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第一部士兵的女兒 家裡探索

作者:SPT草包│2016-11-04 16:30:01│贊助:2│人氣:275
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
以下犯上的書癡~為了成為圖書管理員而不擇手段~
作者:香月美夜
第一部兵士の娘 おうち探索
第一部士兵的女兒 家裡探索
原文連結

 三日たって、ようやく熱も下がってきたし、やっと食事も少しずつ喉を通るようになってきた。
 過了三天,總算燒也退了下來,終於餐點也變得能一點一滴地通過了喉嚨。
 その食事は細かく切られた野菜がちょろちょろと浮かぶかなり薄味な塩スープなので、病人にはいいけれど、健康体に戻ったら舌を合わせるのが大変だ。
 由於那餐點是被切得碎碎的蔬菜零零碎碎地浮著相當淡味的鹹湯,雖然說對病人很好,但回到健康身體的話要讓舌頭適應可不得了。
 それから、マインと呼ばれることにも慣れてきた。これからはマインとして生きていかなければならないのだ。諦めてさっさと慣れたほうがいい。
 那之後,也習慣了被稱為瑪茵。今後必須要作為瑪茵而活著。放棄吧最好趕快習慣。

「マイン、終わった?」
「瑪茵,吃完了?」
「うん」
「嗯」

 食器を下げに来たトゥーリへ空になった食器を渡して、わたしはおとなしくベッドに横になった。
 向來收拾餐具的圖麗遞出空了的餐具,我乖乖地躺在床上。

「ちゃんと寝ててね、マイン」
「要好好睡喔,瑪茵」

 実は、この三日間、寝室から出ていないんだよ?
 其實,這三天裡,不能從臥室裡出來喔?
 トイレ以外でベッドから降りたら、ベッドに強制送還されちゃうなんて、ひどくない?
 除了上廁所以外從床上下來的話,會被強制遣返回床上什麼的,不會太過份了嗎?
 しかも、トイレって、寝室でおまる使うんだよ? すごい羞恥プレイだから。
 而且,要上廁所,是在臥室裡使用便盆的唷? 那是非常羞恥的戲弄。
 ちなみに、家族も寝室でおまる使う上に、その中身、窓から外に放り投げるんだよ?
 順帶一提,正由於家人也是在臥室使用便盆,那個內容物,就從窗戶往外面拋出了喔?
 やっぱりお風呂もなかったよ。
 果然也沒有浴室呀。
 我慢できなくて、身体拭いてもらったけど、めっちゃ変な顔された。
 我忍不住了,雖然要求要擦拭身體,卻被給了非常奇怪的表情。
 もう耐えられない! こんな生活!
 已經受不了了啦! 這樣的生活!

 耐えられなくても、幼い病人がいきなり家を飛び出したところで、自分が望む生活なんてできるわけがない。一応精神年齢は大人なんだから、それくらいはわかっている。どんなに嫌でも、後先考えずに家を飛び出したりしない。
 就算無法忍受,即使年幼的病人突然離家出走,也沒有能做到自己所期望的生活的理由。因為基本上精神年齡是大人了,那種程度還是明白的。不管多麼討厭,也做不到不考慮前後就離家出走。
 この家の状況を見れば、外が安全とも思えないからだ。児童相談所や保護施設なんてあるかどうかもわからないし、ここより生活が向上するかどうかもわからない。
 看過這個家的情況的話,就不會認為外面是安全的。也不知道是否有兒童諮詢所或保護設施之類的,也不知道是否能從這裡改善生活。
 きっと、汚物が嫌で逃げ出したのに、上から降ってくる汚物に悲鳴を上げながら、逃げ惑って野垂れ死にするのが関の山だ。
 肯定,會因討厭穢物而逃出去的,儘管對從上方掉下來的穢物發出悲鳴,最多不過就是亂竄而死在路邊。
 さっさと回復して、生活環境を整えるしかない。
 趕快恢復,必須要整理生活環境。

 第一目標はベッドから出ても怒られなくなること。――目標、低っ!
 第一個目標是就算下床也不會被挨罵。――目標,好低!

 そして、何はさて置き、本だ。
 然後,什麼該暫且擱置,是書。
 生活環境を整える第一歩に本がいる。本さえあれば、色んな不愉快も多少我慢できると思う。というか、我慢する。
 整理生活環境的第一步要有書。只要有書的話,我認為各種的不愉快多少也能忍耐。或者說,要忍耐。
 そんなわけで、今日こそは、家の中の探索することに決めた。あまりにも長いこと本を読めてないので、禁断症状が出そうになっている。
 就是因為那樣,今天才會,決定在家裡面探索。因為太久沒看書了,才會變得快要出現戒斷症狀了。

 本寄こせ、がおー! 泣くよ! 大の大人が人目もはばからず泣いちゃうよ!?
 給我本書,吧喔! 要哭了喔! 大的成年人毫不忌諱被看見地哭了唷!?

 トゥーリという姉がいるので、家中探せばどこかに絵本の10冊くらいあるはずだ。間違いなく、字は読めないだろうけれど、絵を見ながら想像して、文字を推測するくらいはできるかもしれない。
 因為有叫圖麗的姊姊在,尋找家裡的話應該會在某處有10本左右的圖畫書。毫無疑問,雖然說唸不出字來,一邊看著圖一邊想像,大概能推測出文字來也說不定。

「マイン、寝てる?」
「瑪茵,睡著了嗎?」

 ひょこっとトゥーリがドアを開けて、顔を出した。わたしがおとなしくベッドにいるのを見て、満足そうに一つ頷く。
 圖麗突然打開了門,露出了臉。看到我乖乖地待在床上,滿足般地點了個頭。
 意識が戻る度に、ベッドから抜け出して本を探して家の中をうろつこうとしてはぶっ倒れるので、看病役のトゥーリから完全に警戒されている。
 由於每次恢復意識,就會從床上溜出去徘徊在家裡面尋找書本而突然倒下,完全地被看護者的圖麗給警戒著。
 昼間は仕事に出かける母親から子守りを頼まれているトゥーリはわたしをベッドから出さない必死だ。いくら逃げようとしても小柄なわたしの身体がトゥーリに勝てるはずがない。
 從白天外出去工作的母親那裡受託當保母的圖麗似乎不讓我下床般地拚命著。就算試圖逃跑嬌小的我的身體應該也贏不了圖麗。

「いつか絶対に『下剋上』してやる」
「遲早絕對要做到『以下犯上』」
「マイン、何て?」
「瑪茵,怎麼了?」
「……ん? 大きくなりたいなって」
「……嗯? 就好想要長大」

 やんわりとオブラートに包んだわたしの言葉の真意に気付くはずもなく、トゥーリは困ったように笑った。
 委婉地拐彎抹角應該沒有發覺到我話語裡的真正含意,圖麗困惑般地笑著。

「マインが病気しなくなったら、大きくなれるよ。病気ばっかりだから、ご飯も食べられなくて、5歳なのに3歳に間違われることもあるんだから」
「瑪茵沒有生病的話,也是會長大的唷。就是因為生病了,也吃不下飯,明明5歲了有時也會被誤以為是3歲。」

 そうか、わたしは5歳だったのか。そして、虚弱で小柄なのか。初めて知った。
 那樣啊,我5歲了啊。然後,是因為虛弱而嬌小嗎。第一次知道。
 記憶の中では特に誕生日なんて祝ってなかったもんね。 それとも、祝ってくれたけど、言葉が理解できなかったのかな?
 在記憶裡面沒有特意去慶祝生日之類的東西呢。 還是說,雖然被慶祝了,但卻無法理解話語也說不定?

「トゥーリは大きい?」
「圖麗多大了?」
「あたしは6歳だけど、7~8歳に間違われることが多いから、ちょっと大きい方じゃない?」
「我雖然6歲,卻經常被誤以為是7~8歲,不就是稍微大了點嗎?」
「そっか」
「是喔」

 年子でこの体格差か。
 這是差一歲姊妹的體格差距嗎。
 どうやら下剋上は難しいらしい。諦めないけど。
 這麼看來以下犯上似乎很難。但我不會放棄的。
 食事と衛生環境に気を付けて、健康になろう。
 小心用餐與衛生環境,變得健康吧。

「母さん、お仕事に行ったから、お皿洗ってくるね。絶対にベッドから出ちゃダメよ。寝てないと病気治らないし、治らなかったら大きくなれないよ?」
「媽媽,因為去工作了,而我要去洗碗了呢。絕對不可以下床唷。不睡就治不好病了,治不好的話就長不大了唷?」
「わかった」
「知道了」

 ベッドを抜け出す前科持ちは、昨夜からトゥーリの警戒心を解くためにおとなしい良い子を演じている。トゥーリがマインを寝室に残して、出かける時間を待っているのだ。
 持有溜下床的前科,而從昨晚開始就為了解除圖麗的警戒心而扮演著乖巧的好孩子。圖麗將瑪茵留在臥室,等待著出門的時間。

「じゃあ、行ってくるね。いいこで待ってて」
「那,我要走了。是好孩子就要等著」
「はぁい」
「好」

 素直でいい返事をすると、トゥーリがバタンと寝室のドアを閉めた。
 坦率地好好回答後,圖麗啪嗒地關上了臥室的門。
 そのまま、トゥーリが食器の入った籠を抱えて外に行くのをマインは静かに待った。どこで洗っているのか知らないが、いつも20~30分くらい外に出かけるのだ。どうやら各家庭に水道はないようで、多分共用の水場があるのだと思う。
 就那樣,圖麗抱著放入餐具的籃子往外去而瑪茵則靜靜地等待著。我不知道是在哪裡洗的,但總是會出去外面20~30分鐘左右。看樣子家家戶戶好像沒有自來水,我想大概是有著共用的取水處。

 ふっふっふ……。さぁ、早く行け。
 呵呵呵……。好了,快點走吧。

 おそらく玄関だろう、ガチャンと鍵を閉める音がして、階段を下りていくトゥーリの足音が小さくなっていく。
 也許是玄關吧,發出喀嚓地鎖上鑰匙的聲音,逐漸走下樓梯的圖麗的腳步聲漸漸地變小。
 完全に聞こえなくなったのを確認してから、マインはそっとベッドから足を下ろした。ざりざりと砂や土の感触がして、少しばかり顔をしかめる。
 因為確認到變得完全聽不見了,瑪茵輕輕地將腳從床放下。感到沙沙刺刺地沙或土的感觸,稍微皺了下眉頭。
 家族が土足で歩く床の上を裸足で歩くのは汚くて嫌だが、わたしが動き回らないように靴をトゥーリに取り上げられてしまった以上、仕方ない。
 赤腳走在家人穿鞋走著的地板上骯髒又討厭,我彷彿動彈不得既然鞋子被圖麗拿走了,沒辦法。
 足が汚れることより本を探すことが優先だ。
 比起髒了腳還是找書比較優先。

「ここにあれば、話は早かったんだけど……」
「這裡有的話,雖然話還說得太早了……」

 熱が下がりきっていないわたしが閉じ込められている寝室には、ベッドが2つ、服やちょっとした物を入れておく木の箱が3つほどと、細々したものを入れておく籠がいくつかある。
 燒完全降不下來的我被關起來的臥室裡,床兩張,放置衣服或小東西的木箱3個左右,以及有幾個放置零碎之物的籃子。
 ベッドの横の籠の中には木や藁で作られたこどものおもちゃが入っているが、本はない。本棚があるとすれば、リビングだろうか。
 在床旁邊的籃子裡面放入了木頭與稻草做成的兒童玩具,沒有書。要有書架的話,是客廳嗎。

「ぃやぁ……」
「呀……」

 一歩足を動かすたびに、足の裏が小さな砂でじゃりじゃりする。ここは家の中まで土足で上がる生活習慣のようだから、文句を言ってもどうしようもないとわかっている。
 每次腳動一步,腳底就會因為細小的沙而沙沙癢癢地。好像是因為這裡直到家裡面都會穿鞋的生活習慣,我知道就算抱怨也毫無辦法。
 わかっているけど、日本の習慣が染みついているわたしにはどうにも馴染めない。マインとして生きていくならば、慣れなければならないことは大量にありそうだ。
 雖然明白,但日本的習慣已根深蒂固的我怎樣也無法適應。若要作為瑪茵而活下去的話,似乎有很大量必須要去習慣的東西。

「くっ、高すぎ……」
「咕,太高了……」

 お家探検の第一関門は寝室のドアだ。
 家裡探險的第一關口是臥室的門啊。
 必死に背伸びすれば、手が届かないわけではないが、ギリギリ届くだけの高さにあるノブを回すのは予想以上に困難だった。
 死命地踮起腳尖的話,並不是搆不到,轉動只能勉勉強強搆到的高度上的把手是出乎預料地困難。
 踏み台になるものを探して部屋を見回し、わたしは服が入っている木箱に目を付けた。
 尋找能成為腳凳的東西而環顧房間,我把目光放在放了衣服的木箱上。

「ふんぬぅ……」
「呼嗚……」

 大人ならば木箱を動かすこともできたかもしれないが、幼い子供の手では押しても引いてもびくともしない。
 若是大人的話就能夠移動木箱了也說不定,就算用年幼小孩的手又推又拉也紋風不動。
 おもちゃの入っている籠をひっくり返して乗ることも考えたが、体重によっては踏み抜きそうだ。
 也考慮過要把放玩具的籃子翻倒爬上去,但根據體重好像會踩穿。

「マジで早く大きくならなきゃできないことが多すぎるよ、これ」
「真的必須要快點長大做不到的事情太多了唷,這樣下去」

 寝室の中を見回して、色々考えた結果、親の布団を丸めて踏み台にしてみた。
 環顧臥室裡面,各種考慮後的結果,試著將父母的棉被弄圓當成腳凳。
 自分の布団を土足で歩く床に下ろすのは絶対に嫌だが、この生活環境で普通に生活できる親の布団なら問題ない、きっと。
 將自己的棉被拉下到穿鞋走著的地板上是絕對不要的,若是能普通地生活在這種生活環境下的父母的棉布是沒問題的,一定。
 本を手に入れるためならば、親にちょっと怒られるくらいわたしにとっては大した障害ではない。
 若是為了得到書本的話,就算稍微挨父母的罵對我來說也不是多大的阻礙。

「よいしょ」
「嘿咻……」

 丸めて布団に乗って背伸びして、全体重をかけて何とかドアノブを回す。ギッと音を立ててドアが開いた。内側に。
 爬上弄圓的棉被踮起腳尖,用盡全身的體重想辦法轉動門把。門發出嘰的一聲打開了。向著內側。

「へわっ!?」
「嘿哇!?」

 結構な勢いで自分に向かってくるドアで頭を打ちそうになったわたしは、慌てて手を離したが、そのままコロンと後ろ向きに倒れる。
 以為會被氣勢十足向著自己過來的門打到頭般的我,驚慌地放開了手,就那樣翻滾地向後方倒了下去。

「うわわわっ!」
「嗚哇哇哇!」

 ゴロンゴロン……ゴン!
 滾啊滾啊……叩!
 丸めた布団からも転がり落ちて、頭を打った。
 從弄圓的棉被上滾落下去,打到了頭。

「いったぁ……」
「好痛……」

 頭を押さえながら身体を起こすと、一応ドアはちょっとだけ開いている。頭の痛みは名誉の負傷だ。
 一邊壓著頭一邊挺起身體,基本上門只是稍微打開了。頭上的疼痛是名譽的負傷啊。

「やった。開いた!」
「太好了。打開了!」

 勢いよく立ちあがって、わたしはドアの隙間に手を突っ込んで開け放った。
 一股作氣地站了起來,我將手伸入門的縫隙裡全部打開。
 両親の布団が床の上をズザザザとスライディングして、床の一部が綺麗になった気がしたが、見なかったことにする。
 雙親的棉被在地板上不斷磨擦地滑動著,感覺地板的一部份變好看了,裝作沒看見。

「あ、台所だ」
「啊,是廚房」

 寝室を出ると、そこは台所だった。キッチンなんておしゃれなところではない。お勝手とか炊事場と言う方がしっくりくる場所だ。
 出了臥室,那裡是廚房。廚房並沒有時髦的地方。該說是煮飯或者稱為烹飪場來得適合的地方。
 隅にはかまどがあり、金属製の鍋やおたま、フライパンらしきものが壁に打ち付けられた釘に引っ掛けられている。
 在角落有著爐灶,像是金屬製的鍋子與湯杓、平底鍋的東西被掛在釘在牆上的釘子上。
 壁から壁に紐が張られ、そこには薄汚れた雑巾らしき布が引っかけられている。あれで拭いたら余計に汚れそうだ。
 從牆壁到牆壁間延伸著的繩子,在那裡髒兮兮抹布似的布被掛著。用那個擦拭的話好像會更加地骯髒。

「この衛生状態なら、病弱なのも仕方ない気がしてきた」
「若是這種衛生狀態,感覺起來會體弱多病也是沒辦法的」

 部屋の中央にはそれほど大きくはないテーブルと三本脚の椅子が二つ。椅子としても使っているのだろう木箱が一つ。
 在房間中央沒那麼大的桌子與兩張三隻腳的椅子。就算作為椅子也還在使用著吧的木箱一個。
 右側には食器棚なのだろう、取っ手のついた木の戸棚がある。かまどと反対の隅には大きな籠があり、芋や玉ねぎっぽい食材が積まれている。大きな水瓶と水が流せそうな流し台っぽいものはあるけれど、やはり水道はないようだ。
 在右側是碗櫃的吧,有個附把手的木櫃。與爐灶相反的角落裡有個大大的籃子,滿滿地瓜與洋蔥的食材被推積著。雖然說有著大水缸與流著水般的流理臺樣的東西,但果然似乎沒有自來水。
 ぐるりと部屋を見回せば、麗乃が出てきた寝室に入るドア以外に二つドアがあった。
 轉一圈地環顧房間的話,除了進入麗乃出來的臥室門以外還有兩個門。

「うふふ~ん、どっちのドアが正解かな?」
「呵呵~,哪一邊的門才是正確答案呢?」

 この台所はどう見ても本棚がありそうな雰囲気ではない。わたしは台所からもう一つ別の部屋に繋がるドアを開けてみた。
 這個廚房再怎麼看都不像是有書架般的氣氛。我試著打開從廚房連接到另一個其他房間的門。

「うーん、物置?」
「嗯,儲藏室?」

 何に使うものなのか麗乃には理解できない物がごちゃごちゃと詰め込まれた部屋だった。一応棚に置かれているが、雑然とした印象で、普段使っている部屋ではなさそうだ。
 是有什麼用途的嗎麗乃所無法理解的東西被亂七八糟地裝進了房間。基本上是被放在架子上,雜亂無章的印象,似乎不像平常就有在使用的房間。

「はずれかぁ」
「猜錯了嗎」

 諦めて、わたしはもう一つのドアを開けようとした。ガチッと音がして鍵が閉まっているのがわかる。何度かガチャガチャ回してみたが、一向に開く気配はない。
 放棄,我試圖打開另一扇門,發出的喀嚓聲讓我明白是鎖上的。試著喀擦喀嚓地轉動幾次,絲毫沒有要打開的跡象。

「……もしかして、トゥーリが出ていったドア? え? どっちもはずれ!? あたりなし!?」
「……難道說,是圖麗出去的門? 欸? 哪一邊都猜錯了!? 都沒有中!?」

 声に出して呟いたわたしは思わず頭を抱えた。
 發出聲音嘟噥的我下意識地抱住了頭。
 これが外に繋がるドアならば、この家は風呂なし、トイレなし、水道なし、本棚なしでないない尽くしの2DKだ。どう見ても他に部屋はない。
 如果這是連接外面的門的話,這個家是沒有浴室、沒有廁所、沒有自來水、沒有書架通通都沒有的兩房一廳啊,怎麼看都沒有其他的房間。

 ちょっと、神様、わたしに何の恨みがっ!?
 我說,神明大人,祢是對我有何怨恨啊!?

 小説に出てくる転生物なら、転生先は貴族や金持ちが多数で、少なくとも生活に困窮していることは少なかった。日本人としての記憶と感覚、常識を持ちながら、風呂もトイレも水道も自分の家にないなんて、あり得ない。
 如果是出自小說的轉生作品,轉生地點是貴族或持有大量的金錢,至少沒多少是過著貧困生活的,儘管持有作為日本的人的記憶與感覺、常識,不論是浴室、廁所或自來水都沒有的自家什麼的,簡直不可置信。
 そして、何より困るのが、本が見当たらないことだ。倉庫になっている部屋にも本らしきものは見当たらなかった。
 然後,比什麼都還困擾的是,找不到書這件事。在看起來像倉庫的房間裡也找不到像書的東西。

「……もしかして、本って高い?」
「……難道說,書本很貴?」

 地球でも機械で生産できるようになるまで、本は非常に高価なものだった。上流階級でなければ本を読む機会などほとんどなかったはずだ。
 即便是地球也是直到能盡量用機械生產為止,書本是非常高價位的東西。若不是上流階級的話應該幾乎是沒有能看到書的機會的。

「仕方ない。こうなったら、まずは、活字を探すところから始めよう」
「沒辦法了。這樣的話,首先呢,從尋找鉛字開始吧」

 本がなくても、字の勉強が全くできないわけではない。
 就算沒有書本,也不可能連文字的學習也都做不到吧。
 折り込み広告、新聞紙、回覧板、説明書、カレンダーなど、字が書かれているものはいくらでもある――はずだった。少なくとも、日本では。
 夾頁廣告、報紙、傳閱板、說明說、日曆之類的,寫有字的東西應該――多少都會有吧。至少,日本是如此。

「……ない。全然ないっ! 一つもない! 何なの、この家!?」
「……沒有,完全沒有! 一個都沒有! 這算什麼,這家家!?」

 台所の食器棚や物置の棚の中を次々と探して歩くが、この家の中には本はもちろん、活字のついているものが全く見当たらない。
 不斷地尋找著廚房的碗櫃與儲藏室的架子裡面而走著,在這個家裡面不用說書本,完全找不到印有鉛字的東西。
 活字以前に、紙自体が見当たらない。
 在鉛字以前,找不到紙本身。

「どういうことなの?」
「到底是怎麼一回事呢?」

 一気に熱が上がったように、頭がずきずきと痛みだした。心臓の鼓動がバクバクと音を立て、鼓膜がキーンと張りつめる。
 像是燒一口氣上升一樣,腦袋不斷抽刺地開始痛了起來。心臟的跳動發出了怦咚怦咚的聲音,耳膜錚地拉扯著。
 張りつめていた糸が切れたように、わたしの身体はその場にうずくまった。
 像是切斷緊繃著的線一樣,我的身體蹲在那個地方。
 目の奥が熱い。
 眼睛深處發燙。

 本に潰されて死んだのは、本望。
 被書本砸死,是夙願。
 転生できたのも、まぁ、いい。
 也轉生了,好了,夠了。
 でもね、わたし、本当にここで生きていくの?
 但是呢,我,真的能在這裡活下去嗎?
 何して生きていくの?
 要怎麼活下去呢?

 本が存在しない世界に転生なんて予想外すぎる。一体何のために生まれてきたんだろうか。
 轉生到書本不存在的世界什麼的太出乎預料了。到底是為了什麼而誕生的呢。
 生きるための意味が見出せず、あまりの絶望に涙が止まらない。
 找不到為了活著的意義,過於絕望而淚流不止。

「マイン! なんで寝てないの!? 靴もないのにベッドから降りちゃダメでしょ!」
「瑪茵! 為什麼沒在睡覺!? 連鞋都沒有卻從床上下來是不行的!」

 いつの間にか帰ってきたトゥーリが、台所の床にへたりこんでいるわたしを見つけて、声を張り上げた。
 不知何時回來的圖麗,發現頹坐在廚房地板上的我,發出了大喊。

「……トゥーリ、『本』がない」
「……圖麗,沒有『書』」

 こんなに本が読みたいのに、本がない。
 明明這麼地想要看書,卻沒有書。
 何をどうやって、これから生きていけばいいのかわからない。
 該怎麼辦,今後能活下去就好了嗎我不知道。

「どうしたの? どこが痛いの?」
「怎麼了嗎? 哪裡痛嗎?」

 呆然としたままで、ぼろぼろぼろぼろと涙を零すわたしにトゥーリが心配そうな声をかけてくる。
 就這麼茫然著,圖麗對不斷撲簌撲簌地落淚的我發出了擔心般的聲音。
 本がないことに何の疑問も抱いていないトゥーリに訴えても、気持ちをわかってもらえるはずがない。
 就算跟對沒有書這件事不抱任何疑問的圖麗訴說,也無法獲得理解的情緒。

 本が欲しい。
 想要書。
 本が読みたい。
 想要看書。
 ねぇ、誰に言えば、わかってくれるの?
 喂,要對誰說,才會理解呢?
 どこに行けば本があるの?
 要去哪裡才會有書呢?
 誰か教えて。
 誰來告訴我。

======================================================================
絶望した。家の中に本がないなんて。
絕望了。在家裡面沒有書本什麼的。

なので、次回は外に本を探しに行きます。
於是,下回是去外面尋找書本。
えぇ、絶望なんて言いながら、まだ懲りてません。
咦,儘管說絕望了,還學不乖嗎。
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