この腐りきった世界に、反逆を!
「この戦争の勝負は、最初から決められた!」
長い赤髪を持つ男剣士は、剣を振った。
バシャーーと、敵の体が男剣士に斬れて、二つに分かれた。返り血で剣士の服が赤く染め、長い髪も鉄臭くなった。
剣を上げて、遠くにある二番目の太陽に掲げ、叫んだ。
「我らの勝利だ!勝ち鬨を上げよう!」
でも、そこに居るのは、彼一人だけだった。
彼が最後の一人だった。
この戦場でも、彼の一族でも、彼だけになった。
「なんて、虚しいだ…」
彼は帰ろうとした、だが、その時だった。
「うっ……!」
自分の心臓を押さえて、それでも前へ進む。
まるで、自分の死を知らずに。
「教えてください……」
突然、彼の目の前で一人の少女がいきなり現れた。
「あなたは、なんのために戦ってるの。」
「それは……」
彼の答えはーー
「この腐りきった世界に、反逆を!」