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第一部士兵的女兒 城裡探索

作者:SPT草包│2016-11-07 19:04:54│贊助:2│人氣:257
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
以下犯上的書癡~為了成為圖書管理員而不擇手段~
作者:香月美夜
第一部兵士の娘 街中探索
第一部士兵的女兒 城裡探索
原文連結

 昨日は泣いて泣いて泣きまくった。ご飯だと言われても、両親の布団を床に落としたことで怒られても、大した反応ができずに泣き続けた。
 昨天一直不斷地哭泣著。就算被叫吃飯了,就算把父母的棉被丟到地板上被責罵了,都沒多大反應地繼續哭著。
 そして、今朝、泣きすぎたわたしの目は腫れて熱くなっているし、頭もガンガン痛んでいる。
 然後,今早,哭過頭的我的眼睛變得又腫又熱的,頭也噹噹發疼著。
 けれど、熱は完全に下がったようで、体のだるさは全くない。ついでに、大泣きしたことで気分的にもかなりすっきりしていた。
 不過,燒好像完全退了,身體的倦怠完全沒有。順便說下,因為大哭一場心情上也相當的痛快。
 朝食の時の家族からは何となく腫れものに触るような扱いだったけれど。
 雖然說被早餐時的家人小心翼翼地對待著。

「熱は下がったわね」
「退燒了呢」

 母が洗い物を終えたばかりの冷たい手でわたしのおでこに触れる。ついでに、腫れた目の辺りを押さえてくれる。
 母親用剛洗完東西的手觸碰我的額頭。順便,也會壓著腫起來的眼睛附近。
冷たくて、非常に気持ちいい。
冰冰涼涼,非常地舒服。

「ねぇ、マインが元気なら、今日は一緒に買い物行こうか?」
「我說,如果瑪茵有精神了,今天一起去買東西吧?」
「え? 母さん、お仕事は? わたし、熱下がったのに、仕事休んでいいの?」
「咦? 媽媽,工作呢? 我,明明退燒了,工作休息好嗎?」

確か、『染物の仕事は今が一番忙しいから、マインが高熱出しても仕事に行かなきゃいけない』って、言ってなかったっけ? そんなんでいいの、社会人?
確實,『染色工作今天是最忙碌的,就算瑪茵發高燒也必須要去工作才行』,不這麼說嗎? 那樣可以嗎,社會人士?

 首を傾げるわたしを見て、母が悲しそうに目を伏せた。
 看著我歪頭不解,母親悲傷似地低下了頭。

「トゥーリもマインの看病ばかりじゃなくて、少しくらい外に行かせてあげないと可哀想だし、昨日はあんたが泣きやまなくてトゥーリが困り果ててたし、マインが寂しがって泣いてるんじゃないかって言ってたから、周りの人達に無理言って休ませてもらったのよ」
「圖麗也不是只有在看護瑪茵,不稍微去到外面是很可憐的,昨天妳不是哭個不停讓圖麗困擾不已,因為說了瑪茵是不是因為寂寞而哭了呢,勉強跟周圍的人們說了而得以休息了唷」

 その言葉に、うひぃっと息を飲んだ。精神年齢22歳が人目もはばからず、一日泣き続けるなんて、穴を掘って埋まりたい醜態だ。冷静になってしまうと、自分のやったことがあまりにも恥ずかしい。
 對那些話,吞下了驚呼般的氣息。精神年齡22歲豪不顧忌他人眼光,持續哭了一整天,想挖洞把自己給埋了的醜態。冷靜下來後,自己所做的事太過於羞恥了。

「ご、ごめん、なさい」
「對、對不、起」
「マインが謝ることじゃないでしょ。病気の時は心細いものだからね」
「瑪茵不用賠罪的吧。是因為生病時內心不安呢」

 母は優しく頭を撫でながらそう慰めてくれたが、優しい分、罪悪感に押しつぶされそうだ。
 母親一邊溫柔地撫摸著頭一邊那樣安慰著,溫柔到,像是要被罪惡感給壓扁了。

 ごめんなさい。本がないことに絶望して泣いたけど、母さんがいなくて寂しいとか思ったことありませんでした。そんなに心配かけて世話かけてるのに、トゥーリがさっさと出かけてくれないと本が探せない、なんて考えてました。ホントごめんなさい。
 對不起。雖然對沒有書絕望而哭泣,但從來沒去想過媽媽不在很寂寞。明明那麼樣地擔心操心,圖麗不趕快出去就不能找書,而我只考慮著那樣的事情。真的很對不起。

「トゥーリはみんなと一緒に近くの森へ行くけど、病み上がりのマインはまだ無理だからね。母さんと買い物に行こうか?」
「雖然圖麗跟大家一起去了鄰近的森林,病剛好的瑪茵還不可能呢。要跟媽媽去買東西嗎?」
「うん!」
「嗯!」
「あら、急に元気になったじゃない」
「啊啦,這不是突然變得有精神了嗎」

 やっぱり母さんといられるのが嬉しいのね、なんて母が嬉しそうに笑っている。
 果然能與媽媽在一起很高興呢,母親多麼高興似地笑著。
 わたしも母に向けてにっこりと笑顔を送っておく。
 我也向母親送了個微笑地笑容。

「ふふっ、楽しみなんだもん」
「呵呵,好像很快樂啊」

 母が嬉しそうなので、わざわざ誤解を解くつもりなんてないけれど、外に行けば本くらい見つかるだろうと考えたら、気分が一気に上昇してきただけだ。
 因為母親好像很高興,雖然說沒有特意去解開誤會的打算,但考慮到去外面的話就能找到書類了吧的話,就只有心情一口氣上升了。
 今日は買い物について行って、本を買ってもらうんだ。
 今天跟著去買東西,央求買本書吧。
 分厚い本じゃなくていい。とりあえず、ちょっと字を覚えるための本が欲しい。この際、子供向けの問題集でもいい。あいうえお表とか、アルファベット表みたいなものでもいい。
 不是很厚的書也可以。暫時,稍微想要為了能記住字的書本。到時,兒童向的題庫也可以。像是五十音表、或羅馬字表般的東西也可以。
 きっと「本があれば寂しくない。ずっとおうちでお留守番してる」なんて可愛く言って、病弱な娘がおねだりすれば絵本の一冊くらい買ってくれるだろう。
 一定會「有書的話就不會寂寞了。會一直在家裡看家的」這樣可愛地說著,體弱多病的女兒強求的話就會買一本左右的圖畫書了吧。
 うふふん、楽しみ~。
 呵呵,我期待著~。

「じゃあ、母さん。行ってきます」
「那麼,媽媽。我出門了」

 トゥーリが満面の笑みを浮かべて、ドアから寝室を覗きこんできた。今日は母が休みなので、トゥーリもわたしの子守りから解放されるのだ。
 圖麗浮現滿臉的笑容,從門外望進了臥室。因為今天母親休息,圖麗也從當我的保母中被解放了。

「みんなと一緒に行くんだよ。気を付けてね」
「要跟大家一起走唷。要小心呢」
「はーい」
「好」

 トゥーリは大きな籠を背負って、弾むような足取りで駆けていく。まるで遊びに行くように楽しそうな雰囲気だが、これもれっきとしたお手伝い。薪拾いだ。ついでに、木の実や茸も探してくるらしい。安くて美味しい食卓になるかどうかは、トゥーリにかかっている。
 圖麗揹起大大的籃子,用跳躍般的腳步跑了出去。簡直就像是要去玩般好像很快樂的氣氛,這明顯也是家務事吧。撿拾木柴。順便說下,好像也會去尋找樹木的果實或蘑菇。看樣子能否有桌便宜又美味的飯菜,都取決於圖麗了。

 頑張れ、トゥーリ! わたしの食生活に彩りを!
 加油,圖麗! 多采多姿我的飲食生活吧!

 ないない尽くしの世界にはどうやら学校もないようで、子供達はみんな手伝いか仕事をしている。少なくともわたしの見聞きした記憶の中には学校に相当するものがない。トゥーリより少し年かさの子供は、仕事の見習いを始めるのだ。
 在通通都沒有的世界裡多半也不像有學校,小孩子們會去幫忙大家的工作。起碼在我所見聞的記憶當中沒有相當於學校的東西。比圖麗稍微年長的孩子,已經開始工作的實習了。
 できることなら、わたしは司書見習いか、本屋見習いになりたいと思っている。今日の外出はそのための情報集めの場だ。本屋の位置を確認して、店の人と仲良くなって、見習いになるのだ。
 如果有可能,我思考著想成為實習圖書管理員、實習書店。今天的外出是為此而收集情報的地方。確認書店的位置,與店員關係變好,成為實習吧。
 計算高い幼女と称賛してくれていいのよ、んふっ。
 可以稱讚我是會替自己打算的小女孩唷,嗯呵。

「じゃあ、マイン。わたし達も買い物に行きましょうか」
「那麼,瑪茵,我們也去買東西吧」

 わたしがマインになってから、初めてのおでかけである。
 自我成為瑪茵以來,第一次的出門。
 初めてパジャマ以外の服を着た。相変わらずお下がりでぼろぼろだが、生地は厚めの服を何枚か重ね着させられる。外はどうやら寒いらしい。
 第一次穿著睡衣以外的衣服。仍舊是因為二手衣而破破爛爛的,被重複穿上了好幾件布料很厚的衣服。外面看樣子好像很冷。
 動きにくいほどもこもこにされたわたしは、母と手を繋いで初めて家の外へと一歩を踏み出した。
 被搞得得難以移動般圓圓滾滾的我,與母親牽起手第一次朝向家外面踏出一步。

 寒ッ!
 好冷!
 狭ッ!
 好窄!
 臭ッ!
 好臭!

 石造りの建物なせいか、建物自体から冷たい空気が放出されている感じで、何重にもきこんだ服にも冷たい空気が染み込んでくる。
 是石造建築物的緣故嗎,感覺是建築物本身釋放出了冷空氣,就算穿了好幾層的衣服冷空氣也滲透了進來。

 ヒートテックとか、フリースとか、ホッカイロが切実に欲しいんですけど。
 雖然迫切地想要保暖發熱衣、羊毛衫、暖暖包。
 ついでに、臭いを遮り、風邪防止のためにマスクも欲しい。
 順便,為了遮掩臭味、防止感冒也想要口罩。

 家から出るとすぐにあったのは、階段。三歳児並みの体格しかないわたしには一段降りるのが怖いほど狭くて急な階段が続いている。
 從家裡出去馬上就到了的是,樓梯。對只有跟三歲兒童並列的體格的我來說下去一階就很恐怖般又窄又陡的樓梯延續著。
 母に手を引かれながら、ギシッギシッと軋む板の階段を何度も何度も曲がりながら下りていく。2階から下だけは丈夫で綺麗な石造りの階段だった。
 一邊被母親拉著手,一邊走下轉了好幾次彎嘰嘰地吱吱作響的木板樓梯。從二樓下去是結實又漂亮的石造階梯。

 同じ建物なのに、何、この格差?
 明明是同樣的建築物,這算什麼,這個差距?

 むぅっと眉を寄せていると、やっと外に出られた。一応数えてみたら、7階建ての5階が家だった。
 不爽地皺了眉頭,終於能出去外面了。姑且數看看的話,7層建築物的5樓是我家。
 正直、病弱で小柄で体力がないわたしには、外に出ること自体がかなり重労働だ。記憶の中でも家にいることが多いのも当たり前だと思う。
 老實說,對體弱多病又嬌小又沒體力的我來說,出門本身就是相當的體力勞動了。我想即便在記憶裡面有很多是待在家裡的也是理所當然的。

「ぜぇ、ぜぇ……。母さん、息、苦しい。ちょっと待って」
「吁、吁……。媽媽,呼吸、好痛苦。稍微等一下」

 今だって、既に息が切れている。体力のないわたしは目的地にたどり着く前にぶっ倒れそうだった。
 現在也是,已經喘不過氣了。沒有體力的我好像會在到達目的地之前就突然倒下。

「まだ家を出たところなのに、大丈夫?」
「才只到出了家門口的地方,不要緊嗎?」
「ん。大丈夫。行く」
「嗯。不要緊。走吧」

 せめて、本屋の位置だけでも確認したい。深呼吸をして呼吸を整えながら、わたしは周囲を見回した。
 至少,就算只有書店的位置也想確認。靠著深呼吸來調整呼吸,我四處張望著。
 集合住宅から外に出たところは小さな広場のような感じになっていて、そこには共同の井戸があった。
 從集合住宅出來外面的地方是個像小廣場般的感覺,在那裡有著共同的水井。
井戸の回りだけ石畳になっていて、何人かのおばさんが喋りながら、洗濯をしているのが見える。トゥーリが皿洗いに来たり、毎朝水瓶の水を汲んだりしているのは、この井戸に違いない。
只有水井的周遭成為了石板地,看得見幾位大嬸一邊聊天、一邊洗衣服。圖麗來洗碗盤,每天早上將水缸的水打上來的,肯定是這個水井。

「母さんは洗濯した?」
「媽媽來洗衣服的嗎?」
「えぇ、もう終わってるわ」
「不,已經洗完了喔」

 どの服も薄汚れて見えるけど、一応洗濯はしているらしい。もしかしたら、洗剤の品質が悪いのかもしれない。石鹸の加工でも考えてみようか。
 雖然哪件衣服看起來都髒兮兮的,但基本上好像都有洗過。或許是,洗潔劑的品質不好也說不一定。也試著來考慮肥皂的加工吧。
 広場は集合住宅のような高い建物に四方を囲まれていて、一本だけ表通りに繋がっている道がある。決して広くはないその道を抜ければ、大きな通りに出た。
 廣場是被集合住宅般高大的建築物將四邊所圍起的,只有一條與主幹道相連的道路。穿過那條決不算寬的道路的話,就來到了大大的街道上了。

 うわぁ、外国の街並みだ。
 嗚哇,是外國的街道景觀。

 見慣れない街並みが目の前に広がり、荷馬車やロバのような動物がカッポカッポと石畳を行き交っていて、広い道路の両脇には店が並んでいた。
 陌生的街道景觀在眼前展開,貨運馬車或驢子般的動物喀喀闊步地往來於石板地上,在寬廣道路的兩側上林立著商店。
 わたしは完全に観光旅行の気分になってしまった。きょろきょろしながら、本屋がないが物色する。
 我完全變成了觀光旅行的心情。一邊東張西望,一邊物色有沒有書店。

「母さん、どのお店に行くの?」
「媽媽,要去哪家店呢?」
「まぁ、マイン。何を言っているの? わたし達が行くのは市場よ? お店にはほとんど用がないもの」
「怎了,瑪茵。在說些什麼呢? 我們要去的是市場唷? 商店裡面幾乎是用不上的東西」

 どうやら建物の一階にきちんと構えられている店は基本的にそこそこお金を持っている人が入るためのもので、貧しい庶民には用がなく、日常の買い物は市場の立つ日にするらしい。
 看樣子在建築物的一樓被建造得整齊的商店基本上是為了讓持有一定量金錢的人進入的。對貧窮的平民來說沒有用,日常的購物似乎是在市場的開市日。

 ……ということは、本屋はこういう建物の一階に並んでいるってことかな?
 ……也就是說,書店是林立在這樣的建築物的一樓嗎?

 本屋を探して辺りを見回すと、目印になりそうな一際大きい建物が目に入った。白っぽい石造りで、シンプルなのに威厳があるというか、目立って立派な建物だ。
 尋找著書店而環顧了四周,成為標記般格外巨大的建築物進入了眼簾。用全白的石頭打造,明明簡樸卻該說是有威嚴嗎,顯眼的華麗建築物。

「あ、お城?」
「啊,城堡?」
「あっちは神殿よ? マインも7つになれば、洗礼式で行くことになるわ」
「那邊是神殿唷? 瑪茵7歲了的話,也要為了洗禮式而過去喔」

 あー、神殿。神殿ねぇ。宗教が強制とか嫌だなぁ。自分からはなるべく近付かないようにしようっと。
 啊,神殿,神殿啊。宗教是強制的話很討厭啊。自身之故還是盡可能別去靠近吧。

 日本人の感覚で、何となく宗教には距離を置きたくなってしまう。それを口にすることが、この世界で受け入れられることかどうかもわからないので、口を引き結んだまま、神殿の奥にある壁に視線を向けた。
 就日本人的感覺,多半會想要對宗教保持距離。將那些話吞下去,因為不知道是否會被這個世界所接受,就這樣緊緊閉嘴,把視線轉向了在神殿深處的牆壁。

「母さん、あの壁は?」
「媽媽,那面牆壁是?」
「城壁よ。中には領主様のいらっしゃるお城やお貴族様のお屋敷なんかがあるわ。まぁ、わたし達にはあまり関係ないところね」
「城牆唷。中間有著領主大人所居住的城堡與貴族大人的宅邸喔。反正,是跟我們不太有關係的地方呢。」
「ふぅん」
「嚄」

 お城というよりは、高い石の壁しか見えなくて監獄っぽい。守りを固めたらあんな感じになるんだろうか。西洋風のお城って、何となく豪奢なものだと思ってたよ。あぁ、でも、砦として使っていた頃の西洋のお城ってあんな感じだったっけ。
 比起稱為城堡,比較像只能看見高高石牆的監獄。鞏固保護的話就會變成那樣的感覺嗎。西洋風的城堡啊,總覺得是奢侈的東西這麼認為唷。啊,但是,作為城寨使用時的西洋城堡就是那樣的感覺。

「じゃあ、あっちの壁は?」
「那麼,那邊的牆壁是?」
「あれは外壁。街を守る壁よ。この道を真っ直ぐ行ったところにある門で、父さんが仕事をしているでしょ?」
「那個是外牆。保護城市的牆壁唷。在這條路上直直走的地方有個門,爸爸就是在那裡工作的對吧?」
「……父さんが?」
「……爸爸嗎?」

 マインの記憶から兵士の仕事をしているのは知っていたが、門番だったのか。それは知らなかった。
 從瑪茵的記憶可以得知做著士兵的工作,是門衛嗎。那還真不知道。
 それにしても、領主がいるお城があって、城壁や外壁で囲まれているということは、ここは一応都会だと思っていいのだろうか。
 儘管如此,存在有領主的城堡,被城牆與外牆所包圍這麼說的話,這裡基本上是都市了可以這麼想的吧。
 外壁に囲まれた範囲を見ても、通りを行き交う人波を見ても、それほど大きな街とは思えないが、東京や横浜を基準に考えたら駄目かもしれない。
 就算看著被外牆所包圍的範圍,或是看著往來街道的人潮,不認為是那種程度的大城市,以東京或橫濱為基準考慮的話很有可能是不行的。

 ああぁぁ、街の規模によって本屋の規模も変わるはずなのに、肝心の基準がわからない!
 啊啊,依照城市的規模書店的規模應該也會改變的說,不知道關鍵的基準!
 この街って大きいの!? 小さいの!?
 這個城市算大的!? 還是算小的!?
 教えて、偉い人っ!
 告訴我吧,偉大的人!

「マイン、市場に行きましょう。いいものがなくなってしまうわ」
「瑪茵,去市場吧。好東西會沒有了喔」
「うん」
「嗯」

 市場へ向かいながら、本屋を探して一生懸命に辺りを見回してみるが、道の両側にある店の看板は基本的にイラストだ。看板は木の板に絵だったり、金属で絵が刻まれたものだったり、とにかく字らしき記号が見当たらない。
 一邊往市場過去,一邊試著尋找書店拚命地環視附近,在道路兩邊的商店的招牌基本上是插圖。招牌是畫在木板上,又或是金屬上被刻上畫的東西,總之找不到像字的記號。
 文字を知らないわたしにもわかりやすくて、本屋を探すにも役立つけれど、嫌な予感に冷や汗が浮かんでくる。
 連文字都不知道的我也能輕易明白,雖然說對尋找書店很有用,但因討厭的預感而發冷出汗。

 あれ? 家どころか、街の中にも字がないんだけど? 識字率が低い? もしかすると、文字自体が存在しない?
 奇怪? 家裡各處,甚至城市裡面都沒有文字? 是識字率很低? 難道說是,文字本身就不存在?

 ふっと頭をよぎった自分の予想に血の気がすぅっと引いていく。
 對忽然掠過腦袋的自己的預想血氣咻地被拉走。
 文字自体が存在しないという予想はこれまでになかった。文字がなければ、本なんて存在するはずがない。
 名為文字本身就不存在的預想至今為止都沒有。沒有文字的話,書應該就不會存在。

「マイン、人が多いから、母さんから離れちゃダメよ」
「瑪茵,因為人很多,不可以從媽媽身邊離開唷」
「……ぅん」
「……嗯」

 自分の予想に愕然としながら足を動かしているうちに、いつの間にか市場に到着していた。
 一邊因自己的預想而愕然一邊移動著腳,不知不覺間已經來到了市場。
 耳に飛び込んでくるざわめきに顔を上げると、活気のある露店がぎっちりと並んで、多くの人々が行き交っているのが見える。日本のお祭りの屋台を彷彿とさせる賑わいに、少しばかり懐かしい気分になった。
 對跳進耳朵的嘈雜聲抬起了頭,有朝氣的露天商店整齊地排列著,能看見很多人來來往往。令人想起日本祭典的攤販熱鬧不已,變得稍微有點懷念的心情。
 思わず顔をほころばせて、近くにある果物屋を覗きこんだわたしは、思わぬ物を見つけてグイッと母のスカートを引っ張る。
 不由自主地綻放開了表情,觀望著附近水果店的我,發現了意想不到之物用力地拉著母親的裙子。

「母さん、あれ! 何か『書いて』ある!」
「媽媽,那個! 『寫』著些什麼!」

 商品の上に何やら記号が書かれた板が刺さっている。わたしには読めないけれど、数字か文字が、この世界にもちゃんと存在していた。
 在商品上紮著被寫上不知名的記號的木板。雖然說我不會唸,但數字或文字,正好好地存在在這個世界上。
 たったそれだけのことで顔が紅潮してくるくらい、わたしは活字に飢えている。
 僅僅只因那樣的事情似乎就讓臉潮紅了起來,我渴望著鉛字。

「あぁ、値段よ。いくらで買えるかわかるようになっているのよ」
「啊,價錢唷。可以明白要用多少去買唷」
「なんて書いてあるの!?」
「寫著些什麼呢!?」

 いきなり元気になった娘の姿に目を母が驚いているが、そんなことはどうでもいい。
 眼見突然變得有精神的女兒的身影母親驚訝不已,那種事情怎樣都好。
 目に入る数字を手当たり次第母に読ませていけば、頭の中で自分が知っている数字と目の前の記号が繋がっていくのがわかる。
 隨機將映入眼簾的數字讓母親唸出來的話,明白要在腦中聯繫著自己所知的數字與眼前的記號。

 よしよし、頑張れ! わたしのシナプス回路!
 很好很好,加油吧! 我的突觸迴路!

「じゃあ、これは30リオン?」
「那麼,這是30里盎嗎?」

 いくつも数字を読んでもらった後、自分で数字を読んで、母の反応を見つめる。
 要求唸了幾個數字之後,自己唸了數字,注視著母親的反應。
 ちゃんと正解だったようで、何度も瞬きしながら母が見下ろしてきた。
 似乎相當地正確解答,好幾次母親一邊眨眼一邊俯視起來。

「こんなにすぐに覚えてしまうなんてすごいわ、マイン」
「這麼快就記起來了好厲害呀,瑪茵」
「んふ~」
「嗯呼~」

 数字らしき記号が10種類だから、計算方法も10進法で間違いないっぽい。2進法とか60進法とかじゃなくてよかった。数字に当たる記号だけ覚えたら計算も問題なくできそうだ。
 因為像是數字的記號有10個種類,計算方法也是用十進位法肯定是不會錯的。不是二進位法或六十進位法真是太好了。只記得相當於數字的記號的話計算也沒問題而能做到的吧。

 あ、もしかして、天才フラグ立ったんじゃない? 十で神童十五で才子二十過ぎればただの人って感じのフラグだけど。
 啊,難道說,不會是豎起了天才的旗桿吧? 雖然是十歲神童十五歲才子過了二十的話就只是個人的感覺的旗桿。

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街の雰囲気はうまく伝わったでしょうか?
城市的氛圍順利地傳達了嗎?
それがちょっと心配です。
那樣稍微有點擔心。

数字見つけて大喜びのマインが少々不憫な気もしますね。
發現了數字而非常高興的瑪茵感覺稍稍有點可憐呢。
次回はこのまま市場に行きます。
下回就這樣去市場。
お楽しみに。
敬請期待。
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