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第一部士兵的女兒 敗給了古代埃及人

作者:SPT草包│2016-11-25 21:39:05│贊助:2│人氣:303
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
以下犯上的書癡~為了成為圖書管理員而不擇手段~
作者:香月美夜
第一部兵士の娘 古代エジプト人に敗北
第一部士兵的女兒 敗給了古代埃及人
原文連結

 冬支度が終わるか終らないかという頃に、雪がちらつき始めた。本格的な冬の到来だ。
 在要說是過冬準備結束了嗎還沒結束嗎的期間,雪隱隱約約地開始了。正式的冬季到來了。
 冬の間、この付近は雪で閉ざされるので、よほど晴れた日以外は基本的に家の中で過ごすことになる。
 冬季期間,由於這附近被雪給封閉,所以變成了相當晴朗的日子以外基本上是在家裡度過的。

 もともと、本さえあればいくらでも引きこもっていられたわたしにとって、家の中で過ごす時間が長いのは別に苦ではない。
 本來,對我來說只要有書本的話即便多久都能閉門不出,在家裡度過漫長的時間並不會特別辛苦。
 しかし、本がない。
 但是,沒有書本。
 本もないのに長期間の引きこもりができるだろうか。
 是說沒有書本我能做到長期的閉門不出嗎。

 雪が降り始めると、吹雪になることが多いので、防寒のために板戸はきっちりと閉める。その上からちょっと厚めの布を張ったり、隙間に詰めたりして、少しでも隙間風を防ぐのだ。
 開始下雪時,由於常常變成暴風雪,為了防寒而把木板窗緊實地關閉。從那上面又是張開有點厚的布,又是填塞縫隙,一點點的間隙風也要防止。

「……うぅ、暗い」
「……嗚,好暗」
「吹雪だから仕方ないね」
「是因為暴風雪也沒辦法呢」

 なんと、締めきった家の中の明かりは暖炉とキャンドルだけだ。昼間なのに窓を完全に締めきった電気一つない暗い部屋というのが、わたしにとっては初めてだ。
 竟然,緊閉的家中照明只有壁爐與蠟燭啊。是說明明是白天窗戶卻完全緊閉沒有一樣電器的黑暗房間,對我來說是第一次啊。
 台風の時の停電だって、懐中電灯や携帯の灯りがあったし、すぐに復旧した。長期間、暗い中で過ごして、鬱々とした気分にならないのだろうか。
 即使是颱風時的停電,也有著手電筒或手機燈,馬上就修復了。在長期、黑暗中度過,不會變成鬱悶的心情嗎。

「ねぇ、母さん。どこのおうちも、こんなに暗いの?」
「喂,媽媽。哪裡的人家,都是這麼的暗嗎?」
「そうねぇ、ちょっとお金持ちになると、ランプをいくつも持っているらしいけど、ウチには一つしかないからね」
「是呢,雖然稍微變成有錢人的話,似乎可以擁有幾盞油燈,但我們家只有一個呢」
「え? じゃあ、そのランプ、使おうよ」
「哎? 那麼,那盞油燈,拿來用吧」

 照明器具があるなら使わなきゃ、と主張したわたしに、母が溜息を吐きながら首を横に振った。
 如果有照明設備就必須要使用,對如此主張的我,母親一邊嘆了一口一邊搖了下頭。

「油を節約したいから、なるべく使わないようにしているのよ。寒さが続いて、冬が長引いた時にキャンドルがなくなっていたら困るでしょ?」
「因為想節約用油,所以盡可能盡量不去使用喔。寒冷會持續,在冬季拖長的時候變得沒有蠟燭的話很傷腦筋對吧?」

 節約と言われると、返す言葉がない。
 被說節約的話,就沒得反駁了。
 そういえば、麗乃だった時の母も「節約、節約」と言いながら、色々工夫していた。
 話說回來,還是麗乃時的母親也一邊說著「節約、節約」,一邊下了各種功夫。
 電気代の節約のため、TVはコンセントから消すくせに、TVつけたまま転寝とか、水の節約と言って歯磨きの時の水はきっちり止めるくせに、皿洗いの時は流しっぱなしとか、自己満足の重要性というのを教えてくれた母だったけれど。
 像是為了電費的節約,有著電視從插座上拔掉的習慣,但卻黏著電視睡著了,或者說著水的節約而有著刷牙時的水是牢牢關上的習慣,但卻在洗碗時任其流個沒完,雖然說是教了名為自我滿足的重要性的母親。
 色々工夫していた母を見習って、この部屋も少し明るくなるようにできないだろうか。
 學習下了各種功夫的母親,這個房間能否也稍微變得明亮點呢。

「マイン、何してるの?」
「瑪茵,在做什麼呢?」
「ちょっとでも明るくならないかなって……」
「能不能稍微變亮一點呢……」

 三面鏡とか合わせ鏡みたいにしたら、ちょっとでも明るいかもしれないと考えて、父が昔の戦時に使ったという金属の籠手を磨いてろうそくの側に並べてみた。
 思考著像是用三面鏡或者對照鏡的話,能稍微亮起來一點也說不定。試著將說是父親在以前戰時使用的金屬護臂打磨擺放在蠟燭旁邊。

「マイン、止めて」
「瑪茵,住手」
「手元が見にくいわ」
「看不清楚手邊咩」

 二人から即座に却下された。
 來自兩人即刻的駁回。
 残念ながら、籠手は真っ直ぐの金属じゃないし、表面が決して滑らかとは言えないので、変な感じに乱反射して、目がチカチカして、余計に手元が見にくくなったらしい。
 儘管可惜,但護臂並不是筆直的金屬,由於表面絕對說不上光滑,以奇怪的感覺隨意反射著,很刺眼,手邊似乎更加地看不清楚了。

「うぅ、失敗かぁ。他に何か『鏡』代わりに使えそうなもの……」
「嗚,失敗了嗎。其他什麼可以用來代替『鏡子』的東西……」
「余計なことはしないでちょうだい」
「請不要做多餘的事情」

 母からきっぱりとした拒絶を食らったので、光の反射で明るくしよう作戦は諦める。
 由於遭自母親堅決的拒絕,只好放棄用光的反射來照亮的作戰。
 本を読んでいるわけでもないのに、視力が下がりそうな状況に溜息を吐きながら、わたしは温かい竈の近くを陣取った。
 對明明並不是在看書、視力卻好像下降的情況一邊嘆了一口,我一邊坐到了爐灶的附近。

 すぐそばでは母が織り機を組み立て始める。
 就在那裡的母親開始組裝著織布機。
 布を織るのは、日本で見たことがあるようなでっかい機織り機ではない。もっと原始的なものだった。
 用來織布的,不是在日本好像見過的那種巨大的針織機。而是更加原始的東西。
 この狭い家の中でどうやって布を作るんだろうと思っていたけれど、ちゃんとそれなりの大きさのものがあるようだ。
 雖然想著在這個狹小的家裡該怎麼製作布匹呢,但好像有著恰如其分大小的東西。

「トゥーリは洗礼式があるから、色んな仕事、ちゃんと覚えておかないとね」
「因為圖麗有洗禮式,各種工作,要事先好好地記住呢」

 そう言って、母はトゥーリに機織りを手とり足とりといった感じで教え始める。トゥーリは真剣な顔で糸巻きを手に取った。
 那樣說著,母親開始以一一親授的感覺將織布機教給圖麗,圖麗用認真的表情拿取線捲。

「ここにこうして糸巻きを置いて、まずは縦糸の準備よ。糸をこうして通して……」
「在這裡這樣放置線捲,首先是經線的準備喔。把線這樣穿過去……」

 服作りは秋の間に染めた糸を使って、まず、布を織るところから始まる。布を織って、服を縫って、刺繍をする。ついでに、買ってきた羊毛から、来年の分の糸も紡いでおく。
 製作衣服是使用在秋季期間染色的線,首先,從織布的地方開始。織布、縫衣服、刺繡。順便說下,從買來的羊毛開始,明年份的線也先紡織起來。
 買えるのは原料だけ。ここでは新品の服なんて売っていないし、布でさえ平民には買えるものではないらしい。
 買的只有原料。在這裡不會販賣什麼新貨的衣服,就連布似乎也沒有平民能買的東西。

「そうよ、そんな感じ。トゥーリは覚えが良いわね。マインもやってみる? 裁縫上手にならないと美人とは言われないわよ」
「沒錯,那種感覺。圖麗記憶很好呢。瑪茵也要試看看嗎? 不擅長縫紉是不會被說是美女的唷」
「え? 美人?」
「咦? 美女?」
「そうよ、家族の服を作るということは、余所からの見栄えと実用のどちらをとっても大事なことでしょ? 美人の条件は裁縫と料理よ」
「沒錯,所謂製作家人的衣服,外在的美觀與實用哪一邊都是非常重要的事情對吧? 美女的條件是縫紉與料理唷」

 あ~、わたし、絶対に美人になれないね。
 啊~,我,是絕對當不了美女的呢。
 ……っていうか、良妻の条件って言うならともかく、裁縫と料理上手って、美人関係なくない?
 ……這麼說,如果說是賢妻的條件不管怎樣,只要擅長縫紉與料理,不就跟美女沒關係了?

 わたしの感覚では、服は店で買うものだ。店に行ったら、あらゆるジャンルのあらゆるデザインの服が溢れていた。
 依我的感覺,衣服是在商店買的東西。去商店的話,就充滿著所有種類所有樣式的衣服。
 服なんてTPOに合わせて着られればいいやって感じで、大して興味はなかったけれど、それでも、クローゼットにいっぱい持っていた。継ぎ接ぎの当たったお下がりのお古2~3枚を着回すなんてことはなかった。
 雖然說衣服什麼的以配合著時間地點場合穿上去就可以的感覺,而沒有多大的興趣,儘管如此,衣櫥裡也有著滿滿一堆。沒有將縫補得當的二手衣2~3件混搭著過。

 裁縫なんて、学校の家庭科でやった程度だし、それだって、電動でダーッと縫えるミシンを使っていた。針を持つなんて、せいぜいボタンを付ける時くらいだった。
 縫紉什麼的,只有在學校的家政課做過的程度,而且那也是,使用著用電動噠地縫著的縫紉機。拿真什麼的,最多大概就是縫鈕扣的時候吧。
 はっきり言って、冬の間に、糸を紡いで、布を織り、家族の服を作ることが、女の大仕事なんて言われても、困る。やる気になれない。
 說清楚點,在冬季期間,紡線、織布、製作家人衣服,就算說是什麼女人的重大工作,傷腦筋。提不起幹勁。

 あ、でも、織り上がった布を羊皮紙代わりに使っていいなら、いくらでも織るけどね。
 啊,但是,如果織好的布可以代替羊皮紙使用,多少都能織呢。

「マイン、やらないの?」
「瑪茵,不做嗎?」
「ん~、また今度」
「嗯~下次吧」

 トゥーリが織り機のところから声をかけてくるが、機織りをしたいなんて思えない。
 圖麗從織布機的地方發出了聲音,從沒想做要使用什麼織布機。
 針子見習いになりたいらしいトゥーリは母に針仕事を教えてもらっているが、わたしの場合、身長はもちろん、手の長さや大きさ、何より、やる気が全然足りないので、教えてもらうだけ無駄だ。
 似乎想成為實習女裁縫的圖麗請母親教導著針線工作,由於我的情況,身高不用說,手的長度與大小,那樣都好,幹勁完全不夠,光只是教導是徒勞的。

「じゃあ、母さん。わたしの晴れ着、作って。わたしも籠作りするから」
「那麼,媽媽。做我的盛裝吧。因為我也要做籃子」
「えぇ、母さんに任せなさい。とびきり素敵なの、作ってあげるわ」
「好的,請交給媽媽吧。會做出最漂亮的」

 裁縫に自信があるらしい母が張り切っている。
 似乎對縫紉有自信的母親幹勁十足著。
 洗礼式は同じ季節に7歳になる子供が一斉に晴れ着で神殿に集まるので、どんな衣装が準備できるかは母の腕の見せ所。母にとっては一種の発表会ではなかろうか。
 由於洗禮式是在同個季節成為7歲的小孩子一同穿著盛裝聚集在神殿裡,能準備怎樣的衣服是母親本領的展示場。對媽媽來說不就是一種發表會嗎。
 笑顔で楽しそうに母が準備し始めた縦糸は先程までトゥーリの練習に使っていた糸よりずっと細く見える。
 因笑容而好像很快樂的母親準備開始的經線看起來比到剛才為止圖麗在練習使用的線細得多。

「この糸は細いんだね」
「這個線好細呢」

 これは布を作るにも時間がかかりそうだな、と思っていると、母が苦笑した。
 這個製作成布好像很花時間呢,正這麼想時,母親苦笑了。

「トゥーリが洗礼式は夏だからね。薄い生地じゃないと暑くて困るでしょ?」
「是因為圖麗洗禮式是夏天呢。不是薄的衣料的話很熱就傷腦筋了對吧?」
「夏なのに、晴れ着は冬の内に準備するの? トゥーリ、大きくなるでしょ?」
「明明是夏季,盛裝要在冬季裡準備嗎? 圖麗,會長大的吧?」

 子供は冬よりも食べ物が豊富で、健康的に動き回れる夏の方が良く成長すると思う。少なくとも、わたしの通知表にあった身体測定の検査結果ではそうだった。
 我認為小孩子比起冬天因食物豐富、能健康地動來動去的夏天那時更能好好地成長。至少,在我的通知表上的身體測量的檢查結果是如此。
 今晴れ着を作って、夏には小さくて着られなかったらどうするんだろう。
 現在製作盛裝,在夏天小得穿不下的話該怎麼辦才好呢。

「そうだけど、多少調節できるから大丈夫よ。何より大変なのはマインとトゥーリの背が違いすぎて、お下がりにできないところかしらね。お直しするのも大変なのよ。来年、どうしようかしら?」
「雖然是那樣,但因為多少能調整不要緊的唷。更糟糕的是瑪茵與圖麗的身高差太多了,是不能夠作為二手衣的呢。要修正也很麻煩的唷。明年,該怎麼辦才好呢?」

 ……それは大変だね。頑張れ、母さん。
 ……那就糟糕了呢。加油吧,媽媽。

 パッと見た感じ、細いけれど、羊毛からできた糸より少し硬そうな糸を使って、母が布を織り始めると、トゥーリは売り物にするための籠を編み始める。
 瞬間看到的感覺,雖然說很細,但使用著比起從羊毛開始做的線還稍微硬一點的線,母親開始織布時,圖麗開始編織著為了當作商品的籃子。
 少しずつ暗い部屋に目が慣れ始めたわたしも、自分の野望の第一歩として、パピルスもどきを作ることにした。
 眼睛開始習慣越來越暗的房間的我,也作為自己野心的第一步,決定製作仿造紙莎草。

 草の繊維を編んだら、きっと紙っぽいものができるはず。
 編織草的纖維的話,一定應該能完成像紙的東西。
古代エジプト人には負けない! 勝負だ!
不會輸給古代埃及人的! 一決勝負吧!

 テーブルの上に繊維を置いて、麗乃だった時作らされた正方形コースターの編み方を思い出しながら、まずは葉書サイズから挑戦しよう。
 在桌子上面放置纖維,一邊回想起還是麗乃時被迫製作的正方形杯墊的編法,一邊首先從明信片的尺寸開始挑戰吧。
 母さんが布を織るのに使う糸よりも細い繊維をちまちまちまちまちまちま……。縦と横に組み合わせていく。
 將比媽媽為了織布所用的線還細的纖維持續緩慢編織持續緩慢編織……。縱與橫地組合著。
 金も技術も年齢も足りないわたしは、根気と根気と根気で勝負するしかない。
 金錢技術年齡都不足的我,只能用耐性與耐性與耐性定勝負了。

 うわぁ、細かすぎて、目がしぱしぱする。
 嗚哇,太細了,眼睛模糊不清。
 あ、間違えた!
 啊,搞錯了!

 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。
 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。

 繊維が細いので、間違えた時にやり直すことが簡単ではない。大きく崩れてしまう。
 由於纖維很細,搞錯時重作並不簡單。大大地崩潰著。
 むきーっと苛々しながら、細い繊維と格闘していると、籠を作っていたトゥーリが手を止めて、わたしの手元を覗きこんできた。
 一邊惱怒地急躁了起來,一邊與細細的纖維格鬥著時,做著籃子的圖麗停下了手,望向了我的手邊。

「ねぇ、マイン。何してるの?」
「哎,瑪茵。妳在做什麼呢?」
「ん? 『パピルスもどき』作ってる」
「嗯? 在做『仿造紙莎草』」

 トゥーリはもう一度わたしの顔と手元を交互に見比べて、首を傾げた。言葉も聞き取れなかったし、見ても理解できなかったと、トゥーリの顔に書いてある。
 圖麗再次交互比較著我的臉跟手上,疑惑不解。話語聽不懂,就算看也無法理解,都寫在了圖麗的臉上。

 うん、見てもわからないよね?
 嗚嗯,就算看了也不明白呢?
 1センチ角にもなってないし、本当にパピルスもどきになるか、作ってるわたしにもわからないんだもん。
 連一公分見方都沒有,真的能成為仿造紙莎草嗎,就連製作的我都不知道咩。

 母が布を織りながら、指先だけをちょっとずつ動かしてパピルスもどきを作るわたしを見て、眉を寄せる。
 母親一邊織著布,一邊看著只有指頭一點點地動著做著仿造紙莎草的我,皺著眉頭。

 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。
 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。

「マイン、遊ぶ暇があるなら、トゥーリと籠を作りなさい」
「瑪茵,如果有空玩,就請跟圖麗一起製作籃子」
「ん。暇になったら作るから、声かけないで」
「嗯。有空的話就會做了,請不要出聲」

 わたしは遊んでいるわけでもないし、暇なわけでもない。むしろ、マインとしてここで生活を始めてから、一番忙しくて余裕がないくらいだ。
 我並不是在玩,也沒有空閒,不如說,因為開始作為瑪茵在這裡生活,忙到就像沒有餘裕。

 あ! また間違えた!
 啊! 又搞錯了!
 母さんが声をかけたせいだ。
 都是媽媽出聲的錯啊。
 んもうっ!
 夠了!

 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。
 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。

「マイン、ホントに何してるの?」
「瑪茵,說真的妳在做什麼呢?」
「だから、『パピルスもどき』だって」
「所以說,就是『仿造紙莎草』」

 トゥーリの質問に優しく答える心の余裕もなく、少しきつめの口調で切り上げ、一心不乱にちまちまちまちま……。
 面對圖麗的提問沒有溫柔回答的從容內心,用稍微緊促的語調來結束,聚精會神地持續緩慢地編織著……。
 細かい作業は嫌いではないし、自分が好きでやっていることだ。根気よく続けるしかない。
 不是很討厭細膩的作業,只要自己喜歡就能做下去啊。只能持續堅持不懈了。

 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。
 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。

「ねぇ、マイン。あんまり大きくなってないよ?」
「我說,瑪茵。沒怎麼變大唷?」
「わかってるよ!」
「我知道的!」

 トゥーリの指摘が図星で、八つ当たりしようとは思っていなかったが、いらっとした気分がそのまま口をついて出た。
 因為圖麗的指出正中要害,沒想過要去遷怒,焦躁的情緒就那樣脫口而出了。
 指先ほどの大きさになるのに、一日かかっているのだ。こちらの心情もわかってほしい。
 若要成為指頭般的大小,就要花上一天。希望能理解這邊的心情。

 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。
 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。

 次の日からは、根気だ、根気だと自分に言い聞かせながら、繊維に向き合う。トゥーリに何を言われても気にしたら負けだ。
 從第二天開始,一邊對自己說著耐性,一邊面對纖維。就算被圖麗說了什麼在意的話就輸了。

「それ、何になるの?」
「那個,會成為什麼呢?」
「……」
「……」

 気にしたら負け。気にしたら負け。
 在意就輸了。在意就輸了。
 ぅあ! ガタガタになった!
 啊! 變鬆散了啦!
 うぅ、もうこのまま続行だ! 修正してたら心が折れるわ!
 嗚,夠了就這樣繼續進行! 修正的話就會灰心喪志了!

 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。
 ちまちまちまちま……。
 持續緩慢地編織著……。

「ねぇ、マイン……」
「哎,瑪茵……」
「もう無理! やってられない! 『古代エジプト人』、わたしの負け!」
「不可能啦! 做不下去了! 『古代埃及人』,是我輸了!」

 途中で嫌になったパピルスもどきを握りしめ、わたしは吠えた。
 緊握著在途中變討厭的仿造紙莎草,我大吼著。
 パピルスもどきが、ようやくメッセージカードサイズになったかな、というレベルで挫折だ。
 該說仿造紙莎草,總算變成留言卡的尺寸了嗎,因如此稱之的等級而受挫著。
 紙になるような密度で緻密に繊維を編んでいたら、葉書サイズの紙を作るのに何日かかるかわからない。
 以成為紙般的密度縝密地編織著纖維的話,到作成明信片尺寸的紙要花上多少天我不知道。
 こんな状態では、本にできるだけのパピルスもどきがわたしに準備できるとは思えない。
 在這種狀態下,我不認為我能準備好只用作書本的仿造紙莎草。

 メッセージカードサイズのパピルスもどきは、途中から嫌になってきたのが触ってもわかった。中心は緻密に編まれているのに、端に向かうにつれて、がたがたのぼこぼこだ。全体的に見ると文字が書けそうな紙にはならなかった。
 留言卡尺寸的仿造紙莎草,從途中變得討厭了起來是碰了就知道的。明明中心被縝密地編織著,鄰近末端卻,鬆鬆垮垮的凹凸不平起來。整體看的話不像是能書寫文字的紙。
 ちょっとガタガタするけど、コースターになら使えるかな? という代物だ。メモ用紙にもならなかった。
 雖然有點鬆鬆垮垮的,但如果作為杯墊是否能使用呢? 這麼稱之的替代物。也不能當作便條用紙。

「ぅうううぅぅぅっ……失敗した。わたしのパピルス計画ぅ」
「嗚嗚嗚……失敗了。我的紙莎草計畫」

 素材の調達、作成の難易度、作成時間、どれをとっても量産には向かない。例え、パピルスもどきが完成したとしても、本は作れない。
 素材的籌措、編制的難易度、編制的時間,哪個都無法面相量產的。譬如,就算完成了仿造紙莎草,也無法作成書本。

「うるさいわよ、マイン! そんな草で遊ぶなら籠を編みなさい!」
「太吵了喔,瑪茵! 如果要拿那種草去玩不如去編籃子!」
「籠は本にならないんだもん……」
「籃子不能成為書本咩……」
「何言っているのかよくわからないけど、失敗したんでしょ? もういいから、籠にしなさい!」
「雖然我不明白妳在說什麼,但失敗了對吧? 已經夠了,請作籃子吧!」

 母があんまり怒るので、籠を編むことにした。細い細い繊維を編んでいくパピルスもどきより、籠の方がよほど簡単だ。
 由於母親相當生氣,只好來編籃子了。比起將細細的纖維編織起來的仿造紙莎草,籃子可是相當簡單的。

「トゥーリ、母さんがあぁ言ってるから、わたしも籠編むよ。材料ちょうだい」
「圖麗,因為媽媽那樣說,我也要編籃子唷。請給我材料」
「やり方教えてあげるよ」
「我教妳作法吧」

 がさごそと材料を寄せてきて、トゥーリが笑顔でそう言ったが、わたしは素材を手に取りながら、きっぱりと首を振った。
 把窸窣作響的材料靠了過來,圖麗用笑容那麼說著,我一邊把素材拿過來,一邊乾脆地搖搖頭。

「ううん、知ってるからいい」
「不了,我知道所以不用」
「え?」
「咦?」

 不思議そうに目を瞬くトゥーリを視界の外に追いやりながら、わたしは編み始めた。
 一邊將眨著不可思議似的眼神的圖麗驅趕到視野外,我一邊開始了編織。
 竹っぽい真っ直ぐな木目の木の素材を丁寧に組み合わせて、隙間ができないようにきっちりと編んでいく。ちょっとしたおでかけバッグが欲しいと思っていたところだ。失敗したパピルスもどきの八つ当たりも兼ねて、全力で作らせていただこう。
 將竹子般筆直木紋的木材仔細地組合著,為了不做出縫隙般緊實地編織了起來。剛好想到有一點想要外出的包包。兼併遷怒著失敗的仿造紙莎草,請讓我傾盡全力製作吧。
 底を丁寧に作った後、側面はちょっとした模様が入るように計算して、編んでいく。持った時に手が痛くないように工夫しながら取っ手を付けて完成だ。
 仔細地將底做好後,側面為了加入一點花樣而計算著,編織起來。為了不在拿的時候手會痛而一邊設法一邊裝上手把就完成了。

 5日かけてもメッセージサイズしかできなかったパピルスもどきと違って、トートバッグは1日で仕上がった。
 與就算花了5天只能做出簡訊尺寸的仿造紙莎草不同,手提包一天就完成了。
 出来栄えも、あまり器用ではない子供の手にしては上出来だと思う。
 我想做出的成果,用相當不靈巧的小孩子的手來做算是做得很好了。

「すごいわね、マイン。こんな才能があるなんて。将来は細工見習いになればいいんじゃない?」
「好厲害呢,瑪茵。有這種才能什麼的。將來成為實習精工的話不是很好嗎?」
「えぇ? それはちょっと……」
「哎? 那就有點……」

 基本的に足手まといなマインの意外な才能(?)に、母が目を輝かせて喜んでいるが、そんなものになるつもりはない。
 對於基本上是個累贅的瑪茵意外的才能(?),母親閃耀著目光很是高興,但我沒有成為那種東西的打算。
 わたしの就職先は本屋か図書館と決めている。本がなくて、本屋も図書館もないせいで、この世界に職業自体が存在しないのが、ちょっとだけ問題だけど。
 我的就職地點已經決定是書店或圖書館了。雖然說因為沒有書本,書店與圖書館也沒有的關係,在這個世界上職業本身是否存在呢,稍微有點問題呢。

「うぅ、なんでマインはそんなに上手なの?」
「嗚,為什麼瑪茵那麼拿手呢?」

 わたしの作った籠と自分で作った籠を見比べて、出来の違いにトゥーリがしょげているのが目に入った。
 比較著我所做的籃子與自己做的籃子,圖麗對質量的差異而沮喪著映入了眼簾。

「トゥーリ、気にしない方がいいよ。きつく編むことと、模様が入れれるようになれば大丈夫」
「圖麗,不要那麼在意比較好唷。若能紮緊編織並,加入花樣的話就不要緊了」

 だって、この違いって、経験の差だから。
 因為,這個不一樣,是經驗的差距。
 昔、新聞の折り込み広告を細く丸めて作った素材で籠を作る「おかんアート」に巻き込まれたことがあったんだよ。そんな経験が役立つ時が来るとは思わなかったけど。
 以前,有過被捲進用報紙的夾頁廣告做成又細又圓的素材來製作籃子的「老媽藝術」唷。雖然沒想過那種經驗有用處的時刻會來到。

「うぅ、マインの方が上手なんて~……」
「嗚,瑪茵比較拿手什麼的~……」

 やばい。
 慘了。
 お姉ちゃんとしてのプライドをめちゃめちゃ傷つけたみたいだ。トゥーリにライバル視されるより、完全に庇護下にいる方が楽なのに、失敗した。
 好像將作為姊姊的自尊心傷得支離破碎了。明明比起被圖麗視為對手,完全地待在庇護下比較容易說,失敗了。

「あ~、え~っと……そう! ゲルダばあちゃんに預けられてた時に教えてもらったの。トゥーリが森に行ってる時にずっとしてから、ちょっと上手なだけだよ。トゥーリはわたしが籠を作ってる時に、他のことをやってるから他のことが上手でしょ?」
「啊~,那~個……對了! 被委託給葛魯達婆婆時她教的。因為在圖麗去森林的時候一直在做,只是有點拿手唷。圖麗在我製作籃子的時候,因為做著其他事情而其他事情很擅長對吧?」

 子供の機嫌を取るなんて、ほとんどしたことがないので、軽くパニック状態だ。自分では機嫌を直してもらおうと一生懸命に説明しているつもりだけれど、正直、自分でも何を言っているのかわからない。
 討好小孩子的情緒之類的,由於幾乎沒有做過,而呈現輕微地恐慌狀態。雖然說自己打算將情緒給恢復而拚命地說明著,但說實話,自己到底說了什麼我不知道。

「……そうだったんだ」
「……是那樣啊」

 どこに納得したのかわからないけれど、自分よりも上手なことに理由があったことで、少し安心したようだ。
 雖然說明瞭了哪裡我並不知道,但對於比自己還擅長是有理由的,而似乎稍微安心了。

「じゃあ、冬の間にいっぱい作って、マインより上手になるからね」
「那麼,在冬季期間做得滿滿的吧,因為要比瑪茵還拿手呢」
「うん。頑張れ、トゥーリ」
「嗯。加油,圖麗」

 トゥーリの機嫌が直ったことに、ホッと息を吐いた。
 對圖麗的情緒恢復了,放心地吐了一口氣。
 ここでの生活は何をするにもトゥーリのサポートがないときつい。「自分でやって」と放置されたら、すごく困るのだ。機嫌が直ってくれて、ホントによかった。
 在這裡的生活做什麼都沒有圖麗的支持的話很嚴厲呢。說著「自己做」而被置之不理,可是非常困擾呢。情緒恢復了,真的是太好了。

「あ、トゥーリ。ここで一回力を入れて、目を揃えると綺麗に見えるよ」
「啊,圖麗。在這裡加上一次力量,將孔目整齊的話看起來就很漂亮了唷」

 籠が上手にできても、わたしは空しいだけなんだよね。わたしが欲しいのは本だもん。
 就算籃子能做到擅長,我也只是空虛不已呢。我想要的是書本咩。

 トゥーリの籠編みを横で見て、コツを教えながら、わたしは失敗作のパピルスもどきを見つめる。
 在一旁看著圖麗的籃子編織,一邊教導竅門,我一邊凝視著失敗作品的仿造紙莎草。
 パピルスもどきが駄目なら、次はどうすればいいだろうか。
 如果仿造紙莎草不行,下次要怎麼做才好呢。
 わたしは冬の間、トゥーリの横で籠を編み続けながら、次のことを考え続ける。
 我的冬季期間,在圖麗旁邊一邊繼續編織籃子,一邊持續考慮著下件事。

 エジプトは駄目だ。
 埃及不行的。
 子供のわたしには難易度が高すぎる。
 對小孩子的我來說難易度太高了。

 エジプトがダメなら次はどうする?
 如果埃及不行下次要怎麼辦呢?
 次はメソポタミアに決まってる!
 下次就決定是美索不達米亞了!

 よしきた、楔形文字!
 很好來吧,楔形文字!
 ほいきた、粘土板!
 好了來吧,黏土板!
 メソポタミア文明、万歳!
 美索不達米亞文明,萬歲!

 確か、戦争や火事なんかで焼けて、結果的に残った粘土板があったはずだ。粘土板を作って、文字を刻んで、竈で焼くなら、できるかもしれない。
 的確,因為戰爭或火災之類而燃燒,就結果來說留下來的黏土板應該是有的。如果能製作黏土板、刻上文字、在爐灶裡燒烤,搞不好就能做到了。
 それに、粘土をこねて、粘土板を作るなら、子供の粘土遊びのようなもので大人の目も誤魔化せるに違いない。
 而且,若是捏製黏土、製作黏土板,因為像是小孩子的黏土遊戲般的東西肯定也能欺瞞大人的眼睛。

 決定! これでいこう。
 決定! 就這樣去吧。
 雪が溶けて、春になったら、粘土板だ!
 白雪融化,到春天的話,就是黏土板啦!

======================================================================
古代エジプト人 VS マインでは、マインの負け!
古代埃及人對上瑪茵,是瑪茵輸了!
残念でした。
非常可惜。
紙じゃなくて、本が欲しい以上、道程は遠い。頑張れ、マイン。
既然沒有紙張,又想要書本,路程還很遙遠。加油吧,瑪茵。

次回はルッツ視点の閑話です。
下回是路茲視點的閒話。
外に出ないからマインが知らないだけで、一応ファンタジーらしい物も存在するのよって話です。
由於只有因為不能外出的瑪茵不知道,所以是姑且像是幻想般的東西也是存在的唷的故事。
引用網址:https://home.gamer.com.tw/TrackBack.php?sn=3395994
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