闇を愛でる邪神 ルルベル
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「邪神の名に懸けて!」 「以邪神之名!」 |
ルルベルは邪神である。
憎み合う魔族たちの衝動が魔界に産み落とした、根っからの邪神である。
だが、生まれたばかりゆえに、その精神はまだ無邪気であると言えた。
――どんな邪悪なことも、悪意なくこなせてしまうという意味で。
ルルベル是邪神
在魔族們互相憎恨的衝動的魔界中誕生了,從本性上來講是天生的邪神。
但是,只是剛誕生而已,那個精神還可以說是天真無邪。
――無論怎樣邪惡的事或惡意都沒有掌握的意思。
さて、邪神と言えば、人間と契約するのが習わしである。
ルルベルは、正直わくわくしていた。
どんな人間が契約を求めてくるだろうか。もちろん、ただ契約するのではつまらない。気がつけば破滅の道を転がっているような感じがいい。
那麼,說到邪神,就會跟人類訂立契約是種習俗
ルルベル老實說相當興奮。
會是什麼人類想要訂立契約呢。當然,只是無聊的契約可不要,感覺像是往破滅道路墮落一樣的就很好。
そんなルルベルの前に現れたのは――なんと、聖女だった。
那樣想著的ルルベル之前出現的是――居然是聖女。
「紛争を止めたいので、力をお貸しください」
「って、ちょっと! あたし、邪神なんですけど!?」
「大丈夫です。善行にのみ使いますので。神も許して下さるでしょう」
「我想要停止紛爭,需要借用你的力量」
「喂,等等! 我可是邪神喔!?」
「沒事的。只要用在善事上。神也會原諒的」
あっけらかんと告げる聖女に、ルルベルはちょっとムカッと来た。
舐められたら邪神は終わりだ。精いっぱい、居丈高に胸を張る。
聖女不在乎的說著,ルルベル心頭有點冒火了
感覺被輕視的邪神。氣勢洶洶盡全力的將胸口高漲
「よかろう! 我が力を汝に貸そう!」
「好! 我就將力量借你!」
善意ではない。聖女を惑わし、欲望のままに力を使わせ堕落させるのが目的だった。
しかし、聖女はしたたかだった。ルルベルのささやきを無視し、淡々と目的のためだけに力を使っていく。ルルベルはあれこれ策を巡らせるが、聖女はあっさりそれを見抜き、かわしてしまう。ルルベルの策略を楽しんでいるフシさえあった。ルルベルはますますムキになった。
不是善意。用誘惑聖女的慾望之力使之墮落才是她的目的
但是,聖女完全無視ルルベル的低語,淡淡的只是為了使用力量這個目的而已
ルルベル用了各種方法,聖女清淡的看破並避開。ルルベル的策略樂在其中,ルルベル感覺到越來越好。
そんな時――1体の魔神が、聖女をかっさらって行った。
ルルベルの隙を突いて契約者を奪うなど、とてつもなく強大な魔神だ。
だが、そんなことはどうでもいい。
邪神たる自分の契約者を横から奪っていくなど、許せるものではない!
這時候――一個魔神將聖女挾持走了。
在ルルベル的空隙突然將契約者奪走,出乎強大的魔神
但是,那種事怎樣都好。
邪神自己的契約者被強奪,這絕對不允許。
「待ってなさい! 邪神の名に懸けて、必ず取り返してやるっ!」
「給我等一下! 以邪神之名,一定會拿回來的!」
感覺上有點悲摧的邪神...
邪神用這個顏色
聖女用這個顏色
人名用這個(聖女就算了吧)