創作內容

2 GP

第一部士兵的女兒 班諾的傳呼

作者:SPT草包│2017-01-23 07:11:58│贊助:4│人氣:137
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
以下犯上的書癡~為了成為圖書管理員而不擇手段~
作者:香月美夜
第一部兵士の娘 ベンノの呼び出し
第一部士兵的女兒 班諾的傳呼
原文連結

 森で採集をしつつ、ルッツと一緒に簀桁(すけた)を作り始めた。
 一面在森林採集著,一面跟路茲一起開始製做簀桁。
 桁(けた)は木の枠だから、木と釘で比較的簡単に作れる。木を同じ長さに真っ直ぐ切るのが一番難しいくらいで、作り方自体はそれほど難しくない。
 因為桁是木框,用木頭跟釘子就能比較簡單地做到。由於要將木頭用同樣的長度筆直地切開是最困難的,作法本身倒沒那麼難。
 特に今回は大きい和紙を作るのではなく、葉書サイズにするのだから、簀を支えるための桟さえ付けなくても平気だと思う。
 特別是這次並沒有要做那麼大的和紙,而是要做成明信片大小,所以我想就算連為了支撐簀的棧都不加也沒事的。
 家庭科の授業で使った小さい桁を参考に作ってみよう。
 試著參考在家政課的授課上小使用的小型桁來製做吧。

「えーと、こんな感じで作ってもらうから……」
「呃,因為要用這樣的感覺去製做」

 わたしはルッツに石板に完成形を一度描いて見せた後、必要な部品を書きだしていった。
 我將完成型在石板上話一次給路茲看過後,寫出了需要的零件。
 ルッツはそれを見ながら、木を切っていく。
 路茲一邊看著那個,一邊切著木頭。

「ピッタリになるように真っ直ぐに切らなきゃダメなの。最終的には削って合わせるでもいいんだけど」
「為了能變得吻合不筆直地切是不行的。雖然在最後削到吻合也是可以的」
「思ったより面倒だぞ。真っ直ぐって……」
「比想得還麻煩啊。筆直地……」

 内側が葉書サイズくらいの長方形になるように、木を切って、長方形の枠を2つ作る。
 為了讓內側變成宛如明信片大小的長方形,而裁切木頭、製做2個長方形的框架。
 上桁と下桁の2つの木枠ができたら、紙をすいている時に上桁が動かないように固定するための固定板を取りつける。そして、上桁には手で持てるように取っ手部分を付けた。
 完成上桁跟下桁兩個木框的話,就安裝上為了在抄紙時上桁不會移動用作固定用的固定板。然後,在上桁加上為了用手拿的把手部分。

「できたね! ルッツ、良い感じだよ!」
「做好了呢! 路茲,感覺很好唷!」
「こんなんで良いのか?」
「這樣就可以了嗎?」
「うん! この上下の桁の間に簀を挟んで、この取っ手をこう持って、こうやって揺らしながら繊維を均一にするから、形は大丈夫」
「嗯! 因為要在這個上下的桁之間夾著簀,將這個把手這樣拿著,一邊這樣去搖晃一邊讓纖維整齊劃一,形狀沒問題」
「形は?」
「形狀是?」

 怪訝そうなルッツに、わたしは桁を重ねた状態を横にして、少しガタガタで隙間が見えている状態を指差した。
 對莫名其妙的路茲,我將桁以重疊的狀態側過來,指出能看到稍微鬆鬆垮垮的縫隙的狀態。

「できれば上下の桁を重ねた時に隙間ができないように、ちょっとずつ磨くとか削るとかして、ピッタリになれば、完成」
「可以的話在重疊上下的桁時不能有空隙,要一點一滴地去打磨或刮削,變得吻合的話,就完成了」
「ピッタリ!? 親父か兄貴達に頼まねぇと道具がねぇよ……」
「吻合!? 不拜託老爸或大哥他們的話就沒工具唷……」
「……道具、借りれそう?」
「……工具,能借到嗎?」
「わかんねぇ……」
「不知呢……」

 旅商人は諦めたものの、両親が希望する建築関係や木工関係の仕事を蹴って、自分で商人の見習い先を決めてしまったルッツには今、親からの風当たりが厳しいらしい。とても道具を貸してほしいとか、力を貸してほしいなんて言える状況ではないのだ。
 雖然旅行商人放棄了,但拒絕雙親希望的建築關係跟木工關係的工作,對自己決定了商人實習的未來的路茲來說此刻,來自父母的譴責似乎很嚴厲。非常不是能說希望借用工具、希望借助力量之類的狀況。

 商人なんて金のことしか考えていない、冷血な人でなしで、自分の息子がそんなものになりたがるのは許せないというのが、ルッツの父の言葉。
 說是商人什麼的只會思考錢的事情,不就是個冷血的人,自己的兒子成為了那種東西是不可原諒的,乃路茲的父親的言論。
 母親のカルラおばさんは、旅商人を諦めて、街の中で仕事を探したのだから、まだマシだけど、もう一つ諦められないか、と言ってくるようだ。
 母親卡露菈阿姨,則是因為放棄了旅行商人,在城市裡面尋找工作,雖然還算好但,不能再放棄嗎,似乎那樣說過。

 どんなに当たりが厳しくても、せっかく自分で道を切り開いたのだから、諦めることはしたくないとルッツ本人が言う以上、わたしにできることは少ない。
 就算對待如何的嚴苛,因為是自己好不容易劈開的道路,不想要去放棄的路茲本人說了以上那些,我能做的事情不多。
 ルッツの家族に会った時にルッツの頑張りをそれとなく伝えたり、料理レシピで胃袋をつかんだりするくらいだ。
 在遇見路茲的家人時委婉地轉達路茲的努力,就宛如是用料理食譜去抓住胃袋吧。

 桁は形ができたので、最悪、使ってみてダメなら削ることにしてもいい。問題は、簀の方だ。
 由於桁的形狀做好了,最壞,如果使用看看不行就用削的也可以。問題是,簀的方面。
 習字の筆をくるくる巻いていたような簀を自分で作らなくてはならない。
 就像將習字的筆轉啊轉地捲起來般的簀不自己做是不行的。
 大きさを揃えた竹ひごと糸がいる。それも、丈夫な糸が。わたし達の自由になるような糸はないし、竹から竹ひごを作るのも難しそうだ。
 需要大小整齊的竹篾跟線。那也得是、強韌的線。沒有我們能自由運用的線,從竹子做成竹篾似乎也很困難。
 葉書サイズとはいえ、作るのは非常に大変だろうと簡単に予想がつく。
 雖說是明信片大小,但做起來是非常辛苦的吧能簡單地加以預測。

「今日は桁が作れたから、明日からは竹を削って、竹ひご作りから始めよう。でも、丸みを帯びた竹ひごって、簡単に作れるのかな? ある程度太さや大きさが揃っていたら、四角でもいいかな? どうだろう?」
「因為今天做了桁,所以明天開始要削竹子,從製做竹篾開始吧。但是,說是帶有圓型的竹篾,能簡單地做到嗎? 那種程度的粗細或大小要統一的話,是不是四方的也可以呢? 如何呢?」
「作って、使ってみないとわからない、としか言えないよなぁ……」
「做吧,不使用看看是不知道的,只能這麼說了呢……」

 まだナイフがあまり上手に使えないわたしは大した戦力にならないが、数が必要なのでちまちま作っていくしかない。
 雖然小刀還用得不太擅長的我無法成為極大戰力,但由於數量是必須的只能持續緩慢地製做下去了。
 本日の目標だった桁作りが上手く行ったのが、幸いだった。
 只有今天的目標製作桁順利進行,已是萬幸。

「マインちゃん、それから、ルッツ。ちょっとこっちに来てくれないか?」
「小瑪茵,還有,路茲。能稍微過來一下這裡嗎?」

 帰りに門でオットーに呼ばれて、ルッツと二人が手招きされた。わたしだけなら、門でお手伝いしている関係で珍しくないが、ルッツが呼ばれることは今まで全くなかったはずだ。
 回來時在門被歐拓叫住,跟路茲兩個人被招了招手。如果只有我,因為在門做幫手的關係並不稀奇,但路茲被叫住這件事至今應該完全沒有過。

「オレも?」
「我也是?」
「そう。二人に、これ。招待状」
「沒錯。給你們兩,這個。邀請函」

 前にコリンナから届いた物と同じような板を手渡された。勉強の成果を出して、わたしは即座に宛名と差出人を確認した。ベンノからわたしとルッツへ宛てた招待状だった。
 被遞交了像是跟之前來自柯琳娜所送達的東西同樣的板子。展現了學習的成果。我立即確認了收件人姓名跟寄件人。是來自班諾給我跟路茲收件的邀請函。

「ベンノさんがわたしとルッツを?」
「班諾先生找我跟路茲?」
「何の用だろうな?」
「是有什麼事呢?」

 紙ができるまで会うことはないと思っていたのに、まだ見習いでもないわたし達にいきなり招待状が届く意味がわからない。
 明明想說直到紙張完成都不會見面的,不明白突然交給還不是實習的我們邀請函的意義。

「明日って、ずいぶん急な呼び出しですね。何だろう?……もしかして、現物を作るまでもなく不合格、とか?」
「是明天,是相當突然的傳呼呢。是什麼呢?……莫非,就連製作實物都不用就不合格了,是嗎?」

 別の、もっと義理を優先させなければならない人に頼まれて、見習いが決まったからもういい、とか、わたしが漏らした情報の端々から想像して、商品を作る目途がついたからわたし達はお払い箱、とか、最悪の事態ばかりが頭の中をぐるぐると回る。
 其他的,因為被必須更以情理為優先的人所拜託,決定了實習就已經夠了,是嗎,我從洩漏的情報細微處想像著,因為附帶有製作商品的目標所以解雇我們,是嗎,盡是最糟糕的事態在腦袋中不斷地打轉著。

「えぇ!? マジかよ!?」
「咦!? 真的嗎!?」
「違う、違う! それはない!」
「不是的、不是的! 不是那樣!」

 慌てたように否定したオットーをじろりと睨んだ。
 凶狠地瞪視著慌慌張張般否定著的歐拓。

「オットーさん、何を知っているんですか?」
「歐拓先生,是知道些什麼嗎?」
「……あ~、コリンナの髪を見たベンノに、根掘り葉掘り聞かれて、俺が知っている分はペロッと喋ったから、それに関する用件だ」
「……啊~,因為被看到柯琳娜頭髮的班諾,追根究底的打聽,就將我知道的部分一股腦地說了,是關於那個的要件啊」
「この招待状、オットーさんのせいじゃないですか! なんでペロッと喋っちゃうんですか?」
「這個邀請函,不就是歐拓先生的關係嗎! 為什麼一股腦全說了呢?」
「コリンナが綺麗になったことを自慢するのは、夫として当然だろ?」
「為了誇耀柯琳娜變漂亮了,身為丈夫是當然的吧?」

 わざわざ綺麗になったことを自慢しに行ったのは、釘を全部持っていった仕返しですか?
 特意去誇耀變漂亮,是帶走全部釘子的報復嗎?

 オットーに文句を言ったところで、招待状が届いたのは事実だし、ベンノのところに見習いとして入りたいなら、これは断ってはいけない召喚命令だ。
 即使對歐拓抱怨,邀請函送達也是事實,如果想要進入班諾的地方當實習,這個是無法拒絕的傳喚命令啊。

「名目はお昼ご飯に招待ってことになってる。豪華なお昼が食べられるのかな?」
「名義變成了招待午飯。能不能吃到豪華的午餐呢?」
「おぉ! 行く! 絶対に行くぜ!」
「喔! 要去! 絕對要去的!」

 ルッツがいきなり行く気全開になった。常にお腹を減らしている貧民に豪華なご飯をちらつかせれば、一発だ。わたしもお金持ちのご飯にはちょっと興味がある。
 路茲突然變成遊興全開。對經常餓著肚子的貧民哄騙有豪華飯菜的話,是一矢中的。我也對有錢人的餐點稍微有點興趣。
 招待状には当然時間と場所が指定されている。明日4の鐘が鳴ってから、ベンノの店と簡潔に書かれている。
 邀請函上當然被指定著時間跟地點。明天4之鐘響了之後,班諾的店那樣被簡潔地書寫著。

「……ベンノさんのお店ってどこにあるんですか? わたし達、知らないですよ?」
「……是說班諾先生的店鋪在哪裡呢? 我們,不知道的唷?」
「俺の家の1階」
「我家的一樓」

 オットーの家は嫁であるコリンナの実家の上で、年の離れた兄が可愛い妹を心配して準備した部屋だったはずだ。
 歐拓的家是在作為老婆的柯琳娜的娘家上面,應該是年齡差距的哥哥擔心可愛的妹妹而準備的房間。
 つまり、コリンナはベンノの妹で、オットーとベンノの関係は……。
 也就是說,因為柯琳娜是班諾的妹妹,歐拓跟班諾的關係是……。

「……義理の兄弟だったんですか?」
「……是義兄弟嗎?」
「そう」
「沒錯」

 オットーに話したことがベンノに筒抜けだったとしても、おかしくない。もう何も言う気になれなかった。
 對歐拓說過的話就算泄露給班諾,也不奇怪。已經什麼都不想說了。


 次の日、わたしとルッツはできるだけ、綺麗な服を着て、ベンノの店へと向かった。中央広場を過ぎると、どんどん高級な雰囲気になっていく。
 隔天,我跟路茲盡可能地,穿著乾淨的衣服,朝向班諾的店。穿過中央廣場後,逐漸變成連續不斷的高級氛圍。
 ルッツも中央広場から城壁に向かっては来たことがないようで、辺りをきょろきょろと見回していた。
 路茲好像也沒從中央廣場往城牆來過,東張西望地環視著附近。

「すげぇな、なんか……」
「好厲害呢,總覺得……」
「うん、同じ街なのに全然違うよね。オットーさんの家に行く時、わたしもビックリしたもん」
「嗯,明明是同座城市卻完全不一樣呢。去歐拓先生家的時候,我也嚇了一大跳」
「これだけ街が違うってことは、昼飯もウチとは全然違って豪華なんだろうな。楽しみだ」
「只有這些街道不一樣,中飯也是會跟我家完全不一樣的豪華的吧。真是期待」

 無邪気な笑顔で楽しみにしているルッツに、わたしは軽く溜息を吐いて、忠告しておく。
 對用天真的笑容期待著的路茲,我輕輕地嘆了一口氣,事先忠告。

「食べ方、気を付けた方がいいよ」
「吃法,最好注意點唷」
「ぅん?」
「嗯?」
「食事の仕方というか、マナーのチェック、絶対されると思うんだよね」
「該稱為用餐的方法嗎,我想絕對會被,檢查禮儀的呢」
「ハァ!? そんなの知らねぇぞ!?」
「吓!? 那種的才不知道呢!?」

 わたしも知らない。正確にはわたしのマナーがここで通用するのかどうかがわからない。
 我也不知道。正確來說是不知道我的禮節在這裡是否通用。
 対応策としては一つだけだ。
 作為對應策略只有一個。

「姿勢に気を付けながら、がっつかずに、ベンノさんを見ながら食べるようにすれば、それほど間違ったことにはならないと思う」
「一邊注意姿勢,一邊不可狼吞虎嚥,能一邊看著班諾先生一邊吃的話,那麼我想就不會搞錯了」
「……くっそぉ、緊張してきた」
「……可惡,緊張起來了」

 これから先に何が待ち構えているのかわからない不安に、何となく二人で手を繋いで歩く。
 對不明白不久之後有什麼在等待著的不安,兩人不由自主牽起手走著。
 ベンノの店の前に着いたのは、まだ4の鐘が鳴る前のことだった。4の鐘が鳴ってから、とあったので、店の近くで、時間を潰さなければならない。
 到達班諾的店前面,是在4之鍾還沒響起之前。由於4之鍾響了之後,就要到,不得不在商店附近,打發時間。

「どうするんだよ?」
「怎麼了嗎?」
「ん? この辺りからでいいから、お店を見たいな。ベンノさんの店が何を取り扱っているのか、お仕事している人がどれくらいいるか、見習いがどんな仕事をしているか、全然知らないんだよね」
「嗯? 因為剛好來到這附近,想看看店鋪。班諾先生的店鋪是在處理著什麼呢,正在工作著的人有多少呢,實習是要做什麼樣的工作呢,完全不知道呢」
「……それもそうだな」
「……那也沒錯呢」

 就職先の情報を集めるのは、わたしにとって常識だが、ここにはインターネットも情報誌もない。口コミの噂を探るか、自分の目で確かめるか、どちらかの方法でなければ、情報を得ることができない。
 收集就職地點的情報,對我來說是常識,但在這裡網路跟情報雜誌都沒有。尋找小道消息的傳言,用自己的眼睛來確認嗎,該用哪一種方法,才能得到情報。

 本来は親の仕事ぶりから業界の仕事を知り、紹介してくれる人からの話を聞いて、自分が行く仕事場の情報を得る。
 本來是從父母的工作情況來了解業界的工作,聽從來自介紹人的話,得到自己所去的工作場所的情報。
 しかし、ベンノとオットーが義兄弟であることを隠しているようでは、オットーからの情報が本当に流れてくるかどうかわからない。旅商人の話を聞くために行った時の、ベンノの紹介も「旅商人の時の知り合い」だった。不合格にする気満々だったせいか、仕事内容一つ説明してくれなかった。
 但是,隱藏起班諾跟歐拓作為義兄弟的事情,不知道來自歐拓的情報是否真的流出了。為了聽取旅行商人的話而去的時候,班諾的介紹也是「旅行商人的時候的熟人」。是不合格的氣息滿載的緣故嗎,工作內容一個都沒給說明。
 自分の目で確認できる機会があるなら、有効活用したい。
 如果有能用自己的眼睛去確認的機會,就想要有效活用。

「並んでいる商品は少ないね」
「陳列著的商品沒多少呢」
「市場に比べると入っていく客も少ないぜ。本当に儲かっているのかな?」
「和市場相比進入的客人也很少啊。真的有賺到嗎?」
「儲かっているとは思うよ。店がすごく清潔だし、従業員の恰好や動きが周辺より綺麗だもん。教育がしっかりしていて、見栄えがいいから、お金持ちとかお貴族様とか、そういう人を相手に商売しているんじゃないかな」
「我認為是有賺的唷。店非常乾淨,工作人員的姿態或動作是比周圍還漂亮的東西。因為教育做得很確實、很體面,是不是以有錢人還是貴族大人、那樣的人為對象做著買賣呢」

 店の前に立っている番人のような人でさえ、わたし達より立派な服を着ている。見栄えを気にする客を相手に商売をしている証拠だ。
 就連正站在店前像是值班員的人,都穿著比我們還華麗的衣服。是以在意體面的客人為對象做著買賣的證據。
 世界が違いすぎて、わたしやルッツが働くには、乗り越えなければならない壁が多そうだ。
 世界太不一樣了,我或路茲為了工作,必須要越過的牆好像很多。

 カラーンカラーン……。
 噹噹……。

 お昼を知らせる4の鐘が鳴り響く。
 通知中午的4之鍾響了起來。
 それと同時に店が閉められ始めた。
 與此同時店開始被關閉了。

「え? え? 閉められちゃう!?」
「咦? 咦? 被關起來了!?」

 わたしはルッツの手を引いて、慌ててベンノの店に走った。完全に閉められて人がいなくなってしまえば、どうすればいいのかわからなくなってしまう。
 我拉著路茲的手,慌慌張張地跑到班諾的店。被完全關起來變得不見人影的話,就變得不知道該怎麼辦才好了。
 店の中に引っ込もうとした番人の一人に、招待状を見せながら急いで声をかけた。
 對打算要隱身到店裡面的一位值班員,一邊出示邀請函一邊急忙地出聲叫著。

「すみませんっ! わたし達、ベンノさんからこのような招待を頂いているのですが、どうすればいいか教えていただいてよろしいですか?」
「對不起! 我們、從班諾先生那裡收到了這樣的邀請,該怎麼做才好可以請您告訴我們嗎?」
「あぁ、そんなに慌てなくてもいい。話は聞いているが、店を閉めるまで少し待ってくれないか」
「啊,不用那麼慌張也可以。事情已經聽說了,在關店之前能稍微等一下嗎」

 昼の休みに店を閉めてしまうと、昼番を一人残して、従業員が全てお昼ご飯を食べるために出て行ってしまう。
 為白天的休息而關店之後,留下一位早班,工作人員全部為了吃午飯而走了出去。
 店を閉めている時に飛びださなくても、昼番に声をかければよかったようだ。
 就算在關店的時候不會被放鴿子,似乎跟早班說一聲的話就行了。
 ササッと動いて店が閉められ、一斉に従業員が昼食のために散った後、わたし達は昼番のお兄さんに導かれて、店の奥へと連れて行かれる。
 動作迅速的商店被關閉了,工作人員一起為了中餐而散開後,我們被早班的大哥哥引導,被帶往商店的深處去。

「旦那様、お客様です」
「老爺,是客人」
「あぁ、入ってもらえ」
「啊,進來吧」

 ドアを開けて、わたし達を通すと、昼番のお兄さんは一礼して去っていく。
 打開門,讓我們通過後,早班的大哥哥行個禮就離開了。
 商談に使われていると一目でわかる部屋があり、奥の方の棚には見慣れないものが色々と並んでいる。
 一看就知道是作為被用來洽談的房間,在深處的架子上排列著各式各樣不熟悉的東西。
 ベンノが座っている木の机の後ろには積み重なった木の板や羊皮紙が並んだ棚があった。
 在班諾正坐著的木桌後面有堆積著木板跟羊皮紙並列著的架子。

 もしかして、本棚!?
 莫非,是書架!?

 本がないので、資料棚という方が正しいだろうけれど、文字が詰まっている棚がある。
 因為沒有書本,雖然稱之為資料架比較正確吧,但有塞滿了文字的架子。
 目の前にいるベンノが立ち上がったことで、ふらふらとそちらに向かいそうになる足を何とか踏ん張って、その場に留まった。
 因為在眼前的班諾站了起來,總算將變得搖搖晃晃地往那邊去似的腳使勁踏住,當場停了下來。

「突然呼び出してすまなかったな。どうしても話をしておかねばならないと思ってな」
「突然叫出來不好意思呢。我認為有些話無論如何都必須要先說」
「何でしょう?」
「是什麼呢?」
「まずは食事にしようか? 話はその後だ」
「首先要用餐嗎? 談話是在這之後」

 初めて見た本棚らしき物に視線を奪われながら、わたしはベンノに勧められた席に着く。ルッツも少し緊張した顔でわたしの隣に座った。
 儘管被初次見到像是書架的東西奪走了視線,我仍舊被班諾勸到座位上。路茲也用有點緊張的表情坐在我的隔壁。

「すぐに運ばせるよ」
「立刻送過來喔」

 ベンノが机の上にあったベルを3回鳴らすと、部屋の奥のドアが開いて、食事を乗せたお盆を持った女性が入ってきた。どうやら階段があり、2階と繋がっているようだ。
 班諾將放在桌子上的鈴響了3次後,房間深處的門打開了,端著放上餐點的盤子的女性進來了。看樣子是有樓梯,似乎跟2樓連接著。

「ようこそ。マインさんとルッツさん。どうぞ召し上がってくださいな」
「歡迎。瑪茵小姐跟路茲先生。請好好用餐呢」

 ベンノの奥さんかと思ったが、何も紹介されなかったので、従業員とか下働きの女性かもしれない。
 雖然認為是班諾的太太,但由於什麼都沒被介紹,是工作人員或女性雜役也說不定。

「ありがとうございます」とだけ返事をして、並べられた食器を見た。
 只回答了「非常感謝」,看著被排列的餐具。
 取り皿とフォークとスプーンがあるだけで、カトラリーの数はウチで使う分と大差なく、ナイフはベンノの前にだけあった。
 因為只有小盤子跟叉子跟湯匙,刀叉的數量跟在我家使用的種類沒多大差別,小刀只在班諾的面前。
 食事は全て主であるベンノが取り分ける決まりになっているようで、サラダや肉が皿に置かれ、スープが置かれた。
 用餐似乎變成全部由作為主人的班諾來分派決定,沙拉跟肉被放在盤子上,湯被擺放著。

「さぁ、どうぞ」
「好了,吃吧」

 ルッツは、彼なりに頑張っていたが、食べ始めたら、わたしの忠告なんて頭から吹っ飛んでしまったようで、結構がっつりかきこむように食べていた。
 路茲、雖然靠他自己努力著,但開始吃的話,我的忠告什麼的似乎就從腦中被吹飛了,相當大口的狼吞虎嚥似地吃了起來。

 働き始める前にルッツもマナーを覚えた方がいいかもしれない。
 在開始工作前說不定路茲也記住些禮節比較好。

 わたしはフォークを手に取り、ベンノを見ながら食事をしたが、それほど変わったマナーもないようだ。そう思っていたが、何故かわたしの方がベンノに注視されている。
 我手上拿著叉子,一邊看著班諾一邊用著餐,似乎沒什麼改變的禮節。雖然那樣想著,但是為什麼我被班諾注視著。
 何か間違っているかな? もしかして、細かいところが違って気になるのかな? とびくびくしながら食べた。そんなに下品でもなく食べたつもりだけれど、何が気になったのかわからない。
 是不是弄錯了什麼呢? 難道,是注意到細微處不一樣了嗎? 一邊提心吊膽一邊吃著。雖然說沒那麼粗劣也打算要吃,但不明白在意著什麼。

 今回の食事でわたしが身を以て覚えたマナーは、少し残すことでお腹がいっぱいになったと言うことを示すことだ。
 在這次的用餐上我親身記住的禮節是,稍微剩下表示著所謂肚子被填滿了。
 残したら失礼かと思って、頑張って食べたのに、継ぎ足された時には、思わず口元を押さえてしまいそうになった。
 明明是認為剩下的話會很失禮、而努力地吃著,卻造成被添上的時候、不假思索地摀住嘴角那樣。

 お金持ちの料理に少し期待していたけれど、量が多いだけで、味はそんなに変わらなかった。料理方法が同じなのだろう。いまいち期待外れだった。量こそ命! のルッツはとても満足したようだけれど。
 雖然說有點期待著有錢人的料理,但就只是量多,味道沒什麼改變。料理方法是一樣的吧。根本就是期待落空。雖然說量才是命! 的路茲似乎非常的滿足。

「お腹も満足したようだし、話をしようか」
「肚子似乎也滿足了,能談話了嗎」
「はい」
「好的」

 ベンノさんは匂いが違うけれどコーヒーのような濃い色の飲み物を、わたし達はハーブティを飲みながら、話が始まった。
 班諾先生一邊喝著氣味不一樣但是像咖啡般深色的飲料,我們則是喝著香草茶,一邊開始談話。

「まず、聞かせてもらいたい」
「首先,說給我聽」
「何でしょう?」
「是什麼呢?」
「何故、オットーを頼った?」
「為什麼,要依賴歐拓?」

 ベンノの表情と口調に苛立ちとわずかな怒りが見えて、ルッツが身を竦め、わたしは首を傾げた。
 從班諾的表情跟語調看得出焦躁跟微微的憤怒,路茲身體一震,我則疑惑不解。

「すみません。よく意味がわかりません。オットーさんにはいつも頼りっぱなしですが、いつの、何のお話でしょうか?」
「對不起。意思不是很明白。雖然沒有總是依賴歐拓先生,但說的、是何時的什麼事情呢?」
「釘を融通したとオットーから報告があった。それも、髪の艶を出す液と引き換えにしたそうだな?」
「有從歐拓那報告通融了釘子。那似乎,也是用顯現頭髮光澤的液體來做交換的呢?」
「はい。……何か問題があったんでしょうか? わたしの周囲で釘を融通してくれそうな人がオットーさんしかいなかったんですけど」
「是的。……那有什麼問題嗎? 在我的周圍能通融釘子的人就只有歐拓先生了」

 オットーに融通してもらって、ベンノが怒る意味がわからない。簡易ちゃんリンシャンを渡したのがまずかったのだろうか。
 不明白請歐拓通融一下,而班諾卻生氣的意義。渡讓簡易潤洗劑是很糟糕的嗎。
 全く理解できなくて、首を傾げるばかりのわたし達に、ベンノは大きく溜息を吐いた。
 完全無法理解。對淨是疑惑不解的我們,班諾大大地嘆了一口氣。

「商人としての常識で言うならば、君は、俺にまず相談するべきだった」
「如果用作為傷人的常識來說的話,妳,首先應該是跟我商量」
「ベンノさんに、ですか?」
「跟班諾先生、是嗎?」
「そうだ」
「沒錯」

 重々しく頷くベンノを見て、ここの商人の常識ではそれが正しいことなのだろうとは解ったけれど、いまいち納得できない。
 看著重重點頭的班諾,雖然說明白了以這裡的商人的常識來說那就是正確的吧,但根本就無法理解。

「でも、わたし達、まだ見習いでも何でもないんですよね? 紙を作ることが試験のようなものだから、ベンノさんに相談するのは筋違いかと思っていました」
「但是,我們、就連實習都還算不上的吧? 因為製作紙張是像考試的東西,我認為跟班諾先生商量是不合理的」
「違う。紙ができれば、ここの見習いとなり、この店で取り扱う商品となるのだから、君が一番に相談する相手は俺だ。オットーではない」
「不對。因為紙張完成的話,就能成為這裡的實習,變成在這家店裡處理的商品,妳最該商量的對象是我。不是歐拓」

 まだ見習いにはなっていないとはいえ、条件付き採用を約束されたのだから、上司のようなものだと考えればいいだろう。わたしは紙作りを試験のようなものだと思っていたけれど、仕事の延長にあるものだと考えよう。
 說出還沒成為實習,是因為被約定了附帶條件的採用,所以作為上司般的東西來考慮就可以了吧。雖然說我認為是像考試造紙般的東西,但也考慮過是作為工作的延伸吧。
 そうすると、今回の件は、見習い未満が仕事に関係のあることで、上司ではなく、部外者に相談に行ったという状況になる。上司の面目が丸つぶれだ。
 那樣的話,這次的事件,是因為實習未滿而關係到工作的事情,所以不算上司,形成了所謂去跟外部者商量的狀況。上司的顏面完全崩潰。

「すみません。理解しました。雇い主であるベンノさんの体面というか、面子に傷を付ける行為だったんですね。これから気を付けます」
「對不起。我理解了。是叫做身為雇主的班諾先生的面子嗎,是傷害到了面子的行為呢。今後會注意的」

 わたしが理解と反省をしたことで、ベンノは何度か頷いた後、姿勢を正した。
 因為我做出了理解跟反省,班諾點了幾次頭後,重整姿勢。

「では、これからは商談だ。髪に艶を出す液の作り方と交換で、紙作りに必要な材料を調達してやろう」
「那麼,這之後是談生意了。用在頭髮上顯出光澤的液體的作法做為交換,會籌措造紙上必要的材料」
「え? 紙作りって、見習いになるための試験ですよね? 調達してもらっちゃっていいんですか?」
「咦? 是說造紙,是為了成為實習的考試的吧? 可以接受籌措嗎?」

 全部自分で揃えてこその試験だと思っていた。ベンノが材料を調達してくれるなら、紙を作るのはずいぶんと楽になる。
 我認為全部靠自己集齊才算是考試。如果由班諾來籌措材料,製做紙張就會變得十分容易。

「道具がなくて作れないのでは、実力を測れないし、先行投資もなしに新しい事業が始められるわけがない。だが、建前上はまだ無関係のヤツにただで援助することもできない。借金には担保がいるが、担保になるものがないだろう?」
「沒有道具而無法製作,是測不出實力的,沒有先行投資新的事業就不可能被開始。所以,原則上是不會對還沒關係的傢伙白白援助的。雖然有借錢做為擔保的,但沒有能成為擔保的東西吧?」

 当たり前だが、貧乏人の子供であるわたしとルッツに担保になるようなものがあるわけがない。
 雖然是理所當然的,但做為貧困人的小孩子的我跟路茲並不擁有能成為擔保的東西。

「情報は後から返せる物じゃないので、担保にはなりませんよね?」
「由於情報不是事後能歸還的東西,是無法成為擔保的呢?」
「だから、この場合は借金ではなく、売買とする。俺が作り方を買う。代わりに、紙を作るために必要な物は全て準備してやる。……悪い取引ではないだろう?」
「所以,這種情況並不是借錢,而是買賣。我買下作法。做為交換,為了製做紙張所必需的東西全部我來準備。……是個不錯的交易吧?」
「確かに悪い取引ではないです」
「的確是個不錯的交易」

 道具作りを依頼したり、原料を仕入れるために条件を付けたりすることで、紙の作り方の情報漏えいにも繋がるけれど、鍋一つ準備できないわたしはこの援助は喉から手が出るほど欲しい。
 因為做了又是委託製作工作、又是附加為了採購原料的條件這件事,雖然說也跟紙張的作法的情報洩漏有聯繫,但鍋子一個都無法準備的我這個援助是從喉嚨伸出手來般的想要。

「ルッツはどう思う?」
「路茲是怎麼想的?」

 隣に座ったまま無言で話を聞いていたルッツに声をかけた。紙作りは二人の共同作業だ。わたしだけの一存で決めるのはよくないと思ったのだ。
 出聲叫著就這樣無言地坐在隔壁聽著談話的路茲。造紙是兩個人的共同作業。我認為只用我的個人意見來決定是很不好的。
 しかし、ルッツは軽く目を伏せて、首を横に振る。
 但是,路茲輕輕地低下頭,將頭左右搖晃。

「……考えるのはマインの仕事だろ? マインが思った通りでいい」
「……考慮是瑪茵的工作吧? 照瑪茵所想的就可以了」
「そう?」
「是嗎?」

 ルッツがそう言うなら、なるべくいい条件で話をまとめてしまおう。
 如果路茲那麼說,就盡量用好的條件來總結談話吧。
 道具はもちろん、原料の仕入れまでベンノが請け負ってくれると言うのならば、紙を作ることだけに専念できる。
 如果說工具自不用說,就連原料的採購都由般諾來承攬的話,就能只專注於製做紙張了。

「確認させてください。必要な物というのは、道具だけですか? それとも、原料も含んでいいんですか?」
「請讓我確認。所謂必要的東西,只有工具嗎? 還是說,也可以包含原料呢?」
「原料も含んで構わん。色々と試すつもりなんだろう? ルッツが材木屋に聞いて回ったという情報は入っている」
「包含原料也無所謂。是打算要做各式各樣的嘗試的吧? 路茲來回跟木材行打聽的這種情報進來了」

 なるほど、商売人の横の繋がりは怖い。見慣れない子供がうろうろして、情報を集めていたら、すぐに情報が飛び交うようだ。
 原來如此,生意人的行向連結好恐怖。陌生的小孩子左右徘徊、收集情報的話,似乎馬上就有情報飛來飛去了。

「その援助はいつまで続きますか?」
「那個援助會持續到何時呢?」
「洗礼式までだ。それまでは建前上、見習いにすることができないからな。お前たちが持ってきた物をこちらが買うという形になる。原料費と販売にかかる手数料を引いた残りがお前達の取り分になる。洗礼式が終わった後は、紙の売買はこの店で行い、純利益の1割をお前たちの給料に上乗せすることにする」
「到洗禮式為止。因為在那之前原則上,是不能做實習的呢。變成所謂這裡將你們所帶來的東西買下的形式。扣掉花在原料費跟販售的手續費剩下的就成為你們應得的分。洗禮式結束後,紙張的買賣要來這家店,然後決定將純利的1成追加到你們的薪水上」

 洗礼式までは問題ない。出来上がった紙を持って行って、買ってもらう。多少手数料が割り増しされたところで、自分の利益は確保できるので問題ない。
 洗禮式之前沒有問題。把做好的紙張帶過去、請求收購。由於多少要被補貼手續費,但因為能確保自己的利潤所以沒問題。

 しかし、洗礼後に少し不安を感じた。
 可是,對洗禮後稍微感到不安。
 利益が給料に上乗せしてくれるのはいいが、もし、解雇された時は? 給料が払われなくなったら、利益も払われることもなくなる可能性がある。
 雖然給追加薪水的利潤是很好,但如果,被解雇的時候? 有變成薪水沒有被支付、利潤也變成沒有被支付的可能性。
 ここの常識とわたし達の生活圏の常識に厚い壁があることは感じたはずだ。紙の制作が軌道に乗り、利益を生むことがハッキリした後の自分達に対する保障はない。
 應該是感受到這裡的常識跟我們的生活圈的常識存在著厚厚的牆壁。紙張的製作步上軌道,對於清楚明白所產生的利潤之後的我們自己來說是沒有保障的。

「給料の上乗せより、紙を作る権利はわたしの物。紙を売る権利はルッツの物にしてください」
「比起薪水的追加,製作紙張的權利是我的東西。賣出紙張的權利請做為路茲的東西」
「……どういう意味だ?」
「……是什麼意思呢?」
「紙ができるようになって、現物が手に入ったらお払い箱、なんてことになったら困るんです。目先の利益より放り出されないための保険が欲しいです」
「變得能做紙張了,拿到實物的話就把我們拋棄,變成那種事情就困擾了。比起眼前的利益更想要為了不被扔出去的保險」

 ふぅん、と顎を撫でるベンノの目がきらりと光る。
 呼、地摸著下巴的班諾的眼神一閃地發光。

「まぁ、保身を考えるのは悪くない。子供の浅知恵で穴だらけだけどな」
「也好,考慮到自保也不壞。只是依小孩子的淺薄智慧漏洞百出呢」
「うぅ……勉強します」
「嗚……已盡力了」

 こちらの常識がわからない状態なので、いくら知恵を絞ったところで、子供の浅知恵なのはどうしようもない。
 因為不明白這邊的常識的狀態,即便絞盡多少智慧,像小孩子的淺薄智慧也是沒辦法的。

「それで、紙に関する権利ばかりだが、髪につやを出す液に関する権利は主張しないのか?」
「那麼,光只有關於紙張的權利,關於在頭髮上顯出光澤的液體的權利不主張嗎?」
「はい。『簡易ちゃんリンシャン』に関してはしません。それはベンノさんに売るものですから」
「是的。不主張關於『簡易潤洗劑』。因為那是賣給班諾先生的東西」

 売ってしまう物に権利の主張なんてするつもりはない。
 沒有打算對賣掉的東西去主張權利甚麼的。
 わたしとしては、紙が流通すればそれに越したことはないし、家族に反対されても頑張っているルッツが商人見習いとして働ける保障を確保してあげたいだけだ。
 對我來說,紙張流通的話就沒有該跨越的事情了,只是想確保就算被家人反對也努力著的路茲做為實習商人的工作保障。

「まぁ、いいだろう。紙に関する権利はお前達の物だ。ただし、お前達がこの店にいる限り、売買はウチが行う。値段や利益の取り決めに関する権利はない。給料の上乗せもなし。それでいいんだな?」
「算了,也好。關於紙張的權利就是你們的東西了。但是,只要你們在這家店,買賣由我來進行。沒有有關價錢跟利潤商議的權利。也沒有薪水的追加。那樣也可以嗎?」
「いいです。ただの保険ですから」
「可以的。因為只是個保險」

 給料をもらって働ける場所を確保するのが、今は一番大事だ。利益なんて後でゆっくり稼げばいい。
 雖然確保了接受薪水來工作的地方,但此刻是最重要的。利潤什麼的在之後慢慢地賺就好了。
 ベンノが目を付けていた簪を初め、料理レシピ、美容関係の商品だって、原料が手に入れば利益になりそうなものは、パッと考えただけでもいくつか思いつくのだから。
 因為以班諾注目的髮簪為首,就連料理食譜、美容相關的商品,得到原料的話就能變成利潤般的東西,只是稍加考慮就能想到好幾個。

「そうか。なら、話は終わりだ。俺は昼からお貴族様のお屋敷回りに出る。夕方には戻ってくるから、それまでにお前たちはここで、発注書を書け。紙を作るのに必要なものを全て書きだすんだ」
「這樣啊。那麼,談話結束了。我從中午要去到貴族大人的宅邸周圍。因為要到傍晚才會回來,所以在那之前你們要在這裡,寫訂貨單。將製作紙張上所需要的東西全部寫出來」

 仕事の速さは嬉しいけれど、発注書は門でもまだ書いたことがない。
 雖然工作迅速很高興,但訂貨單是在門也還沒寫過的東西。

「……書き方がわかりませんけど?」
「……但我不知道寫法?」
「教師役は置いておく。夕方までにできたら、ご褒美に良いこと、教えてやる」
「教職員我會先安排。傍晚之前能做到的話,會告訴妳、一件好事當獎勵」
「良いこと?」
「好事?」
「本気で自分の権利を確保したい時やお貴族様相手の取引、利益が莫大になる大口取引にしか使わない契約方法がある。市場で売買するだけのお前たちは見たことがないはずだ。口約束ではなく、お前たちの権利を確保してやろう」
「認真地想確保自己的權利時或以貴族大人為對象的交易,有只有利益變得莫大的大宗交易才使用的契約方法。應該是只有在市場進行買賣的你們不曾見過的。不是口頭約定,而是將你們的權利來做個確保」

 確かに、口約束じゃなく契約書にしてほしいとは思っていたけれど、ベンノから言い出すとは思っていなかった。
 確實,雖然說有想過希望不是口頭約定而是做成契約書,但從沒想過會從班諾那說出。

「……なんでそこまでしてくださるんですか? ベンノさんには口約束の方が都合はいいんじゃないですか?」
「……為什麼要做到那種地步呢? 對班諾先生口頭約定的方法不是很方便嗎?」

 ベンノは首を振った後、ニヤリと笑った。
 班諾搖了頭之後,賊賊地笑了。

「きっちりと契約をするのはカンイチャンリンシャンに関する俺の利益を守るためだ。口約束のままで利益を生み始めてから、お前に権利を主張されても困る。契約によって完全に権利を放棄させる代わりに、お前の権利を認めてやろう」
「恰當地訂下契約是為了保護我關於減益論喜計的利益。因為光用口頭約定而開始產生利益,就算是被你主張的權利也很傷腦筋。透過契約來代替被完全放棄的權利,並認可你的權利」
「ありがとうございます」
「非常感謝您」

 まだ2回しか会ったことがない相手を信用しきれていないのはお互い様だ、と言いたいのだろう。
 彼此雙方是無法被信任還只見過2次面的對象,是想那樣說的吧。
 契約書に残してくれるなら、お互いに安心できる。
 如果留下契約書,彼此就能安心了。


 昼休みを終えた従業員がぞろぞろと戻ってくる中、ベンノは一人の従業員を教師役に任命した。思わずセバスチャンと呼びたくなるような、執事オーラを出しているやり手そうな男性だった。
 結束午休的工作人員絡繹不絕地返回中,班諾將一位工作人員任命為教職員。是不由自主地變得想稱呼為賽巴斯欽一樣,顯露出執事光環幹練般的男性。

「マルク、マインとルッツだ。こいつらに発注書の書き方を教えてやってくれ。俺が戻るまでに頼む」
「馬爾克,這是瑪茵跟路茲。去教這些傢伙們訂貨單的寫法。在我回來之前拜託了」
「かしこまりました、旦那様」
「謹遵吩咐,老爺」

 他の従業員達にも色々と指示を出しながら、ベンノは出かける準備をする。
 一邊對其他的工作人員發出各種指示,班諾一邊準備出門。
 部屋を出る直前、くるりと振り返り、マルクに声をかけた。
 正要離開房間的時候,回過頭來,出聲叫了馬爾克。

「あぁ、そうだ。マルク、俺が戻ってくるまでに契約魔術の準備もしておいてくれ」
「啊,對了。馬爾克,在我回來之前先做好契約魔術的準備」

 契約魔術?
 契約魔術?
 そう聞こえた気がするんですけど。
 雖然感覺是聽到那樣。
 あれ? ここってファンタジーな世界でしたっけ?
 奇怪? 是說這裡是幻想的世界嗎?

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 紙作りがぐぐんと前進しました。
 造紙順利地前進著。
 ついでにちょっとファンタジーな言葉が出てきました。
 順便說下有點幻想的詞語出現了。

 次回は契約魔術です。
 下回是契約魔術。
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