地上掉落的頭顱與我四目相對。表情截然不同。
不可饒恕。臉上似乎寫著這樣的話語。
「住手吧。這不就是你自己選擇的結果嗎?」
雷梧喊道,丟下匕首。然後不回頭地離開了刑場。
次日,經過司令室前,他驚訝地看到:
哥舒翰坐在書記的位置上,艱難地用殘缺的身體書寫文件。他左右站著安祿山和嚴莊,臉上掛著燦爛的笑容。
「明智的決定啊。有了哥舒翰大人的呼籲,許多勢力必將支持我們大燕。」
嚴莊看著寫好的文件說道。他注意到雷梧,便指示把他帶到房間裡。
「和火抜帰仁一樣。我不想死。儘管笑我吧,雷梧。」
哥舒翰自嘲地扭曲著臉,坐在床上。
明明是自己建議他這麼做的,雷梧卻莫名感到憤怒。
明明那麼痛恨安祿山。他應該知道火抜帰仁的下場。
「你想說什麼,臉上都寫著呢。原諒我吧,為了多活一段時間,只有這個辦法了。」
雷梧不由自主地揉了揉臉。
哥舒翰笑了。
「我和安祿山,多年來一直不和。但那也是楊國忠的策略。為了牽制擁有強大軍事力量的傢伙,我被利用了。」
想必是很不甘心吧。從聲音中能聽出來。
「楊國忠在皇帝耳邊不停地重複著『安祿山絕對會造反』這句話。安祿山本來就有野心,但也是被這煽動逼得提前起兵。
楊國忠沒有預料到的是,安祿山太強了。」
「他以為能輕易平定叛亂吧?」
雷梧有些無奈。哥舒翰也苦笑。
「當戰爭發生在遠方時,楊國忠也沒有現實感。但現在,他必定焦急萬分吧。潼關已失,連我也不在了。」
報了一箭之仇似乎讓他痛快,哥舒翰笑了起來。
(日文原文)
地に落ちた首と目が合った。表情が違う。
許さんぞ。そう言いたげな形相。
「やめろ。自分で選んだ結果じゃないか」
雷梧は叫び、匕首を投げ捨てる。そして振り返らずに刑場から去った。
翌日、司令室の前を通り、驚いた。
哥舒翰が書記の席に座り、不自由な身体で文書を書いている。左右には安禄山と厳荘がおり、晴れやかな笑みを浮かべていた。
「賢明な御判断ですぞ。哥舒翰殿の呼びかけがあれば、多くの勢力が我が大燕に味方するでしょう」
厳荘が、書き上がった文書を眺めながら言う。そして雷梧に気付き、お部屋にお送りしろと指示した。
「火抜帰仁と同じだ。死にたくない。笑ってくれていいぞ、雷梧」
哥舒翰は自嘲に顔を歪めて、寝台に座った。
自分もそうする事を勧めたはずなのに、雷梧はなぜか腹立たしい気持ちになる。
安禄山をあれだけ唾棄していたくせに。火抜帰仁がどうなったか、知っているはずだ。
「何を言いたいか、顔に書いてあるな。許せ、少しでも長く生きるには、これしかなかった」
雷梧は、思わず顔をこする。
哥舒翰が笑った。
「俺と安禄山は、長年いがみ合ってきた。だがそれは、楊国忠の策略でもある。強大な軍事力を持った奴を牽制するため、俺は利用されていたんだ」
悔しかったのだろう。声に表れている。
「楊国忠は、皇帝の耳元でしつこく、『安禄山は絶対に造反する』と囁き続けた。安禄山にも元から野心はあったが、この扇動に追いつめられて挙兵を早めたのだ。
楊国忠にとって計算外だったのは、安禄山が強すぎた事」
「簡単に討伐できると思っていたのですね」
雷梧は少し呆れた。哥舒翰も苦笑する。
「遠くで戦が起きている間は、楊国忠にも現実感がなかった。しかし今は、さぞ焦っているだろう。潼関は落ち、俺までいなくなったのだからな」
一矢報いて痛快なのか、哥舒翰は笑った。