時仁夏的葬禮結束後沒幾天,整個軍隊突然變得忙碌起來。
士兵們被細分成不同的隊伍,武器裝備也在整頓。雷梧率領的軍隊也增加到五千人。但是沒人告訴他們為了什麼。
「雷將軍,是不是契丹(蒙古系民族)的大軍要來了?但是似乎也沒有這樣的跡象啊。」
在演習場整備時,宇文平疑惑地說道。
已經成為副將的宇文平,似乎忘記了自己曾是教官似的,說話變得很客氣。雷梧也意識到自己的身份,努力用上級長官的口吻說話。
「不清楚。因為看不到敵人的蹤影,我想可能是大規模演習吧。」
「真奇怪啊。」宇文平帶著疑惑離開了。
不久後,傳令官來了。
命令所有將軍到會議室集合。
「抱歉讓大家趕過來。不愧是諸位將軍,準備工作都進行得很順利啊。」
嚴莊稱讚著聚集的所有將軍。將近千人硬擠進會議室,空間顯得狹小,令人喘不過氣來。
每個人都分到了一張從這裡到唐朝東都洛陽的地圖。上面標明了日期和路線。
「特意把諸位召集到室內,是為了防止接下來要說的事情外洩。——接下來請讓主公為大家說明。」
一個龐大的身軀走了進來。房間的壓迫感更重了。這不僅僅是空間的問題。那雙眼睛像出鞘的刀一樣閃著光。
安祿山環視全場,緩緩開口:
「諸位想必都知道,長安的宰相楊國忠,只是因為是楊貴妃的親族才得到這個地位。那傢伙掌控朝政,操縱陛下,專橫跋扈已經到了無法無天的地步。——如今的大唐,竟然被一個宵小之徒所操控。」
他的語氣沉重,似乎在壓抑著憤怒。
「然而最近,我收到了陛下的密信。上面悲痛地寫道:『安祿山啊,朕現在只能依靠你了。快些進京,剿滅奸臣楊國忠。』」
安祿山舉起信件,深深地嘆了口氣。
(日文原文)
時仁夏の葬儀が終わった翌日あたりから、軍の全体が急に慌ただしくなった。
細かく兵の配置が分けられ、武装も揃う。雷梧の率いる兵も、五千に増員された。しかし、何の為かは知らされない。
「雷将軍、契丹(モンゴル系民族)の大軍でも来るんですか? そんな気配もないですが」
演習場の整備のとき、宇文平が不審そうに言った。
副将となった宇文平は、教官だった事は忘れたかのように丁寧だった。雷梧も立場を自覚し、上官らしい口を利くよう努めている。
「分からない。敵の姿は無いから、大規模な演習だと思うんだが」
妙ですね、と宇文平は訝って去る。
やがて伝令が来た。
将軍たちは、会議室へ集れという。
「急がせて済まない。さすがは将軍たちだ、滞り無く進んでいるな」
集まった全将軍を、厳荘が誉めた。千人近くを無理矢理詰め込んだ会議室は狭く、息苦しい。
全員に、唐の東都・洛陽までの地図が配られていた。日取りと道順が示してある。
「諸君をわざわざ屋内に集めたのは、これから話す事を部外に漏らさぬためだ。――ここより先は、殿からお話し頂く」
ぬっと、巨体が入って来た。部屋の圧迫感が増す。単純に空間の問題ではなかった。その目が、抜き身の刀のように光っている。
全体を舐めるように見渡し、安禄山は口を開いた。
「諸君も知っているだろうが、長安にいる宰相・楊国忠は、楊貴妃の一族というだけで、その地位を得た。奴は、政務を取り仕切って皇帝陛下を操り、専横は極まりなくなっている。――唐の天下は、一匹のコソ泥に動かされているのが現状だ」
重々しく、怒りを抑えている口調だった。
「ところが最近、わしは陛下より密書を賜った。『安禄山よ、頼れる者はお前しかいない。急ぎ都へ上り、奸臣楊国忠を討伐せよ』と、悲痛に綴られている」
安禄山は書状をかざし、ため息をつく。