ただの噂だったようだ。ベンノの杞憂でよかった。
 不過,就算從哪怎麼看,都看不出來會跟公會長很相似。跟公會長很像似什麼的,似乎只是流言。還好是班諾的杞人憂天。

「あなたがマインのお伴? 女の子だけでよかったのに……」
「你是瑪茵的陪同? 只有女孩子就好了的說……」

 ルッツを見て、ほんの少し頬を膨らませたフリーダがそう言った。
 看著路茲,芙莉妲稍微鼓起一點臉頰那樣說了。
 確かに、女同士のお話というのも心惹かれるけれど、そういうのは仲良しで気が置けない間柄に限る。今日の行き先はギルド長の家だ。とても一人で行く気になんてなれない。
 的確,雖然說所謂女性之間的談話很誘惑人心,但那種的限定於要好且推心置腹的關係。今天的目的地是公會長的家。是非常不會一個人去的。
 フリーダの言い方にカチンときた顔をしているルッツの手を握って、わたしはニッコリと笑った。
 握著對芙莉妲的說法表現出不愉快表情的路茲的手,我微微地笑著。

「わたし、体力なくて、よく倒れるので、ルッツがいないと外出できないんです。ベンノさんのお店にもルッツが一緒じゃないと入店禁止だから、ルッツがダメなら……」
「我,因為沒有體力,經常倒下,路茲不在的話無法外出。因為班諾的店也是路茲沒有一起的話禁止進入店裡,如果路茲不行……」

 帰ります、と言う前に、フリーダに言葉をかぶせられる。
 在說出,就回去之前,被芙莉妲的話語掩蓋了。

「誰かが見ていないと危険なほど、よく倒れるなんて……マイン、あなた、もしかして、身食い?」
「沒有某人看著就會危險的程度,經常倒下什麼的……瑪茵,妳,難道是,身噬?」
「はい?……身食い?」
「什麼?……身噬?」

 耳慣れない言葉に思わず首を傾げた。フリーダもそっと頬に手を当てて、わたしと反対方向に首を傾げる。
 對不耳熟的話語不由得疑惑歪頭。芙莉妲也輕輕地把手貼到臉頰上,疑惑歪頭到跟我相反方向。

「言葉がわからないかしら?……そうね、身体の中に熱いものがあって、自分の意思と関係なく動くことがない?」
「不是很明白詞彙嗎?……是呢,在身體裡面有著灼熱的東西,跟自己的意思無關無法動彈?」
「あります! この病気のこと、知っているんですか!?」
「有的! 這種疾病,妳知道嗎!?」

 誰も知らなかった病気の情報が思わぬところから出てきた。わたしとルッツが身を乗り出して答えを待っていると、フリーダは少し困ったように笑う。
 誰都不知道的疾病情報從意外的地方出來了。我跟路茲挺出身體等待著答案的時候,芙莉妲稍微為難似地笑了。

「……わたくしも、そうだったの。だから、まだ身体が小さいでしょう?」
「……我也是,那樣的。所以,身體還很小對吧?」

 わたしが小柄で成長しないのも、気を抜くとちょっとしたことで倒れるのも、その身食いという病気のせいらしい。少し小柄なフリーダと2~3歳も年齢を間違われる自分の体を見比べて、ハッとする。
 不管是我個子嬌小沒成長,還是鬆懈後因稍微做點事情就倒下,似乎都是這個名為身噬的疾病的緣故。比較著稍微個子嬌小的芙莉妲跟被搞錯2~3歲年齡的自己的身體,豁然開朗。

「どうしたら、治るんですか!?」
「要怎麼做,才醫得好呢!?」

 さっきのフリーダの言葉は過去形だった。つまり、治ったということだ。ルッツと顔を見合わせた後、わたしは食らいつくようにフリーダに問いかけた。
 剛才芙莉妲的話語是過去式。也就是說,是所謂醫好了的。跟路茲互相對看後,我像是咬住不放似地問著芙莉妲。
 フリーダは申し訳なさそうに眉を下げて、溜息混じりに小さく呟く。
 芙莉妲很抱歉似地垂下了眉毛,混雜著嘆息小小嘟噥著。

「……お金がかかるの、すごく」
「……要花錢的,非常多」
「ぅあ、絶望的……」
「啊,絕望的……」

 ギルド長をしているような商家のお嬢様が「すごくお金がかかる」と言うのだ。ウチの経済力では絶望的だ。
 做著公會長那般商家的大小姐說了「要花非常多的錢」的話。以我家的經濟能力是絕望的。
 がくーんと項垂れたわたしの肩をフリーダが優しく叩いた。
 芙莉妲溫柔地拍打著猛然垂下頭的我的肩膀。

「でも、あなたはとても元気そうに見えるわ。やりたいことや目標に向かって全力を費やしているうちは大丈夫よ。その代わり、心が折れたり、目標を見失ったりした時に反動がくるから気を付けて」
「但是,妳看起來好像非常有精神。朝著想做的事情或目標費盡全力的時候是不要緊的唷。另一方面,因為在內心受挫、迷失目標的時候反動會來臨要當心」

 なるほど。森に行きたいと目標を定めたり、紙を作ると決めて活動したりしているから、ここ最近は元気なのか。木簡を諦めた時は死にかけたもんね。
 原來如此。因為做了定下了想要去森林為目標,決定製做紙張而活動,所以這最近很有精神嗎。放棄木簡的時候是瀕死呢。
 ん? それって、まるで泳いでないと死んじゃう回遊魚みたいじゃない?
 嗯? 那個,不就是簡直像不游泳就會死的迴游魚一樣嗎?

 むーん、と唸りながら、初めて知った情報を頭の中で整理する。
 唔嗯,地一邊呻吟,一邊把第一次知道的情報在腦袋中整理。
 わたしの病気は身食い。今日初めて病気の名前を知った。そして、一つ対処法を手に入れた。元気でいるためには、目標に向かって動き続けるしかないらしい。
 我的疾病是身噬。今天第一次知道疾病的名字。然後,得到了一個應付方法。為了要有精神,似乎只能朝向目標持續行動。

「納得したなら、我が家へ向かいましょうか?」
「如果理解了,要轉往我家去嗎?」
「はい」
「好的」

 フリーダに案内されたギルド長のウチも商家だった。
 被芙莉妲引導的公會長的家也是商家。
 かなり大きく、ベンノの店よりも城壁寄りだ。城壁寄りなんて言葉は相応しくない。城壁のすぐ隣って感じで、神殿が間近に見える最高級の位置だ。
 相當的大,比班諾的店更靠近城牆。靠近城牆之類的話語不適當。以城牆近在身旁的感覺,是神殿看起來就在跟前的最高級位置。

「わたくしね、洗礼式の行進を見るのが大好きで、いつも見ていたの。夏の洗礼式では髪飾りがとても目立って見えていたのよ」
「我呢,由於最喜歡看洗禮式的遊行,總是看著的。在夏季的洗禮式上髮飾非常突出而能看見唷」

 家がここなら、わざわざ外に出なくても、神殿に入って行く行列がよく見えるに違いない。
 如果家在這裡,就算沒特地出去外面,進入神殿的列隊肯定能看得很清楚。

「初めて見る飾りだったから、おじい様にも聞いてみたのだけれど、情報は集まらないし、秋の洗礼式で広まっているわけでもなかったし、不思議で……」
「因為是第一次看到的裝飾,雖然說試著跟爺爺打聽看看,但是收集不到情報,在秋季的洗禮式上也沒有擴散開來,感到不可思議……」
「ちょっと手間がかかるので、まとまった時間が取れる冬の手仕事じゃないと、作れないんです」
「由於稍微費事,不是能取得連貫時間的冬季的手工的話,是無法製作的」

 ウチの母が申しておりました、と心の中で付け加える。
 我家的母親所說的,那樣在心中補充著。

「そうだったの……」
「是那樣啊……」
「売れれば、来年の春からはこの飾りが洗礼式の女の子を飾ることになるはずです」
「販售的話,從明年的春天開始這個裝飾應該會變成裝飾洗禮式的女孩子用」
「まぁ! じゃあ、冬の洗礼式でつけるのはわたくしだけなのね? 楽しみだわ」
「也是! 那麼,在冬季的洗禮式上配戴的就只有我了呢? 很期待喔」

 顔を輝かせるフリーダを見て、ベンノが言っていた「売り出し前の誰もつけていない冬の洗礼式で付ける特別扱い」はかなりプレミア感があることに気付いた。
 看著喜出望外的芙莉妲,注意到班諾說過的「加諸於出售前誰都沒有配戴的冬季的洗禮式上的特別處理」有著相當的加價感。

 プレミアが付いたら、ぼったくりにはならないのかな? ならなかったらいいなぁ。
 加以加價的話,是不是變成在敲竹槓了呢? 沒變成的話就好了呢。

 フリーダの家と店がある建物は、全て従業員に貸していて、関係者以外は住んでいないらしい。その二階の家へと通されて、ぎょっとした。
 有著芙莉妲的家跟店的建築物,全部出租給工作人員,似乎沒有關係者以外在居住。進到了那個二樓的家,嚇了一大跳。

 布が多い。
 布很多。
 オットーの家に行った時も思ったけれど、オットーの家で布が多いと思ったのは応接室だけだった。
 雖然說去歐拓的家時也想過,在歐拓的家認為布料很多的只有接待室。
 しかし、フリーダの家はどこもかしこも、タペストリーやクッションがあって、色彩が氾濫していて華やかだ。そして、棚があって、石造りの動物の置物や金属の像が飾られている。かなりお金持ちで、貴族に近い権力を持っているのが、見て取れた。
 但是,芙莉妲的家到處,都有壁毯或靠墊,色彩氾濫著華麗。而且,有架子,石製的動物擺設或金屬像被裝飾著。因為相當有錢,擁有靠近貴族的權力,是看得出來的。

「お嬢様、どうぞ」
「大小姐,請」

 応接室に通された後、下働きをしている女性が飲み物を出してくれる。
 進到了接待室後,做為雜役的女性遞出了飲料。
 見慣れている木製ではなく、金属のカップに赤い液体が注がれていく。
 並不是看慣了的木製,在金屬的茶杯中被注入了紅色的液體。

「あぁ、ありがとう。これはね、コルデの果汁に蜜を加えて煮詰めて作ったコルデ液を水で薄めていただく飲み物なの。甘くておいしいわよ」
「啊,謝謝。這個呢,是把在蔻露蒂的果汁裡加進蜜煮乾做成的蔻露蒂液用水給稀釋的飲料。又甜又美味唷」

 コルデという実が木苺によく似ているので、木苺ジュースのような物だろう。そう思いながら口を付けたら、予想以上に甘かった。
 由於名為蔻露蒂的果實與木莓很相似,是木莓果汁般的東西吧。一邊那樣想一邊放到嘴邊之後,出乎預料的甘甜。
 滅多に甘味が口に入らないわたしは、自分の顔が笑み崩れていくのを自覚する。
 並不常入口甜味的我,自知自己的臉逐漸笑崩了。

「甘~い。おいしいね、ルッツ」
「好甜~。好美味呢,路茲」
「本当だ。甘くてうまい!」
「真的。又甜又好喝!」
「気に入ってもらえてよかったわ。……それはそうと、どうしてウチに来ることになったの?」
「能中意就太好了喔。……對了那個,怎麼會變成要來我家呢?」

 フリーダが小首を傾げた。ギルド長は一体何と説明したのだろうか。よくわからないけれど、こちらからも説明した方が良いだろう。
 芙莉妲微微歪頭不解。公會長到底是怎麼說明的呀。雖然說不是很明白,但從這邊做說明也比較好吧。

「実は、昨日、フリーダさんの洗礼式にこの飾りを作ってほしいとギルド長から依頼があったんです」
「其實,昨天,有來自公會長希望在芙莉妲小姐的洗禮式上製作這個飾品的委託」

 わたしが見本として持ってきたトゥーリの髪飾りをトートバッグから取り出すと、フリーダがそれを見て小さく頷く。
 我把作為樣本帶來的圖麗的髮飾從手提包內拿出來後,芙莉妲看著那個微微點頭。

「それは知っているわ。でも、おじい様なら勝手に選んで作ってしまうと思っていたの」
「那個是知道的喔。不過,我認為如果是爺爺又會擅自選擇製作的」

 さすが、孫だね。大正解。
 不愧,是孫子呢。大大的正確解答。
 おじい様は暴走して、勝手に注文して、サプライズするつもりでした。
 爺爺暴走著,擅自下訂,打算做為驚喜。

「えーと、そういう言葉も出たんですけど、やっぱり本人の好みの色や当日の衣装に合わせて作った方が喜ばれると思って、希望を聞きたいとお願いしたんです」
「呃,雖然也說出了那種話語,但想說果然還是配合本人喜好的顏色跟當天的服裝來製作會更讓人高興,拜託了想要打聽希望」

 フリーダの髪の色は桜色、つまり、淡いピンクだ。トゥーリの髪の色である青緑に合わせた飾りでは、どうにも似合わない。
 芙莉妲的髮色是櫻花色,也就是說,是淡粉紅色。配合作為圖麗的髮色的藍綠色裝飾,怎樣都不合適。
 赤系の花にするか、いっそ白の花と緑の葉っぱのようなイメージで清楚にまとめた方が似合う。
 作成紅線的花嗎,乾脆以白花跟綠葉般的印象來彙整還比較合適。

「そう、おじい様にしては気が利いていると思ったけれど、あなたが止めてくれたのね?」
「沒錯,雖然我認為作為爺爺很識趣,但妳阻止了呢?」
「そういうわけなので、もしよかったら、当日の衣装を見せてください。刺繍に使っている色も見たいんです」
「因為那種理由,假如可以的話,請讓我看看當天的服裝。也想看看使用在刺繡上的顏色」

 明言を避けて、話題をさりげなくギルド長から逸らしたつもりだったけれど、お見通しと言わんばかりにフリーダはくすくすと笑った。
 雖然說打算避開明說、若無其事地把話題從公會長那裡撇開,但幾乎要說出預料的芙莉妲止不住地笑著。

 ……上級の教育をされている子って、こんな風にみんな大人びているのかな?
 ……是說被施予上級的教育的孩子,是不是都像這樣大家很像大人呢?

 仕草や言動がわたしより大人に見える。少なくとも、一緒に森へ行っていた子供達とは全く違う存在だ。
 動作跟言詞看起來比我還像大人。至少,跟一起去過森林的小孩子們是完全不一樣的存在。

「少し待っていて。衣装を持ってくるわね」
「稍微等一下。我去拿服裝過來呢」

 フリーダが席を外すと、ルッツが大袈裟なほど大きな溜息を吐いた。じっとしていたのも辛かったのか、肩を回したり、首を振ったりして身体を動かす。
 芙莉妲離開座位後,路茲誇張般地大大嘆了一口氣。是動也不動地也很難受嗎,轉動著肩膀,搖了搖頭活動著身體。

「ルッツ、大丈夫?」
「路茲,不要緊嗎?」
「オレ、会話には交じれないからな。どんな服にどんな色が似合うかなんてわからないし、あんな気取った言葉で話せねぇよ」
「因為我,參不進對話裡呢。對怎樣的衣服適合怎樣的顏色什麼的都不知道,說不出那種裝腔作勢的話唷」

 わたしもフリーダと話している時は、無意識に丁寧語になっているし、粗相をしないか緊張してしまっているので、ルッツの言葉には大きく頷いた。
 我也是跟芙莉妲說話時,會無意識地變成禮貌用語,因為是不容出錯嗎而緊張著,對路茲的話語大大點著頭。

「ん。働くようになったら、気取った言葉も覚えた方が良いだろうけど、今日は希望を聞くのはわたしがやるよ。じっと黙っているのも大変だと思うけど、一人は心細いから、一緒にいてね」
「嗯。雖然變成像工作的話,裝腔作勢的話語也記住會比較好吧,但今天是打聽希望的我來做唷。雖然我認為動也不動地沉默著也很辛苦,但因為一個人會心虛膽怯,所以要在一起呢」
「おぅ」
「喔」

 味方がいるだけで、心強い。
 只因有同伴在,就能壯膽。
 わたしが安堵の息を吐いていると、フリーダが戻ってきた。
 我吐露著放心的氣息時,芙莉妲回來了。

「お待たせしました。これが衣装よ」
「讓妳久等了。這就是服裝唷」
「わぁ、素敵!」
「哇,太棒了!」

 フリーダが洗礼式に着るための衣装を持ってきてくれた。白が基調ということだけは、夏のトゥーリと変わらないけれど、生地の厚みが違う。具体的に言うと、フリーダの衣装には毛皮がもふもふしている部分があり、見るからに暖かそうだ。
 芙莉妲去把為了在洗禮式上穿的服裝拿過來了。白色只是所謂的基調,雖然說跟夏季的圖麗沒有變化,但布料的厚度不一樣。具體而言,在芙莉妲的服裝上有著毛絨絨的毛皮的部分,用看的就好像很暖和。

 何枚も何枚も重ね着して、もこもこになる自分の冬装束を思い浮かべて、わたしはうーんと唸った。
 想到好幾件好幾件重疊穿上,變得圓滾滾的自己的冬季裝扮,我嗚嗯地呻吟了。
 夏の洗礼式は薄い生地だから、経済状況より裁縫の腕の方が重要だったけれど、冬の洗礼式では経済力による違いが顕著に出そうだ。
 正因為夏季的洗禮式是薄的布料,雖然說比起經濟狀況裁縫的手腕更為重要,但在冬季的洗禮式上似乎因著經濟能力而出現了顯著的不同。

「フリーダさん、この色は好きですか?」
「芙莉妲小姐,喜歡這個顏色嗎?」
「えぇ。だから、刺繍してもらっているのだけれど?」
「是的。所以,請人去刺繡就是了?」

 白の中に赤系の刺繍がされているのを見つけて、フリーダの髪と見比べる。これなら、服にも髪にもよく似合いそうだ。
 凝視著在白色裡面被刺著紅線的刺繡,跟芙莉妲的頭髮相比較。如果是這個,不論在衣服上或頭髮上似乎都非常合適。

「この刺繍に使った糸ってまだ余ってますか?」
「使用在這個刺繡上的絲線還有多餘的嗎?」
「あると思うけれど、どうするの?」
「雖然我想是還有,但要怎麼做?」
「同じ色の花があると、まとまりが良いんです。少し頂いてよろしいですか? 同じ色の糸を探してみます」
「有同色的花之後,匯集起來就可以了。可以稍微收下一些嗎? 要試著尋找同色的絲線」
「えぇ、いいわ」
「好的,可以喔」

 花飾りを作るための糸を少し分けてもらって、同じ色合いの糸をベンノに頼んで探してもらおう。
 請求稍微分些為了製作花飾的絲線,拜託班諾請去尋找配合同樣色彩的絲線。
 フリーダに作る髪飾りは、ベンノがかなりぼったくりな値段設定にしたので、糸にこだわってもいいかもしれない。
 因為替芙莉妲製做的髮飾,班諾做了相當敲竹槓的價錢設定,可以講究在絲線上也說不定。

「これだけで足りるかしら?」
「只要這個就夠了嗎?」

 もう一つ服の刺繍ができそうな量がある糸の固まりを手にフリーダが戻ってきた。
 芙莉妲把有著能再做一件衣服的刺繡般的量的絲線團拿在手裡回來了。

「十分ですけど……」
「雖然很充分……」
「では、これでよろしくね」
「那麼,這樣就拜託妳了呢」

 深い赤の糸の固まりをポンと手渡されてしまい、わたしは途方にくれる。
 砰地被交付了深紅色的絲線團,我走投無路。

 ここで原料までもらってしまったら、ぼったくりに拍車がかかるんですけど、どうしたらいいですか!?
 在這裡連原料都收下的話,不過是加速行進敲竹槓罷了,但該怎麼做才好!?

 でも、さすがに「ベンノさんがふっかけているので、原料分値引きします」なんて、わたしには言えない。ベンノとふっかけられたギルド長の関係がこれ以上ややこしいことになるのは、困る。
 但是,畢竟「由於班諾先生浮報費用,原料部分就打折了」什麼的,我可不敢說。班諾跟被浮報費用的公會長的關係變成在這之上的複雜事情,我會很困擾。
 それに、脳内でベンノに「お金は取れる時に、取れるところから、取れるだけ、取っておくものだ」と怒られた。
 而且,在腦內被班諾「錢是在能拿的時候,從能拿的地方,只要能拿,就要先拿的東西」挨罵著。
 うぅ、と唸りながら、わたしはフリーダの髪型に目を留めた。
 一邊嗚,地呻吟著,我一邊把目光停留在芙莉妲的髮型上。

「当日の髪型はどんな感じにする予定ですか?」
「當天的髮型是預定做成怎樣的感覺?」
「今日と同じだけれど?」
「跟今天一樣就是了?」

 フリーダの髪型はツインテールなので、同じ飾りが2つ必要だ。
 因為芙莉妲的髮型是雙馬尾,同樣的裝飾就需要2個。
 確認して良かった。ついでに、ギルド長の先走りを止められてよかった。ギルド長の言うとおり作っていたら、あまり似合わない上に、片方分しかない髪飾りをもらってフリーダが困り果てていただろう。
 能確認真是太好了。順便說下,阻止了公會長的搶先真是太好了。照公會長說的去做的話,不但不太適合,收下只有單邊份的髮飾的芙莉妲會一籌莫展吧。

「……今日と同じなら、飾りが2つ必要ですよね?」
「……如果是跟今天一樣,裝飾就必須要2個了呢?」
「……そうね」
「……是呢」

 フリーダも今気付いたと言わんばかりにハッとした顔になった。
 芙莉妲也是幾乎說出現在才注意到變成了恍然大悟的表情。
 2つ作れば多少はぼったくりも緩和できると、安心していると、フリーダが指を顎に当てて、少しばかり真面目な顔をする。
 製做2個的話多少也能緩和敲竹槓後,正安心的時候,芙莉妲把手抵著下八,只是微微做出認真的表情。

「金額を倍、払わなくてはいけないわね」
「兩倍金額,不支付是不行的呢」
「いいえ、材料になる糸も頂いたので、この料金のままで結構です」
「不了,由於也收下了成為材料的絲線,這個費用這樣就可以了」

 原価がほとんどなくなってしまった状態で、ぼったくり料金を2つ分もらうなんて、わたしにはできない。胃が痛くなる。
 因為原價幾乎是沒有的狀態,收下2個份敲竹槓費用什麼的,我可做不到。變得胃痛了。

「でも、そういうわけにはいかないわ。その金額で作るとお約束したんですもの。きちんと2つ分の料金を払います」
「但是,那種理由是不行的喔。以那種金額來製做是約定好了的東西。要正當支付2個份的費用」
「そんな! 材料を頂いたのに、2つ分なんて……」
「怎麼那樣! 明明接受了材料,2個份什麼的……」

 払う、必要ないで、わたしとフリーダがエンドレスの言い合いに発展し始めた時、今までずっと黙っていたルッツがポリポリと頭を掻きながら、提案した。
 由於支付,沒有必要,我跟芙莉妲開始展開無盡的口角的時候,至今一直沉默著的路茲一邊咯吱咯吱地搔著頭,一邊提議了。

「だったら、2つ目は半額にすれば?」
「那樣的話,第2個半價的話?」
「え?」
「哎?」
「原料をもらってるから、マインは値引きしたい。フリーダは後々ギルド長とベンノの旦那の間で面倒が起こらないように2つ分払いたい。間をとって、2つ目は半額にしようぜ」
「因為收下了原料,瑪茵想要打折。芙莉妲是為了在之後公會長跟班諾老闆之間不會產生麻煩而想要支付2個份。取中間值,第2個就作為半價吧」
「ルッツ、天才! それでいいですか、フリーダさん?」
「路茲,天才! 那樣可以嗎,芙莉妲小姐?」

 ルッツが提案した落とし所に、わたしは一も二もなく飛びつく。
 在路茲提議的妥協點上,我不由分說地飛撲進入。
 わたしがくるりと振り向くと、フリーダは何とも釈然としないような不可解そうな顔をしていた。
 我轉頭過去時,芙莉妲表現出實在無法釋然般難以理解似的表情。

「わたくしは構わないけれど……お金は取れる時に、取れるところから、取れるだけ、取っておくものよ?」
「雖然說我是不介意……但錢是在能拿的時候,從能拿的地方,只要能拿,就要先拿的東西唷?」

 可憐で可愛らしい見かけに似合わない言葉が飛び出してきた。フリーダは間違いなく商人の娘で、ギルド長の孫娘だったようだ。
 跟可憐又可愛的外觀不相稱的話語飛了出來。芙莉妲毫無疑問是商人的女兒,很像是公會長的孫女。

「……それって、商人の心得ですか? ベンノさんも同じことを言っていたような……」
「……那個是,商人的心得嗎? 班諾先生好像也說過同樣的事情……」
「あら? 商売はそういうモノでしょう?」
「哎呀? 買賣就是那種東西對吧?」

 小首を傾げて、当たり前のようにそう言ったフリーダに、わたしは思わず頭を振った。
 對微微歪頭不解,理所當然般那樣說的芙莉妲,我不由得搖了搖頭。

「限度ってものがあるというか、物には適正価格があるというか……。まぁ、落とし所が見つかって良かったです」
「該稱之為有所限度之物嗎,還是該稱之為東西要有合理的價格呢……。算了,能找到妥協點真是太好了」
「あなた達って、変わっているわね」
「是說你們,很奇怪呢」

 くすりとフリーダが笑う。でも、それは嘲笑などではなく、とても友好的で、自然な笑顔に見えた。
 芙莉妲噗哧一笑。但是,那並不是嘲笑之類的,由於是非常有好的,看起起像自然的笑容。
 言い争って友情が芽生えたというほどでもないけれど、ちょっと垣根が取り払われたような、妙な連帯感が生まれたような、そんな感じだ。
 雖然說也稱不上是爭論所萌生的友情的程度,但稍微像是籬笆被拆除般,像是產生了微妙的連帶感般,那種感覺。

 商談と胸を張って言えるほどのことではないが、髪飾りについては一通りのことが決まった。
 雖然不是能挺起胸膛來說洽談的事情,但關於髮飾決定了概略的事情。
 さっさとお暇しようかと思ったけれど、コルデ水のおかわりが運ばれてくると、帰る気満々だったルッツの視線がコルデ水で固定された。わたしも甘味を楽しみたくて、誘惑されるまま、少しばかりの雑談タイムへと流れていく。
 雖然說想趕快告辭,但蔻露蒂水再一杯被端來時,回去心情滿滿的路茲的視線被蔻露蒂水固定了。我也想享受甜味,被誘惑般,往微微閒聊時間流過去。

「そう、森で木の実を拾ったり、薪を拾ったりするの。まるで毎日がピクニックね」
「沒錯,又是在森林撿拾樹木的果實,又是撿拾木柴。簡直是每天在郊遊呢」

 薪拾いは生活がかかっているので、そんな悠長なものではないんですけどね。むしろ、薪を拾いに行く必要もないフリーダの生活の方が気になるんですけど。
 由於撿木柴是攸關生活,不是那麼從容不迫的東西就是了呢。不如說,還比較在意不需要去撿拾木柴的芙莉妲的生活就是了。

「フリーダさんは、普段どんなことをしているんですか? この辺りの子供達は森に行きませんよね?」
「芙莉妲小姐,平常會做著什麼樣的事情呢? 這一帶的小孩子們不會去森林呢?」
「わたくしが一番好きなのは……ふふっ」
「我最喜歡的是……呵呵」

 一拍置いて、フリーダがニッコリと笑って、口を開く。
 擱置一拍,芙莉妲微微地笑著,開口了。

「お金を数えることかしら?」
「該說是數錢嗎?」

 え? 空耳? 気のせい? 耳がおかしくなったのだろうか?
 咦? 聽錯? 錯覺? 耳朵變奇怪了嗎?
 可憐で可愛い幼女の口からとんでもない趣味が出てきた気がする。
 感覺從可憐又可愛的小女孩口中出現了意想不到的興趣。

「あら、少し違うわね。ごめんなさい」
「哎呀,稍微不同呢。很抱歉」

 あまりにも予想外な回答に面食らっていると、フリーダが可愛らしくふるふると頭を振って、自分の発言を訂正する。
 對太過出乎預料的回答吃驚著時,芙莉妲可愛的左搖右晃地搖著頭,訂正了自己的發言。
 ただの言い間違いか、とわたしが胸を撫で下ろしたのは、ほんの一瞬のことだった。
 只是口誤了嗎,我那樣鬆了一口氣,真的是一瞬間的事情。

「数えるだけじゃなくて、貯めることも好きなの。袋の中にずっしりとした重みを感じるとすごく嬉しくなるし、お金がチャリチャリと擦れて鳴る音って、素敵でしょ?」
「並非只是數著,也喜歡儲蓄。感受袋子裡面沉甸甸就會變得非常高興,是說錢鏗鏘作響地摩擦響起的聲音,很美妙對吧?」
「……は、はぁ、そうかもしれませんね。わたしも貯金箱の重みが増えるのが嬉しかったです」
「……對、對,是那樣也說不定呢。我也是存錢筒的重量增加就會很高興」

 何とかその言葉を搾り出した後、わたしは軽く目を閉じた。
 想辦法擠出那句話語後,我輕輕地閉上眼睛。

 ……幻聴じゃなかったんだ。趣味の話なんて振ったの、誰だよ? わたしだよ! わたしのバカバカ!
 ……不是幻聽呀。拋出興趣的話題之類的,是誰唷? 是我唷! 我真是個笨蛋!
 お菓子作りとか、刺繍なんて言葉が似合いそうなお嬢様の趣味がお金だなんて……知りたくなかった。
 似乎很適合製作點心、刺繡之類話語的千金小姐的興趣是錢什麼的……不想知道。

「まぁ! わたくしの趣味がわかるの!?」
「這是! 能明白我的興趣!?」

 肯定されたことに気をよくしたのか、フリーダはいかにお金が好きなのかを語り始めた。
 是被肯定而高興嗎,芙莉妲開始訴說如何喜歡金錢。

「わたくし、幼い頃から、金貨のきらめきが一番好きで、おじい様が月に一度収支を計算するところにご一緒して、金貨を数えるのが一番の楽しみでしたの」
「由於我,從小時候開始,最喜歡金幣的金光閃閃,爺爺一月一次計算收支時都在一起,數金幣是最棒的樂趣」

 銅貨も銀貨もすっ飛ばして、金貨ですか。このお金持ちめ!
 銅幣跟銀幣都跳過,是金幣嗎。這個有錢人!

 わたしがひがんでいる間にも、フリーダの熱の入った語りは続く。うっとりとしたように目を潤ませて、頬を上気させて、それは、それは、楽しそうに、金勘定と商売の拡大について熱弁をふるう。
 在我懷有偏見期間,注入芙莉妲熱枕的談話也在持續。作為陶醉般眼神濕潤,臉頰潮紅,那還,真是,很快樂似地,關於帳務計算跟擴大買賣的熱情演說。

「最近では、どうすればこのお金が増えるのか考えたり、売れそうな商品を見つけたりするのも心が踊るんです」
「最近,又是考慮該怎麼做的話這個錢才會增加,又是發現好像能販售的商品而心頭雀躍」

 ……どうしよう。すごく変な子だ。可愛いのに、残念すぎる。
 ……怎麼辦。是非常怪的孩子。明明很可愛,太可惜了。

「ねぇ、マイン」
「喂,瑪茵」
「はい、何でしょう?」
「是,有什麼事嗎?」

 半ば意識を飛ばしていたわたしは、ハッとして姿勢を正すのと、フリーダがきらきらと輝く目で、わたしの手をとって、ぎゅっと握るのは、ほぼ同時だった。
 半途讓意識飛走的我,突然重整姿勢後,芙莉妲用閃閃發光的眼神,牽起我的手,緊緊握住,差不多是同時。

「わたくし、あなたのこと、とても気に入ったわ」
「我,對妳,非常中意喔」
「ありがとうございます?」
「非常感謝妳?」

 語尾が不自然に上がってしまったのは見逃して欲しい。自分でもどこが気に入られたのか、全くわからない。
 語尾不自然地提高是希望能放過我。就連自己哪裡被中意了嗎,完全不知道。
 首を傾げていると、ずずいっと迫る可愛らしい笑顔でフリーダは頬を染めて言う。
 歪著頭不解時,芙莉妲用直直迫近可愛似的笑容染紅臉頰說道。

「あなた、わたくしと一緒に働かない?」
「妳,要不要跟我一起工作?」
「ダメだ!」
「不行!」

 わたしがどんな反応をするよりも速く、ルッツが即座に却下した。
 比我做出怎樣的反應還快,路茲立即駁回。

「あら、だって、ベンノの店よりもウチの方が大きいし、長いこと商売をしているんだから、条件はいいでしょう? まだ、洗礼式が終わって正式に見習いとなったわけでないのだから、ウチの見習いになることもできるもの。それに、わたくしはマインに聞いているの。あなたに聞いているわけではないわ」
「哎呀,可是,因為我家比起班諾的店還大,長久經營著買賣,條件很好對吧? 還有,並非是洗禮式結束就能正式成為實習,成為我家的實習也是可以的。而且,我是在問瑪茵。並不是問你喔」

 あれ? この展開、確か昨日も……?
 奇怪? 這個展開,確實昨天也……?

「お誘いはありがたいんですけど、ベンノさんに返しきれない恩があるので……」
「雖然邀請很令人感激,但由於還有必須還給班諾先生的恩情……」

 お断りします、と続ける前に、フリーダがニッコリと笑って、台詞をかぶせてきた。
 在繼續,拒絕之前,芙莉妲微微地笑著,掩蓋住了台詞。

「あら、そんなの、わたくしが代わりに返してさしあげるわ」
「哎呀,那樣的,我代替妳來還吧」
「えぇ? えーと……」
「咦? 呃……」

 断ったつもりなのに、断れていない。
 明明打算拒絕,卻拒絕不了。
 噂に間違いはなく、ベンノの心配も杞憂ではなかった。
 傳言毫無疑問,班諾的擔心也不是杞人憂天。

 確かにギルド長とそっくりだよ! 口調が違うだけで言ってることは丸々一緒だ!
 確實跟公會長一模一樣! 只有語調不一樣說的事情完完全全是一起的!

 笑顔を崩さないで、次々と店を変わるメリットを上げてくるフリーダにあわあわしていると、ルッツの機嫌が急下降していく。
 為了不讓笑容垮掉,給不斷地提出改變店家的優點的芙莉妲不知所措時,路茲的心情逐漸盪到谷底。

「マイン、昨日と同じようにハッキリと答えてやれ」
「瑪茵,就像昨天一樣清楚地去回答」
「お、おお、お断りします!」
「我、我我、我拒絕!」

 あんまりハッキリ断るのも子供を泣かせそうで怖いと思っていたが、断ってもフリーダは目を丸くしただけだった。
 雖然我認為太過清楚拒絕也會讓小孩子快要哭了的可怕,但就算拒絕芙莉妲也只是傻著眼。
 むしろ、闘志に燃えるように、瞳をきらめかせた。
 不如說,像是點燃鬥志般,閃耀著瞳孔。

「あら、残念。……でも、まだマインの洗礼式までは時間がたっぷりあるし、商業ギルドに仮登録しているなら、顔を合わせる機会は何度もあるわよね。ふふっ、楽しみだわ」
「哎呀,可惜。……但是,直到瑪茵的洗禮式還有充分的時間,如果在商業公會做了臨時登記,會有好幾次見面的機會呢。呵呵,我很期待喔」

 何だろう。
 是什麼呢。
 蛇に睨まれた蛙の心境というか、逃げ道を塞がれた気分というか、ぶわりと冷や汗が浮かび上がってくる。
 該說是被蛇盯著的青蛙的心境嗎,還是稱之為被堵塞了逃脫路的氣氛呢,輕輕地浮現出了冷汗。

 いくらぼったくってもいいから、ベンノさん、助けてー!
 不論怎麼敲竹槓都可以,班諾先生,救救我!

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 ギルド長の孫娘フリーダは、お金を愛する可憐で可愛いお嬢様でした。
 公會長的孫女芙莉妲是,喜愛金錢可憐又可愛的千金小姐。
 じい様と孫娘の両方に目を付けられたマインの胃痛は加速気味。
 被爺爺跟孫女雙方注目的瑪茵的胃痛有點加速氣息。

 次回はフリーダの髪飾りを作ります。
 下回是製做芙莉妲的髮飾。
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