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2007 JLPT 文法List(一)

作者:幽影│2010-11-04 19:37:41│巴幣:0│人氣:775
日文檢定考(JLPT) 文法List

【一】(099)

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001

AあってのB
AがあるからこそBがある。AがなければBもない。

1 どんなに 有名(ゆうめい)でも、お客様(おきゃくさま)あっての お店(おみせ)です。

2 あなたあっての 私(わたし)です。

3 どうかお 身体(からだ)を 大切(たいせつ)に。

4 私(わたし)が 今日(きょう)こうして 活躍(かつやく)できるのも 先輩(せんぱい)の ご支援(しえん)あってのことです。

5 今(いま)の 安定(あんてい)した 生活(せいかつ)も 若(わか)いときの 苦労(くろう)あってのものです。

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002

1 Aいかんで/では/によってはB、BはAいかんだ
2 Aのいかんによらず/かかわらずB
*1 Aがどうであるかによって、B。 *2 Aがどうであるかに 関係(かんけい)なく、B。

1 成績(せいせき)が 伸(の)びるかどうかは 本人(ほんにん)の 今後(こんご)の努力(どりょく)いかんだ。

2 検査(けんさ)の 結果(けっか)いかんでは、手術(しゅじゅつ)するかもしれない。

3 法務省(ほうむしょう)の 考え方(かんがえかた)いかんで、ビザが 発給(はっきゅう)されるかどうかが 決(き)まる。

4 結果(けっか)のいかんかかわらず、必(かなら)ず 報告(ほうこく)してください。

*2級~053「A次第だ/次第で/次第ではB」と 類似(るいじ)。

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003

1 Aう(意向形)が/とB
2 Aう(意向形)がAまいが/Aう(意向形)とAまいとB
*1 AてもB。 *2 Aても、Aなくても、B。
*意向形(いこうけい)

1 彼(かれ)が 困(こま)ろうが、私(わたし)には 関係(かんけい)がない。

2 他人(たにん)がどんなに 迷惑(めいわく)しようと 自分(じぶん)には 関係(かんけい)ないというのはあまりにも 身勝手(みがって)だ。

3 親(おや)が 反対(はんたい)しようとしまいと、私(わたし)は 彼(かれ)と 結婚(けっこん)します。

4 彼(かれ)が 来(こ)ようが 来(こ)まいが、時間(じかん)になったら 出発(しゅっぱつ)します。

5 レコードが 売(う)れようが 売れるまいが 関係(かんけい)なく 彼(かれ)は 自分(じぶん)の 作(つく)りたい 音楽(おんがく)を作り 続(つづ)けた。

Ⅰグループ
書(か)く→書くまい

Ⅱグループ
食(た)べる→食べるまい、食べまい
見(み)る→見るまい、見まい

Ⅲグループ
する→するまい、すまい、しまい
来(く)る→くるまい、こまい

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004

Aう(意向形)にもA(可能形)ない
何(なに)かの理由(りゆう)があって、意志(いし)があってもAできない。
*意向形(いこうけい)、可能形(かのうけい)

1 仕事(しごと)が 終(お)わらないから、帰(かえ)ろうにも 帰れない。

2 宿題(しゅくだい)が 多(おお)すぎて、遊(あそ)ぼうにも 遊べない。

3 テレビがこわれているから、見(み)ようにも 見られない。

4 びんのふたは 固(かた)くて 開(あ)けようにも 開けられなかった。

5 突然(とつぜん) 指名(しめい)されたが、何(なに)も 考(かんが)えていなかったので、答(こた)えようにも 答えられなかった。

*可能形(かのうけい)を 使(つか)うので、無意志 動詞(むいし どうし)は 使えない。

誤用例(ごようれい):
X ビルの 2階(にかい)からは、階段(かいだん)がなければ、落(お)ちようにも 落ちられない。

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005

A限(かぎ)りだ
最高(さいこう)にAだ。

1 こんなに 盛大(せいだい)な 結婚式(けっこんしき)を 挙(あ)げることができて、うれしい 限りです。

2 たったひとりの 肉親(にくしん)だった 姉(あね)を 亡(な)くして、さびしい 限りです。

3 言葉(ことば)がわからない 外国(がいこく)で暮(く)らすのだと 思(おも)うと、心細(こころぼそ)い 限りでした

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006

A(た)が最後(さいご)B
もしAしたら、Bという 結果(けっか)になり、もう 止(と)められない。

1 彼(かれ)がスビーチを 始(はじ)めたが 最後(さいご)、長々(ながなが)と 話(はなし)が 続(つづ)て 終(お)わらない。

2 彼女(かのじょ)に 秘密(ひみつ)を 話(はな)したが 最後、クラス中(じゅう)の 人(ひと)に 知(し)られてしまうよ。

3 相手(あいて)の 弱(よわ)み を知ったが 最後、彼(かれ)はどこまでも 相手(あいて)を 攻撃(こうげき)する。

4 獲物(えもの)をくわえたが 最後、猛獣(もうじゅう)はそれを 放(はな)そうとしなかった。

*Bは 悪(わる)い 結果(けっか)。

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007

AかたがたB
AのついでにBをする。AをかねてBをする。

1 散歩(さんぽ)かたがた、買い物(かいもの)をする。

2 先日(せんじつ)の お礼(おれい)かたがた、お見舞(みま)いに 行(い)く。

3 お見舞いの お礼(おれい)かたがた、退院(たいいん)の 報告(ほうこく)に 行く。

4 旅行(りょこう)かたがた、母(はは)の 育(そだ)った 故郷(こきょう)を 訪(たず)ねた。

5 結婚(けっこん)の 報告(ほうこく)かたがた、恩師(おんし)を 訪ねた。

*2級~066「Aついでに、B」、1級~009「AがてらB」と 類似(るいじ)。

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008

AかたわらB
Aと同時(どうじ)に/の合間(あいま)にBをする。

1 彼(かれ)は 勉学(べんがく)のかたわら、アルバイトをしている。

2 彼女(かのじょ)は 本業(ほんぎょう)のかたわら、劇団(げきだん)に 入(はい)って 活動(かつどう)している。

3 彼(かれ)は 小説(しょうせつ)を 書(か)くかたわら、作詞(さくし)もしている。

4 私(わたし)は 外資系(がいしけい)の 会社(かいしゃ)で 働(はたら)く かたわら、夜(よる) 英語(えいご)を 教(おし)えています。

5 彼(かれ)は 日本語 学校(にほんご がっこう)で 勉強(べんきょう)するかたわら、スーパーでアルバイトをしている。

*職業(しょくぎょう)や 仕事(しごと)、勉学(べんがく)などについて、1つ(ひとつ)でなく 同時(どうじ)にほかのこともしているということを 表(あらわ)すときに 使(つか)われる。

Aは本業(ほんぎょう)で、Bは副業(ふくぎょう)になる。

*名詞(めいし)+の+かたわら【傍ら・旁・側】

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009

AがてらB
Aしながら/のついでにBをする

1 遊(あそ)びがてら、建設中(けんせつちゅう)の 別荘(べっそう)を 見(み)に 行(い)こう。

2 夕涼(ゆうすず)み がてら、蛍(ほたる)を 見に 行った。

3 家(うち)が 近(ちか)いですから 散歩(さんぽ)がてら 遊びに 来(き)てください。

4 夕涼み(ゆうすずみ) をしがてら、花火(はなび)を見る。

5 お墓参(はかまい)り がてら、ドライブに 行った。

*2級~066「Aついでに、B」、1級~007「AかたがたB」と 類似(るいじ)。

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010

Aが早(はや)いかB
AするとすぐBする。

1 先生(せんせい)が「今日(きょう)の 授業(じゅぎょう)はここまでです」と 言(い)うが 早いか、林(りん)さんは 教室(きょうしつ)の 外(そと)へかけ 出(だ)した。

2 冷蔵庫(れいぞうこ)を 開(あ)けるが 早いか、猫(ねこ)は 餌(えさ)をもらえると 思(おも)って、とんでくる。

3 ベルが 鳴(な)るが 早いか、彼女(かのじょ)は 受話器(じゅわき)を 取(と)った。

4 玄関(げんかん)の戸を 開けるが 早いか、犬(いぬ)はかけ 出して 行(い)った。

*動詞 辞書形(どうし じしょけい)+が早いか

*2級~063「Aたとたん(に)B」、1級~088「Aや/や否やB」と 類似(るいじ)。

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011

Aからある
A 以上(いじょう)ある

1 10キロ(じゅうきろ)からある 巨大(きょだい)なかぼちゃが 実(みの)った。

2 ここから 東京(とうきょう)までは、100キロ(ひゃくきろ)からある。

3 彼(かれ)には 借金(しゃっきん)が 1000万円(せんまんえん)からある。

4 集会(しゅうかい)には、1000人(せんにん)からの 人(ひと)たちが 集(あつ)まった。

5 ダイヤモンドは 高価(こうか)なものになると、1000万円からする。

*Aには量(りょう)や 長(なが)さ、距離(きょり)を 表(あらわ)す 数(かず)が入(はい)る。

*「A+からの」という 形(けい)で、「A 以上(いじょう)の」という 意味(いみ)を 表すこともある。 → 4番目(よんばんめ)の 例文(れいぶん)

*「A+からする」という形で、金額(きんがく)がA 以上(いじょう)の 高額(こうがく)であることを 表すこともある。 → 最後(さいご)の 例文(れいぶん)

*A円 → A+

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012

Aきらいがある
Aという 傾向(けいこう)がある。

1 彼(かれ)は 人(ひと)の 話(はなし)を 聞(き)かないきらいがある。

2 あの人は 上司(じょうし)がいないと、なまけるきらいがある。

3 うちの 子(こ)は 偏食(へんしょく)のきらいがある。

4 日本(にほん)の 会社(かいしゃ)は 社員(しゃいん)を 採用(さいよう)する 際(さい)、これまで 学歴(がくれき)を 重視(じゅうし)するきらいがあった。

*名詞(めいし)+の+きらいがある

*よくない 傾向(けいこう)があるときに 使(つか)われる。

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013

A極(きわ)まる/極まりない
非常(ひじょう)にAだ。 → Aを強調(きょうちょう)

1 彼(かれ)のしたことは、卑劣(ひれつ) 極まる。

2 彼(かれ)の 態度(たいど)は、失礼(しつれい)極まりない。

3 彼(かれ)の 生活(せいかつ)は 徹夜(てつや)マージャンに 深酒(ふかざけ)と 不健康(ふけんこう)極まりない。

4 感極(かんきわ)まって 泣(な)き 出(だ)した。 → 感情(かんじょう)が 極限(きょくげん)まで 高(たか)まる。

*極限 状態(じょうたい)に 達(たっ)するという 意味(いみ)でも 使(つか)われる。 → 最後(さいご)の 例文(れいぶん)

*悪(わる)いことに 使われることが 多(おお)い。

*「極まりない」は 否定形(ひていけい)だが、意味(いみ)は「極まる」と同(おな)じ。

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014

Aごとき/ごとくB。
Aのような/のようにB。

1 国民(こくみん)の 惨状(さんじょう)を 知(し)らぬがごとく 支配者(しはいしゃ)は 賛沢(ぜいたく)の 限(かぎ)りをつくしていた。

2 津波(つなみ)が 発生(はっせい)し、山(やま)のごとき 大波(おおなみ)に 村(むら)はのみこまれてしまった。

3 王者(おうじゃ)のごとき 振舞(ふるま)い に 人々(ひとびと)は 反感(はんかん)を 抱(いだ)いた。

4 君(きみ)ごとき、若造(わかぞう)に 何(なに)ができる。

5 私(わたし)ごときに、そんな 大役(たいやく)は、とてもできません。

*ちょっと 古(ふる)い 表現(ひょうげん)。

【如き】

*「が(強調)+ごとき/ごとく」の 形(けい)もある。 → 最初(さいしょ)の 例文(れいぶん)
*強調(きょうちょう)

*「人+ごとき」という形で、「人」が 他者(たしゃ)の 場合(ばあい)は 軽蔑(けいべつ)、自分(じぶん)の 場合は 謙遜(けんそん)を 表(あらわ)す

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015

AこととてB
AなのでB。Aという事情(じじょう)があってB。

1 病気 療養中(びょうき りょうようちゅう)のこととて 同窓会(どうそうかい)には 残念(ざんねん)ながら 欠席(けっせき)させていただきます。

2 10年(じゅうねん)ぶりのこととて、すぐには わからなかった。

3 休み中(やすみちゅう)のこととて ご連絡(れんらく)が 遅(おく)れ、たいへん 失礼(しつれい)いたしました。

4 まだ 引っ越し(ひっこし)してきたばかりのこととて、どこに 店(みせ)があるのか 見当(けんとう)がつかない。

*ちょっと 古(ふる)い 表現(ひょうげん)。

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016

AことなしにB
AしないでB。

1 相手(あいて)のプライドを 傷(きず)つけることなしに 忠告(ちゅうこく)することは 難(むずか)しい。

2 日曜日(にちようび)も 休(やす)むことなしに 働(はたら)いた。

3 お互い(おたがい)に 人(ひと)の 心(こころ)を 傷つけることなしに 共同 生活(きょうどう せいかつ)ができたらいいのに。

4 せっかく 新築(しんちく)した 家(うち)は 転勤(てんきん)のため 一度(いちど)も 住(す)むことなしに 人に 貸(か)すことになった。

*動詞 辞書形(どうし じしょけい)+ことなしに

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017

A始末(しまつ)だ
結局(けっきょく)、A {悪(わる)い 結果(けっか)} になってしまった。

1 「ひとりでできる」と 言(い)っていたのに、結局(けっきょく)は 助(たす)けを 求(もと)める 始末だ。

2 あの 子(こ)は 小(ちい)さいころから 親(おや)の 悩(なや)み のたねだったが、ついに 家出(いえで)までする 始末だった。

3 コレクションも 度が過ぎて(どがすぎて) 最近(さいきん)は 自分(じぶん)の 寝(ね)る 場所(ばしょ)もなくなる 始末だ。

4 事業(じぎょう)を 始(はじ)めたが 失敗(しっぱい)して 借金(しゃっきん)だけが 残(のこ)る 始末だった。

*動詞 辞書形(どうし じしょけい)+始末だ

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018

Aずくめ
すべてAばかりである。

1 黒(くろ)ずくめのファッションが 流行(りゅうこう)した。

2 結構(けっこう)ずくめのおもてなしだった。

3 楽(たの)しいことずくめの 学生 生活(がくせい せいかつ)だった。

4 この 学校(がっこう)は 規則(きそく)ずくめで 本当(ほんとう)にいやになる。

*名詞(めいし)+ずくめ【尽くめ】

*2級~065「Aだらけ」と 類似(るいじ)。

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019

Aずにはおかない
必(かなら)ずAする。

1 神(かみ)は 罪(つみ)を 犯(おか)したものには 罰(ばつ)を 与(あた)えずにはおかない。

2 命(いのち)がけで 主人(しゅじん)を 守(まも)った 盲導犬(もうどうけん)の 話(はなし)は 人々(ひとびと)を 感動(かんどう)させずにはおかなかった。

3 彼(かれ)ほどの 選手(せんしゅ)であれば、どのプロ 野球 球団(やきゅう きゅうだん)も スカウトせずにはおかないだろう。

4 鋭(するど)い 鑑定眼(かんていがん)を 持(も)つ 彼(かれ)のことだから、どんなにせものも 見破(みやぶ)らずにはおかない。

*1級~050「Aないではおかない」と 類似(るいじ)。

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020

Aずにはすまない
Aしないでは、終(お)わらない、許(ゆる)されない。

1 私(わたし)が 悪(わる)かったのだから、あやまらずにはすまないと 思(おも)う。

2 学校(がっこう)の 規則(きそく)を 破(やぶ)った 私(わたし)は、反省文(はんせいぶん)を 書(か)かずにはすまないだろう。

3 1週間(いっしゅうかん)も 待(ま)ってもらったのだから 今日(きょう)こそはっきり 返事(へんじ)をせずにはすまないだろうゼ

4 彼(かれ)に 返済 能力(へんさい のうりょく)がないなら、連帯保証人(れんたいほしょうにん)である 私(わたし)が 返済(へんさい)せずにはすまないだろう。

5 会社(かいしゃ)に 莫大(ばくだい)な 損害(そんがい)を 与(あた)えたのだから、辞表(じひょう)を 出(だ)さずにはすまない。

*1級~051「Aないではすまない」と 類似(るいじ)。

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021

Aすら/ですらB
AさえB。 → 強調(きょうちょう)

1 あの 子(こ)は、自分(じぶん)の 名前(なまえ)すら 書(か)けない。

2 子どもですらできる 問題(もんだい)です。

3 お金(おかね)がなくて、明日(あした)の 生活(せいかつ)すらどうなるかわからない。

4 先生(せんせい)ですらわからない 難(むずか)しい 問題(もんだい)だ。

5 入院(にゅういん)したことは、親(おや)にすら 知(し)らせなかった。

*1級~025「AだにB」、2級~049「Aさえ/でさえB」と 類似(るいじ)。

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022

AそばからB
Aするとすぐ、B。 → Aしたことの 効果(こうか)がすぐBで、消(き)えてしまう

1 彼(かれ)は 私(わたし)が 教(おし)えるそばから、忘(わす)れそしまう。

2 うちの 塀(へい)は、消(け)すそばから 落書き(らくがき)される。

3 春(はる)の 雪(ゆき)は 冬(ふゆ)の 雪と 違(ちが)って、降(ふ)るそばからとけてしまって、積(つ)もらない。

4 この木(き)の 実(み)は 赤(あか)く なるそばから、鳥(とり)に 食(た)べられてしまう。

*動詞 辞書形(どうし じしょけい)+そばから

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023

1 ただAのみ
2 ただAのみならず
*1 ただAだけ。 *2 ただAだけでなく。

1 あの 会社(かいしゃ)は、ただ 学歴(がくれき)のみを 評価(ひょうか)する。

2 ただ 女性(じょせい)のみが 子(こ)どもを 産(う)む ことができる。

3 多(おお)くの 会社(かいしゃ)に 履歴書(りれきしょ)を 送(おく)った。

4 あとはただ 返事(へんじ)を 待(ま)つのみだ。

5 彼(かれ)はただ 外見(がいけん)のみならず、性格(せいかく)もいい。

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024

AたところでB
Aしても、B。 → 逆接(ぎゃくせつ)

1 あの人(ひと)に 頼(たの)んだところで、どうにもならないでしょう。

2 急(いそ)いで 行(い)ったところで、もう 間に合(まにあ)わない。

3 何回(なんかい)やったところで、勝(か)てないよ。

4 相手(あいて)が 強(つよ)すぎるんだから。

5 私(わたし)が アドバイスしたところで、彼(かれ)は 聞(き)かないだろう。

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#PAGE 03
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025

AだにB
AさえB

1 彼(かれ)のことは、もうすっかり 忘(わす)れた。

2 夢(ゆめ)にだに 見(み)ない。

3 子(こ)どものころお 化(ば)けは 想像(そうぞう)するだにおそろしかった。

4 あの 火事(かじ)の 夜(よる)のことは 思い出す(おもいだす)だにおそろしい。

5 宝くじ(たからくじ)で 1000万円(せんまんえん) 当(あ)たるなんて、想像(そうぞう)だにしなかった。 → 考(かんが)えたこともなかった

*Aには「考(かんが)える」「想像(そうぞう)する」「思い出す」などの 言葉(ことば)が 入(はい)り、そうした 観念的(かんねんてき)な 世界(せかい)でさえ、Bなのだから、現実(げんじつ)や 実際(じっさい)の 場面(ばめん)ではさらにBであることを 言(い)うときに 使(つか)う。

Bは「おそろしい」「つらい」などのマイナスの 感情(かんじょう)に 使われることが 多(おお)い。 → 2、3番目(に、さんばんめ)の 例文(れいぶん)

*1級~021「Aすら/ですらB」と 類似(るいじ)

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026

Aたりとも
たとえAであっても。

1 目上(めうえ)の 方(かた)との 待ち合(まちあ)わせには、1分(いちぶん)たりとも 遅(おく)れてはならない。

2 父(ちち)から 送金(そうきん)してもらった お金(おかね)は、1円(いちえん)たりとも 無駄(むだ)にはできない。

3 遭難(そうなん)した 船員(せんいん)たちは 一時(いちじ)たりとも 希望(きぼう)を 捨(す)てなかった。

4 入試(にゅうし)まであと 3日(さんにち)。1秒(いちびょう)たりとも 無駄(むだ)にはできない。

5 ここで 釣(つ)りをしているところを 発見(はっけん)された 人(ひと)は 何人(なんにん)たりとも 告訴(こくそ)されます。

*Aには、数量(すうりょう)を 表(あらわ)す 言葉(ことば)が 入(はい)る。

*現代語(げんだいご)は、やや 文語的(ぶんごてき)な 言い方(いいかた)として 用(もち)いられる

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027

Aたるもの(者)B
Aならば 当然(とうぜん)/Aなのだから/Aである 以上(いじょう)B。

1 教育者(きょういくしゃ)たる者が、飲酒 運転(いんしゅ うんてん)をするなど 許(ゆる)せない。

2 国会 議員(こっかい ぎいん)たる者は、国民(こくみん)の 幸(しあわ)せを 一番(いちばん)に 考(かんが)えなければならない。

3 「男(おとこ)たる者、女(おんな)の 前(まえ)で 涙(なみだ)は 流(なが)せない」と 彼(かれ)は 強(つよ)がりを 言(い)った。

4 医者(いしゃ)たる者は、患者(かんじゃ)の 秘密(ひみつ)を 守(まも)るべきだ。

*Aは人(ひと)を 表(あらわ)す 言葉(ことば)が 入(はい)る。
古(ふる)い 表現(ひょうげん)。

*資格(しかく)を 表す。…であるところの

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028

AつBつ
*1 2人(ふたり)が お互い(おたがい)に、したりされたりする 様子(ようす)。
*2 AたりBたり → A、Bは 反対語(はんたいご)

1 ゴール 目前(もくぜん)でトップを 争(あらそ)い、抜(ぬ)きつ抜かれつの 激(はげ)しいレースになった。

2 同僚(どうりょう)と 差しつ差されつ お酒(おさけ)を 飲(の)んだ。

*差(さ)しつ差されつ:お互い(おたがい)に お酒(おさけ)をすすめながらなごやかに 飲む 様子を 表(あらわ)す 慣用 表現(かんよう ひょうげん)

3 Aさんと私(わたし)の 成績(せいせき)は 毎回(まいかい) 抜きつ抜かれつで、お互い(おたがい)にいいライバルだ。

4 道(みち)に 迷(まよ)って 行きつ戻りつするうちに、何(なん)とか 目的地(もくてきち)に 着(つ)いた。

*行(い)きつ戻(もど)りつ:前(まえ)へ 行ったり 後(うし)ろへ 戻ったりとなかなか 前へ 進(すす)まない 状態(じょうたい)を 表す 慣用 表現

*1、3番目(いち、さんばんめ)の 例文(れいぶん)は 競争 関係(きょうそう かんけい)を 表す。

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029

Aっぱなし
Aの 状態(じょうたい)を 続(つづ)けておく。Aをそのままにしておく

1 玄関(げんかん)のドアを 開(あ)けっぱなしにしないでください。

2 虫(むし)が 入(はい)ってくるから。

3 ゆうべはいつのまにか 寝(ね)てしまったから、一晩中(ひとばんじゅう) 電気(でんき)がつけっぱなしだった。

4 彼(かれ)の 悪(わる)いところはいつも 新聞(しんぶん)を 読(よ)みっぱなしにして 片(かた)づけないところだ。

5 主人(しゅじん)は 日曜 大工(にちよう だいく)が 趣味(しゅみ)なのはいいが、いつも 道具(どうぐ)を 出(だ)しっぱなしで、片づけない。

6 窓(まど)を 閉(し)めっぱなしにして、何十人(なんじゅうにん)もの 学生(がくせい)が 勉強(べんきょう)しているから、教室(きょうしつ)は空気(くうき)が 悪い。

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030

1 Aであれ
2 AであれBであれ
*1 Aでも。 *2 AでもBでも。

1 英国(えいこく)ではたとい 女王(じょうおう)であれ 税金(ぜいきん)を 払(はら)わなければならない。

2 お金持ち(かねもち)であれ 悩(なや)み はある。

3 男(おとこ)であれ 女(おんな)であれ、不況(ふきょう)の 今(いま)は 就職(しゅうしょく)することは 難(むずか)しい。

4 戦時中(せんじちゅう)は 芋(いも)であれ 何(なん)であれ、食(た)べるものがあればそれで 満足(まんぞく)だった。

*名詞(めいし)+であれ

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031

AてからというものB
AをきっかけにB {以前(いぜん)と 違(ちが)う 状態(じょうたい)} になった。

1 祖母(そぼ)が 死(し)んでからというもの、祖父(そふ)は お酒(おさけ)ばかり 飲(の)んでいる。

2 新(あたら)しいサッカーボールを 買(か)ってもらってからというもの、あの 子(こ)はサッカーばかりしている。

3 先日(せんじつ)ゴルフをしてからというもの、日(ひ)ごろの 運動 不足(うんどう ぶそく)がたたって 体(からだ)が 痛(いた)くてしかたがない。

4 漢方薬(かんぽうやく)を 飲みはじめてからというもの、体調(たいちょう)がいい。

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032

Aでなくてなん{何(なん)}だろう
A以外(いがい)考(かんが)えられない、Aだ

1 彼女(かのじょ)に 対(たい)する 気持ち(きもち)が、愛(あい)でなくて 何だろう。

2 最近(さいきん)、とてもさびしい。これがホームシックでなくて 何だろう。

3 彼女(かのじょ)のことを 考(かんが)えるとドキドキする。かれが 恋の病(こいのやまい)でなくて 何だろう。

4 救出(きゅうしゅつ)の 遅(おく)れが 今回(こんかい)の 災害(さいがい)を 大(おお)きなものにした。これは 人災(じんさい)でなくて 何だろう。

5 これが 不当(ふとう)な 解雇(かいこ)でなくて 何だろう。

*「Aだ」と 断定(だんてい)しないで、文学的(ぶんがくてき)に 表現(ひょうげん)している。

*2級~121「Aに 相違(そうい)ない」、2級~124「Aに 違(ちが)いない」と 類似(るいじ)。

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033

AではあるまいしB
Aではないのだから、B。

1 忍者(にんじゃ)ではあるまいし、人(ひと)が 突然(とつぜん) 消(き)えてしまうことなんてないだろう。どこかにかくれているんだよ。

2 赤(あか)ちゃんではあるまいし、自分(じぶん)のことは 自分でしなさい。

3 学生 時代(がくせい じだい)じゃあるまいし、1か月(いっかげつ)も 旅行(りょこう)するなんて 無理(むり)だよ。

4 すぐ 飛(と)んでこいと 言(い)ったって、スーパーマンじゃあるまいし。

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034

Aてやまない
「祈(いの)る」「願(ねが)う」「期待(きたい)する」などに 続(つづ)けて、それを 強調(きょうちょう)する 表現法(ひょうげんほう)

1 事業(じぎょう)の 成功(せいこう)を 祈ってやまない。

2 友人(ゆうじん)の 病気(びょうき)がよぐなることを 願ってやまない。

3 卒業生(そつぎょうせい)の 活躍(かつやく)を 期待(きたい)してやまない。

4 ご病気(びょうき)の ご回復(かいふく)の1日も 早(はや)いことを 願ってやみません。

5 全員(ぜんいん) 無事(ぶじ) 救出(きゅうしゅつ)されることを 祈ってやまない。

*丁寧(ていねい)に 言(い)うときは「~てやみません」 → 4番目(よんばんめ)の 例文(れいぶん)

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035

(A)、Bと相(あい)まって、C
AとBの2つのことが 重(かさ)なって、Cというよい 結果(けっか)になる。

1 昨日(きのう)は 日曜日(にちようび)だったので、好天(こうてん)と 相まって 人出(ひとで)が 多(おお)かった。

2 今年(ことし)のクリスマスイブは 土曜日(どようび)と 相まって、街(がい)は 例年(れいねん) 以上(いじょう)ににぎわっている。

3 CMソングのヒットと 相まって、その 商品(しょうひん)は 飛(と)ぶように 売(う)れた。

4 ストーリーのおもしろさが 人気(にんき)アイドルの 出演(しゅつえん)と 相まって、このドラマは 高視聴率(こうしちょうりつ)をあげている。

5 性能(せいのう)のよさとデザインの 優美(ゆうび)さが 両々(りょうりょう) 相まって 本機種(ほんきしゅ)の 声価(せいか)を 高(たか)めています。

*Aは省略(しょうりゃく)されることも 多(おお)い。 → 3番目(さんばんめ)の 例文(れいぶん)

名詞(めいし)+と相まって

*日曜 → 日曜日

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036

1 AとあってB
2 AとあればB(AとあってはB)
*1 AのでB。Aという 理由(りゆう)でB。 *2 AならB。

1 オリックスが 優勝(ゆうしょう)したとあって、地元(じもと) 神戸(こうべ)の 人(ひと)たちは 大喜び(おおよろこび)だった。

2 今朝(けさ)は 寒(さむ)かったとあって、出勤(しゅっきん)する 人たちは 皆(みんな)、厚(あつ)いコートを 着(き)ている。

3 サンタクロースを 一目(いちもく)でも 見(み)たいとあって、クリスマスの 夜(よる)には 子(こ)どもは 寝(ね)ようとしない。

4 社長(しゃちょう)の 命令(めいれい)とあっては、聞(き)かないわけにはいかない。

5 この 病気(びょうき)が 治(なお)るとあればなんでもやってみようと 思(おも)います

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#PAGE 04
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037

AといいBといい
AもBも。

1 そのレストランは 料理(りょうり)といいサービスといい 申し分(もうしぶん)なかった。

2 その 兄弟(きょうだい)は 兄(あに)といい 弟(おとうと)といい 親孝行(おやこうこう)で 働き者(はたらきもの)だった。

3 新居(しんきょ)は 床(ゆか)といい 壁(かべ)といい、とても 上質(じょうしつ)な 材料(ざいりょう)が 使(つか)ってある。

4 立地 条件(りっち じょうけん)といい 価格(かかく)といい 私(わたし)たちの 希望(きぼう)していた 条件(じょうけん)にぴったりだ。

*名詞(めいし)+といい

*2級~119「Aにしろ、Bにしろ」と 類似(るいじ)。

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038

Aというところだ/といったところだ
だいたいAぐらいだ。

1 りんごをいただいたからみんなで 分(わ)けよう。

2 ひとり 5個(ごこ)ずつというところかな。

3 最近(さいきん)はどんなアルバイトでも 時給(じきゅう) 750円(ななひゃくごじゅうえん)というところだ。

4 あの 歌手(かしゅ)のコンサートなら、S席(せき)でも 5000円(ごせんえん)といったところだろう。

5 私(わたし)の 成績(せいせき)ではその 大学(だいがく)には、合格(ごうかく)ラインぎりぎりといったところだろう。

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039

AといえどもB
AでもB。AけれどもB。

1 親(おや)といえども、子(こ)どもの 将来(しょうらい)を 勝手(かって)に 決(き)めることはできない。

2 老(お)いたといえども、ライオンは 百獣(ひゃくじゅう)の 王(おう)としての 誇(ほこ)りを 持(も)ち 続(つづ)けた。

3 日本(にほん)では 親(した)しい 仲(なか)といえども 礼儀(れいぎ)を 重(おも)んじている。

4 医者(いしゃ)といえども {現代(げんだい)の 医学(いがく)では} まだ 治(なお)せない 病気(びょうき)がたくさんある。

5 犯罪者(はんざいしゃ)といえども、私(わたし)たちと 同(おな)じ 人間(にんげん)だ。

*【と言えども・と雖も】

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040

Aといったらない/といったらありはしない(ありゃしない)
とてもAだ。 → 強調(きょうちょう)

1 彼(かれ)は 不潔(ふけつ)だといったらありゃしない。風呂(ふろ)は 1か月(いっかげつ)に 1回(いっかい)だそうだ。

2 このアパートは 不便(ふべん)だといったらありゃしない。近(ちか)くに 商店(しょうてん)もないし、駅(えき)も 遠(とお)い。

3 最近(さいきん)の テレビ番組(ばんぐみ)はつまらないといったらありゃしない。見(み)たい 番組が 全然(ぜんぜん)ない。

4 こんなに 急(いそ)いでいるときに 車(くるま)が 故障(こしょう)してしまうなんて、腹立(はらだ)たしい といったらない。

*悪(わる)いことによく 使(つか)われる。

*会話(かいわ)で 使われる。

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041

Aと思(おも)いきやB
Aと思ったが 違(ちが)っていてBだった。

1 就職(しゅうしょく)の 面接(めんせつ)で、うまく 答(こた)えられなかったので、不採用(ふさいよう)と思いきや、採用(さいよう)の 通知(つうち)が 来(き)た。

2 先生(せんせい)に 呼(よ)ばれたので、またしかられると思いきや、めずらしくほめられた。

3 田中 先生(たなか せんせい)が 作(つく)るテストだから 難(むずか)しいと 思いきや、案外(あんがい)やさしかった。

4 こんな 田舎(いなか)に 住(す)むのは 不便(ふべん)だと 思いきや、近所(きんじょ)の 人(ひと)が 親切(しんせつ)で「住めば都」だった。

*住(す)めば都(みやこ):どんな 所(ところ)でも 住み 慣(な)れると、楽(たの)しい 所になる

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042

Aときたら(と来たら)B
AはBだ。

1 私(わたし)の 母(はは)ときたら、心配性(しんぱいしょう)なものだから、毎晩(まいばん) 国際 電話(こくさい でんわ)をかけてくる。

2 私(わたし)の 通(とお)っている 日本語 学校(にほんご がっこう)ときたら、コピー1枚(いっまい)で 20円(にじゅうえん)もとる。

3 うちの 子(こ)ときたら、朝(あさ)から 晩(ばん)まで テレビゲームをしている。

4 最近(さいきん)の 若者(わかもの)ときたら、礼儀(れいぎ)も 知(し)らない。

*あまりいい 話題(わだい)のときではない。

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043

AところをB
*1 Aという状態(じょうたい)、場面(ばめん)、状況(じょうきょう)をB。
*2 Aのに、B。 → 相手(あいて)に 感謝(かんしゃ)やおわびの 気持ち(きもち)を 表(あらわ)す 慣用 表現(かんよう ひょうげん)

1 つまみ 食(く)いしているところを 母(はは)に 見(み)つかってしまった。

2 午後(ごご)の 授業(じゅぎょう)をさぼって 帰(かえ)ろうとしているところを 先生(せんせい)に 見つかってしまった。

3 もう 少(すこ)しで 車(くるま)にひかれるところでした。危(あぶ)ないところを 助(たす)けていただきありがとうございます。

4 本日(ほんじつ)は お忙(いそが)しいところを 私(わたし)たちの 結婚式(けっこんしき)に ご出席(しゅっせき)いただき、ありがとうございました。おやすみのところ、ご迷惑(めいわく)さまですが、切符(きっぷ)を 拝見(はいけん)させていただきます。

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044

Aとしたところで/としたって/にしたところで/にしたってB
AとしてもB。AにしてもB。AでもB

1 父(ちち)としたところで、私(わたし)にいつまでも 家(うち)にいてほしいと 思(おも)っていたわけではないが、その 結婚(けっこん)には 反対(はんたい)だった。

2 彼(かれ)としたって、彼女(かのじょ)が 仕事(しごと)をするのは、反対ではなかった。

3 彼女(かのじょ)にしたところで、家事(かじ)だけに 専念(せんねん)するのは 退屈(たいくつ)だった。

4 ゴリラにしたって 狭(せま)い 檻(おり)の 中(なか)に 閉(と)じこめられているのは さぞストレスがたまるに 違(ちが)いない。

*Aは 人(ひと)または 人に 準(じゅん)じるもの。

*2級~092、093「Aとして/としては/としても」と 類似(るいじ)

*狭い濫 → 狭い檻

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045

Aとは
Aが 予想外(よそうがい)のことで、驚(おどろ)いて。

1 操作(そうさ)がこんなに 複雑(ふくざつ)だとは 思(おも)ってもみなかった。

2 彼(かれ)が 犯人(はんにん)だとは、夢(ゆめ)にも 思わなかった。

3 あの 2人(ふたり)が 結婚(けっこん)することになるとは、思いもよらなかった。

4 日本(にほん)の 冬(ふゆ)がこんなに 寒(さむ)いとは、思わなかった。

5 4月(よんがつ)に 雪(ゆき)が 降(ふ)るとは、考(かんが)えもしなかった。

*「と」の 働(はたら)き を 強(つよ)めた 表現(ひょうげん)。「予想(よそう)と 違(ちが)う 結果(けっか)が 出(で)た」

*予想―違う → 予想と違う

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046

Aとはいえ(とは言え)B
AだけれどもB。

1 4月(よんがつ)になったとはいえ、まだ 寒(さむ)い 日(ひ)もある。

2 静(しず)かだ とはいえ、山(やま)の中(なか)の 一軒家(いっけんや)には 住(す)めない。

3 娘(むすめ)は 20歳(にじゅうさい)とはいえ、まだまだ 子(こ)どもです。

4 フランス語(ご)が 話(はな)せるとはいえ 通訳(つうやく)はできません。

*2級~084「AといってもB」と 類似(るいじ)。

*【接】「とは 言(い)うものの」に 同(おな)じ。「彼(かれ)は 不満(ふまん)らしいとはいえ、全(まった)く 反対(はんたい)でもない」

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047

AとばかりにB
A(しろ/するな)というようにB。

1 けさ 電車(でんしゃ)に 乗(の)るとき、早(はや)く 乗れとばかりに 後(うし)ろの 人(ひと)に 押(お)されて 転(ころ)んでしまった。

2 日曜日(にちようび)なのに妻は 早く 起(お)きろとばかりに、掃除機(そうじき)をかけはじめた。

3 スーパースターのA誌(し) 写真(しゃしん)をとるなとばかりに、掃除機をかけはじめた。

4 スーパースターのA誌 写真(しゃしん)をとるなとばかりに、カメラのレンズをふさレ、だ。

5 卒業式(そつぎょうしき)の 校長 先生(こうちょう せんせい)の 挨拶(あいさつ)のとき 担任(たんにん)の先生 は 私語(しご)はやめうとばかりに、こ指(こゆび)を 立(た)てて 合図(あいず)した。

*命令(めいれい)/禁止(きんし)の 形(けい)+とばかりに【許りに】

*騨 → 電車;勅とばかりに → 乗れとばかりに
*起きう → 起きろ

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048

Aともなく/ともなしに(していると/していたら)
無意識(むいしき)にAしている。

1 ショーウィンドウを 見(み)るともなしに 見ていたら「何(なに)かおさがしですか」と、店員(てんいん)に 声(こえ)をかけられてしまった。

2 ラジオを 聴(き)くともなく 聴いていたら、懐(なつ)かしい 曲(きょく)が 流(なが)れてきた。

3 ファッション 雑誌(ざっし)を 読(よ)むともなくページをめくっていると、きのうデパートで 見た 服(ふく)と 同(おな)じ 服が 載(の)っていた。

4 テレビを 見るともなしにつけていたら、臨時(りんじ)ニュースが 飛(と)びこんできた。

5 寝(ね)るともなしにベッドに 横(よこ)になっていたら、いつの 間(あいだ)にかぐっすり 眠(ねむ)ってしまった。

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049

Aともなると/ともなれば
Aになるとやはり。「も」は 強調(きょうちょう)。

1 人気 歌手(にんき かしゅ)ともなると、ファンが 騒(さわ)ぐ ので、自由(じゆう)に 外出(がいしゅつ)もできない。

2 東大卒(とうだいそつ)ともなれば、言(い)うことが 違(ちが)う。

3 子(こ)どもも 4歳(よんさい)ともなれば、自分(じぶん)のことは 自分でするようになる。

4 4月(よんがつ)ともなるとさすがに 暖房(だんぼう)はいらなくなる。

*名詞(めいし)+ともなると/ともなれば

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050

Aないではおかない
必(かなら)ずAする。

1 こんな 美(うつく)しい 景色(けしき)を 画家(がか)の 彼女(かのじょ)に 見(み)せたら、きっとスケッチしないではおかないだろう。

2 買い物(かいもの) 好(す)きの 彼女(かのじょ)のことだから、イタリアへ 行(い)ったら 靴(くつ)やバッグをたくさん 買(か)わないではおかないだろう。

3 彼女(かのじょ)はマイケル・ジャクソンの 大(だい)ファンだ。

4 コンサートの 切符(きっぷ)はどうしても 手(て)に 入(い)れないではおかないと 思(おも)う。

5 彼(かれ)は 率直(そっちょく)な 性格(せいかく)だから、思ったことは 口(くち)に 出(だ)さないではおかないよ。

*1級~019「Aずにはおかない」と 類似(るいじ)。

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051

Aないではすまない
Aしなくてはならない。

1 多(おお)くの 人(ひと)に 迷惑(めいわく)をかけたのだから、あやまらないではすまないだろう。

2 ここは 借地(しゃくち)なので 契約(けいやく)の 期限(きげん)がくれば 立ち退(たちの)かないではすまない。

3 借(か)りた お金(おかね)は 返(かえ)さないではすまない。

4 私(わたし)は ひとりっ子(こ)だから、両親(りょうしん)の 老後(ろうご)の 面倒(めんどう)は 私(わたし)がみないではすまない。

5 家(うち)のローンを 返済(へんさい)していくためには、しばらく 共働き(ともばたらき) をしないではすまない。

*1級~020「Aずにはすまない」と 類似(るいじ)。

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052

AないまでもB
Aほどではないが、Bほどではある。

1 富士山(ふじさん)の 頂上(ちょうじょう)までは 登(のぼ)れないまでも、せめて 途中(とちゅう)までは 登ってみたい。

2 次(つぎ)のテストでは 満点(まんてん)はとれないまでも、90点(きゅうじゅうてん) 以上(いじょう)はとりたい。

3 今日(きょう)は 快晴(かいせい)とはいえないまでも、いい 天気(てんき)だ。

4 億万長者(おくまんちょうじゃ)だとはいわないまでも、彼(かれ)はかなりの お金持ち(かねもち)らしい。

5 お世話(おせわ)になったあの 方(かた)へ 十分(じゅぶん)とはいえないまでも、私(わたし)なりに 精一杯(せいいっぱい)の お礼(おれい)をしようと 思(おも)う。

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053

Aないものでもない
Aしないわけではない。Aすることもあり 得(え)る。

1 一生懸命(いっしょうけんめい) 働(はたら)けば マイホームが 手(て)に 入(はい)らないものでもない。

2 どうしても 歌(うた)ってくれというなら、歌わないものでもないですが、じょうずじゃありませんよ。

3 もう 少(すこ)し 条件(じょうけん)をよくしてくれれば、この 会社(かいしゃ)で 今後(こんご)も 働かないものでもないが、今(いま)のままならやめる。

4 今すぐは 無理(むり)だが、リハビリをすれば 歩(ある)けるようにならないものでもない。

5 もう 少し 相手(あいて)に 誠意(せいい)があれば、交渉(こうしょう)に 応(おう)じないものでもない。

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054

Aながらに
Aとともに。Aの 状態(じょうたい)のままで

1 ヘレン・ケラーは 生(う)まれながらに 目(め)も見(み)えず 耳(みみ)も聞(き)こえず 口(くち)も聞(き)くことができなかった。

2 今回(こんかい)の 事故(じこ)で 子(こ)どもを 失(うしな)った 母親(ははおや)は 涙(なみだ)ながらに 子どもへの 思(おも)いを 語(かた)った。

3 容疑者(ようぎしゃ)は 涙ながらに、自分(じぶん)の 無実(むじつ)を 訴(うった)えた。

*【乍ら】動詞(どうし)・動詞型 活用語(どうしけい かつようご)の 連用形(れんようけい)に 付(つ)く。二つ(ふたつ)の 動作 状態(どうさ じょうたい)が 並行(へいこう)して 行(い)われる 意(い)を 表(あらわ)す

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055

AながらもB
AなのにB。AしてもB。AにもかかわらずB。 → 逆接(ぎゃくせつ)

1 彼(かれ)はまだ 小(ちい)さいながらも、きちんと 挨拶(あいさつ)する。

2 狭(せま)い ながらも 楽(たの)しいわが 家(うち)。

3 子(こ)どもながらも 両親(りょうしん)の 不仲に 小(ちい)さな 胸(むね)を 痛(いた)めていた。

*不仲(ふなか):仲(なか)が 悪(わる)いこと

4 田舎(いなか)での 生活(せいかつ)は 不便(ふべん)ながらも、自然(しぜん)に 囲(かこ)まれていて 毎日(まいにち)がすがすがしい。

*2級~098「AながらB」と 類似(るいじ)。

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056

Aなくして/なくしてはB
AしないでB。AがなければB。

1 みなさんの 協力(きょうりょく)なくしては、完成(かんせい)させることはできませんでした。

2 失敗(しっぱい)をおそれない 勇気(ゆうき)なくしては、新(あたら)しいものを 生み出す(うみだす)ことはできない。

3 みなさんの ご支援(しえん)なくしては 当選(とうせん)できません。どうぞ 一票(いっぴょう)を 田中 候補(たなか こうほ)に お願(ねが)いします。

4 涙(なみだ)なくしては 語(かた)る ことができないほど 彼(かれ)の 半生(はんせい)は 苦労(くろう)の 連続(れんぞく)だった。

*1級~057「Aなしに/なしにはB」と 類似(るいじ)。

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057

Aなしに/なしにはB
AしないでB。AがなければB

1 飛行機(ひこうき)は 何(なん)の 連絡(れんらく)もなしに、突然(とつぜん) 消息(しょうそく)を 断(ことわ)った。

2 妻(つま)の 協力(きょうりょく)なしには、事業(じぎょう)の 成功(せいこう)はありえませんでした。

3 国(くに)の 両親(りょうしん)からの 仕送り(しおくり)なしには、物価(ぶっか)が 高(たか)い 日本(にほん)での 留学 生活(りゅがく せいかつ)は 続(つづ)けられない。

4 地震(じしん)は 何の 予告(よこく)もなしに、突然(とつぜん) 襲(おそ)ってくる。

5 X国(こく)は ビザなしには、入国(にゅうこく)できない。

*1級~056「Aなくして/なくしてはB」と 類似(るいじ)。

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058

Aならでは/ならではの
Aだけにある。A 以外(いがい)にはない。

1 彼(かれ)ならではのすばらしい 作品(さくひん)だった。

2 当(とう)レストランならではの 料理(りょうり)を お楽(たの)しみください。

3 居心地のよさ、行き届(ゆきとど)いた サービスは、このホテルならではだ。

*居心地(いごこち):そこに 居(い)やすいとか 居にくいとかの 気持ち(きもち)

4 大型 画面(おおがた がめん)ならではの 迫力(はくりょく)に 圧倒(あっとう)される。

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059

AなりB
AするとすぐにB。

1 疲(つか)れていたのか、夕飯(ゆうはん)を 食(た)べるなり、寝(ね)てしまった。

2 帰宅(きたく)するなり、また 出(で)かけてしまった。

3 知(し)らせを 聞(き)くなり ショックで 彼(かれ)は 座(すわ)りこんでしまった。

4 お酒(おさけ)に 弱(よわ)い A君(くん)はビールをコップに1杯(いっぱい) 飲(の)むなり 寝てしまった

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060

AなりBなり
AするかBするかして

1 熱(ねつ)があるなら、薬(くすり)を 飲(の)むなり、氷(こおり)で 冷(ひ)やすなりしたほうがいいですよ。

2 入学 願書(にゅうがく がんしょ)は 志望校(しぼうこう)へ 電話(でんわ)をするなり、はがきを 出(だ)すなりして、自分(じぶん)で 取り寄(とりよ)せて ください。

3 すごい 持ち物(もちもの)ですね。部屋(へや)が 狭(せま)い のだからいらないものは、人(ひと)にあげるなり、捨(す)てるなりしたらどうですか。

4 今日(きょう)は 天気(てんき)がいいから、洗濯(せんたく)するなり、布団(ふとん)を 干(ほ)すなりしたほうがいいですよ。

*動詞 辞書形(どうし じしょけい)+なり

*後(うし)ろに、命令(めいれい)、助言(じょげん)などの 文(ぶん)が 来(く)ることが 多(おお)い

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061

AなりにB
Aとしての立場(たちば)でB。A 相応(そうおう)にB

1 私(わたし)は 私なりに 将来(しょうらい)のことをまじめに 考(かんが)えているつもりだ。

2 どんなに 幸(しあわ)せそうに 見(み)えても、人(ひと)にはその 人なりに 悩(なや)み があるものだ。

3 同(おな)じ 役(やく)でも 違(ちが)う 俳優(はいゆう)が 演じると、その 俳優なりに 個性(こせい)があっておもしろい。

4 若者(わかもの)は 若者なりに、大人(おとな)とは 違った 価値観(かちかん)で 人生(じんせい)を 真剣(しんけん)に 考(かんが)えているのだ。

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062

Aにあたらない/にはあたらない
Aするのは 見当(けんとう) 違(ちが)いだ。Aする 必要(ひつよう)はない。Aしなくてもいい。

1 年齢差(ねんれいさ)が 10歳(じゅうさい) 違いの 夫婦(ふうふ)なんて 驚(おどろ)く にあたらない。最近(さいきん)では 親子(おやこ)ほど 年(ねん)が 違う 結婚(けっこん)もめずらしくなくなった。

2 失敗(しっぱい)したからといって 落胆(らくたん)するにはあたりません。最初(さいしょ)は 誰(だれ)でもうまくいかないものです。

3 へそを 出(だ)して 歩(ある)いているからといって 非難(ひなん)するにはあたらない。あれも 若者(わかもの)たちにすれば、自己(じこ)を 表現(ひょうげん)する 手段(しゅだん)なんだから。

4 今度(こんど)の 試験(しけん)が 悪(わる)かったからといって 悲観(ひかん)するにはあたらない。次(つぎ)の 試験(しけん)で がんばればいいじゃないか。

*【当たらない】

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063

AにあってB
Aという状況(じょうきょう)、時(とき)、場合(ばあい)においてB。

1 忙(いそが)しい 生活(せいかつ)にあって、ゆとりを 持(も)つことを 忘(わす)れないでいるのは 難(むずか)しい。

2 どんなに 厳(きび)しい 状況(じょうきょう)にあっても、彼(かれ)は 笑顔(えがお)を 絶(た)やさない。

3 誰(だれ)からも 援助(えんじょ)を 得(え)られない 中(なか)にあって、彼(かれ)はひとりでがんばっている。

4 仕事(しごと)がうまくいかない 状況(じょうきょう)にあって、どうしたらいいか、悩(なや)んでいる

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064

Aに至(いた)る/至るまで/至って/至っては/至っても
*1 Aまで。
*2 A {極限(きょくげん) 状態(じょうたい)} になって

1 登山口(とざんぐち)から 頂上(ちょうじょう)に 至る 道(みち)は、よく 整備(せいび)されていて、歩(ある)きやすかった。

2 北部(ほくぶ)から 南部(なんぶ)に 至る 全地域(ぜんちいき)で、テレビが 見(み)られるようになった。

3 死亡 事故(しぼう じこ)が 発生(はっせい)するに 至って、やっと 信号機(しんごうき)が 設置(せっち)された。

4 癌(がん)が 全身(ぜんしん)に 転移(てんい)するに 至っては、手術(しゅじゅつ)のしようがなかった。

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065

Aにかかわる
Aに関係(かんけい)する/を左右(さゆう)する/に影響(えいきょう)する。

1 あなたの 将来(しょうらい)にかかわることだから、進路(しんろ)についてはよく 考(かんが)えるべきだ。

2 医者(いしゃ)や 看護婦(かんごふ)など 医療(いりょう)にかかわる 人(ひと)たちには 日曜(にちよう)も 祝日(しゅくじつ)もない。

3 命(いのち)にかかわる 病気(びょうき)ではありませんから 安心(あんしん)してください。

4 彼(かれ)は 福祉(ふくし)にかかわる 仕事(しごと)をしている。

5 米(こめ)の 収穫(しゅうかく)は、その年(ねん)の 天候(てんこう)に 大(おお)きくかかわっている。

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066

Aにかたくない
簡単(かんたん)にAできる。

1 失業(しつぎょう)している 彼(かれ)が 金(かね)に 困(こま)っていることは 察(さっ)するにかたくない。

2 彼女(かのじょ)が 母親(ははおや)に 死(し)なれて、気(き)を 落(お)としているだろうことは、想像(そうぞう)するにかたくない。

3 テレビを 見(み)て 育(そだ)った 子(こ)どもたちがテレビゲームに 熱中(ねっちゅう)するのは 想像にかたくない。

4 田舎(いなか)に 住(す)んでいる 人(ひと)が 都会(とかい)に 憧(あこが)れる 心情(しんじょう)は 理解(りかい)にかたくない。

*「想像(そうぞう)(する)」「理解(りかい)(する)」などとともに 用(もち)いられる。
書(か)き 言葉(ことば)的。

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067

Aにして
*1 A {時間(じかん)、場所(ばしょ)、状況(じょうきょう)} の 強調(きょうちょう)。
*2 Aでもできないのだから、それより 程度(ていど)の 低(ひく)いものは 当然(とうぜん)できない。

1 火事(かじ)で 家(うち)は 全焼(ぜんしょう)したが 幸(さいわ)い にして、家族(かぞく)は 全員 無事(ぜんいん ぶじ)だった。

2 今(いま)にして 思(おも)えば、彼女(かのじょ)には 少(すこ)し 変(へん)なところがあった。

3 彼(かれ)は 3歳(さんさい)にして、ひらがなが 全部(ぜんぶ) 読(よ)めるようになった。

4 クラスで 一番(いちばん) 成績(せいせき)のよい 彼にして 答(こた)えられない 問題(もんだい)が 私(わたし)に答(こた)えられるわけがない。

5 先生(せんせい)にして 解(と)けない 問題(もんだい)なのだから、私(わたし)ができるわけがない。

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068

Aに即して(そくして)/即しては/即しても/即した
Aに合(あ)わせて、合って、合った。

1 現実(げんじつ)に 即して 考(かんが)える。

2 政府(せいふ)には、実情(じつじょう)に 即した 対応(たいおう)をしてもらいたい。

3 事実(じじつ)に 即して、討論(とうろん)しよう。

4 規定(きてい)に 則しても、君(きみ)のほうが 間違(まちが)っている。

*最後(さいご)の 例文(れいぶん)のように 基準(きじゅん)に 従(したが)う 意味(いみ)の 場合(ばあい)は「則(そく)」を 用(もち)いる。

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069

Aにたえる/たえない
*1 Aする 価値(かち)がある/ない。
*2 とてもAだ。 → 強調(きょうちょう)

1 彼(かれ)の 論文(ろんぶん)は 読(よ)むにたえないものだ。ひどすぎる。

2 彼(かれ)のスピーチは 聞(き)くにたえないものだった。

3 いじめを 苦(く)にした 田中君(たなかくん)の 死(し)は 両親(りょうしん)にとっては 悲(かな)しみにたえないものだった。

4 大臣(だいじん)が 誤解(ごかい)を 招くような 発言(はつげん)をしたことは、まことに 遺憾(いかん)にたえません。

5 あの 人(ひと)の 言葉(ことば)づかいは 乱暴(らんぼう)で 聞くにたえない。

*2は「A(名詞)+にたえない」の 形(けい)。
*名詞(めいし)

*あまりにひどくて、~できないというときにも 使(つか)われる。 → 最後(さいご)の 例文(れいぶん)

*1は、1級~070「Aに足(た)る/足らない」と 類似(るいじ)。

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070

Aに足(た)る/足らない
Aだけの 価値(かち)が 十分(じゅぶん)ある/ない。

1 彼(かれ)は 信頼(しんらい)するに 足る 人物(じんぶつ)だ。田中(たなか)さんには 話(はな)しても 大丈夫(だいじょうぶ)だ。

2 彼女(かのじょ)は 信用(しんよう)するに 足る 人(ひと)だ。

3 そんなに小(ちい)さなことは、論(ろん)ずるに 足らない。

4 取(と)るに 足らない 話(はなし)だ。気(き)にするな。

5 予想(よそう)どおり 満足(まんぞく)するに 足る 成績(せいせき)だった。

*動詞(どうし)は 辞書形(じしょけい) → 信頼(しんらい)するに足る
名詞(めいし) → 信頼(しんらい)に足る

*1級~069「Aにたえる/たえない」の*1と 類似(るいじ)。

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071

AにひきかえB
Aと反対(はんたい)にB

1 昨年(さくねん)にひきかえ、今年(ことし)は 暖冬(だんとう)だ。

2 何事(なにごと)にも 娘(むすめ)に 甘(あま)い 父(ちち)にひきかえ、母(はは)は 厳(きび)しい。

3 無口(むくち)な 兄(あに)にひきかえ、弟(おとうと)は 社交家(しゃこうか)だ。

4 田舎(いなか)で 見(み)た 夜空(よぞら)の 星(ほし)の 数(かず)の 多(おお)さは 感動(かんどう)的だった。それにひきかえこの 都会(とかい)の 夜空(よぞら)の星の 少(すく)なさは……。

*【引き換え】

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072

AにもましてB
A 以上(いじょう)にB

1 12月(じゅうにがつ)になり、前(まえ) にも益して(まして) 寒(さむ)くなってきた。

2 入試(にゅうし)まであと 2週間(にしゅうかん)。以前(いぜん)にもまして 眠(ねむ)れない 日(ひ)が 続(つづ)いている。

3 猛暑(もうしょ)と 言(い)われた 去年(きょねん)にもまして、今年(ことし)の 夏(なつ)は 暑(あつ)い。

4 前回(ぜんかい)にもまして、今回(こんかい)のテストは 難(むずか)しかった。

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073

Aの至(いた)り
最高(さいこう)に、A {感情(かんじょう)・気持ち(きもち)} だ

1 こんなに 親切(しんせつ)にしていただき 恐縮(きょうしゅく)の至りです。

2 ノーベル賞(しょう)をいただき 光栄(こうえい)の至りです。

3 あなたの 度重(たびかさ)なる 親切(しんせつ)には 感謝(かんしゃ)の至りです。

4 先生(せんせい)におほめいただき、光栄(こうえい)の至りと 感激(かんげき)しております。

5 若気の 至りとはいえ、失敗(しっぱい)を 重(かさ)ね、恥ずかしいです。

*若気(わかげ)の至り:若(わか)い 人(ひと)の 無分別(むふんべつ)な 気持ち(きもち)が 行き着く(いきつく) 結果(けっか)を 表(あらわ)す 慣用 表現(かんよう ひょうげん)

*1級~005「A限りだ」と 類似(るいじ)。

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074

Aの 極(きわ)み
Aが 極限(きょくげん)まで 達(たっ)している。もっともAだ。

1 自殺(じさつ)して 親(おや)より 先(さき)に あの世(よ)に 行(い)くなんて、親不孝(おやふこう)の極みだ。

2 最優秀 作品(さいゆうしゅう さくひん)に 選(えら)ばれたことは 光栄(こうえい)の極みです。

3 金(きん)メダルこそスポーツ 選手(せんしゅ)にとって 栄光(えいこう)の極みだ。

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075

AはおろかB
AはいうまでもなくB(も)

1 詐欺(さぎ)にあい、家(うち)はおろか 土地(とち)までとられてしまった。

2 事故(じこ)でけがをして、走(はし)ることはおろか 歩(ある)くこともできない。

3 彼(かれ)は 震災(しんさい)で 家はおろか、家族(かぞく)まで 失(うしな)った。

4 車(くるま)で 1時間(いちじかん) 走っても、その 砂漠 地帯(さばく ちたい)には 木(き)はおろか 草 一本(くさ いっぽん) 生(は)えていなかった。

*2級~088「AどころかB」と 類似(るいじ)。

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076

AばこそB
AからこそB。

1 お金(おかね)があればこそ、留学(りゅがく)できるのです。

2 あなたのことを 思(おも)えばこそ、忠告(ちゅうこく)しているのです。

3 親(おや)は 子(こ)どものことを 思えばこそ、しかるのだ。

4 厳(きび)しくしつけるのは 子どもを 愛(あい)すればこそだ。

*活用語(かつようご)の 仮定形(かていけい)(文語では已然形)に 付(つ)く。あとの 説明(せつめい)を 成立(せいりつ)させるのに 十分(じゅぶん)な 理由(りゆう)を、前(まえ)に 提示(ていじ)する 意(い)を 表(あらわ)す。
*文語(ぶんご)、已然形(いぜんけい)

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077

Aばそれまでだ
Aしたら、それで 終(お)わりだ。Aしたら 何(なに)もない。

1 一生懸命(いっしょうけんめい) 勉強(べんきょう)しても 試験(しけん)に 落(お)ちてしまえばそれまでだ。

2 いくら 注意(ちゅうい)しても 本人(ほんにん)にそれを 聞(き)く 気(き)がなければそれまでだ。

3 お金(おかね)をたくさん 持(も)っていても、死(し)んでしまえばそれまでだ。

4 いくら 性能(せいのう)がよい 機械(きかい)でも 使(つか)いこなせなければそれまでだ。

*舩 → 勉強

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078

ひとりAだけでなく/ひとりAのみならず
Aばかりでなく

1 日米貿易摩擦(にちべいぼうえきまさつ)はひとり 両国(りょうこく)のみならず ほかの 国(くに)にも 大(おお)きな 影響(えいきょう)を 与(あた)えている。

2 ごみ問題(もんだい)はひとり 日本(にほん)だけでなく 世界的(せかいてき)な 問題(もんだい)だ。

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#PAGE 07
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079

Aべからず/べからざる
*1 Aしてはいけない。
*2 Aすべきではない。

1 これより 先(さき)、危険(きけん)!入(はい)るべからず。

2 ペンキ 塗(ぬ)り 立(た)て。手(て)を 触(さわ)れるべからず。

3 関係者(かんけいしゃ) 以外(いがい) 入るべからず。

4 彼(かれ)の 行(い)った 不正(ふせい)は 許(ゆる)すべからざる 不法 行為(ふほう こうい)だ。

5 彼(かれ)は 会社(かいしゃ)にとって 必要(ひつよう) 欠(か)くべからざる 人材(じんざい)だ。

*1は禁止 事項(きんし じこう)を 表示(ひょうじ)/掲示(けいじ) するときなどに 使用(しよう)。

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080

Aべく
Aするために。Aしようとして。

1 定年 退職後(ていねん たいしょくご)、海外(かいがい)に 移住(いじゅう)すべく 今(いま)から 準備(じゅんび)を 進(すす)めている。

2 英国(えいこく)へ 留学(りゅがく)するべく 貯金(ちょきん)をしている。

3 彼(かれ)を 見舞(みま)うべく、病院(びょういん)へ 行(い)った。

4 歌手(かしゅ)になるべく 歌(うた)のレッスンに 通(とお)っている。

*【~可く】

Ⅰグループ
読(よ)む→読むべく

Ⅱグループ
食(た)べる→食べるべく

Ⅲグループ
来(く)る→来るべく
する→するべく、すべく

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081

Aにあるまじき
Aとしてあるべきではない。Aとしてあってはならない。

1 ビールを 飲(の)んで 騒(さわ)ぐ なんて 高校生(こうこうせい)にあるまじきことだ。

2 飲酒 運転(いんしゅ うんてん)をするとは、教育者(きょういくしゃ)にあるまじき 行為(こうい)だ。

3 患者(かんじゃ)の 病状(びょうじょう)を 他人(たにん)にしゃべるなんて 医者(いしゃ)にあるまじき 行為だ。

4 盗(ぬす)みをするなんて 警官(けいかん)にあるまじき 行為だ。

*Aは人(ひと)。

*〔連語(れんご)〕《動詞(どうし)「あり」の 連体形(れんたいけい)+打消し(うちけし) 推量(すいりょう)の 助動詞(じょどうし)「まじ」の 連体形。連体詞的(れんたいしてき)に 用(もち)いる》あってはならない。不都合(ふつごう)である。とんでもない。

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082

Aまでだ/までのことだ
Aだけだ、それ 以上(いじょう)ではない。

1 せっかくここまで 登(のぼ)ったが、なだれのおそれがあるなら、下山(げざん)するまでのことだ。

2 給料(きゅうりょう)が 上(あ)がらないなら、会社(かいしゃ)をやめるまでだ。

3 近(ちか)くを 通(とお)りましたので、お寄(よ)り してみたまでです。

4 雨(あめ)が 降(ふ)りはじめたが、傘(かさ)がないのだから、しかたがない。ぬれていくまでだ。

*動詞(どうし)+までだ/までのことだ

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083

Aまでもない/までもなく
Aの 必要(ひつよう)がない。Aの必要もなく。

1 日本(にほん)の 首都(しゅと)はいうまでもなく、東京(とうきょう)です。

2 試験(しけん)は 全然(ぜんぜん)できなかったから 発表(はっぴょう)を 待(ま)つまでもなく 不合格(ふごうかく)にきまっている。

3 陳(ちん)さんはいうまでもなく 中国人(ちゅうごくじん)です。

4 A君(くん)は 軽傷(けいしょう)ですぐ 退院(たいいん)するそうだから、みんなで お見舞(みま)いに 行(い)くまでもないだろう。

5 引っ越し(ひっこし)といっても 独身(どくしん)で 荷物(にもつ)も 少(すこ)しだというから 手伝(てつだ)いに 行くまでもないだろう。

*行ミ → 行く

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084

Aまみれ
Aが 一面(いちめん)についてよごれている 様子(ようす)。

1 サッカーの 選手(せんしゅ)は 雨(あめ)の 中(なか)、泥(どろ)まみれになってボールを 追(お)っている。

2 クーラーのない 部屋(へや)で、汗(あせ)まみれになって、作業(さぎょう)をしている。

3 先日(せんじつ) 父(ちち)は 家(うち)の 蔵(くら)から、ほこりまみれの 家系図(かけいず)を 見(み)つけ 出(だ)した。

4 大事故(だいじこ)だったらしい。血(ち)まみれのオートバイと 車(くるま)が 現場(げんじょう)に 残(のこ)されていた。

*名詞(めいし)+まみれ【塗れ】

*2級~065「Aだらけ」と 類似(るいじ)。

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085

Aめく
Aのような/Aのようだ

1 そんな 子(こ)どもめいたことは 言(い)うな!

2 日一日(ひいちにち)と 春(はる)めいてきて、梅(うめ)の 花(はな)も 咲(さ)き 出(だ)した。

3 まじめに 話(はな)しているとき、冗談(じょうだん)めいたことは 言うな。

4 夫婦(ふうふ)なのに、他人(たにん)めいたこと 言わないでよ。

*「Aめいてくる」の 形(けい)で「Aらしくなる」の 意味(いみ)にも 使(つか)われる。

*〔接尾(せつび)〕《動詞(どうし)五(四)段型活用》名詞(めいし)、形容詞(けいようし)・形容動詞(けいようどうし)の 語幹(ごかん)、副詞(ふくし)などに 付(つ)いて 動詞(どうし)を 作(つく)り、そのような 状態(じょうたい)になる、それに 似(に)た ようすを 示(しめ)す 意(い)を 表(あらわ)す。

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086

AもさることながらB
Aはもちろんだが、そればかりでなくB。

1 このドラマは ストーリーのおもしろさもさることながら、女優(じょゆう)Xの 演技(えんぎ)で 評判(ひょうばん)となっている。

2 このレストランの 料理(りょうり)は 味(あじ)もさることながら、盛(さか)り つけが 美(うつく)しく 目(め)も楽(たの)しませてくれる。

3 アイドル 歌手(かしゅ)のYは、歌(うた)もさることながら、気(き)さくな 性格(せいかく)でも 人気(にんき)をとっている。

4 タクシーの 運転手(うんてんしゅ)さんは 運転 技術(ぎじゅつ)もさることながら、お客(きゃく)きまへの 応対(おうたい)も 丁寧(ていねい)だ。

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087

AものをB
AのにB。

1 もう 少(すこ)し がんばれば オリンピックに 出(で)られるものを、途中(とちゅう)で 放棄(ほうき)するなんて。

2 もう 少し 勉強(べんきょう)すれば 合格(ごうかく)できたものを。言(い)ってくれれば 貸(か)してあげたものを。

3 あなたがそのパーティーに 出席(しゅっせき)すると 知(し)っていたら、私(わたし)も 出席したものを。

*Bを 省略(しょうりゃく)して 言う形(いうけい)では、Aしなくて、残念(ざんねん)だという 気持ち(きもち)を 表(あらわ)す。

*活用語(かつようご)の 連体形(れんたいけい)に 付(つ)く。

愚痴(ぐち)・恨み(うらみ)・不平(ふへい)・不満(ふまん)・反駁(はんばく)などの 気持ちを 込(こ)めて、逆接(ぎゃくせつ)の 確定 条件(かくてい じょうけん)を 表す。

…のに。…けれども

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088

Aや/や 否(いな)やB
AするとすぐB。AするかしないかのうちにB。

1 帰宅(きたく)するや、愛犬(あいけん)が 飛(と)びついてきた。

2 泥棒(どろぼう)は、私(わたし)の 顔(かお)を 見(み)るや 否や 逃げ出(にげだ)した。

3 私(わたし)に 借金(しゃっきん)をしている 山田(やまだ)さんは、私(わたし)の 顔を 見(み)るや 言(い)いわけを 始(はじ)めた。

4 ラッシュ 時(とき)のホームではドアが 開(あ)くや 否や 乗客(じょうきゃく)が、どっと 電車(でんしゃ)からなだれ 出(で)た。

*2級~063「Aたとたん(に)B」、1級~010「Aが 早(はや)いかB」と 類似(るいじ)。

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089

Aゆえ/ゆえに/ゆえのB
AのためB。AだからB。

1 英国(えいこく)と 日本(にほん)は 同(おな)じ 島国(しまぐに)であるがゆえに、両国(りょうこく)の 国民性(こくみんせい)は 似(に)ていると 言(い)われている。

2 日本(にほん)は 天然資源(てんねんしげん)に 乏(とぼ)しい がゆえに、工業 原材料(こうぎょう げんざいりょう)を 海外(かいがい)からの 輸入(ゆにゅう)に 依存(いそん)している。

3 AはBに 等(ひと)しい。BはCに等しい。ゆえに、AはCに等しい。 → 数学(すうがく)

4 病気(びょうき)ではなく 年齢(ねんれい)ゆえの 眼(がん)の 衰(おとろ)え と 知(し)って 安心(あんしん)すると 同時(どうじ)に 老(お)い を 感(かん)じてしまった。

5 彼(かれ)の 新作(しんさく)はその 斬新(ざんしん)さゆえに 攻撃(こうげき)され 批判(ひはん)されている。

6 小(ちい)さな 子(こ)どもゆえ、失礼(しつれい)は お許(ゆる)しください。

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090

AをおいてBない
A 以外(いがい)には、Bない。

1 相手(あいて)は 彼(かれ)をおいてほかにはレないと 思(おも)ったから 彼(かれ)との 結婚(けっこん)を 決(き)めました。

2 彼女(かのじょ)を 説得(せっとく)できるのは、Aさんをおいてほかに 適任者(てきにんしゃ)はいない。

3 私(わたし)の 部屋(へや)に 合(あ)う テーブルはこの 白(しろ)くて 丸(まる)いのをおいてほかにない。

4 この 役(やく)にぴったりの 女優(じょゆう)は 彼女をおしてほかにいるだろうか(いなし、)。

*最後(さいご)の 例文(れいぶん)で「彼女をおいてほかにいない」ということを 実質的(じっしつてき)に 言(い)っている

*欄相手 → 相手

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#PAGE 08
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091

Aを 限(かぎ)りにB
*1 Aを 最後(さいご)にBする。
*2 Aを 最大限(さいだいげん)Bする。

1 今日(きょう)を 限りに、会社(かいしゃ)をやめます。

2 毎年(まいねん) 夏休み(なつやすみ)は 富士山(ふじさん)に 登(のぼ)っていたが、足(あし)も 弱(よわ)くなってきたし、今年(ことし)を 限りにやめようと 思(おも)っている。

3 山(やま)で 道(みち)に 迷(まよ)ってしまったようだ。声(こえ)を 限りに 叫(さけ)んで みたが 誰(だれ)も 答(こた)えなかった。

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092

Aを 皮切り(かわきり)にB
AをはじめにB。AをきっかけとしてB。

1 あの 作家(さっか)は 直木賞(なおきしょう) 受賞(じゅしょう)を皮切りに 次々(つぎつぎ)に 文学賞(ぶんがくしょう)を 総(そう)なめ にしていった。

2 この 町(まち)の 夏祭り(なつまつり)は、花火 大会(はなび たいかい)を皮切りに 3日間(さんにちかん)にわたっていろいろな 行事(ぎょうじ)が 行(い)われる。

3 担当者(たんとうしゃ)の 逮捕(たいほ)を皮切りに 汚職 事件(おしょく じけん)の 真相(しんそう)が 次々と 明(あき)らか になった。

4 今度(こんど)のイタリア 出店(でみせ)を皮切りに 彼(かれ)は、ヨーロッパに 進出(しんしゅつ)しようとしている。

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093

Aを禁じ得ない(きんじえない)
Aという 気持ち(きもち)をおさえることができない。

1 殺人犯(さつじんはん)に 対(たい)する 憎(にく)しみ を 禁じ得ない。

2 疑惑(ぎわく)の 渦中にいた 政治家(せいじか)がまた 政権(せいけん)を 握(にぎ)る とは、憤(いきどお)り を 禁じ得ない。

*渦中(かちゅう):事件(じけん)の 混乱(こんらん)の 中(なか)。

3 詐欺(さぎ)にあい 土地(とち)まで 取(と)られてしまったそうだ。同情(どうじょう)を禁じ得ない。

4 多(おお)くの 国民(こくみん)に 愛(あい)された 喜劇 俳優(きげき はいゆう)の 死(し)に 哀惜(あいせき)の 念(ねん)を 禁じ得ない。

*感情(かんじょう)を 表(あらわ)す 名詞(めいし)+を禁じ得ない

*2級~075「Aてしょうがない」、2級~075「Aてたまらない」、2級~076「Aてならない」、2級~097「Aないではいられない」と 類似(るいじ)。

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094

AをもってB
*1 AによってB。AでB。
*2 Aを 区切(くぎ)り としてB。

1 あの 小説家(しょうせつか)は 名文(めいぶん)をもって 知(し)られる。

2 A先生(せんせい)に 文書(ぶんしょ)をもって 正式(せいしき)に 執筆(しっぴつ)を 依頼(いらい)した。

3 以上(いじょう)をもって 会議(かいぎ)を 終(お)わらせていただきます。

4 彼(かれ)の 誠実(せいじつ)さをもってすれば、わかってもらえるだろう。

*「~をもってすれば、~」という 形(けい)で、「~があれば、困難(こんなん)なことが 実現(じつげん)できる」ということを 表(あらわ)すこともある。 → 最後(さいご)の 例文(れいぶん)

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095

AをものともせずにB
Aを 問題(もんだい)にしないでB。Aを気にしないでB。

1 コロンブスの 乗(の)った 船(ふね)は 大荒れ(おおあれ) の 海(うみ)をものともせずに 航海(こうかい)を 続(つづ)けた。

2 勇気(ゆうき)ある 青年(せいねん)は、燃(も)えさかる 火(ひ)をものともせずに、火に 包(くる)まれた 家(うち)の 中(なか)へ 飛(と)びこみ、子(こ)どもを 助(たす)けた。

3 冬山 救助隊(ふゆやま きゅうじょたい)はひどい 吹雪(ふぶき)をものともせずに、遭難者(そうなんしゃ)の 救助のため 山(やま)に 入(はい)った。

4 彼(かれ)は 周囲(しゅうい)の 反対(はんたい)をものともせず、自分(じぶん)が 正(ただ)しいと 思(おも)う 道(みち)を 歩(あゆ)み 続けた。

*1級~097「AをよそにB」と 類似(るいじ)。

*1級~097が 否定的(ひていてき)な 場合(ばあい)に 使(つか)われるのに 対(たい)して、積極的(せっきょくてき)に 何(なに)かする 場合(ばあい)に 使われる。

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096

Aを余儀(よぎ)なくされる/を余儀なくさせる
意志(いし)に 反(はん)して、Aしなければならなくなる。相手(あいて)の 意志に 反してAさせる

1 雨(あめ)のため 体育祭(たいいくさい)は 中止(ちゅうし)を 余儀なくされた。

2 震災(しんさい)で 家(うち)を 失(うしな)った 人々(ひとびと)は 避難所(ひなんしょ) 暮(く)らしを 余儀なくされた。

3 市の 区画 整理(くかく せいり)で 今(いま)まで 住(す)んでいた 場所(ばしょ)が 道路(どうろ)になることになり、引っ越し(ひっこし)を 余儀なくされた。

4 ダンテは 政治的(せいじてき)な 理由(りゆう)から 亡命(ぼうめい)と 放浪(ほうろう)の 生活(せいかつ)を 余儀なくされたが、その中(なか)で『神曲(しんきょく)』を 完成(かんせい)させた。

*【余儀】他(た)のこと。他にとるべき 方法(ほうほう)。また、別(べつ)の 意見(いけん)。

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097

AをよそにB
Aに 関係(かんけい)なくB。Aを 考(かんが)えずにB。Aを 気(き)にしないでB。

1 祖父(そふ)は 心臓(しんぞう)が 悪(わる)いのに 家族(かぞく)の 心配(しんぱい)をよそに、よく 旅行(りょこう)に 出(で)かける。

2 大学(だいがく)は 学生(がくせい)の 反対 運動(はんたい うんどう)をよそに、学費(がくひ)の 値上げ(ねあげ)を 強行(きょうこう)した。

3 学生(がくせい)は 校則(こうそく)をよそに、スカートの 丈(たけ)を 短(みじか)く している。

4 政府(せいふ)は 農民(のうみん)の 反対をよそに、米(こめ)の 輸入 自由化(ゆにゅう じゆうか)を 決定(けってい)した。

*1級~095「AをものともせずにB」と 類似(るいじ)。

*1級~095が 積極的(せっきょくてき)に 何(なに)かをする 場合(ばあい)に 使(つか)われるに 対(たい)して、否定的(ひていてき)な 場合(ばあい)に 使われる。

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098

Aんがため/んがために/んがためのB
AするためB。

1 試合(しあい)に 勝(か)たんがため、日夜 練習(にちや れんしゅう)に 励(はげ)んでいる。

2 彼女(かのじょ)は 転職(てんしょく)せんがために、学校(がっこう)に 通(とお)って 技術(ぎじゅつ)を 身(み)につけようとしている。

3 やせんがためにダイエットしている。

4 祖父(そふ)は 健康(けんこう)を 維持(いじ)せんがため、毎日(まいにち) 散歩(さんぽ)を 欠(か)かさない。

*「ん」の 前(まえ)は「ない形(けい)」

Ⅰグループ
泣(な)く→泣かんがため

Ⅱグループ
食(た)べる→食(た)べんがため

Ⅲグループ
くる→こんがため
する→せんがため

*:髄がため → せんがため

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099

Aんばかりだ/んばかりに/んばかりの
Aしそうだ/しそうに/しそうな。

1 いたずらをした 生徒(せいと)は 先生(せんせい)にしかられ、泣き出(なきだ)さんばかりだった。

2 今(いま)にも 雨(あめ)が 降り出(ふりだ)さんばかりの 空模様(そらもよう)になってきた。

3 子(こ)どもに お菓子(おかし)をやったら、その子の 母親(ははおや)に 迷惑(めいわく)だと 言(い)わんばかりの 顔(かお)をされた。

4 まるで 私(わたし)の 話(はなし)がうそだと 言わんばかりに、彼女(かのじょ)は 鼻(はな)で 笑(わら)った。

*「ん」の 前(まえ)は「ない形(けい)」

Ⅰグループ
泣(な)く→泣かんばかり

Ⅱグループ
食(た)べる→食べんばかり

Ⅲグループ
くる→こんばかり
する→せんばかり
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穿越奇幻日常系小說『公爵家的獨生子』更新囉,來看看我們無厘頭的ㄎ一ㄤ少爺怎麼在異世界作威作福吧!看更多我要大聲說昨天18:08


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